どうしてもキャッシングの審査に通過できない、どうしてなのかも分からない。何となく分かっているけど、はっきりとは分からない。もしもそんな状況にあるのなら、もう一度、基本から見直してみませんか?
今更改めて見直す必要はないと思っても、意外なところで見落としがあるかもしれません。ほんのケアレスミスが原因で、審査に通過できていないことも考えられます。もしそうなら、とてももったいないことですよね。
経験者だけではなく、初心者の人も、キャッシングの審査で取り扱われる内容や、申し込みについての要点を改めて理解しておきましょう。きっと良い結果に繋がりますよ。
まずは申し込み!最終チェックを怠らないで!
キャッシングをする時、当然のことですが、申し込みをしなければ、何ひとつ始まりません。まず必要なものは申込書ですね。最近ではインターネットからも申し込めますので、必ずしも書類形態での申し込みではありませんが、便宜上、ここでは申込書と表記します。
大抵のキャッシング会社の申込書は、それほど困難な記入を必要としていません。以下のような項目がほとんどでしょう。
- 氏名、年齢、性別、住所等個人特定情報
- 勤務先、勤続年数
- 年収
- 家族構成
- 持ち家の有無
- 他社からの借入
- 借入希望額
他にも多少細かい記入項目があるかもしれませんが、大体はこれらの項目が共通しているはずです。ここに記入することから、申し込みは始まります。充分分かっている情報ですから、簡単に記入できますね。
しかし、ここで気を付けなければいけないのは、何と言っても記入ミスです。
記入ミスは誤情報として取り扱われて、それだけで審査に通過することができなくなってしまいます。
明らかな書き間違いであれば、キャッシング会社が確認の連絡をくれるのでは?と思うかもしれませんが、実際はそんなことはありません。
- キャッシング会社が記入ミスに関する連絡をしてくることはない
キャッシング会社から見れば、「本人が提出した情報」が全てなのです。訂正するかどうかを確認することはありません。ちょっとした誤字、脱字であっても、それは大きなミスになります。
実は、審査に落ちる原因の上位に、この「申込書の記入ミス」が入っていることは有名な話なのです。こんなことで審査に通過できないのは、あまりにももったいないですよね。申込書を送る前に、誤字や脱字がないかをしっかりチェックしておきましょう。
必ず必要!証明書類は事前に用意!
申込書の他に必要とされるのが、いくつかの証明書類です。申込書と同時に送信するケースと、後から送れば良いケースに分かれていますが、提出をしなくて良いということはありませんので、事前に準備しておくと、後々慌てなくて良いでしょう。
証明書類 | 利用できる証明書 |
---|---|
本人確認書類 (身分証明書) |
自動車運転免許証、健康保険証、パスポート、 個人番号カード、(外国人なら)永住許可証、在留証明書 |
所得証明書類 (収入証明書) |
給与明細書、源泉徴収票、納税通知書 |
身分証明書で最もポピュラーなのは、自動車運転免許証ではないでしょうか。公的機関が発行している顔写真つきの証明書ですので、何よりも証明力が抜群です。パスポートも同様ですね。
収入証明書については、就労形態によって変わってくることがほとんどです。お勤めの人であれば給与明細書を数ヶ月分(大抵は直近2~3ヶ月分)、源泉徴収票が利用できます。納税通知書がある人は、それでもかまいません。
自営業者は要注意!収入証明書はこれを準備!
お勤めの人と違い、自営業者(個人事業主)は、収入に関する証明書を用意することが多少手間になるかもしれません。源泉徴収票、給与明細書がないお仕事形態であれば、その他の書類で証明する必要があります。
自営業者の場合、身分証明書の他には、以下の書類の提出が求められることが多いようです。
証明書類 | 内容 |
---|---|
収入証明書 | 確定申告書 青色申告決算書、もしくは収支内訳書 |
事業実態をある程度証明する書類 | 営業許可証 受注書、発注書、領収書、請求書など |
自営業の人は、確定申告が主な納税方法となりますので、確定申告書を証明書類として利用することが可能です。また、青色申告決算書や、収支内訳書も、自営業者ならほぼ必ず持っているでしょう。
受注書、発注書、領収書、請求書などで、大体のお金の流れが分かれば問題ありません。どの書類が適しているか分かりにくい場合は、申し込む前に、キャッシング会社に問い合わせをしてみると良いでしょう。
年収だけじゃない!審査で見られるポイントはここ!
申込書と必要な確認書類を送れば、後は審査の結果を待つだけです。申込書に記入された情報を元に、申込者に融資をしても良いかどうかが判断されます。この時に問題が発覚すると、審査に通過することはできません。
審査で重要視されることは、基本的に申込書に記入した項目になりますが、どのような理由で重要視されるかを知っておきましょう。
チェック項目 | チェック理由 |
---|---|
氏名、年齢 | 本人と身分証明書の一致 申し込み年齢基準を満たしているか |
勤務先、勤続年数 | 安定した収入を得ているか 今後も得られる可能性はあるか |
年収、持ち家の有無、家族構成 | 返済に回せるお金はどの程度か |
他社からの借入 | 総量規制に問題はないか 既に借り過ぎているのではないか |
申込書に記入した項目から、こういったことが分かるようになっています。
キャッシング会社は、最終的に「返済能力があるかどうか」を重点的にチェックしたいのです。
貸したお金を返してもらうことが商売ですから、それは当然のことですね。
ここで問題があると思われた人は、残念ながら審査に通過することはできません。特に勤続年数が少ない人は要注意です。勤続年数は最低でも半年、可能であれば一年~二年ほどの期間を積んでおいた方が良いでしょう。
持ち家と家族構成はどうして?返済との兼ね合いが重要!
勤務先や勤続年数、年収に関してのチェックは分かるものの、持ち家や家族構成についてのチェックの意味が分からない…という人もいるでしょう。関係ないようでいて、実際は大いに関係があるのがキャッシングです。
- 持ち家のローンの残債の有無、その金額
- 扶養家族がいれば生計費が独身者よりも必要
かと言って、持ち家のローンが残っていたり、扶養家族がいても、審査に落ちるというわけではありません。あくまで参考であり、利用限度額を設定するための材料であると考えて下さい。
他社からの借入は?貸金業法に注意!
他社からの借入については、キャッシング会社では非常に重要な項目です。と言うのも、キャッシング会社の多くは消費者金融であり、貸金業という形態で営業をしています。
この貸金業には、「貸金業法」という法律が適用されることをご存知の人も多いでしょう。
この貸金業法の中では、借入総額について、以下のような決まりが定められています。
- 貸金業者は利用者の年収の三分の一以上の貸付を行ってはいけない
つまり、利用者は、貸金業者から年収の三分の一までしか借りられないということになります。貸金業者側も、これを超える金額を貸し付けすることはできません。もしもこの金額を超えると、貸金業者が法律で罰されることになります。
この決まりは総量規制と呼ばれ、全ての貸金業者が遵守し、利用者にも理解を求めている項目です。審査の段階で他社からの借入を気にするのは、この総量規制を超えた貸付をしないようにするためなのです。
総量規制はあくまで貸金業に関係する法律です。銀行のカードローンを利用する際には関係ありません。
持ち家のローンが残っていたり、扶養家族が多い人は、年収が良くても自由に使えるお金が少なくて、審査に不利になることもあります。また、他社からの借り入れが多い人も、審査で要チェック人物になります。
他社からの借入が多すぎると、総量規制に引っかかる恐れがあるため、審査に落ちる可能性が高くなってしまうのも仕方ありません。利用者も意識したいルールですね。
審査は最終段階!在籍確認をクリアしよう!
申込書から分かる項目に問題がない、どうやら返済能力がきちんとありそうだ、ということが確認されると、審査は最終段階に入ります。この時点で、ほぼ審査に通過したと考えても良いのですが、最後にどうしても必要な確認作業が行われますので、気を抜かないようにしたいものです。
- 在籍している会社に対して在籍確認が行われる
在籍確認と呼ばれているものは、申込書に記載されている勤務先に、申込者が務めている証明を取るための重要なポイントです。具体的には、会社にキャッシング会社のスタッフが電話をかけ、本人がいるかどうかを確認するということになっています。
この確認は必ずしも本人が電話に出る必要がなく、例えば出張中や離席中であっても、電話に出た他の社員の人から在籍している言質が取れれば問題ありません。
在籍確認が終われば、審査に通過したことはほぼ決定的です。審査通過の連絡や、キャッシングのための案内が手元に届くことになります。
電話は困る?プライバシー厳守で安心確認!
中には、お金を借りることを他の人に知られたくない人もいるでしょう。職場にキャッシング会社から電話がかかってきて、もし自分で電話に出られなかったら困ってしまう、と悩んでしまうかもしれません。しかし、そんな心配は無用です。
キャッシング会社は、在籍確認の電話をかける時、会社の名前を告げることはありません。電話をかけてくるスタッフが、あくまで個人名でかけてくるようになっています。個人名であれば、キャッシング会社からの電話とは分かりません。
とはいえ、万が一知られてしまったとしても、お金を借りることは決して悪いことではありません。あまり気にしすぎず、堂々としておいた方が、快適に生活することができますよ。
専業主婦はどうするの?在籍確認は自宅でOK!
キャッシング会社の中には、専業主婦にも融資していることがあります。専業主婦は無収入ですが、大黒柱たる配偶者に安定した収入があれば、ある程度、お金を借りることができるようになっているのです。
そんな専業主婦ですが、働いていないのだから、在籍確認のしようがないと思われるかもしれません。それとも、主な返済者となる配偶者の会社に電話をかけるのでしょうか?これではご主人に迷惑をかけてしまう!と焦る奥様も、少なからず存在するようです。
- 専業主婦の在籍確認は自宅の電話に行われる
専業主婦の場合、配偶者の会社ではなく、普段生活している自宅に電話がかかってくることになっています。
申込書に配偶者の勤め先の連絡先を書く必要はありません。申し込みをした後は、自宅で電話がかかってくるまで待っていると良いでしょう。
こちらも時間指定が可能ですので、同居の家族に借金を知られたくない人は、ぜひ活用して下さい。ただし、配偶者たるご主人にだけは、お金を借りることに対する同意を必ず取っておきましょう。
この電話を嫌がる人もいますが、キャッシング会社からの電話だとは分からないように個人名でかけてくるので、プライバシーは守られます。また、時間指定も可能ですので、自分で電話に出たい人は、申し込みの段階で指定をすると良いでしょう。
専業主婦の場合は、自宅に電話がかかってきます。主たる返済者である配偶者の勤務先に電話がかけられることはありません。
それでも駄目?信用情報を再チェック!
どんなにチェックしても無理、どうしても審査に通過できないと言う人は、信用情報について考えてみましょう。信用情報とは、あなたのお金の貸し借りに関する、社会的な信用のことです。過去にお金を借りたり、カードや分割払いでショッピングをしたことがある人は、必ず伴う大切なものです。
- 過去にお金を借りたことがあるか
- 返済は決められた期日を守って行っていたか
- 返済で問題を起こし、債務整理や自己破産をしていないか
まず、過去にお金を借りたことがあるかどうかを思い出して下さい。キャッシングではなくても、高い買い物をした時、分割払いの手続きを取ったことはありませんか?それも立派な借金のひとつですので、信用情報として残っている可能性があります。
その支払い、いわば返済を、期日を守って行えていたでしょうか。ついつい支払い日を忘れて遅れてしまったり、数ヶ月分滞納して、まとめて支払ったり、ということはありませんか?これは重要な「返済事故」として取り扱われ、信用情報に傷がつき、審査で不利になります。
返済で問題を起こし、債務整理や自己破産の経験がある人は、実際は自分で理解している部分もあることでしょう。その情報が残っている限り、新規でキャッシング会社などの審査に通ることは、非常に難しいことになってしまっています。
心当たりがないのは本当?盲点は携帯電話の分割払い!
最近多くなっているのが、「本当に心当たりがないのに、キャッシングの審査に通らない」という声です。でも、審査に通らないということは、それなりに必ず理由があるはずです。そこで考えてみたいのが、毎日使う携帯電話のことです。
- 携帯電話の本体は分割払いであることが多い
携帯電話は高額であるものが多く、また、キャリアショップでは分割払いを勧めていることも少なくありません。この支払い方法は、「携帯の月額利用料金と合算されて請求が行われる」ということが多く、「分割払いをしている(借金をしている)」という意識を持てない人も多くなっています。
尚、きちんと支払って行くことにより、逆にあなたの信用が上がって行く可能性があるものでもあります。機種代込みの月額利用料金を、月々遅れずに返済していれば、「借金をきちんと返済している」と受け取られ、優良顧客としての情報が積み重なるという利点もありますよ。
登録されているのはどこ?信用情報機関で確認!
信用情報は、信用情報機関という場所に登録されています。ここで決められた期間、あなたの個人情報、お金に関する情報が登録され、保管されることになります。登録をするのは金融機関(キャッシング会社や銀行など)で、本人が登録・変更・削除をすることはできません。
一定の期間が過ぎれば削除される情報ですが、過去に返済事故を起こしている人は、情報が削除されているかどうかを確認してから申し込みをするのも良いでしょう。
審査の時にはここの情報が参照されるので、事故情報が残っていると、どうしても不利になってしまいます。
信用情報期間 | 登録金融機関 | 情報保管の期限 |
---|---|---|
全国銀行個人信用情報センター | 銀行、信用金庫、農協など銀行系 | 遅延、延滞:完済から5年 債務整理:完済から5年 自己破産:破産手続きから10年 |
株式会社 シー・アイ・シー | 信販会社 | 遅延、延滞:完済から5年 債務整理:完済から5年 自己破産:破産手続きから5年 |
株式会社日本信用情報機構 | 消費者金融 | 遅延、延滞:完済から5年 債務整理:完済から5年 自己破産:破産手続きから5年 |
銀行系の金融機関からお金を借り、自己破産にまで至ってしまえば、最大で10年、その情報が保管されることになっていることが分かります。しかし、その他の返済事故や債務整理、自己破産は、最大でも5年となっています。
心当たりがある人は、自分がこの条件に該当するかどうかを確認しましょう。また、はっきりと確信が持てない場合は、個人情報の開示手続きを取り、直接確認しておくと良いですね。手数料は500円から1000円かかることになっていますが、必要経費として割り切りましょう。
過去にお金を借りた時に返済事故を起こしていたり、債務整理や自己破産の経験がある人は、そのデータが残っているかもしれません。審査に悪影響が出る類の情報です。
携帯電話の本体の分割払いを、月額利用料金と合算して払っている人は、支払いが遅れたりしていなかったかどうかも重要なポイントです。分割払いはショッピングクレジット扱いになり、信販会社の扱いになるため、支払いが遅れると、返済の事故情報として信用情報機関に登録されるのです。
事故情報は一定の期間が過ぎれば、信用情報機関から削除されます。新しい申し込みをする前に、心当たりの情報が削除しているかどうかを確認してみる必要があります。
ケアレスミスに気を付けて!最終確認は何度でも!
キャッシング会社の審査にどうしても受からないのは、必ず理由があります。キャッシング会社も商売ですので、条件を満たしている人を、無下に断ることはありません。自分では気づかない、ちょっとしたミスが、審査に影響している可能性を考えましょう。
申込書の最終確認はもちろんですが、その他にも、普段は気にしないことが関係しているかもしれません。申込書の記入ミスは?証明書類は揃っていますか?過去に返済事故を起こしたことはありませんか?携帯電話の支払い状況は?
ほんの少し考えるだけで、案外、違った結果が待っているかもしれません。審査通過を目指して、今までよりもケアレスミスに気を付けてみて下さい。
【参考ページはこちら】
キャッシングの悩みや質問を解決!
どんなに気を付けていても、返済能力や過去の信用情報に問題があると判断されれば、審査に通過することは大変難しくなります。
もしこの先、審査に通過し、キャッシングができるようになったとしても、返済には今まで以上に気を付けていきましょう。初心者の人も返済の重要性を侮らず、計画通りに返済していって下さいね。
また、証明書類の提出も忘れずに、正確に行いましょう。本人確認書類としては運転免許証や健康保険証などが有効です。所得証明書は源泉徴収票、給与明細などが適しています。
自営業の人は、本人確認書類、所得証明書に加え、確定申告書や事業実態をある程度証明できる書類の提出を求められることもあります。受注書、発注書、領収書など、お金の流れが分かるものをキャッシング会社から指定されることが多いようです。