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格安手数料を提供する証券会社を先駆けたチャールズ・シュワブ 

2014/10/06
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1999年の株式売買委託手数料の自由化などの波を受け、日本でも安い手数料を武器にする証券会社が登場しました。日本ではこのような証券会社を、ネット証券会社などの名前で呼んでいます。

日本よりも20年以上早い、1975年に株式手数料自由化がおこったアメリカでも、格安の手数料でサービスを提供する証券会社が早くから登場しました。

ただし、インターネットが普及する前のことでしたので、ディスカウントブローカーと呼ばれるようになりました。

このディスカウントブローカーとして売り上げを伸ばし、今では世界最大規模のディスカウントブローカーの一つにまで成長したのが、1971年に創業したチャールズ・シュワブ・コーポレーションです。

2012年9月の時点では、顧客から預けられた総資産額は1兆8,900億ドル、顧客が設立した口座数は870万、サンフランシスコもある本店以外に、全米で300、プエルトリコとロンドンにも支店を設立しています。

このチャールズ・シュワブ・コーポレーションを創業したのが、チャールズ R シュワブ。

チャールズ・シュワブ・コーポレーションの設立と順調な成長

シュワブが生まれたのは1937年、出身地はカリフォルニア州サクラメントです。スタンフォード大学で経済学を学び、1961年にスタンフォード大学ビジネススクールよりMBAを獲得しています。

1963年に2人のパートナーと『インベストメント・インディケーター(投資指標)』という投資アドバイスを行う新聞を発行し、数年後には3,000人の読者を獲得しています。

その後、叔父より資金を借り受け、サンフランシスコにコマンダー・コープという名の証券会社を1971年に設立しました。

1974年にはチャールズ・シュワブ社に社名を変更し、米国初のディスカウントブローカーの道を歩み始めます。

ディスカウントブローカーの道を切り開くことは、チャールズ・シュワブ・コーポレーションにとって「現状打破」を試みることでした。

従来の証券会社では、売買注文を行う顧客に営業マンが投資情報を提供するサービスを行い、手数料をとってきました。シュワブは営業マンの個々のサービスをやめることで人件費を削減し、株式手数料を大幅におさえることができると考えたのです。

この考えに沿って格安手数料の提供をはじめたのが1975年。個々の顧客にサービスを提供するかわりに顧客を対象とするセミナーを開催して顧客を伸ばし、1978年までには45,000人、1979年には84,000人の顧客を獲得しました。

1980年に業界初の24時間対応サービスを開始すると顧客は222,000人に成長します。

1982年には年中無休のサービスを開始。もちろん業界初の試みでした。1983年までには顧客数は100万人を突破します。

多くの投資家から資金を集めて、共同で運用するミューチュアルファンド、電話での証券売買サービスなどを経て、1996年よりオンライン証券取引サービスを開始しました。

1997年には4,370億ドル(約43兆7,000億円)を売り上げ、アメリカでトップのオンライン証券会社となり、世界有数の経済誌のフォーブスから「オンライン証券王」と名付けられました。

1999年にはテレビでのコマーシャルを開始しています。そしてシュワブはいったん第一線をいったん退きます。

CEO復帰

ところが、ITバブルが崩壊し、チャールズ・シュワブ・コーポレーションは業績を落としてしまいます。競業他社とのちがいを顧客に示すことができず、2004年頃から激化した通量競争において遅れを取ってしまったのです。

そこで、2004年、創業者のシュワブがCEOに復帰することになりました。

シュワブは大胆な改革を行います。まず、自分に顧客が気軽に話せるように自分の名前チャールズの愛称であるチャックを使った「チャックと話そう」というキャンペーンを開始します。

支店、オンライン、電話のいずれを使っても、投資家の声に耳を傾けるという姿勢を打ち出し、アドバイザー業務に力をいれたのです。この姿勢がITバブルの崩壊や金融危機で将来に不安を感じていた投資家の心をつかみます。

大手信託銀行にのみ提供していたサービスを中小企業への提供も開始しました。

また、顧客と強くむすびつき、財産の状況や運用方針にあわせて中立的な立場から投資アドバイスを行う独立系アドバイザーにも、証券業務にかかわる注文の施行や決済管理などのサービスを提供するようになりました。

同時に、買収や業務拡大により肥大化していた組織のリストラにも取り組みました。買収した会社の売却、営業店舗の閉鎖を行いコストダウンを図りました。

シュワブが再度CEOの座についていたのが2004年から2008年にかけてです。その間、スリム化し、新たな業務にも力を注いだチャールズ・シュワブ・コーポレーションは業績を回復し、大きく躍進することになります。

2007年の時点で、独立系アドバイザーを5,500人、顧客資産5,560億ドル、顧客口座数150万人の規模まで拡大し、独立系登録投資顧問事業者(RIA)業界で25%のシェアを占めるまでになりました。

オンライン証券の一日の取引高も、2000年から2008年の間に倍増しています。

資産運用のヒント

個人投資家からも信頼を獲得し続けているシュワブからの資産運用のヒントを得てみませんか。シュワブによると、資産運用には10の原則があるといいます。

1. 現実的で実現可能な計画を立てましょう。
2. 計画を理解し、環境が変化するときにも対応できるようにしてください。
3. 貯蓄と消費の割合に気を配るのが一番大切な点です。
4. 二番目に大切なのは、投資に多様性を持たせることです。
5. 正しく資産をわりあてて、計画とリスク、時間枠の検討を続けましょう。
6. 優秀なプロの投資家に管理をまかせるほうがよい結果をもたらす場合が多いことを頭にいれておいてください。
7.すぐに行動するほうが待つよりも良い結果をもたらすことが多いということを覚えておいてください。
8. 定期的にポートフォリオを見直し、危機を回避しましょう。
9. 短期的に成功を収めるよりも、目標に向かって進むことのほうが大切です。
10. 正しいベンチマークを使って資産運用の業績を評価しましょう。

ディスレクシア

投資業界で大きな業績をあげてきたシュワブですが、実はディスレクシアという学習障害をかかえています。知能や理解能力には異常はないものの、読み書きに著しい困難を抱える障害です。

たとえば、数字の7とsevenという単語が同じものとして理解できず、aとbの区別ができないといった症状がでます。

俳優のトム・クルーズ、映画監督のスティーブン・スピルバーグ、作家のジョン・アーヴィングなどがディスレクシアといわれており、アメリカで約1割の人口が当てはまります。

遺伝性の症状であり、自分がディスレクシアであることをシュワブが知ったのは44歳の時に、子供がディスレクシアであることがわかった時でした。

思い当たることはありました。小学生のころから、もの覚えが悪いとされてきたのです。宿題をやるために漫画をうまくつかうことを工夫しなければならず、大学での英語やフランス語の授業は拷問でしかありませんでした。

数学と科学という強みを生かして、ディスレクシアを乗り越えることができたシュワブですが、この症状についての理解を広めることが大切と考えます。

妻のヘレンと協力して非営利団体を設立し、文字による学習に困難を覚える子供を持つ親と教師にガイドラインを提供しています。

シュワブの言葉

最後に、チャールズ・シュワブの記憶に残る発言をいくつかあげてみましょう。

  • 周りの人たちに優しく親切にするようにしなさい。そうすればどんなに幸せな人生を送れるか驚くことになるでしょう。
  • 人間にとって個性というものは花の香りのようなものです。
  • 自分のやることに制限をつけてしまうと、その制限内のことしか達成できないという限界を自分出作ってしまうことになるのです。
  • ベストを尽くせる人は何もかもやりとげた人です。
  • ビジネスで成功を収めるには想像力がなければなりません。

【参考URL】http://alumni.stanford.edu/get/page/magazine/article/?article_id=41436
http://en.wikipedia.org/wiki/Charles_R._Schwab
http://en.wikipedia.org/wiki/Charles_Schwab_Corporation
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AF%E3%83%96%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%B5%B7%E4%B8%8A%E8%A8%BC%E5%88%B8
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%82%A2
http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AF%E3%83%96
http://systemincome.com/main/kakugen/tag/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AF%E3%83%96
http://tohshi.blog61.fc2.com/blog-entry-1800.html
http://www.aboutschwab.com/about/timeline/schwab_history
http://www.aboutschwab.com/press/issues/statement_on_high_frequency_trading
http://www.brainyquote.com/quotes/authors/c/charles_m_schwab.html
http://www.forbes.com/profile/charles-schwab/
http://www.schwab.com/public/schwab/investing/why_choose_schwab/how_were_different
http://www.stock-trading-warrior.com/History-of-Online-Stock-Trading.html

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この記事に対するコメント
  1. としあき より:

    なんでビルゲイツの写真なの?

    1. 日本の名無しさん より:

      このサイトの主は間違いがありえないくらい多いからね。

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