消費者金融と聞くと、アコム、アイフル、プロミスなどの大手消費者金融を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はフクホー、アロー、セントラルなどの中小消費者金融もあるのです。
中小消費者金融は大手消費者金融ほど広告宣伝料にお金をかけられなかったり、全国展開していなかったりしますので、知名度が低く、利用できる方が限られてしまいます。ここでは、数ある消費者金融の中からスタッフィという消費者金融を紹介していきます。
スタッフィは現在、解散している消費者金融となりますが、現在の大手消費者金融が行っているサービスを先駆けて行った消費者金融となります。その内容を紹介し、借りたくなるポイントを見ていきましょう。
知っておきたい基本情報!スタッフィについて
まずは、基本情報となる融資限度額や金利について紹介します。
融資限度額
融資限度額は200万円までとなっていました。現在では200万円と聞くと「低い?」と感じる方もいると思いますが、スタッフィが営業していた頃では高額融資となっていました。
融資限度額は年々高額へ変わっていっています。
例えば、SMBCモビットでは2015年9月から500万円から800万円へアップ、アコムも2016年7月から500万円から800万円へアップしていますよ。
このように融資限度額はいつまでも変わらない物ではないのです。
スタッフィが営業していた頃では200万円という融資限度額が最高額の融資限度額だったのです。
金利
スタッフィの金利は年15.0%~18.0%となっていました。スタッフィは2002年から2009年の間に営業をしていましたので、この頃と言えば、貸金業法の改正前です。そのため、当時で年15.0%~18.0%というのは低金利だと言えますね。
スタッフィの特徴
スタッフィの特徴と言えば、以下があります。
- 特急キャッシング
- 駅設置のATM
- 阪急電鉄グループの利用割引
後で述べますが、こういった特徴が借りたくなるポイントとなっていたのです。必要な時にすぐ借入れができ、ATMが駅設置でしたので利便性も良い、そしてホテルやレジャーの割引を受けることができるとなると魅力的ですよね。
どうして解散になったのか?スタッフィの歩み
スタッフィは2002年に阪急電鉄グループが中堅消費者金融の大新クレジットビューローを買収して誕生しました。
阪急電鉄グループ
阪急電鉄グループは、大阪梅田と神戸・宝塚・京都を結ぶ鉄道を経営する私鉄となっています。企業イメージを損ねるとして、車内・駅構内での消費者金融の広告掲載を許可しなかった阪急電鉄が、消費者金融子会社を持つということで注目を集めました。
阪急電鉄グループですので、利用者も安心して借入れができ、駅や駅ビルにATMがあったので利便性も良かったのです。
ステーションファイナンスに社名変更
スタッフィは2002年5月に阪急電鉄が買収して誕生したのですが、同年9月にはステーションファイナンスに商号変更しています。そのためステーションファイナンスの「スタッフィ」ブランドで、関西および関東地方に店舗を展開していました。
当時の消費者金融
スタッフィの全盛期は貸金業法の改正前で、グレーゾーン金利や総量規制が無かった頃となります。そのため、金利は出資法の上限金利である年29.2%とするところが多く、総量規制が無かったため好きなだけお金を借りることができました。
(こちらもご参考に→昔は武富士、今は?消費者金融ランキング)
そして、収入証明書の提出や信用情報機関の照会も無かったため、今ほど審査が厳しくありませんでした。そうすると、借り過ぎる方が多発してしまい、返済できず自己破産を起こす方が増え、現在のように貸金業法を整える必要性が出てきたのです。
Jトラストフィナンシャルサービスに変更
2009年2月には、阪急阪神ホールディングスはステーションファイナンスを売却し、消費者金融事業から撤退することを発表しました。その時に事業者金融のイッコーが買収したため、スタッフィはイッコーの子会社となり、社名は「Jトラストフィナンシャルサービス株式会社」に変更しました。
社名変更後にスタッフィ店舗を大幅に閉鎖し、サラ金カードの新規募集を停止、イッコーが行っていた商工ローン事業や債権回収事業を行うことになりました。
ロプロと吸収合併
2010年12月には、商工ローン大手の株式会社ロプロに吸収合併され、Jトラストフィナンシャルサービスは解散となり、法人格は消滅となったのです。
↓
ステーションファイナンスの「スタッフィ」となる
↓
阪急阪神ホールディングスがステーションファイナンスを売却
↓
イッコーが買収し、Jトラストフィナンシャルサービスに変更
↓
ロプロに吸収合併され、Jトラストフィナンシャルサービスは解散
ステーションファイナンスの「スタッフィ」として、2002年に誕生しました。
その後、阪急阪神ホールディングスによる売却、イッコーの買収、ロプロの吸収合併を受け、2010年に解散となりました。
意外に知らない!解散に至った背景
2006年に貸金業法は成立されましたが、貸し手のシステム対応の準備期間が必要だったことや、利用者の影響も考えて、2010年に完全施行となりました。
既に紹介しましたが、この頃は返済しきれないほどの借金を抱えてしまう「多重債務者」が増加し、多重債務問題や自己破産が問題となっていました。この問題を解決する手段として貸金業法が作られました。
貸金業法
貸金業法では、総量規制があるため、年収による借入金額の制限があったり、収入証明書が必要だったりするため、たくさん借入れをしたい方が借りられなかったり、手続きが面倒だったり、一見使い勝手が悪いと思う方もいます。
債権の回収ができない
さて、解散に至った背景として貸金業法が出来たため、利息が今までよりも下げる必要が出てきたのです。今までは、出資法の上限金利である年29.2%としていましたが、利息制限法の上限金利である年15.0%~18.0%となりました。
そして、自己破産を行う方も多かったため債権の回収ができないのです。また、これまで払い過ぎていた利息を返す必要があり、過払い請求による経営の圧迫がありました。こうした背景があり、資金が潤沢にない中小消費者金融では廃業に追い込まれる所が増えたのです。
当時は貸金業法が無く、利息は出資法による年29.2%が多く、総量規制もないため、欲しいだけ借入れができました。
そこへ、貸金業法が成立されたため、利息制限法による年15.0%~年20.0%を守る必要が出てきて、収入による借入金額の制限ができました。
また、多重債務者は返済困難となり、自己破産を行い債権の回収が出来ない等がありました。
金利が下がって思うように利益は上がらず、自己破産によって債権の回収ができない、もらいすぎた利息を返さなければならない(過払い請求)等が経営悪化につながったのです。
大手消費者金融にはスタッフィのポイントが活かされている!
さて、最後にスタッフィのポイントが現在の大手消費者金融に使われていることを紹介します。既に紹介しましたが、スタッフィのポイントは「特急キャッシング」「駅設置のATMで利便性が良い」「阪急電鉄グループのホテルやレジャー施設が割引」でしたね。
大手消費者金融
例えば、アコム、アイフル、プロミス、SMBCモビットなどの大手では、即日融資に対応しています。
現在は信用情報機関の照会が義務付けられていますので、スタッフィのように最短10秒でメール回答とはいきませんが、いずれも最短30分で審査完了となっています。
もちろん最短ですので、申込む曜日・時間帯によっては翌日以降の取扱いとなることもありますよ。
また、コンビニATMや提携金融機関のATMを利用してキャッシングができますので、利便性もバツグンとなっています。
(⇒ノーローンはたくさんのATMが使えて便利!)
スタッフィのようなホテルやレジャー施設の割引はありませんが、アコム、アイフル、プロミスには30日間無利息サービスがあります。
消費者金融 | 無利息サービスの条件 | いつから |
---|---|---|
アコム | はじめての契約で返済期日「35日ごと」で契約の方 | 契約日の翌日 |
アイフル | はじめての利用で無担保キャッシングローンの方 | 契約日の翌日 |
プロミス | はじめて利用でメールアドレス登録とWeb明細の利用 | 初回出金の翌日 |
このサービスを利用すると、30日間は金利0円となりますので、お得に借入れができ、利用者が借りたくなりますね。
消費者金融スタッフィは、消滅していますのでキャッシングは出来ませんが、同じように即日融資、利便性がよく、お得に借入れができるところは現在でもあるのです。
【参考ページはこちら】
レイクALSAとコメリカード、キャッシングするならどっち?
阪急電鉄グループが大新クレジットビューローを買収したことから始まり、2002年にステーションファイナンス「スタッフィ」として誕生しました。
即日振込、利便性の良さ、阪急電鉄グループの割引等、借りたくなるポイント満載の消費者金融でしたが、阪急阪神ホールディングスの消費者金融事業撤退により解散消滅の道へと歩みました。
現在でも、即日振込、利便性の良さ、30日無利息等の独自サービスのある消費者金融は人気があり、スタッフィでは、こういったサービスを先駆けて行っていたのです。
当時としては、この融資限度額は高額で、金利も低金利でしたので、使い勝手の良いカードでした。
即日融資可能で、ATMが駅に設置されていたので利便性も良く、阪急グループのホテルやレジャー施設の割引を受けることもできましたので、便利なカードだったのです。