「キリン」と名の付いたところからキャッシングをした事はありますか?もしくは、申し込もうとしていませんでしたか?ちょっと、待ってください!その業者はもしかしたら闇金かもしれません。
全国には、テレビCMを行っている消費者金融の他にもさまざまな貸金業者が存在しています。その中には私達から逆に金を巻き上げようと考えている闇金業者も多く存在しているのです。闇金は利用したくないと誰でも思います。ですが、なかなか見破るのは難しいのも現状です。(こちらもご参考に→悪徳業者の見極め方を教えて!)
実際によく闇金業者の広告を見ればおかしな所はあるはずなんですが、お金がなくて困って焦っている時に限って如何しても見落としがち。でも、一度落ち着いてください。冷静に観察すれば、誰でも見破れるものはずです。
自分が申し込もうとしている業者が果たして闇金ではないか、そして、なぜ「キリン」と名の付いたところからキャッシングしてはいけないのか。見破る方法を今回はお教えしようと思います。今現在、キャッシング使用としている皆様、一度、手を止めて目を通してみてください。
闇金とは
闇金と言っても、キャッシングが始めての人にとっては闇金自体がなんなのか分からない事が多いようです。闇金は悪い金融というのは判ってはいますが、実際、テレビCMに出ているような大手の消費者金融以外は全て闇金だと思っている人もいます。中にはその大手の消費者金融ももしかしたら闇金なのかもしれないと不安に思っている極端な方もいらっしゃるようです。
そこで、始めに闇金とは一体どんな金融なのかを始めにお教えします。
ポイントは貸金業法
闇金の定義を簡単に言いますと法律に違反しているか、していないかという点です。その消費者金融に関わる法律として代表的なのが「貸金業法」です。この法律は、その名のとおり貸金業者の借入れについての規則が定められた法律です。
平成18年に成立したこの法律に違反している貸金業者は、全て闇金となります。逆に言えば、この法律に則って営業している消費者金融は安全だという事です。ここで、注目したいのは、これはあくまで消費者金融の法律であって、銀行や信金などの融資には適応されていない点です。銀行や信金は消費者金融ではないのでそちらはまた別に法律が存在します。
つまり、闇金とは消費者金融として貸金業法を守らず、非合法で経営している会社を指しているのです。そして、彼等が主にターゲットにしているのが、この貸金業法によって借入れができなくて困っている人なのです。
ターゲットは融資を断られた人
闇金が主にターゲットにしているのは、この貸金業法によって消費者金融の融資を断られた人です。近年、借金が返せなくなる多重債務者が増加していため、そう行った人たちを出さないために平成22年に貸金業法は改正されています。そして、改正された中に以下の項目があります。
- 総量規制
総合借入残高を年収の3分の1までにする事 - 上限金利の引き下げ
上限金利を年15%~20%にする事
総量規制が作られる前は、年収の額に関わらずどこまでも借入れする事ができました。しかし、その為借りすぎや貸しすぎが横行し、結果、多重債務者を増やしていました。このため、年収の3分の1までしか借入れできないとう制限ができたのです。しかし、そのため、3分の1以上お金を借りたくて困っている人を闇金はターゲットにしてしまいました。
また、上限金利の引き下げが行われたのは過去に金利に関して2つの法律があった事が原因でした。利息制限法と出資法です。簡単に説明しますと利息制限法では上限金利は貸付金額に応じて15%~20%という決まりがあり、これを超過すると行政処分となりました。また、出資法の上限金利では、29・2%で、これを超過すると刑罰に処されるというものです。
この2つの法律で定められている20.0%~29.2%の間は「グレーゾーン金利」とよばれ、貸金業者の場合は一定の要件を満たすと有効になりました。しかし、改正後はこのグレーゾーンを無くすため20%までという決まりになったのです。ちなみに、過払いが発生しているのはこのグレーゾーン金利分が返されているという事ですね。
この上限金利を定めたのは金利負担を軽減するという目的でした。しかし、これによって消費者金融では『返済の見込みが無い人はお断り』と判断される人が増加したのです。金利はいわば消費者金融にとって儲けの部分。ここが、制限されてしまった今、確実的に利益を払ってくれるお客様を選ぶのは当然のことでしょう。
その結果、他の消費者金融で断られた人は簡単に融資をしてくれる闇金を利用してしまうケースが生まれました。多重債務者を出さないために作られた法律でしたが、逆に闇金に行く人を増やしてしまったのです。ですが、闇金に行っても救われるわけではありません。待っているのは法に守られてない債務地獄です。
勘違いされるサラ金と街金とは
今まで、闇金について説明してきましたが、この闇金とよく間違われるのが「サラ金」や「街金」です。恐らく、ドラマや映画や以前のイメージが影響のせいなのかもしれませんが、もちろんこれらは闇金ではありません。
まず、「サラ金」とは「サラリーマン金融」の事。現在の、消費者金融の事です。以前は、消費者金融は全て「サラ金」と呼ばれていました。もちろん、今でも「サラ金」と呼ばれる事があります。ただ、法律ができる以前のイメージが強いためか「サラ金」と言われると、取立てが恐いという印象が出来上がってしまっている人が多いようです。
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また、街金とは、小規模経営の消費者金融の事です。なので、大掛かりに宣伝広告を出さず地元密着でひっそりと行っています。大掛かりな宣伝もしておりませんので、名前ももちろん聞いたことが無い人も多くいます。そのため、闇金じゃないのかという疑念を持つ人が多いようです。このひっそり感が闇金と勘違いされる点なのかもしれません。
ですが、上記の二つともけして危険ではありません。「サラ金」「街金」と呼ばれているのは貸金業法に則って営業を行っている証拠です。ほかの消費者金融や銀行融資となんら変わらないのです。ですが、闇金は小規模、または中堅消費者金融のような様相をして広告を出していますので、一見、見分けがつきません。なので、広告などを見てしっかりと闇金であるか見破る事が大切なのです。
闇金の特徴とは
闇金が非合法で営業をしていると前節でご説明しましたが、では、実際どんな特徴があるのか。申込みをする前に見破るのが一番ですので、闇金が出している広告から見破る方法をお教えします。
闇金は登録をしていない
まず、一番の特徴が貸金業者として登録をしていない点です。貸金業法では、財務局長または都道府県知事の承認を受けて登録番号を貰わなければ消費者金融は営業ができません。しかし、闇金はこの登録をしていな所が多いのです。
確かめるのは簡単です。広告や会社HPにこの登録番号が記載されているかです。法律で番号の記載が義務付けられているのでこれが記載されていなかったら間違いなく闇金です。番号は「認可を受けている都道府県か財務局(営業年数)第・・・・号」という形です。
中には無登録にも関わらず、「~バンク」「~信託」などの名前を使って営業している闇金もいます。名前に騙されず、登録番号があるか必ず調べてください。しかし、番号が書いてあったからといって安心してはいけません。書いてあったとしても闇金である可能性はあります。
と、いうのもいくつか理由があります。まず、架空の番号を掲載している場合です。登録番号がないと怪しまれる事を知っている闇金は適当な番号を勝手に広告に書いている場合があります。また、他の業者の番号を勝手に使用しているケースもあるようです。
また、正式登録している場合も、危ない事があります。登録を行うには登録料を払えばよほど怪しくない限り登録できてしまうのです。そのため、違法営業して登録を解除されては、また違う名前で登録しというイタチゴッコ状態の業者もあるようです。
そういった登録している闇金は、3年毎の登録更新の時に名前を変えて再び登録という事が多いようです。つまり、登録番号にあるカッコの営業年数を見ればわかります。あの数字は3年毎に更新した回数になります。つまり、3×更新回数で年数がわかります。
闇金業者として怪しいのは、3年未満つまり1と書かれた業者は怪しいといえます。といってもちゃんと営業していて新しい業者もあるので見極めるのは難しいところもあります。
金利がおかしい
闇金業者は金利の表示がおかしい場合が殆どです。前節でお教えしたとおり、貸金業法では上限金利は年20・0%までと決められています。ですが、闇金はそれ以上の金利をつけてきます。有名なのが「トイチ」です。一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。これは、10日に1割という利率なので、計算すると365%という事になります。
直接的に数字で書いてなくても、「トイチ」のように文字で説明されている場合は一度計算をしてみたほうが宜しいかと思います。ちなみに、おおよそ10万円未満で20%、10万円~100万円で18%、100万円以上で15%位の利率がつきます。
また、逆に「金利無し」など書かれていたら絶対に怪しいと思ってください。大手金融でも金利ゼロと書かれたところはあるかと思いますが、大手は「期限付き」で金利ゼロにしているので、かならず条件が付いてきます。条件もなしに金利無しという事はありえないのです。
金利は消費者金融にとって言わば利益の部分になります。この金利をつけないと言っているのは、何かしら別の方法で利益を取ろうとしている証拠です。広告に表示されている金利は必ず上限金利が20%以下であるか確認してから利用しましょう。
電話番号が090で始まっている
貸金業法では、登録する際と広告に掲載する電話番号は固定電話のみになっています。つまり、「090」「080」から始まる携帯番号は明らかにおかしいのです。闇金はたいていの場合、固定電話ではなく携帯電話を掲載しているところが多いです。携帯番号が書かれていたら間違いなく闇金と思ってください。
また、中にはそれを知って固定電話の番号を載せていますが、その番号にかけて「こちらから携帯で電話します。これからはそちらに電話してください」という場合もあるそうです。こういった場合も闇金である可能性が大きいので気をつけてください。
「キリン」は危険か
では、「キリン」からキャッシングするのは危険なのか。今まで、確認してきた闇金の特徴を見ながら確認しましょう。まず、インターネットで「キリン」と名のつくキャッシング業者が3社ほど見つかりました。
- キリンファイナンス
- 有限会社キリン商事
- 株式会社キリン
まず、キリンファイナンスから見てみましょう。こちらは、闇金として以前カミングアウトしている会社なので、かなりの確立で闇金なのでしょう。会社のHPを探しましたが全く見当たりません。もしかしたら、会社自体が無い可能性がありますが、もし、地元でこのような名前の消費者金融を見つけたら気をつけたほうがいいでしょう。
次に、有限会社キリン商事です。こちらは、調べてみると静岡県沼津市の消費者金融としていくつか検索サイトに名前がありました。電話番号も固定電話なので一見怪しい部分はありません。しかし、HPは見つからず、また登録番号の記載もされていませんでした。ためしに、電話にかけてみましたが現在使われていないようです。
もしかしたら、どこかに移転した可能性もありますが。登録番号がどこかに掲載されている形跡がなかったので、闇金である可能性は高いかもしれません。もし、名前を見かけたらキャッシングをするのは気をつけたほうがいいでしょう。
最後に、株式会社キリンです。こちらは東京都西池袋にある会社のようで、HPに記載がありました。しかし、電話番号が記載されておらず、また登録番号も見当たりませんでした。以前、詐欺をしていた噂のある会社でもあり、番号もない事から闇金である可能性は大きいです。
HPがなくても、もしかしたら登録があるかもしれないと金融庁の検索システムで探しましたが、「キリン」と名の付いた会社は、今の所1社も見当たりませんでした。つまり、3社とも登録がない会社もしくは、もう経営していない会社となります。広告を確かめるまでもなく、闇金である可能性は大きいと言えるでしょう。
もし、「キリン」と名の付いた会社からキャッシングを考えているのであれば、一度、貸金業者として登録があるか調べてからの方が宜しいかと思います。また、登録が合った場合でも、安心せず前節の特徴が無いかちゃんと確かめてください。
闇金の被害にあわないために
これまで、闇金を見破る方法をお教えしてきました。「キリン」も闇金の可能性が高い事もお分かりいただけたかと思います。しかし、それでも電話をかけてしまったり、問い合わせをしてしまったりするかもしれません。上記以外にも、闇金の特徴をまとめて見ました。これに、少しでも当てはまるようなら、一度足を止めてください。
闇金その他の特徴
- 総量規制以上の借入れを行う
まっとうに法律を守っている貸金業者は、ちゃんと審査をして融資できる額を決めてきます。ですが、闇金業者は法律を無視し、いくらでも貸してくれるのです。また、法外な金利を取ろうと無理やり借入れさせる場合もあるようです。 - 宣伝が殆どチラシや雑誌広告やメール。または闇金利用者からの勧誘
闇金がHPを持っている場合は殆どありません。大抵はチラシや雑誌の広告欄に載せています。また、闇金利用者が紹介してくる場合がありますが、これは紹介してきた人が闇金だと気づかず騙されているか、もしくは恐喝されている場合があります。知り合いに進められても怪しかったら気をつけてください。 - 始めは少額で借入れさせ、返済期限を短く設定している
これは闇金の手口であり、始めは少額で借入れさせて返済期日も3~7日と設定し一見良心的な貸金業者を装います。しかし、続けるにつれ高金利を付けられ、いつしか金利しか返済できない状況に追い込んでいき、いつまでも金利を払わせ続けるという、悪循環な借入れになっていくのです。 - 電話のみでのやりとり
申込み、契約すべてが電話でのみのやりとりで済んでしまう場合は、闇金である可能性が高いです。昔は、いかにも闇金というような強面の人たちが経営してました。しかし、現在は普通の企業のような対応をしてくる闇金も多く、むしろ普通の消費者金融より親身になって話を聞いてくれることが多いようです。気づかない内に騙されているケースもあるようでなので、電話でのみやり取りするような業者は気をつけてください。 - 親兄弟、親族の連絡先を聞いてくる
一見、まともそうに聞えますが、大手の消費者金融では聞いてくる事はありません。闇金は、もし、借りている人物が返済できなくなった場合に脅しに利用しようと思って聞いてくる場合があります。全うそうな理由をつけて聞いてきても、絶対に言ってはいけません。
以上、闇金の特徴をお教えしてきました。上記の特徴が少しでも見られたら氏名、住所、電話、口座番号などは絶対に答えてはいけません。申込みをしていなくても利用されてしまう可能性があります。十分に気をつけましょう。
もし、申込みで迷ったら
始めのうちは大丈夫だと思って、申込みをしても話を聞く内にだんだん怪しいなと思う事もあるかもしれません。その時には、利息計算、返済の方法と期間、手数料がかかるのか、など詳しく内容を聞いてみてください。闇金の場合、ちゃんと答えない所が多いです。ちゃんと答えなかった場合は申し込むのは即刻辞めましょう。
また、融資の際にグループを作らされたり、融資に手数料がかかるなど普通の消費者金融ではやらないような事を行う場合もあるようです。少しでも怪しい言動をしたら直ぐに疑うようにしてください。
闇金は年々巧妙な手口になってきています。一見、分からない場合もあり、気がつかない内に被害にあっている可能性もあるのです。キャッシングが始めての人は大手を利用するなど、確実に安全な方法を取るようにしてください。キャッシング常連者も気を抜かず、今回あげた闇金の特徴がないか冷静に判断して見破るように心がけましょう。
【参考ページはこちら】
キャッシングの危険性ってどんなところ?