CMでもおなじみの大手消費者金融と呼ばれる「アコム」。大手は「審査が厳しいから審査通らないよ」という諦めの声を聞くこともあります。やっぱり審査が他よりも厳しいからなのでしょうか?
中堅消費者金融と呼ばれる「ライフティ」と「アコム」の審査基準を比較していきたいと思います。審査基準の中には、信用情報の照会も含まれています。信用情報の仕組みも合わせてみていきましょう。
中堅消費者金融業者とは?
全国展開は行わず、特定の地域だけで業務展開している地域密着型の会社が多いようです。中堅消費者金融の中から選ぶ時には、「日本賃金業協会」に登録している会社を選びましょう。
アコムの審査基準は?
アコムのホームページにある貸付条件表に「20歳以上の安定した収入と返済能力を有する方で当社基準を満たす方」という記載があります。
これだけみるとあまり審査が厳しいという印象は受けません。
詳しくホームページを見てみると、「よくあるご質問・お問い合わせ」というQ&Aがあります。ここに記載がある審査の基準には、年齢に20歳以上の他、69歳以下と加えられています。
さらに、69歳以下であっても収入が年金受給のみの方は基準に当てはまらないということです。学生、パート、アルバイト、派遣社員の方であっても安定した収入がある場合は基準に当てはまります。よって本人の勤め先がない専業主婦は基準に当てはまらないということになります。
その他に現時点、就職が内定段階であったとしても、アルバイトなどの安定した収入があれば申込みができます。もちろん、ギャンブルで生計を立てている人がいたとしてもそれは安定した収入とはみなされません。
(⇒キャッシングを利用できる職業とは)
ここまでをまとめてみると、「20歳以上69歳以下で安定した収入と返済能力を有する人」が基準に当てはまっているようです。
アコムの申込み項目について
以下の項目となっています。
- 名前
- 旧姓(ある場合のみ)
- 生年月日
- 性別・既婚であるかどうか
- メールアドレス
- 自宅住所
- 電話番号
- 住居種類(持ち家か賃貸)
- 入居年数
- 住宅ローン・家賃の金額
- 家族の数
- 会社名
- 勤務先住所
- 勤務先電話番号
- 社員数
- 事業内容
- 勤務年数
- 勤務形態
- 職種
- 収入形態
- 収入(月収・年収)
- 収支等(毎月の収入から月々の家賃などの生活費を引いた金額)
- 給料日
- 保険証番号
- 保険証区分
- 休日の曜日
- 他社借り入れ(件数・金額)
- 借り入れ希望限度額
- 審査結果の連絡先
申込みに記載がある項目は一般的な内容で、特に他社とも違いはありません。
アコム口コミ・勤続年数編
勤務年数について記載がなかったので、実際はどれくらい必要なのかも気になりますよね。実際にアコムで申込みをおこなった方の口コミを見てみました。
- 正社員歴1年で借りる事ができました。
- アルバイト半年ですが通りました。
- 5年勤務していますが、落ちました。
というように明確な年数は分かりませんでした。勤務年数だけでなく、本人の情報すべてを総合的にみて判断されるということだと思います。
ライフティの審査基準は?
初めて名前を聞いた方もいらっしゃると思いますが、東京都新宿区にある会社です。日本賃金業協会会員です。
ホームページには、パート、アルバイト、派遣社員の方も一定の収入があれば審査の上ご契約いただけますとあるだけです。年齢については特に記載はありません。
ライフティの申込み項目について
以下の項目になっています。
- 名前
- 旧姓(必須ではない)
- 住所
- 生年月日
- 性別
- 国籍(地域柄もあるようです)
- 電話番号
- 住宅種類(持ち家か賃貸)
- 入居年数
- メールアドレス
- 会社名
- 勤務先電話番号
- 業種
- 職種
- 勤務先住所
- 勤務形態
- 勤続年数
- 社員数
- 給料日
- お勤めの種類(株式会社など)
- 保険証の種類(特に番号などは記入しなくてよい)
- 配偶者有無
- 同居有無
- 年収
- 借り入れ限度額
- 希望限度額
- 他社借り入れ件数
- 他社借り入れ金額
- 住宅ローン・家賃
- 利用目的
- 審査結果の連絡先
保険証の番号などを記載しない部分などは、アコムに比べると緩い印象をうけました。反対に金額を記載する欄は多く、他社でも借り入れをしている人が申込みを行っているのかなという印象をうけました。
ライフティ口コミ・勤続年数編
ライフティのホームページには勤務年数について記載はありませんでした。実際に申込みを行った方の口コミから見ていきます。
- 勤続年数が半年くらいだけど借り入れできました。
- 勤続1年未満だけど融資してもらえました。
気になる!信用情報って何?
よく信用情報という言葉を耳にすることもありますよね。でも実際信用情報って何なのでしょう?審査にかなり必要な情報になりますので、詳しくお伝えしていきます。
信用情報を扱っているのは、信用情報機関というところです。信用情報機関は現在3つあります。扱っている情報も異なります。日本の金融機関であれば、いずれかに必ず登録しています。
- CIC(株式会社シー・アイ・シー)
- JICC(株式会社日本信用情報機関)
- 全国銀行個人信用情報センター
CICとは?
クレジット会社・信販会社・リース会社・消費者金融・携帯電話会社などが加盟しています。
クレジット会社の共同出資により、昭和59年に設立された信用情報機関です。割賦販売法および賃金業法に基づく指定信用情報機関として指定を受けた唯一の信用情報機関です。
ここでは消費者のクレジット、消費者ローンに関する信用情報を加盟会員のクレジット会社などから収集して、それぞれの会社からの照会に応じて情報を提供している仕組みとなっています。
このような仕組みとなっているので、他の会社から借り入れがあることを隠していても申込み先に情報がばれてしまいます。申込みの際には嘘をつかずに申告しましょう。虚偽の記載などをしてしまうと、信用を失ってしまうことにもなりかねませんから。
ニュースになっていたこともありますが、自宅のローンが通らなかったのは、携帯電話の料金を払っていなかったのが原因だったということがありました。携帯電話を分割で購入した方は、携帯電話の料金の中に携帯電話の金額も含まれています。このような情報も信用情報に含まれているのです。
- 割賦販売とは?
売買代金を分割して、毎月または毎年定期的に支払うことを約束した売買のことです。割賦販売には、ある程度代金が積み上がってから買主に目的物を渡す場合と、最初に目的物を渡す場合があります。
JICCとは?
クレジット会社・リース会社・賃金業・保証会社・金融機関の与信などの個人情報機関です。
平成21年8月に全業種横断型信用情報機関であった株式会社シーシービーとの経営統合が行われ、国内で唯一の全業態を網羅する信用情報機関です。平成22年3月には、賃金業法に基づく指定信用情報機関として内閣総理大臣から指定を受けています。
全国銀行個人信用情報センター
銀行・信用金庫・信用組合・農協・労金などが加盟しています。
消費者信用の円滑化等を図るために、一般社団法人全国銀行協会が設置、運営している個人信用情報機関です。
このように金融機関は、本当にお金を貸してもいい人かどうかを判断する材料の1つとして、信用情報を参考にしています。「無理のない契約かどうか」「返済能力はあるかどうか」も判断し、支払能力に応じた金額を融資します。
信用情報機関は借り手にとっても、返済能力を超えた借り入れによって、多額・多重の借り入れが起きないようにチェックする役割も果たしています。
「こんなところに載るなんて聞いていない」と腹ただしく思う方もいらっしゃるでしょう。でも実は、ローンやクレジットの申込みや契約書に情報の登録と利用について記載されていることなので、仕方ないことなのです。時間がある時に契約書をぜひ読んでみてくださいね。
ご自身の信用情報が気になるという方は、個人で取り寄せることも可能です。気になる方は各機関のホームページを確認してみてください。
アコム口コミ・信用情報編
- 9年前に自己破産しました。今は正社員歴2年目です。無事借りることが出来ました。
- 他社で借り入れをしていましたが、借りることが出来ました。
- 正社員歴5年ですが、なぜか落ちてしまいました。
ライフティ口コミ・信用情報編
- どこも落ちてしまったけど融資してもらえました。
- 他社5件から借りていますが、通りました。
- 個人情報が悪いからなのか通りませんでした。
信用情報におけるアコムとライフティの口コミからも、数字で表せるようなはっきりとした基準はありませんでした。しかしやはりライフティの方が、他社からの借り入れが多い場合でも審査に通る確率が高いように思えます。過去に自己破産などをした人も確率的にはライフティの方が通る確率は高いです。
大手で審査が通らなかった人が、次に駆け込むのが中堅消費者金融という位置づけになっているようです。
信用情報はずっと残るの?
信用情報は、この先もずっと記録が残るのでしょうか?そうすると1回審査に落ちてしまった人はこの先も通らないの?という疑問も残りますよね。中には以前は通らなかったけど、今回は通ったという方もいます。仕組みをみていきましょう。
どんな情報がどれくらい残る?
- 申込みをした時
- 契約をした時
- 返済をした時
- 延滞した時
- 強制解約された時
- 任意整理された時
- 自己破産した時
それぞれを詳しくみていきます。
申込みをした時
例えば、クレジットカードの申込みを行い、審査に通らなかった場合も記録が残ります。
- 記録として残る情報
- 申込み先(金融機関名)
- 個人情報(名前・住所・電話番号)
- 申込み日
- 種類(クレジットカード・キャッシングなど)
- 情報の保存期間
- 最長6か月
- 記録として残る情報
- 契約日
- 契約した種類の内容
- 契約した金額
- 支払い回数
- 情報の保存期間
- 解約日から5年を超えない期間
- 記録として残る情報
- 返済日
- 返済予定日
- 残高
- 完済日
- 情報の保存期間
- 解約日から5年を超えない期間
- 記録として残る情報
- 延滞した内容
- 延滞の解消状況
- 延滞発生日
- 延滞解消日
- 情報の保存期間
- 最長5年間
- 記録として残る情報
- 強制解約されたこと
- 強制解約に関する延滞情報
- 情報の保存期間
- 強制解約日から5年間
- 記録として残る情報
- 任意整理されたこと
- 任意整理に関する延滞情報
- 情報の保存期間
- 最長5年間
- 記録として残る情報
- 情報の保存期間
- 最長5年間(CICと日本信用情報機関)
- 最長10年間(JICC)
契約をした時
申込みから審査が通り、契約を結んだ時のことです。
ここで間違ってはいけないのが、「完済した」と「解約した」は同じではありません。記録から消したい場合は、完済した後に解約する必要があります。
返済した時
返済状況も載ります。
延滞した時
信用情報機関の中では、返済が3か月以上遅れることを「延滞」としていますが、各金融機関によっては2か月で延滞と登録されてしまうところもあるようです。
延滞解消となる入金がされた後、各金融機関から信用情報機関に延滞の解消の報告→延滞情報が抹消→新たに延滞解消の記録が記録されます。(JICCは1年間・CICと全国銀行個人信用情報センターは5年間保存)
強制解約された時
延滞が続くと金融機関から強制解約されることがあります。
任意整理された時
裁判所を通さずに、借金を減額する手続き交渉のこと。今までは、借金の相談をするとすぐに自己破産をすすめられていたが、過払い金問題などにより、任意整理されることも多くなっています。
5年過ぎたのに、審査が通らなかったという方は、このタイムラグが情報として発生している可能性もあります。
自己破産した時
債務者(借り主)の申し出により、裁判所で行われる債務整理のことです。「借りた物は返さないといえないから、あまりよくない制度」とも言われています。税金等を除く、すべての債務を支払う必要がなくなる制度です。いわゆる「ブラックリスト」とも呼ばれます。
・ 自己破産が行われたこと
・ 自己破産に関する延滞情報
信用情報の仕組みからも自己破産した場合を除いて、解約から5年以上たった場合は基本的には、信用情報の記録は消えていると思われます。申込みをする場合は、解約から5年以上たって申込みをした方が審査に通りやすくなると思われます。
やっぱり大手の審査は厳しいの?
CMで「初めてのアコム」というように、大手の場合は、初めてキャッシングの申込みをする方が多いようです。ライフティのような中堅会社には、これまで何度かキャッシングをしたことがある方が申込みをしていたり、大手の審査が通らなかった人が申込みをすることが多いので、大手の審査の方が厳しいと言えるでしょう。
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