最近は、青色の看板でおなじみの「アイク」の看板を目にすることがなくなったな?、現在はどうなっているのかな?とふと思いました。
アイクが出来るまで、出来てからと何度も売却、合併などを繰り返し、会社の名前も何度も変わっています。これまでのアイクの歴史、そして現在のアイクの姿、そこから発生している「過払い金の不安点」などについても見ていきたいと思います。
賃金業者アイクのその後とは?
賃金業者「アイク」。現在、名前はなくなってしまいましたが、「ディック」という名前に生まれ変わって継続しています。しかしながら以前のような業務形態とは異なっているようです。これまでのアイクの歴史を見ていきたいと思います。
アイクの歴史
調べてみると様々な歴史がありました。まず、フォード・モーターの金融の子会社、アメリカのアソシエーツ・ファースト・キャピタル(Associates First Capital Corp; AFCC)の子会社、カナダオリエンタル州のAICアソシエーツ・カナダ・ホールディングス(AIC Associates Canada Holdings Inc.)の日本法人として、1979年に設立されました。
日本に上陸した当時は、「日本アソシエイツ・ファイナンシャル・サービス」という社名でした。
その後、2000年にアソシエーツ・ファースト・キャピタルを含むAFCグループはフォードからシティグループに売却されました。そしてアイクもシティグループとなりました。
シティグループとは、アメリカ合衆国のニューヨークマンハッタン州に本社があり、1998年に時価総額1400億ドルの規模の合併により誕生した金融機関で
す。
そして、最終的にダラスにあるアソシエーツ・インターナショナル・ホールディングス(Associates International Holdings Corporation; AIHC)の子会社のニューヨークのTRV/RCM/LP Corporationが最大の株主となったようです。このAIHCは、AFCグループの一員で、ディックファイナンスの親会社であります。
アイクが日本市場へ定着した流れ
長年日本のアイクの社長は、ウィルフレッド・Y・ホリエが務めていました。東京の新橋に第1号店を出店し、当時他の大手各社が上限金利の109.5%に近い金利で融資を行っていた中で、比較的低金利で融資を行っていたようです。
1993年にMasterCard Internationalからマスターカードの発行の許可を取得し、アイクカードサービスというグループ会社から年利29.2%のリビング専用クレジットカードを発行していました。消費者金融業者の中では比較的早い時期にクレジットカード事業に進出した実績があります。
CFJへの合併が行われました
2003年1月1日にアメリカの大手金融グループであるシティコープ(現シティグループ)が
他のシティグループとは違って、「シティ」の名前は全面に出さずに、CMなどでもシティグループの一員であることは公表されていなかったようです。
UFJへ合併した時には、「ディック」と共に、名前にも聞き覚えがあるかもしれない女性専用の「ユニマットレディス」の2つのブランドが展開されていました。
東京の晴美トリトンスクエアや大阪のなんばパークスにオペレーションセンターを構える他、支店や無人店舗など多くの店舗が全国に展開されていました。
2006年に「ディック」へ
2006年にCFJのサービスの充実のために「ディックが大きくなって生まれ変わります」というキャッチフレーズの元、「ディック」に統合されました。
ところがその後、2007年に起こった「サブプライムローン」の煽りをうけて、シティグループが経営不振に陥りました。リストラなども進められる中、2007年1月に、最盛期には500店舗あった有人、無人の店舗が大幅に削減されました。また2007年末には無人店舗が削減されるなど、急激な事業縮小が行われました。
さらに縮小は止まることなく、2008年6月に「シティの消費者金融業における更なる見直し」が正式に発表されました。CFJが行う消費者金融事業を大幅に縮小し、ついに全店舗を閉鎖するというものでした。
この時点では、経営は存続するものの、インターネットと電話のみによる貸付というスタイルとなっています。
その他、「ユニマットレディス」ブランドも2009年に「ディック」ブランドに統合されています。
現在のホームページを見てみると、ページはあっさりとした印象をうけます。2008年11月28日付けでCFJ株式会社から組織変更され、商号はCFJ合同会社となっています。
新規申込みにおいては、プロミスのフリーキャッシングの申込を取次する形態となっているようです。何度も会社名が変わると不安も覚えますよね。でもローンを利用中の人はこれまでの契約は引き続き有効になっているので、忘れずに返済を行いましょう。
返済するための提携ATMは
- プロミス
- セブン銀行
- イオン銀行
- ローソンのロッピー
- ミニストップ
ただ最近耳にすることが多くなった「過払い金」という不安要素が残っています。
CMでも流れていますが、過払い金の問題が出てきています。アイクから借り入れを行っていた方にとっては、アイクという名前はない会社となります。これまで何度も統合、合併が行われてきたので「過払い金は実際どうなるの?」という不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか?
でも心配いりません。過払い金は返ってきます。この後、詳しく説明していきます。
過払い金とは?
「過払い金」とは、誰でも返してもらうことが可能な「払いすぎたお金・利息」のことです。グレーゾーン金利という言葉は聞いた事があるという方も多いでしょう。
日本では、利用制限法という法律の中で「総額10万円?100万円未満のキャッシングについては、18%以上の利息は絶対に払ってはいけない」と定められています。しかしながら、実際は長年に渡って消費者金融、クレジット会社、大手デパートカードなどの賃金業者が18%以上の利息をとっていたのです。
キャッシング利用者は、日本の労働者の5人に1人、約1400万人以上が利用していると言われています。その中の1000万人以上が過払い金を払っていたことになるそうです。
「出資法グレーゾーン金利」とは、出資法の上限金利29.2%から18%をひいた11.8%のこと。この11.8%が払いすぎた利息になります。中には、払いすぎた利息100万円以上を取り戻すことも出来ることもあるようです。
過払い金返還手続きについて
かつてのアイクを利用していて完済している人、まだ支払いを続けている人、共に金利を払い過ぎていた場合は、「過払い金返金手続き請求」を行うことができます。
ご自身の支払った金利がどうなっているか分からない場合は、電話で相談を受け付けている弁護士事務所もありますので、まずは専門家の力を借りるのがおすすめです。自分一人の力ではなく、専門家の力を借りた方が手続きもスムーズにいきます。
弁護士事務所によっては、無料で相談を受け付けているところもありますので、各事務所のホームページなど確認してみるといいでしょう。またインターネットで過払い金のチェックが出来るページもありますので、「今すぐ確認したい!」という人にはおすすめです。
弁護士に依頼する時の注意点
まず弁護士に依頼する時には、企業に対してどのような対応をしているのかチェックすることが大切です。
どの弁護士でも同じ対応をしているという訳ではありません。過払い金に対してどれくらいのパーセンテージを設定しているのか、もちろん弁護士の取り分もあるので慎重に決めましょう。ホームページで確認したり、直接電話してみたり確認してください。
過払い金には時効消滅があります
過払い金には、いつまでも戻ってくるという訳ではありません。基本的には、最後に取引をした日から10年以内であれば、戻ってくる可能性が大きいといえます。
中には例外もあります。それは、10年以上に返済が終わっていても、その半年後に同じ金融業者から借り入れを行った場合かつ、最後の取引から10年たっていない場合は、最初の過払い金も取り戻すことが出来る可能性があります。気づいた時が吉日、早めに行動しましょう。
弁護士によって、和解から過払い金返還までにかかる期間が全く異なります。早く返還したい場合は、依頼する弁護士の実績を調べましょう。
- 過払い金請求を行ったことがある弁護士かどうか
- 実際にアイクに対しても請求をおこなったことがあるかどうか
- 依頼から返還請求までの流れ、時間、料金
ホームページや実際に事務所に電話をしてみて、対応の良さなども参考にしてみましょう。過払い金返還請求の場合は、成功報酬から依頼料を払うので金額のことは安心してください。
【参考ページはこちら】
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