消費者金融のアトラスという名前を聞いたことがある方はいらっしゃいますか?聞いたことがある人も無い人もいらっしゃると思いますが、アトラスは大手ではなく、中小企業の消費者金融で、東京都にある会社です。
しかし、このアトラスという消費者金融は、ホームページを持っていません。そうなると、どのような会社なのか、どのような条件で融資を行っているのか、気になりますよね。そのようなとき、口コミを利用することでその会社の情報を得ることができます。
そこで、アトラスとはどのような会社なのかを、口コミを元に確認してみたいと思います。
どんなものがある?気になるアトラスの口コミの内容
まず、アトラスの口コミとして言われていることをまとめてみましょう。
- ブラックの人にでも融資ができる
- 低金利(8.9%~13.5%)で300万円まで融資ができる
- アトラスを利用するよう案内の葉書が届いたことがある
実は、アトラスを利用した人からの、実際に利用した経験を元にした口コミはほとんどないというのが現状です。消費者金融に関する口コミを利用者の情報を元まとめたサイトで確認しても、アトラスという社名はあまり出て来ないのです。
しかし、中にはブラックの人でも融資が受けやすい会社として名前を知っている人もいます。
アトラスにはホームページがありませんので、金利や利用限度額に関しても口コミによる情報となりますが、金利は8.9%~13.5%で、300万円まで借り入れができる消費者金融であるということがわかります。
これだけ金利が低く、しかも利用限度額が高いとなると、かなり便利に利用できると思いますよね。しかし、だからこそ本当にその条件で融資ができるのかと疑問を持った方もいらっしゃるかもしれません。
また、アトラスから、借り入れをしないかという案内が葉書で自宅に届くという口コミもあります。ここで気になるのが、今までに利用したことが無い消費者金融から案内が届くという点ですね。それでは、上記の情報を元に、アトラスについて考えていきましょう。
その条件での融資は可能?かなり怪しいアトラスの融資条件
アトラスは、先ほども言ったように中業企業の消費者金融です。そこで、同じ条件を持つ、中小企業の消費者金融の融資の条件と、アトラスの融資の条件を比較してみましょう。
ブラックでも融資が可能?
アトラスはブラックの人にも融資が可能という口コミがありましたが、ブラックというのは下記の状態の人を言います。
大手の消費者金融の場合、ブラックの人はまず審査に通りません。一度問題を起こした人の場合、また同じことを繰り返す可能性があるからです。では、中小企業の消費者金融の場合はどうかというと、やはりブラックの人に融資をしてくれるとは考えにくくなっています。(こちらもご参考に→キャッシングの審査基準とは)
実際に、以下のように返済上問題がある人は申し込みできないとはっきり案内している中小企業の消費者金融もあります。
現在他社の返済が延滞中の人や、過去の借り入れを放置したままの人は契約できない
アローの場合
現在他社の返済が遅れている人は契約できない
つまり、ブラックの人に融資ができるというのは考えにくいのが実情です。
金利を比較してみよう
それでは、アトラスと他の中小企業の消費者の金利を比較してみましょう。先ほども確認しましたが、比較しやすいように再度記載します。アトラスの金利は8.9%~13.5%です。
- キャネット…15.0~20.0%
- ニチデン…7.3~17.52%
- ビアイジ…15.0~18.0%
- フクホー…7.3~18.0%
- 北海道キャネット…15.0~20.0%
- ユニズム…15.0~20.0%
ちなみに、大手の消費者金融でも金利の上限は17.8%または18.0%になっています。つまり、大手でも中小企業でもだいたい似たようなところに金利が収まっているということですね。
ということは、消費者金融の経営を成り立たせるためにはこれくらいに金利を設定する必要があるということです。
それなのに、これらとアトラスの金利を比較してみると、明らかにアトラスの金利が低いことがわかります。
アトラスは、キャンペーン年利だという文言で案内をしているようですが、裏を読んでみると、キャンペーンではない時の金利はそれよりも高いということがわかります。
そうなると、キャンペーン適応外の金利が書かれていないことに不安を覚えますよね。
例えば、カードローンで金利を下げるキャンペーンをしているところの例として、楽天銀行があるのですが、ここでは金利半額キャンペーンと書かれているので、もとの金利もわかりますし、もとの金利がいくらかも商品概要説明書にはっきり書かれています。また、常にキャンペーン金利での融資を行っているわけでもありません。
ということは、誰もアトラスの通常の金利を知らないから、情報として出て来ていないということになりますね。そう考えると、もとの金利がどれくらいなのかが気になるところです。
このことから、キャンペーン金利だけを提示して金利が低いと安心させ、顧客を取り込んでから高い金利を吹っ掛ける可能性が高いと考えることができます。
利用限度額を比較してみよう
次に利用限度額です。アトラスは300万円まで借り入れができると案内されています。
- キャネット…300万円
- ニチデン…50万円
- ビアイジ…100万円(50万円を超える場合は慎重に審査が行われる)
- フクホー…200万円
- 北海道キャネット…300万円(新規の人は50万円まで)
- ユニズム…50万円
このように、中小企業でも300万円の融資ができるところもありますが、多くはそれほど利用限度額が高くないということがわかります。そのような状態の中、300万円まで貸し出せるというのにも、金利の低さを考慮に入れると疑問が浮かびます。
金利が低いということは、多くの人に融資を行わなければ利潤が多く得られないことになります。中小企業で、しかもホームページを持たないアトラスが、どのようにして多くの人に融資を行うのかと考えると、かなり不自然な感じがするのではないでしょうか。
利用したことが無いのに案内が届く?
次に、案内の葉書が届くというのは、どういうことなのかについて考えてみましょう。それは、その会社が、葉書の送り先の住所やそこに住んでいる人の名前を知っているということを意味しています。つまり、何らかの形で情報を得ているわけですね。
今までに申し込んだことも無い会社からいきなり葉書で融資を勧められる、このこと自体が不自然だということがおわかりいただけるのではないでしょうか。他にも、今まで関わりの無かった消費者金融から、別の方法で勧誘を勧められることがあります。
それらの案内方法をまとめると、下記のようになります。
- 葉書
- 電話
それから、特定の個人に対して送りつけるのではなく、不特定多数の人を誘う方法として、下記のものもあります。
- メールアドレスに消費者金融からの案内が届く
- ネット上に広告を出している
アトラスの場合、これらの方法の中で、葉書での勧誘を行っているということです。ここで考えてもらいたいのが、消費者金融から借り入れをする場合、通常どのような申し込み方法をするかということです。
通常、消費者金融でお金を借りたいと思った時の流れは、まず利用者が借り入れ先を選び、そこに申し込みをするという流れになります。申込みの方法には、例えば下記のようなものが使えます。
- 店舗に出向いて申し込む
- 無人の契約機を使う
- インターネット上で申し込む
- 電話で申し込む
- 郵送で申し込む
- ファックスで申し込む
消費者金融によって、どの方法で申し込みができるかは違ってきますが、いずれの場合も利用者の方から先に働きかけるのが特徴です。
消費者金融の側から勧誘をするという話は、あまり聞かないのではないでしょうか。
さらに、アトラスの方から勧誘するという手口にも注意が必要ですね。通常の申し込みは、利用者の側から働きかける形を取るものなんですよ。
口コミからわかること、アトラスは闇金の可能性大!
以上、3つの口コミに関して検証してきました。
では、闇金とはどのような業者のことを言うのか、見ていきましょう。
闇金ってどんな業者?
闇金の特徴として挙げられるのが、下記の内容です。
- 借りやすい条件を提示し、融資を受けるよう勧める
- 中小企業の消費者金融と見分けがつきにくい
- 業者の方から勧誘をしてくることがある
借りやすい条件の中には、アトラスが今回提示している低金利で利用限度額が高いというのよりももっと極端に、審査なしで借り入れができる、金利がかからないなどという内容で勧誘をしているところもあります。
しかし、金融業者は融資をして利息を付けて返してもらうことで経営を成り立たせているのですから、無審査や金利無しで融資ができるとは考えられません。そのため、このような内容で勧誘をしている場合、怪しいと思うべきなのです。
中小企業の消費者金融自体が、もともと全国的に名前を知られているものではありません。そのため、私たちが名前を知らない消費者金融はたくさんあるのです。だからこそ、そういう業者の中に紛れて、闇金が存在することになります。
闇金で借り入れをすると、法外な金利のために全く返済が進まずずっと利息だけを支払うことになったり、返済ができなくなると借金の存在を周りに知らせるような取り立てや家まで押し掛けて来るような取り立てをされたりする可能性もあります。そのため、闇金業者からの借り入れは絶対に避けたいのです。
闇金の見分け方!登録番号や一覧をチェックしよう
では、どのようにして闇金を見分ければいいのかというと、貸金業者としての登録番号(これを貸金業登録番号と言います)を持っているかどうかをチェックすれば、それが違法な業者かどうかがわかります。
正規の登録を行っている消費者金融は、金融庁の貸金業者のデータベースの中に載っています。そこで、正規の業者かどうか怪しいと思った場合、データベースを利用して検索してみれば、正規の業者かどうかがわかるというわけです。
また、正規の届け出をしている貸金業者は、全国または都道府県の財務局などに登録されているため、貸金業者登録一覧を見れば正規の業者か非正規の業者かがわかるのです。
中には登録番号を詐称している業者もあるため、登録番号とデータベース、それから貸金業者登録一覧を合わせてチェックするといいですね。
日本貸金業協会に登録していない場合はより注意が必要!
日本貸金業協会とは、貸金業法に基づいて自主規制を行うことを目的とした機関で、違法な営業を行わないように、協会員に対する徹底した指導が行われています。ですが、日本貸金業協会への登録は義務ではなく任意なので、もちろん登録していないからといって違法な業者であるというわけではありません。
とはいえ、自主規制機関に登録している業者は、きちんとした経営を目指しているということははっきりと言えます。日本貸金業協会に登録している業者は、日本貸金業協会会員番号を持っています。例として、大手消費者金融で間違いなく正規の業者であるとわかっているアイフルを見てみましょう。
日本貸金業協会会員 第002228号
このように、きちんとした番号を持っている業者は、正規の業者だと考えられます。
同じアトラス、正規業者もあるがすでに廃業の可能性!
ここまで、アトラスという会社について見ていきましたが、実はアトラスという名前の消費者金融は、東京都以外にも存在しています。
- 株式会社アトラス(沖縄県)
- アトラス(宮城県)
これらは、どちらも以前は登録番号を持っていました。ですが、現在は金融庁のデータベースを検索してもヒットしません。ということは、どちらも廃業した可能性が考えられるのです。となると、現段階でアトラスという名前の業者で正規の業者は見つからないと言えますね。
アトラスという名前で検索しても一件もヒットしないことから、もちろん東京都のアトラスも怪しいということが言えます。
実はアトラスは日本貸金業協会で注意するよう警告されている!
ここまで、アトラスが闇金である可能性を検証してきましたが、実は決定的な証拠があります。というのも、アトラスは日本貸金業協会のホームページ上で悪徳業者として掲載されており、実在する登録貸金業者の商号を利用していることも案内されています。
アトラスについてははっきり闇金業者だと言えるということですね。もちろん、闇金はアトラスだけではないので、ここまでの内容をもとに、他の業者についても闇菌かどうかを見分けられるようにしたいものです。
闇金から借り入れをすると返済が難しいくらいの利息がついたり、それで返済ができなくなると迷惑な取り立てをされたりなどの可能性があります。そこで、金融庁のデータベースなどを元に、借り入れ先が闇金で無いかどうかをチェックすることはとても大切なんです。
今で言うアトラス、もしかしてアプラスの間違いかも!?
もしかしたら、アトラスだと思っている業者が、実は『アプラス』の間違いということがあるかもしれませんので、念のためご紹介しておきます。
『アプラス』は、正式名称を株式会社アプラスパーソナルローンと言い、新生銀行グループの一員です。株式会社アプラスパーソナルローンからはα倶楽部カードというローンカードが発行されていました。
現在はα倶楽部カードの新規受け付けは終了
発行されていました、と記載したことからお察しいただけたと思いますが、このα倶楽部カードの新規受け付けは、2016年3月に終了しました。その理由は、新生銀行グループとしてカードローン事業の強化を図るため、新生銀行にカードローン事業の一部を譲渡したからです。
新生銀行といえば、以下のようなカードローン商品を発行していますね。
- 新生銀行スマートカードローン プラス
すでに契約している人に関しては引き続きα倶楽部カードを利用できますが、新たにローンカードの契約をすることはできません。
アプラス名でクレジットカードの発行も!
それから、同じ新生銀行グループに株式会社アプラスというクレジットカード会社もあります。株式会社アプラスでは、クレジットカードの発行と目的別ローン(カーローンや住宅関連ローンなど)の取り扱いがあります。ローンカードの発行は、株式会社アプラスパーソナルローンの方が行っていたという形だったわけですね。
株式会社アプラスが発行するクレジットカードには何種類もありますが、中にはカード払いにすることでTポイントがたまるクレジットカードもあります。他にも、マンチェスター・ユナイテッドのオリジナルグッズがもらえる特典があるマンチェスター・ユナイテッドカードなど、ユニークなカードもあるんですよ。
株式会社アプラスが発行するクレジットカードの中には、キャッシング機能を持つカードもあります。アプラステレフォンサービスを利用することで、テレフォンキャッシングもできるので、とても便利です。
テレフォンキャッシングの受付時間は6時半から25時までで、19時までに申し込めば申し込んだ日の翌金融機関営業日のうちに振り込みが完了します。19時以降に申し込んだ場合はその翌々金融機関営業日となります。
一例として、カード払いでTポイントがたまるTカードプラスのキャッシングの利用条件を見てみましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
利用可能枠 | 10万円~99万円まで(ただし新規入会の場合は30万円まで) |
貸付利率 | 18.0% |
返済方式 | 一括返済方式とリボルビング方式から選択 |
これもお金を借りる選択肢の一つとしてはアリですね!
ですが、現段階では株式会社アトラスパーソナルローンの新規受け付けが終了していますので、間違えにくくなりましたね。
口コミを元に言えること、アトラスは正規業者とは考えにくい!
以上のように、東京都にあるアトラスは、口コミを元にして考えると、正規の業者とは考えられないということが言えます。
このように、事前に口コミの情報を確認することで、危険な業者を利用しないという判断をするきっかけにもできます。
そのため、特に名前を聞いたことのない業者から案内が来たなどということがあったら、まずは口コミ情報を探したり、金融庁のデータベースを利用したりして、その情報を鵜呑みにしないことが大切です。
また、今回同じ名前のアトラスという会社が廃業しているとはいえ別の地域にもあったように、名前が同じでも会社が別というところもあります。先ほど紹介したキャネットも、区別をするために片方は北海道キャネットと書きましたが、実際には同じキャネットという社名です。
そのため、社名でヒットしても、所在地を確認するなど、気をつけて利用する必要があります。
データベースは電話番号や登録番号で調べることも可能なので、電話番号が表示されていたらそれを使うと正確にわかります。
以上のことから、名前を知らない消費者金融を利用する際の注意点をまとめます。
- まずは正規の業者であるかどうかを確かめる
- 口コミなどの情報を元に、他の会社の条件と比較して不自然でないか確かめる
- 同じ名前の会社が無いかを確かめる
そのため、案内が来ても絶対に利用しないようにしましょう。
【参考ページはこちら】
悪徳業者の見極め方を教えて!
困っている時ほどついお金を貸してくれるという案内に目が行きがちなのですが、甘い言葉で勧誘してくる業者ほど危険だと思った方がいいでしょう。正規の業者の融資条件を見てもわかるように、誰にでもいい条件でお金を貸していたら、経営が成り立たないことは確かです。
闇金にひっかかると後が大変ですので、アトラスに関わらずよく知らない業者を利用する際には、きちんと正規の業者であることを確認するようにしましょう。
実際に借りたという人は少なく、口コミも少ないのが現状なのですが、その中からこのようなことがわかっているんですよ。