私たちが通常の生活をしている時には何とも思わなくとも、よく考えてみると当たり前のことが当たり前でなく感じることってありませんか?その一例をここで挙げてみたいと思います。
「ただの印刷物なのにお金に価値があるのはなぜでしょうか?」
もう1歩踏み込んで考えてみましょう。一昔前までは書類を印刷してファイリングしていくという作業はごく普通のことでしたが、今では「普通」のことではなくなりました。PDFファイルが大活躍、コンピュータ画面上又はiPadといったタブレット端末上で書類を閲覧するのがごくごく当たり前の時代になっているのです。
ですから、印刷物の量は激減しており、印刷物の多くがデータ化してきた今の時代では、「タンス株」の存在も薄れてきたと言えるでしょう。そのように時代が揺れ動く中で、なぜか現金だけは価値が薄れません。当然、電子マネーというものが台頭してきているものの、背後にあるのは現金でありお金です。
「ただの印刷物なのにお金の価値が薄れないのはどうしてか…?」、考えたことってありますか?この世の七不思議のひとつをここで徹底分析してみましょう。
お金に価値がある理由とは
お金に価値がある理由って、実は単純なんです。その理由とは、「人がお金に価値があると思っているから」なのです。価値がある印刷物だからこそ、人がお金のために働き、お金のために自分の時間や能力を犠牲にするのです。価値がないもののために自分の人生や大切な時間を犠牲にしたいと思いませんよね。
そんな単純な理由だったとは…と感じるかもしれません。しかし、お金自体は単純なものではありません。お金で世界が動き世界が一変するわけですから、お金の動きについて追求したらきりがないでしょう。
ところが、お金に価値があるとはいうものの、お金には各国の通貨という種類が存在します。簡単に言えば、各国通貨すべてに価値があるのは間違いありませんが、比較するとある国の通貨の価値はものすごく高く、逆にある国の通貨の価値はとても低いと言わざるを得ません。
ここで新たな疑問が浮かび上がるわけですが…いったいどの国の通貨が一番価値が高いのでしょうか?
一番価値の高いお金とは
世界には200以上の国が存在し、それぞれの国に自国通貨が存在するわけですが、その中で1番価値の高い通貨は?というと、実は1番価値の高い通貨というものは見つけることができないと言えるでしょう。
しかし、観点を変えると1番価値の高い通貨を発見することができます。
例えば、私たちは日本国に住んでいるわけですから、国内では当然のごとく円通貨を利用します。何を買うにしても原則日本円以外利用はできません。言い換えると、日本国内で生活する限り、円通貨の価値が1番高いと言えるのです。日本人に限らず、日本国内で生活する人にとって1番価値の高い通貨は「日本円」というわけですね。
その原則はどの国にも当てはまり、国籍を問わず在住する国の通貨の価値が1番高いわけで、言葉を変えると、「人は、自分が住んでいる国の通貨の価値が1番高いと、知らないうちに考えている」のです。
お金に対する価値観を自己分析しよう
このように、人がお金に価値があると思っているという万国共通で不変の常識、生活の基盤ともなっている事柄に対する認識はとても薄いのが現状かもしれません。しかし、お金に対する見方や価値観は人の生活だけでなく人生そのものに影響を及ぼす可能性があるわけですね。
例えば、お金を得るために脱税を図る人が後を絶ちません。脱税をする人はたいてい何億何十億という利益を得ている人です。一般庶民からしたら目の玉が飛び出るほどの巨額のお金を手にしているのにも関わらず脱税を図る理由、それはお金に対する価値観からくるものです。「もっと欲しい、もっとお金が欲しい」という願いが大きすぎるため、犯罪に手を染めるわけですね。
脱税は一例に過ぎませんが、お金に対する価値観は重要である、という点を私たちは誰もが認めなければならない事実なのです。
あなたのお金に対する価値観は如何でしょうか?お金は価値があるものですが、生活の様々な面から見てバランスが不可欠です。お金がなければ生活するのは難しいですが、お金に重きを置きすぎると生活のバランスを崩すことがありますし、上記の脱税の例のように人生を狂わすことさえあるのです。
ただの印刷物に価値があると考える人がいるからこそ価値があるお金、そして自分が居住する国の通貨が1番価値が高いと知らぬうちに考えている不変の事実、また、お金に対する価値観は人生そのものにも影響を及ぼすということ、意外にも知られていないお金の秘密…等々、お分かりいただけたと思います。
こうした観点からお金について分析してみると、お金に対する見方が変わるだけでなく、自分のライフスタイルや視野もかなり変化することにお気づきになるでしょう。お金は本当に興味深いものですね。