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NISAってお得?他制度との比較からメリット・デメリットを考える

2013/12/04
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「私も投資家ですか?」「はい、投資家です」

ニッコリ笑顔の剛力彩芽さんが「やった~!投資家デビュー!」と喜んでいるテレビCMを目にされた方も少なくないのではないでしょうか。

日本証券業協会がNISA口座の獲得に向けて大々的に行っている『NISAで投資家デビューキャンペーン』に関連するCMです。

いよいよ10月から受付が開始された日本版ISAのNISA(少額投資非課税制度)。毎年100万円を上限とする非課税投資額で購入した上場株式や株式投資信託等の配当金および売買益等にかかる税金が非課税になるこの制度は、少額でコツコツと資産形成を行う中長期的な投資スタイルの方にピッタリの制度であるといえます。

しかし、本当にお得な制度なのでしょうか。

NISAと似た制度

個人が資産形成を行う際に税制優遇が受けられる制度として、確定拠出年金と財形貯蓄(一般・住宅・年金)があることをご存じでしょうか。

確定拠出年金は公的年金を補うための制度で、財形貯蓄は社員の人生設計に合わせた資産形成をサポートするための制度です。

どちらも毎月設定した金額を拠出(積立)することで中長期的に資産形成を行うという点は、NISAに通じるところがあるでしょう。

3つの制度の違いは?

これら3つの制度は単純に比較することはできませんが、どのような制度なのか理解した上で、改めてNISA口座の利用を考えてみてはいかがでしょうか。なお、利用者は企業型確定拠出年金と財形貯蓄が利用可能であることを前提条件とさせていただきます。

税制面で比較する際、①購入・拠出時②運用時③売却・給付時の3つの場面を想定します。

①について、確定拠出年金は毎月の掛け金は課税されないので、税金や社会保険料の負担が少なくなります。他2つの制度には、所得控除は適用されません。

②について、NISAは配当金および分配金は5年間は非課税、確定拠出年金も現在のところは非課税です。(ただし、2014年度から積立金の全額に一律1.173%の特別法人税が課税されます)財形住宅と財形年金を利用している場合、両者を合わせて550万円までの利子等が非課税ですが、一般財形の場合は特に優遇措置はありません

③について、NISAは譲渡益は5年間は非課税、確定拠出年金は退職所得控除(一時金の場合)や公的年金等控除(年金の場合)の優遇措置を受けることができます。財形住宅の場合、住宅購入による払出しの場合は非課税扱いですし、財形年金は年金受け取りが終了するまで非課税扱いになりますが、一般財形は利子等に対し20%課税されます。

目的に応じた選択が重要

それぞれの制度のデメリットを1点ずつ挙げるとすると、NISAは非課税期間が5年間である点、確定拠出年金は積立金の受け取りが原則60歳までできない点、財形貯蓄は財形住宅や財形年金の目的以外で払出しを行うと課税される点が考えられます。

総じて言えることは、目的に合わせた制度の利用が必要ということでしょう。もし住宅や年金という明確な目的がなければ、最も自由度が高いNISAの制度を利用することが比較的メリットが大きいと考えられます。

さて、アナタに適した制度は見つかりましたか?

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