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賃金不払いに暴力、劣悪な仕事環境・・・ファッション業界に潜むブラックな事実

2016/07/22
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寒さも柔らぎ、暖かくなる頃、突如話題に上るのが「春闘」。春闘とは春季闘争の略で、全国の労働組合が賃上げや労働条件の改善を求めて、一斉に企業側と交渉を行う運動の事です。

欧米では各産業ごとに強力な労働組合があるのですが、日本では企業ごとに労働組合が編成されているため、権力をより保持している企業との交渉には不利でした。

そのため各企業の労働組合が、わざと歩調を合わせ同じ時期に労働交渉を行う事により、出来る限り有利な条件を得る事を目的として始められたのが春闘なのです。

通常、春闘は大企業との交渉がはじめに行われ、その結果を踏まえて中小企業が労使交渉を始めます。そして、桜が満開になる前頃には、労働者と企業間の戦いは終わる事になるのだそうです。

声を上げても無視される・・・保護されない労働者達

労働者が基本給の値上げや、労働環境を改善したいと思うのは世界共通です。しかし、労働者の権利や、彼らを守る為の労働組合の結成の自由などが保障されているのは、残念ながら世界共通ではありません。

先進国ではごく当たり前の労使交渉は、途上国などではほぼゼロに等しく、労働者の声がほとんど無視されている状態です。

昨年の10月、インドネシアの各都市で大掛かりなデモが発生した事をご存知でしょうか?東ジャカルタ工業団地では労働者約1万人が参加するなど、一時はインドネシア全土が騒然とした雰囲気に包まれてしまいました。

この大規模なデモの原因は、インドネシア政府が賃金交渉に関しては労働組合の関与を一切認めないと発表した為。これにより、劣悪な環境の中で長時間労働を強いられている低賃金労働者達の怒りが爆発したのでした。

人件費カットで悲惨な事に・・・ファーストファッションの大きな代償

今まで中国で生産していた工場が人件費の上昇に伴い、より安い人件費の確保ができる東南アジアへ工場を移転しています。もはや東南アジアやその周辺諸国は「世界の工場」になりつつあるのです。

そしてファッション業界もその例外ではありません。2009年の新語・流行語大賞に選ばれた「ファーストファッション」に代表されるように、多くのブランドでは「ファーストフード」のように価格を最大限に抑えています。

そして短期間で大量に生産・販売する手法を利用しており、人件費の安い東南アジア諸国は、ファッション業界にとって非常に魅力的な場所になっているのです。

しかし、ファーストファッションには大きな代償が伴っています。

2013年にバングラディシュの縫製工場が入居していたビルが崩壊し、死者1100人、負傷者2500人以上出た大事故を覚えているでしょうか?このビルには、欧米の大手アパレルメーカー、GAPやH&Mなどから委託を受けた縫製工場が多数入居していました。

このビルのオーナーは建物の亀裂に気づいていたものの、労働者の安全を全く考慮することなく、普段通り作業を行った結果の大惨事でした。

改善されない待遇に仕事環境・・・華やかさの裏に根付くブラックな現実

この事件後に、大手アパレルメーカーは労働者の労働条件の見直しを大々的にメディアで発表しました。

しかしビル崩壊事件から3年たった今、残念ながら労働者の待遇は全く変わっていない、との報告が英紙に発表されていました。

安全面もそうなのですが、特に彼らの「生活賃金」つまり、最低限の生活水準を保つために必要な時間給は全く改善されていないとの事。

縫製工場で働く労働者の80%は18~35歳の女性です。そして、彼らの多くが養わなければならない子供や家族を抱えています。家賃、食費、教育費、交通費、そして医療費など様々な費用が値上がりを続ける中、彼らの生活賃金の増加は全く見られません。

クリーン・クロース・キャンペーン(CCC)によると、スリランカの縫製工場の労働者の最低賃金は50.31ユーロ(約6082円)なのに対し、生活賃金、つまり彼らが最低限に必要なものが賄える金額は259.46ユーロ(約3万1367円)とされています。

つまり、彼らは実に生活賃金の19%程しかもらっていない事になるのです。

この記事の海外に対する反応

彼らが作った衣類を購入している私たちに責任があると思う。

公平な賃金と汚職をなくす為のシステムが必要だ。

彼らを雇ってるアパレルメーカー自体の問題なんだから、彼らが何らかの責任を取るべき。

消費者が購買しなければいい話なんだけど、安い品を見るとつい手が出ちゃうよね。

自国の国民を保護しない政府が一番悪いのでは?

政府事態が汚職まみれだから、手の施しようがないよね。

やはり国際企業が社会的倫理観をもって経営を行っていくべきだね。

世界標準の最低賃金を定めたら?

労働者の声をもっと反映すべき。

大惨事が起きた後も彼らの待遇が全く改善されていないのは、彼らが生産した商品を買っている全ての消費者に責任があるんだ!

みんな分かってはいるんだけど、買っちゃうんだよね。安いから。

この心理を利用してる企業と、経済活動を優先する政府も悪い。

結局、みんなが責任の押し付け合いだ・・・。

先進国でも同じような事は過去にあったはず。諦めずに問題に声を上げ続ける事が一番大事だよ。

彼らの状況を伝える場を常に持つべき。

労働者に公平な賃金を手渡している企業には、目につくロゴなどを付けると分かりやすいよね。

賃金が安いために、数か国に工場が集中する事自体が問題だ。労働者の保護がされていて、質の高い製品を作る国は、生産コストが上がるために敬遠される、という概念自体が間違ってるよ。

やっぱり欲深い企業と政府に対する取り締まりを強化するべき。

いくら賃金を割り増しにすれば、彼らの生活は改善されるわけ?微々たる金額じゃないの?

いくら商品を値上げしても、労働者にちゃんとその利益が行くようなシステムを確立しない限り絶対に無理。

家族に会えない労働者も・・大衆消費社会が生んだ問題とどう向き合うべき?

生活賃金の価格の目安は、

  1. 4人家族(大人2人+子供2人)
  2. 3人家族(大人1人+介護を必要とする大人2人)

などが、そこそこに暮らす事の出来る金額だと言われています。

途上国では、社会保障や社会福祉など援助が必要な時に頼れるシステムが確立していません。その為、最低賃金の向上が彼らの生活をより良いものにする唯一の手段だと言われています。

バングラディシュだけでも、約400万人の労働者が縫製工場で働いています。多くの場合は、自らの子供を親戚などに預け違う都市に移り、わずかな給与の為に劣悪な環境の中、長時間の労働を強いられています。

勿論、彼らの労働力に見合っただけの給与は貰えないばかりか、彼らの生活が良くなる事はありません。

日本のファーストファッションを象徴するユニクロも、人件費の安いバングラディシュで生産を行っています。大衆消費社会に入り、大量生産・大量放棄が当たり前の時代。私達の消費の仕方を見直す時期が来たのではないでしょうか。

【参考URL】http://www.theguardian.com/business/2016/feb/14/marks-and-spencer-workers-sri-lanka-india-bangladesh-earnings-living-wage-labour-behind-the-label
http://labourbehindthelabel.net/campaigns/living-wage/

「労働組合活動をしたいって?それじゃあ血のシャワーだな」と言われて暴力を受けた労働者がいるらしい。監督者たちはゲーム感覚でもてあそんでいるね。

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この記事に対するコメント
  1. 日本の名無しさん より:

    アパレル業界は根本から見直さないと、ドンドン下請けにシワ寄せばかり行くね。
    販売員やっていたことがあるけど、
    安い給料に何の社会保障もなく、ノルマを課せられ、
    定期的に自腹で服を買う必要もある。
    そんな劣悪な環境でも「服が好き」でホイホイ奴隷が集まるもんだから、
    アパレルはそれでやっていけるし回していけるんだ。

    1. Marilu より:

      "Does *the field* ever give 'a solution' for societal ills which Blackfolk deal with?? Or, are the Blackfolk subliminal-castigations, pretty much itylm.hmmm….stealthi.?, as you pretend you're building up a Culture which you actually help annihilate…oh what a tangled web, we weave, when PERFECTING the art of Deceit"What does "subliminal- castigations" mean? With big words like that you should be helping us "Blackfolk". 🙂 "I bet it's a lovely view waaaaaay up there on American Eagle's *Right Wing*," Actually, I am afraid of heights.;)

  2. 日本の名無しさん より:

    日本のことかと思った・・・

  3. 日本の名無しさん より:

    <言論弾圧(アク禁)テスト>

  4. 日本の名無しさん より:

    嫌なら転職すればいいじゃん
    転職するだけの能力がないならそれはそいつの自己責任でしょ

    1. 日本の名無しさん より:

      日本みたいにみんなある程度は平等に教育を受けられる環境が整ってない
      途上国の人にそれを求めるのは酷ってもんよ

  5. 日本の名無しさん より:

    てゆーか、原料調達から糸にして染めて、生地を織デザイン通り作って延反して、デザイン出してパターン作って裁断縫製して付属用意して、商品にするまでどのぐらいのコスト掛かってると思ってるんだよ。
    今の10倍の値段になったら切れる癖に、言いたい放題だよな。
    ま、ファストファッションは奴隷商だから仕方ない。買う奴が戦犯。ひとのせいにすんな。

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