申込み前に確認！年金収入のみでキャッシングするための重要ポイント

年金の収入のみで生活していると、医療費・孫のお祝いなど高齢者ならではの理由での出費も多くある中で、時に思いがけない出費に頭を悩ませることもありますよね。とはいえ周りに言いにくいというのは、どの年代でも共通の悩みです。

そんな時には、業者からキャッシングすれば問題なくお金を用意することができます。そうなると、年金収入のみで融資を受けられるのかという疑問を持つ方もいらっしゃることでしょう。

確かに、年金収入のみではお金を借りるのが難しいこともあるのですが、商品選びさえきちんとすればキャッシングをすることも可能なんですよ。

では、年金収入のみでキャッシングをするための重要なポイントを詳しくご紹介します！

年金収入のみでキャッシングする時チェックすべき2つの重要ポイント

高齢者であるかどうかに関わらず、融資を受けるためには満たさなければいけない条件があります。

その中でも、高齢者が年金収入のみでお金を借りる場合を考えた時、特に重要な2つのポイントをご紹介します。

収入に関する条件

融資を受けるには、安定した収入を継続して得ていることが求められます。そう言われると、年金収入のみでは借りられないのではないかと不安になるかもしれませんが、実はこの安定収入というのは、業者によって捉え方が違います。

例えば、正社員でなければ安定した収入を継続して得ているとみなされない商品もあれば、パートやアルバイトでも借りられる商品もあります。専業主婦でも配偶者の収入を元に貸してくれるところもあれば、専業主婦は融資の対象外としているところもあります。
（こちらもご参考に→専業主婦でも使える審査の甘いカードローン）

また、年金収入を収入とみなしてくれる商品もあれば、そうでない商品もあります。ということは、年金収入のみで融資を受けたい場合、年金収入のみでも安定継続した収入だと認めてくれる商品を探すことが重要なポイントになるということです。

単純に年収が高ければいいということではなく、キャッシングをしたら継続的に返済をすることになりますから、決まったお金を定期的に得ていることが大切なんですね。

年齢に関する条件

年金を収入とみなしてくれる商品を見つけたとしても、すぐにその商品なら利用できると判断することはできません。その前に、もう一つ確認すべき重要なポイントがあります。それは、年齢に関する条件です。

なぜかというと、高齢者が借り入れをする場合、年齢制限が問題となって借り入れができない可能性があるからです。

キャッシングができる年齢の下限は、多の場合20歳と決まっています。一部学生ローンでは18歳から借りられる商品もありますが、基本的には未成年は単独で法律行為をすることが認められていないので、多くのキャッシングが20歳からと規定されています。

ではキャッシングができる年齢の上限はどうかというと、これは商品ごとに違うというのが答えになります。そのため、年齢の条件を確認して、ご自分の年齢でも借りられるような商品に申し込みをすることが大切なのです。
（こちらもご参考に→キャッシングできる年齢はいくつ？）

お金の借り方としては、繰り返し借り入れができるカードローン商品を契約する方法もありますし、また一度借り入れをしたら後は返済のみをするフリーローン形式の商品を利用する方法もあります。

商品のその他の利用条件の確認も忘れずに！

これは高齢の方に限らないのですが、キャッシングをするためにはその商品ごとに決められた利用条件を満たす必要があります。利用条件としては、収入や年齢のほかにも以下のような内容が考えられます。

• 勤務形態に関する条件
• 居住地や勤務地に関する条件
• 保証会社についての条件

勤務形態については先ほども少しお話しましたが、商品によっては正社員しか融資の対象としていない場合もあれば、パートやアルバイト、派遣社員、専業主婦なども融資の対象とする商品もあります。年金を受給しながらアルバイトもしている、といったような方の場合には関係がありますね。

それから、地方銀行や信用金庫など地域密着型の金融機関の商品に多いのですが、その銀行や信用金庫の営業区域内に住んでいる人または勤務している人しか利用できないような商品もあります。

それから、銀行や信用金庫など貸金業者ではない金融機関の商品の場合、保証会社をつけていて、保証会社の保証が得られることを融資の条件としている場合もあります。

このように、高齢者であるかどうかに関わらずチェックしておくべき条件もありますので、それも忘れずに確認しましょう。

年金と共に生活保護を受給している場合は融資は受けない方がいい！

ここまで、年金受給者でも融資を受けることが可能だというお話をしてきましたが、実は融資を受けない方がいい場合があります。それが、生活保護を受給している人の場合です。

年金と同じように定期的に受け取るお金として、生活保護もあります。生活保護のみを受けているという人も、年金と共に生活保護を受給しているという人もいらっしゃることと思いますが、いずれの形であっても、生活保護受給者が融資を受けることはお勧めできません。

まず、生活保護を受けるのは生活に困っていることが前提なので、返済能力があるとは考えにくく、審査に通りにくいので、融資が受けられる可能性がかなり低いと言わざるをえません。

また、万が一審査に通ったとしても借りたお金が収入とみなされてしまうため、生活保護の額が減額されたり、借りた金額によっては支給が打ち切られたりすることもあります。

それなら黙っていればわからないのではないかと思おうかもしれませんが、キャッシングをして銀行口座にそのお金が振り込まれることなどがきっかけで、担当者に借り入れが知られる可能性が高いと言えます。また、借りたお金は収入として申告する義務もあるので、隠すのは難しいのです。

ところが、借りたお金は返済しなければいけないものですから、収入とみなされると困りますよね。そもそも、借金をすると利息を付けて返さなければいけないので、素の分さらに生活が苦しくなることも予想されます。

そのため、年金と共に生活保護を受給している人には、融資を受けることはお勧めできないのです。

年金収入のみでも借り入れ可能！具体的な商品の例をご紹介

ここまで確認してきたように、年金収入のみでもキャッシングができる可能性は十分あります。

では、具体的にどのような商品であれば年金収入のみでも借り入れができるのか、いくつか具体的な例を挙げて見てみましょう。

三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」

三菱UFJ銀行のカードローン商品である「バンクイック」の場合、よくある質問に対する回答の中で、年金収入のみでも申し込みが可能であることが明記されています。

商品内容は、以下の通りです。

金利	最大利用限度額	年齢の条件
年1.8～14.6％	500万円	満20歳以上65歳未満

年齢以外の利用条件は、以下の通りです。

• 原則として安定収入があること
• 国内に住んでいる個人であること
• 保証会社の保証が受けられること
• 外国人の場合永住許可を受けていること

居住地に関する条件は国内に住んでいることですので、地域が限定されずどこからでも借りられることがわかりますね。郵送などでも手続きやカードの受け取りができますので、近くに三菱UFJ銀行が無い人でも利用ができます。

レイクALSA

CMでおなじみのレイクALSAの場合も、よくある質問に対する回答の中で、年金収入のみでも申し込みが可能であることが明記されています。

商品内容は、以下の通りです。

金利	最大利用限度額	年齢の条件
年4.5～18.0％	500万円	満20歳から70歳

年齢以外の利用条件は、以下の通りです。

• 原則として安定収入があること
• 国内に住んでいる個人であること
• 保証会社の保証が受けられること
• 外国人の場合永住許可を受けていること

この商品も、全国どこからでも利用できます。申し込みや契約もインターネット上でできますし、お近くに自動契約機がある場合、それを利用して契約することも可能です。

年金受給者専用カードローン「シニアきゃっする」

年金受給者専用カードローン「シニアきゃっする」は、高松信用金庫で扱われている年金受給者専用のカードローンです。この商品は、高松信用金庫で年金を受給している人の場合、融資利率が年1.0％優遇されるというメリットがある商品です。

商品内容は、以下の通りです。

金利	最大利用限度額	年齢の条件
年14.6％	50万円	満60歳以上69歳以下

年齢以外の利用条件は、以下の通りです。

• 公的年金を受け取っていること
• 高松信用金庫の営業区域内に住んでいるか勤め先事務所があるかすること
• 保証会社の保証が受けられること
• 反社会的勢力ではないこと

この商品では、利用できる条件として高松信用金庫の営業区域内に住んでいるか勤め先があるかすることも求められます。

「シニアきゃっする」という名前がついた商品は平塚信用金庫にもありますが、こちらの商品の場合平塚信用金庫で年金を受け取っている人は金利が年9.8％、他の金融機関で年金を受け取っている人は金利が年14.6％と、さらに優遇される仕組みになっています。

他にも、沼津信用金庫、上越信用金庫、中日信用金庫など「シニアきゃっする」を扱っているところは複数ありますが、商品内容は取り扱っている信用金庫ごとに違いますので、お近くの信用金庫で取り扱われている場合は商品内容を確認してみてください。

フリーローンウルトラ300（個人向け）

「シニアきゃっする」をご紹介した高松信用金庫では、年金受給者でも利用可能なフリーローン、「フリーローンウルトラ300（個人向け）」という商品も扱っています。

商品内容は、以下の通りです。

金利	最大利用限度額	年齢の条件
年9.8％または年14.0％	300万円	満20歳以上で完済時に満76歳未満

年齢以外の利用条件は、以下の通りです。

• 安定継続収入があること（年金受給者も可）
• 高松信用金庫の営業区域内に住んでいるか勤め先事務所があるかする個人であること
• 保証会社の保証が受けられること
• 過去に返済上問題を起こしていないこと

同じ高松信用金庫の商品を比較してみると、フリーローン形式の方が利用できる年齢が高くなりがちで、また金利は低くなりがちであることがわかります。

ただし、商品の内容はそれぞれ違いますので、必ずそうであると言えるものではなく、そういう傾向があるとして参考にしてください。

<荘銀>シニアローン「年金プラン」

<荘銀>シニアローン「年金プラン」は、地方銀行である荘内銀行の商品です。名前にシニア・年金という言葉がありますが、その名の通り年金を受け取っている高齢者向けの商品です。ただし、荘内銀行で年金を受け取っている人しか利用できません。

また、この商品もカードローン形式ではなく、一度借り入れをしたらあとは返済をするだけという使い方をします。何度も借り入れができない代わりに、カードローンよりも金利が低めになる可能性があります。

商品内容は、以下の通りです。

金利	最大利用限度額	年齢の条件
年4.5％もしくは6.5％	200万円かつ年間の年金受給額を超えない金額	満60歳以上満75歳以下かつ完済時年齢が満80歳以下

年齢以外の利用条件は、以下の通りです。

• 荘内銀行で公的年金を受け取っていること
• 荘内銀行の営業区域内に住んでいるか勤め先があるかすること
• 保証会社の保証が受けられること
• 電話連絡が可能であること（携帯電話でも可）
• 年金担保貸付を利用していないこと
• 借り入れ時に満70歳以下であれば団体信用生命保険に加入できること

この商品は、利用できる条件として荘内銀行の営業区域内に住んでいるか勤め先があるかすることも求められます。

これと同様の商品として、福島銀行の年金受給者向けローン「シニアサポート」などがあります。この商品の金利は年4.8％で、借り入れができるのは最大で100万円までです。このように、地方銀行にも年金受給者向けの商品があります

消費者金融会社では年金収入のみでの利用は難しい！

ここまでご紹介してきた商品は銀行や信用金庫のものですが、消費者金融会社を借り入れ先として選びたい場合はどうなのかというと、消費者金融会社では年金収入のみでの利用は難しいと考えられます。

大手消費者金融会社について調べてみたところ、以下のようになっています。

消費者金融名	年金収入による借り入れについて
アイフル	年金以外の安定収入があれば申し込みできる
アコム	年金以外の安定収入があれば申し込みできる
SMBCモビット	アルバイト・パートなども安定収入があれば申し込みできる
プロミス	アルバイト・パートなどで収入があれば申し込みができる

アイフルとアコムでは、よくある質問に対する回答として、年金収入以外の安定収入があれば、年金受給者でも申し込みができるということを記載しています。つまり、年金収入のみでは申し込みができないということですね。

SMBCモビットやプロミスでは、年金受給者に関する記載はありませんが、アルバイトやパートなどをしていることを前提に、収入があれば申し込めるとなっています。

以上のことから、消費者金融系カードローンは、年金収入のみでの申し込みは難しいと言えます。

持ち家を担保にして借りる方法も！リバースモーゲージローン

高齢者ならではの借り方として、持ち家を担保としてお金を借りるという、リバースモーゲージローンを利用する方法もあります。

この商品は利用条件が厳しい代わりに、持ち家を元にお金を借りるので返済の心配をする必要が無いなどのメリットもありますので、ここではみずほ銀行のリバースモーゲージローンを例に商品の特徴を見てみましょう。

みずほ銀行のリバースモーゲージローンの商品名は、「みずほプライムエイジ」です。

利用条件

「みずほプライムエイジ」の利用条件は、以下の通りです。

• 契約時年齢が満55歳以上であること
• 自宅に一人もしくは夫婦二人で暮らしていること
• 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に自宅があること
• 安定・継続収入が見込めること（年金収入も可）
• 相応の金融資産があること
• 保証会社の保証が受けられること
• 戸籍謄本を元に推定相続人を確定できること

これを見ると、契約できる年齢の下限は決められていても上限に制限が無いため、高齢者でも契約しやすいことがわかります。年金収入も安定・継続した収入とみなされますので、収入に関して心配する必要もありませんね。

ただし、夫婦以外の誰かと同居しているとこの商品は契約できませんし、また自宅がある場所にも制限がある点では注意が必要です。さらに推定相続人に関する条件があるなど、カードローンやフリーローンなどの一般的な商品とは性質が異なっていることがよくわかります。

推定相続人が契約について承諾し、承諾書を提出することも必要です。

お金の借り方や使い道

この商品は自宅を担保とすることで成り立っていますので、保証会社が自宅の土地や建物に根抵当権を設定します。そして、担保となっている自宅の評価額を元に、それを超えない範囲で貸越極度額が設定されます。さらに、それを元に利用可能額が決められます。

担保の評価額は毎年見直されますので、貸越極度額や利用可能枠が減額される場合もあります。貸越極度額が減額され、利用残高の方が上回ってしまった場合、上回った分の金額の一括返済が求められますので注意しましょう。また、それ以後の新たな借り入れはできなくなります。

お金は以下のような2つの目的に使うことができ、それぞれの貸越極度額として設定できる上限の金額が決まっています。

フリー口	目的口
事業性資金や投資資金など一部を除いて自由	有料老人ホームへの入居、自宅の改築や増築、医療費などお金の使い道がはっきりしている資金
4,000万円以内	フリー口と目的口を合わせて2億円以内または自宅の評価額以内

借り入れをしたい時にはみずほ銀行に来店して払戻請求書を提出します。

金利は、短期プライムレートを元に以下のように設定されます。

• フリー口…短期プライムレート+年2.0％
• 目的口…短期プライムレート+年1.5％

いずれも変動金利で、4月1日と10月1日の短期プライムレートを基準に見直しが行われます。

返済について

返済に関しては、明確な期限があるわけではなく、契約者が亡くなったり転居したりしたなどの理由で担保としている物件を売却した時が返済期限となります。

返済方法は、物件の売却代金を元にした一括返済となります。また、手元にお金がある場合は随時返済をすることも可能ですし、法定相続人が手元の資金を利用して一括返済をすることも可能です。つまり、相続をする人が物件を売りたくなければ、それでもいいわけですね。

リバースモーゲージローンを利用するには細かい条件がありますが、配偶者と二人暮らし、もしくは配偶者無しで一人暮らしという高齢の方にとっては、返済を気にしなくて済むという点でメリットのある商品です。

確実な借り方！公的な年金担保融資制度を利用しよう

ここまでは、一般の業者からの年金収入による借り入れについて見てきました。それらも銀行や信用金庫など信頼できる機関からの融資ですので、問題なく借り入れができます。

では、詳しく見ていきましょう。

法律によって唯一認められている年金を担保とする融資制度！

年金担保融資制度は、法律によって唯一認められている年金を担保としての融資制度で、以下のような目的のために一時的にお金が必要な時に利用できるものです。

• 保険・医療
• 介護・福祉
• 冠婚葬祭
• 教育
• 生活必需品の購入
• 住宅改修
• 事業維持
• 債務の整理

融資の条件は以下の通りです。

金利	最大利用限度額
年1.9％（労災年金を担保とする場合は年1.2％）	200万円までかつ利用者本人が必要な金額

この制度を利用するためには、連帯保証人が必要となります。ただし、連帯保証人となれる人がいなければ、保証料を支払うことによって信用保証機関の信用保証制度を利用する方法も使えます。親族が近くにいないなどの理由で連帯保証人が立てられない人でも、この制度を利用すれば困らなくて済みます。

公的な融資なので、金利が低いので支払う利息が少なくて済むのがメリットですね。

悪徳金融業者に要注意！

先ほどもお話したように、法律で認められている公的な年金担保貸付事業は、独立行政法人福祉医療機構のみが行っています。実は、それ以外の業者が年金を担保にお金を貸すという話がよくあるのですが、それらはすべて違法です。

ところが、年金を担保に公的にお金を借りられる制度があるため、一般の業者からも年金を担保にお金が借りられると考えられがちで、実際に違法な貸し付けを行う悪徳金融業者を利用してしまう例もあります。

そのような業者を利用すると、年金証書を預かられたり、通帳やキャッシュカードを預かられたりなどの手口で、自由に年金が引き出せなくなることがあります。その一方で、悪徳金融業者は返済金という名目で自由に年金を引き出していることもあります。そうなると生活に困りますよね。

そのため、年金を担保にお金を借りたいと思われる方は、独立行政法人福祉医療機構の年金担保融資制度のみが唯一の合法的な手段だと知っておき、悪徳金融業者に引っかからないようくれぐれも気をつけましょう。

他にも、クレジットカードを持っている人を対象に、ショッピング枠を現金に換えると案内していたり、誰にでも貸すというような誘い文句で勧誘していたりする業者は悪徳業者ですので、どうしてもお金尾を借りたいからといってそのような業者を利用しないようにしなければいけません。

年金収入のみでも借りられる条件を持つ商品を慎重に選ぼう！

以上のことから、年金収入のみでもキャッシングできる可能性があるということが言えます。

その際には、特に以下のポイントをチェックしてから申し込む商品を決めましょう。

• 年金収入のみでもキャッシングできることが明記されているか
• 年齢の条件が自分に合っているか

これ以外にも利用条件はありますが、年金収入を元に借り入れをする高齢者の場合は、特にこの2点が重要になります。

とはいえ、キャッシングは借金であることは忘れずに、返済できる分だけ借り入れをすることも大切です。返済できない分まで借りてしまうと、後で周りの人に迷惑を掛けてしまう可能性もありますので、返済計画も立てたうえで利用したいものです。

【参考ページはこちら】
悪徳業者の見極め方を教えて！