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普通のお母さんから女性経営者へ-レーン・ネメス-

2014/09/09
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レーン・ネメス。いったい日本で何人が彼女の名前を知っているでしょうか。

2つの会社を設立し、いずれも大きく成長させ、彼女は億万長者になりました。日本ではほとんど知られていませんが、米国では有名な女性経営者です。

彼女は、経営者としての専門教育は一切受けていません。普通のお母さんが子供にあげたいおもちゃを売り始めたというのが、起業のきっかけです。この使命感は彼女を一貫して支え続けました。

一方で、素人経営者としての経験や知識不足のために手痛い失敗もしています。財務、リーダーシップ、大企業病 —— これからビジネスを始めようという方には、きっと彼女の失敗は参考になるでしょう。

ディスカバリー・トイ

保育センターから、おもちゃ販売へ

レーンは元々、昼間保育センターのディレクターとして働いていました。複数のセンターを管理する他、教育用玩具を買付けるのも彼女の役割でした。

ある時、保育センターで気に入ったおもちゃを娘にも買ってやりたいと思って探したところ、一般向けには販売されていないことに気づきました。

教育用玩具の需要の大きさと、その普及の重要さを思い、彼女はこうした玩具を売るビジネスを自分で始めることにしたのです。

1976年、創業資金5,000ドルは祖母から借り、自宅のガレージからのスタートでした。

彼女は最初、広告を出して買いにきてもらおうとしましたが、父親が反対します。

「広告出して、お客が来るまで座って待ってるなんてとんでもない」と。

そこで夫のエドが、タッパーウェアのように自宅でパーティ形式で販売することを思いつき、彼女はそのアイディアに飛びつきました。

レーンは自宅に友達を集め、教育的玩具の重要性を訴えます。これが、彼女の直接販売の始まりでした。

事業拡大

彼女が設立したディスカバリー・トイ社は、手頃な価格で教育的要素のある安全な玩具をメーカーから大量に仕入れて販売し、すぐに急成長します。自社開発の教育玩具も取り揃え、大勢の販売レディを抱えるようになります。

タッパーウェアがやるように、販売員の自宅に友人達を呼んでパーティを行い、そこで紹介するとどんどん玩具が売れていきました。成果を出した販売員たちには、素晴らしい報酬が与えられました。

その中でもひときわ彼女は輝いていました。全米を回っては販売レディを鼓舞し、教育的玩具の意義を説き続けました。

こうしてディスカバリー・トイは急速に成長し、1982年には年商1,000万ドルになったのです。

そして何かが狂い出す

起業前は、低所得者層に配布される食品用バウチャー「フードスタンプ」に頼ったこともある彼女ですが、もはや大企業の社長です。お金で買えるものなら何でも手に入りました。

実際に彼女は、青いジャガーや70万ドルもするカリフォルニアの邸宅を手に入れました。豪勢な旅行も会社持ちです。

しかし、良いことばかりではありません。増えたお金の代わりに、これまでの成功を支えた精神的な絆があちこちで綻び始めました。

まず、出張続きの彼女と夫のエドとの間のコミュニケーションが全くなくなりました。当時、「ほぼ2年、会話もしていなかった」と彼女は言います。しかし、二人の関係は何とか修復させることができました。

次は社内です。年商1,000万ドルになった1982年、彼女は、自社が大企業になったと思ったのでしょう。

「家族的な会社から大企業へ」の転換を宣言し、大企業らしくなるために何から何まで変え始めました。シンプルだった社内は、複雑になっていきました。

そして、創業当時からずっと一緒に頑張ってくれた大事なスタッフを軽視するようになり、その結果、社外からCEOを含め、一見プロフェッショナルな役員達を大勢雇い入れてしまいました。

彼らは、人よりも数字に目を向けるようアドバイスし、彼女は助言を盲目的に受け入れ、そして会社は静かに死んでいきます。

最大のピンチ?!

これが完全に間違いだったことに彼女が気づくまで、2年近くかかりました。初期から一緒に頑張ってくれた販売員や同僚が、徐々に離れていき、利益も減り始めました。そしてある時、長年の友人がこう言ったのです。

「ねえ、あなた最近、全然自分の使命について語らないわね。一体何があったの?」と。

彼女は気づきました。あれほど熱意を傾け、成し遂げたいと思った自分の使命を見失い、そして、同じ使命を共有してくれていた仲間も失いかけていたことに。

そして、こうした変節は、厳しい結果となってディスカバリー・トイを襲いました。1983年12月、創業以来初めて、クリスマスの受注が100万ドルを下回ったのです。レーンの間違いは明らかでした。

やっと軌道修正

彼女はまず家の掃除を始めました。そして、彼女のメンターに習って、以前は直接連絡を取っていた好業績の販売レディたちとのコミュニケーションを復活させていきました。

彼女は再認識したのです。会社のスピリッツは自分自身だったのだ、そして自分と現場との間に何階層もあったのでは何も伝わらない、と。こうして少しずつ、ディスカバリー・トイと彼女は元に戻っていきました。

しかし、試練はそれだけではありませんでした。

ディスカバリー・トイ、もうひとつの試練

資金繰りの悩み

時は1980年、創業5年目に遡ります。同年8月、レーンは悩んでいました。

同年1月の決算では売上は92万7,000ドル、わずかですが利益もきちんと出ていました。素晴らしい業績です。なのに、オフシーズンである夏には現金が底をつくのです。

そしてその時点で、近々支払い期日を迎えるサプライヤーへの支払いがなんと10万ドルありました。

大量に玩具を仕入れ、それを販売レディに持たせるという事業の特性、実績をあげた販売レディへの宝生、そして商材が玩具であるためにクリスマスという売上の大きな波。売上げが拡大すればするほど、資金繰りに悩んでいたのです。

銀行も貸してくれず、仕入れた在庫を格安で換金もしましたが、根本的には何も解決しません。

困った彼女は、アプローチしてきたベンチャーキャピタルの話を聞き、出資を受け入れます。これが、次なる試練の発端でした。

ベンチャーキャピタルとの出会い

ベンチャーキャピタルとは、まだ若い会社に投資し、その会社の上場時や買収時に株式を売却することで大きく儲ける、そんなビジネスを営む人たちのことです。

投資した企業が全て成功する訳ではありませんから、ある意味ギャンブルですが、その分、成功する企業を見いだす目を求められます。

ディスカバリー・トイに投資したのは、サンフランシスコに事務所を構えるワイス・ペック&グリア(WP&G)のフィリップ・グリアでした。

1980年夏、フィリップは、週末用にナパ・バレーに借りた別荘の近所で開催されたパーティでディスカバリー・トイの玩具に出会いました。

あまり期待していなかったにもかかわらず、その品質の高さとセールスプレゼンテーションの素晴らしさに感銘を受け、「この会社は伸びる」と確信したことを彼は覚えています。

フィリップは結局、2人の娘のために120ドル分の玩具をかかえ、レーン・ネメスの連絡先情報とともに帰路につきました。

20%の出資を受ける

フィリップは同僚のホールをレーンの元に送り、約3ヶ月、交渉が続きます。10万ドルは欲しいけれど出資比率は低く抑えたいレーンと、逆の立場のホールの応酬が続き、結局、10万ドルの投資と引き換えに、レーンは20%の株を渡します。

当時のディスカバリー・トイ社の評価額は50万ドルでしたから、妥当な比率です。

それに加え、フィリップらは取締役会の議席を1つ、そして、25万ドルの中小企業庁保証付きの融資をバンク・オブ・アメリカのサンフランシスコ支店から取り付ける見返りに1万ドルの手数料を受け取りました。

この出資により、9万ドルの投資と25万ドルの融資、合計34万ドルの運転資金を得られたため、ディスカバリー・トイ社の存続には非常に役立ったといえます。

この投資が10年後、法廷での派手な争いに姿を変えるとは、当時は誰も想像しませんでした。

抜け落ちた条項

通常、ベンチャーキャピタルが未公開会社との間に結ぶ投資契約には、上場を求める権利や上場しない場合の株式の買戻し要求権が必ず含まれているものです。そうでなければ、せっかくの投資が塩漬けになってしまう可能性が高いからです。

しかし、ディスカバリー・トイへの投資契約にはどちらも含まれていませんでした。10万ドルという金額は、当時のフィリップやホールにとっては比較的小さな金額でした。

他に大きな案件をかかえていたこともあって、抜け落ちてしまったのかもしれません。このままでは、フィリップらにとっての収益源は、株式への配当だけでした。

配当ゼロに対するしっぺ返し

フィリップは、ディスカバリー・トイが急成長するまで、この話を持ち出しませんでした。あんなに成長すると思っていなかった可能性もあります。

しかし、会社が急成長し、レーンの報酬が1981年の3万2,000ドルから89年、バンク・オブ・アメリカ副会長の報酬並の75万ドルにまで増えても、レーンが全く配当を払う気配がなかったため、業を煮やしたフィリップがとうとう実力行使に出ました。

配当を払わなかった事については、払いたくないという彼女の意思に加え、知識不足がありました。この投資を受けるまで、彼女はベンチャーキャピタリストなんて聞いたこともありませんでした。投資家が何を求めているかについても鈍感でした。

フィリップがなぜ彼女の会社に投資したのか、それすら理解していなかったのです。

成長、そして訴訟の応酬

フィリップがあの日、ナパ・バレーで確信した以上に、会社は成長しました。創業12年、大企業病も乗り越えて、ディスカバリー・トイは年商7,000万ドルの企業になりました。

その翌月、レーンは、会社の少数株主より自らを優遇した件で、同社の少数株主8名から訴えられました。十分な金額で株を買い取るか、あるいは、会社を解散して利益や現金を分け合うか、そのどちらかを要求していました。

ディスカバリー・トイの急成長のお陰で、12年前の10万ドルが、いまや妥当に見積もっても1,200万ドルに化けることがわかりました。

これに対してレーンとディスカバリー・トイは、株買取りを求めて脅すグリーンメーラーだとして、フィリップを訴えます。

双方にあった落ち度

両者一歩も引かない裁判の間で、レーンとフィリップ、双方の問題が明るみにされていきます。

レーンとフィリップは、投資契約から何を得たいのかを話し合いもせず、契約書に明記もしないまま、投資契約を結んでいたことがわかりました。

フィリップは、投資の出口を運まかせにするような形で契約し、レーンは、ひもつきのお金が大嫌いだったにも関わらず、それを受け入れてしまいました。

フィリップの仕事ぶりだけでなく、レーンにも責められるところがありました。

配当はゼロなのに、自身に対する高額な報酬、また、娘の話相手まで経費で連れて豪勢なバカンスに出かけたりしていました。会社のお金と自分のお金の区別がついていなかったと言われても言い訳ができません。

レーンとフィリップの双方が痛手を被る裁判は、1980年に出資を受け入れた時には想像もしなかった結末でした。

この後二者間で和解に持ち込めたのかどうか、詳しい情報は見つかりません。

エイボンによる買収、そして引退

次にディスカバリー・トイがメディアをにぎわせたのは、1997年、販売員による直接販売で有名な化粧品会社エイボンに買収された時でした。この買収で、レーンは大きな利益を得たものと思われます。

レーンは、当面経営に関与し続けましたが、買収を決めた時のエイボンの会長が交代すると、エイボンはディスカバリー・トイを売却することを決め、レーンは引退します。

同じビジネスモデルで、ペットレーンを

レーンは2004年、実業界に戻ってきます。引退生活から復帰し、まったく同じビジネスモデルでペット事業に参入することを決めました。

娘が大学から連れ帰ってきたかわいい子犬のために、おもちゃを買おうとして、気に入ったものがなく、結局、前回同様、自ら起業することになったのです。

現在、ペットレーンは、ペット向けのデンタルケアからぬいぐるみまで、あらゆるペット用品を提供しています。

犬や猫だけでなく、鳥やフェレット、ウサギなど多様なペットを対象としており、天然素材に重点を置き、年商100万ドル、2000名以上の販売員をかかえる企業になっています。

レーンの試練から何を学ぶ?

彼女の試練からは、さまざまな教訓が見いだせます。

七転び八起き?
資本政策の重要性?
慢心への警戒?
初心を忘れない?
過大な報酬?
会社私物化?
家族の大切さ?

人によっても異なるでしょうし、同じ人でも置かれている状況が違えば、学べる点も変わるでしょう。

今のあなたは、将来のあなたは、レーンの試練から何を学ぶでしょうか。

【参考URL】http://www.people.com/people/article/0,,20092337,00.html
http://www.inc.com/magazine/19900701/5247.html
http://www.womenhomebusiness.com/success-stories/lane-nemeth-success-in-direct-selling-and-multi-level-marketing.htm
http://www.discoverytoys.net/
http://en.wikipedia.org/wiki/Discovery_Toys
http://investing.businessweek.com/research/stocks/private/person.asp?personId=35891789&privcapId=54290394&previousCapId=40085352&previousTitle=Pet%20Lane,%20Inc.

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