最近では、キャッシング業者の口コミサイトや情報サイトのような事前に評判をネット上で確認する手段がかなりの勢いで普及してきています。
気になる業者の詳しい情報を知ることができたり、いくつかのキャッシングを容易に比較することができたりと、非常に便利ですよね。
そんな中で、調べてみると悪い評判ばかりが出てくるキャッシング業者もあります。例えば、アリエルという消費者金融はご存知でしょうか?
ネットで調べてみても、業者自体のサイトなどは見つからず、酷評する情報や、危険なヤミ金ではないかと指摘するサイトが複数見つかります。
アリエルは本当に噂通りのヤミ金なのでしょうか?
今はもうない!?キャッシング業者アリエルの実態とは
冒頭でも言及している通り、アリエルというキャッシング業者をネットで調べてみても直接つながるようなサイトは一切見つかりません。
その代わりに、危険なヤミ金としてアリエルを名指していたり、アリエルから送られてきた融資の勧誘メールを紹介するような情報サイトがいくつか見つかります。しかもその情報にはあいまいな部分が多く、それぞれのサイトで異なる金利や利用可能額が記載されています。
これらのことから、アリエルというキャッシング業者は実態を明らかにしていないヤミ金であり、なおかつ現在ではもう営業していない可能性が高いと考えられるでしょう。
手を変え品を変え…移り変わりの激しい違法なヤミ金業界
ヤミ金の場合、このように詳しく調べてみると既に存在していなかったり、ある業者のサイトだと思ってアクセスしてみると他の業者のサイトに変わっていたり…というケースが少なくありません。
そもそもヤミ金というのは、本来義務付けられている自治体への登録など正規の手続きを踏まずに営業している違法業者の総称です。
したがって、あまり堂々と営業することはできませんし、常に警察の検挙を受ける危険と隣り合わせと言っても過言ではありません。
そのため、経営している母体はそのままに、会社名や所在地、融資の手口などを変えて別のキャッシング業者を装うという目くらましのようなことが、かなりの頻度で行われていると言われているのです。
つまり、アリエルというキャッシング業者はすでに存在していなくとも、同じ経営母体が別のキャッシング業者として営業しているということは、あっても不思議ではありません。
正規の業者と何が違う?!ヤミ金の3つの特徴
アリエルのような違法なヤミ金の可能性が高いキャッシング業者は、正規のキャッシング業者とどのように違うのか?というのが気になるところですよね。
ヤミ金にも様々な手口やスタイルがありますが、そんな中でもほとんどの業者に共通していると言える特徴が3つあります。
- ブラック・無職など正規業者では審査に通らない人でも容易に借り入れができる
- 法外な高金利を請求される
- 複数のヤミ金で個人情報を共有することがある
親切ではない!誰でも借りられることの危険性
キャッシングでは必ず事前審査があることはご存知ですよね。過去に金融トラブルを起こしているブラックの人や無職・無収入の人などは、審査の厳しい銀行系キャッシング業者から比較的ハードルの低い消費者金融まで、ほとんどすべてのキャッシング審査に通らなくなってしまうので、非常に不便を感じることでしょう。
その点、ヤミ金ではほとんど審査らしい審査は行われず、正規のキャッシングでは審査に通らないような条件の人でも容易に現金が借りられてしまいます。
となると、他では借りにくい人にとっては、ヤミ金はありがたい存在ではないか?と思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。
キャッシングの審査の一番の目的は返済能力を評価することです。ブラックや無職が審査に通らないのは、返済能力が十分でないと判断されるからに他なりません。
キャッシングでわざわざ審査を設けているのは、貸し倒れによる損失を未然に防ぐというキャッシング業者側のリスク回避のためだけではなく、利用者が返済不可能な借金を背負うことを防ぐためでもあるのです。
返すことが不可能なお金を借りるというのはとても危険なことです。返済のために生活費を削らなければならなかったり、返すためのお金を借りてたじゅうさいむしゃになってしまったりと、生活に大きな支障が出るケースも珍しくありません。
利用者そのようなリスクから守るための唯一の壁ともいえる審査をきちんと行わないヤミ金を、親切なキャッシング業者ということは決してできないでしょう。
トイチは当たり前!?借りたら逃れられない高金利の罠
ヤミ金の最大の特徴として有名なのが、法外な高金利で融資を行うということです。ヤミ金に関する知識があまりない人でも、トイチ・トサンなどという言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?
トイチというのは、借り入れに対して10日で1割の金利がかかること、トサンというのは同様に10日で3割の金利がかかることです。
例えばトイチで10万円借り入れをすると、10日後には借金が11万円になり、1か月後には13万円になります。この金利を年率に直すと、実に1000%以上になるとも言われているのです。
本来、正規のキャッシング業者では借り入れ額ごとに法定金利の取り決めが以下のようになされていて、それ以上の金利請求を受けることはありません。
10万円未満 | 10万円以上100万円未満 | 100万円以上 |
---|---|---|
20% | 18% | 15% |
この表と比べてみると、トイチやトサンという金利設定がどれほど異常なものか、おわかりいただけるでしょう。
個人情報が守られない…ヤミ金同士で情報共有する目的とは
業者同士の横のつながりが深いのもヤミ金の怖いところです。
通常、企業や銀行のサービスを利用するために提供した個人情報が外部に漏れるというのはあってはならないことですよね。しかしヤミ金では利用者の個人情報や借り入れに関するデータが他のヤミ金に横流しをされるようなことが当たり前のように行われています。
そのデータをもとに、返済日直前に融資の勧誘をしたり、より借り手に不利な条件で借り換えを迫ったりと、利用者をターゲット化して業者間のネットワークの中で囲い込むのがヤミ金の1つのやり方なのです。
場合によっては、本来であれば借りる必要がなかったようなお金まで押し付けられるように借り入れをする羽目になることもあります。そしてそれにまた高額な利息が加算されていくのです。
まず、ブラックや無職などの正規のキャッシング業者では審査に通りにくい人にも容易に融資を行います。ただしその金利はトイチ・トサンなどの法外な高さで、たいていの場合、借入残高の増加に返済が追い付きません。
また、ヤミ金同士は横のつながりが密接で、個人情報や借り入れデータが横流しされて違う業者から新たな融資の勧誘を受けるようなことが頻繁に起こります。
ヤミ金の本当の恐ろしさ…返済延滞した時に起こること
返済能力の低い他では借りられない人に法外な高金利で融資を行い、複数のヤミ金で囲い込んで借り入れ額を増やしていく…そんな基本的な手口だけを見ても、ヤミ金で借りることがどれほど危険なことなのか、徐々に実感できて来たと思います。
しかしヤミ金の本当の恐ろしさは、むしろ返済を延滞してからにあるのです。
高金利で積極的に融資を行うヤミ金では、本当にあっという間に借り入れ額が膨れ上がっていきます。もともとヤミ金でなければ借り入れができないほどの状況の人であれば、返済が難しくなってしまうのはそう遠い日のことではないでしょう。
そしてひとたび返済を延滞し始めると、厳しい取り立てが始まります。
- 自宅や職場に訪問して取り立てを行う
- 家族や知人、同僚など本人以外の人に接触する
- 脅迫的・暴力的な行為を行う
- 夜間や早朝に電話や訪問をする
このような取り立てのやり方はすべて法律では禁止されていることですが、そもそも存在からして違法であるヤミ金は躊躇なくこれらの行為を行います。
この段階になると、周囲の人にも迷惑が掛かり、もはや生活は一変してしまいます。自力で抜け出すことは難しく、司法や専門家の手を借りなければならないでしょう。
ヤミ金を利用するというのは、平穏な日常を失ってしまいかねない危険なことなのです。
これらはすべて法律上は違反になりますが、存在自体が違法なヤミ金では関係ありません。
ヤミ金を確実に見分けるために…登録番号を確認せよ!
ヤミ金は古典的な新聞・街頭の広告から電話やメール、さらにはインターネットを利用したりと、様々な手口でお金の悩みを抱える人を誘い込もうとします。
ヤミ金の存在は知っていても、実際に接触しようとしているキャッシング業者がヤミ金かどうかの判断が難しいということもあるかもしれません。そんなときのために、ヤミ金を確実に見分ける方法を知っておきましょう。
ヤミ金かどうかを見破る方法として最も有効なのが、登録番号を確認することです。
上でも少し触れましたが、キャッシングのような貸金業として営業するためには、国や自治体に申請し、登録を行う必要があります。その登録をきちんと済ませている正規の業者にのみ交付されるのが登録番号です。
見逃してはいけない登録番号詐称の可能性
登録番号のないキャッシング業者はヤミ金と即断すればよいのですが、登録番号の記載があったとしても、素直にそれをうのみにするのは危険な場合も有ります。
実は、ヤミ金の中には正規のキャッシング業者の登録番号を勝手に拝借して、あたかもヤミ金ではないかのように装っているところも少なからずあるのです。
正規の登録業者の業者名や所在地、電話番号など様々なデータを調べることができるので、もし登録番号を入力して出てきた業者名と利用しようとしていた業者名が一致しなければ登録番号を詐称しているヤミ金だろうと判断することができます。
中にはその登録番号で営業している正規業者と似たような業者名を付けるなど手の込んだ手口をとっているヤミ金もあるので、所在地や代表者名なども含めて詳細に確認することが大切です。
最終チェックで完璧!悪質業者検索サービス
もう1つヤミ金を調べる際に役立つデータベースがあります。
業者名や電話番号など一部の情報だけで該当するヤミ金があるかどうかを検索したり、一覧でヤミ金を確認することができるので、気になるキャッシング業者をスピーディに調べることができます。
そのデータ数は実に900件近くにも上り、情報量の多さと信頼性では他に類を見ません。
ヤミ金の判断に迷ったときには、登録番号の確認と並行して、こちらの検索サービスを利用して最終チェックをするのもおすすめです。
登録番号とキャッシング業者の紐づけは、金融庁の登録貸金業者検索サービスで調べることができるので利用しましょう。
また、日本貸金業協会の悪質業者検索サービスも、情報量が多く信頼性が高いのでヤミ金を調べる際の最終チェックとしておすすめです。
安全第一!知らなきゃ危険なヤミ金の手口と見分け方
それでは最後にヤミ金の手口と見分け方について、まとめておきましょう。
- 違法業者であるヤミ金は移り変わりが激しく、経営母体が変わらないまま違うキャッシング業者として営業していることもある
- ヤミ金ではブラック・無職など他では借りにくい人をターゲットにし、法外な高金利で融資を行う
- ヤミ金で返済延滞すると、自宅や職場に訪問するなど脅迫的・暴力的な取り立てが行われる
- ヤミ金を確実に見分けるには、金融庁の登録貸金業者検索サービスや日本貸金業協会の悪徳業者検索サービスを利用するのが有効
手軽にお金が借りられるキャッシングはとても便利ですが、それが原因で生活に支障がでては意味がありません。借りやすさより何よりも安全を最優先することが必須条件となります。
ここでご紹介した情報をぜひ活用して、アリエルのような危ないヤミ金を確実に見極め、正規のキャッシング業者のみを利用するようにしてください。
【参考ページはこちら】
キャッシング会社一覧をチェック!
キャッシングを利用する際には安全を最優先し、金融庁や日本貸金業協会の検索サービスなども利用してヤミ金を確実に見極めましょう。
したがって、アリエルは現在では営業していないものの、ヤミ金であったと考えてよいでしょう。
違法営業のヤミ金は検挙などの危険を回避する目的もあってこのように移り変わりが激しく、経営母体は変わらないままに業者名や手口を変えて別のキャッシング業者を装うケースも珍しくないのです。