アン・コックス・チャンバーズと言う人物をご存知でしょうか。彼女はアメリカのメディア事業で成功し、ビリオネアとなった人物です。
後に父親の死後、彼女は彼の父親が経営していたコックス・エンタープライズのオーナーともなり、彼女の富を更に増やします。
フォーブズ誌の「アメリカで最もリッチな人々」ランキングで他のランクイン者は男性が多い中20位以内に常連ランクインしている数少ない女性の一人で、その地位を確固たるものにしています。
アン・コックス・チャンバーズ女史の莫大な富は父親から受け継いだ遺産であるコックス・エンタープライズ社から来ています。
しかし、彼女は他の遺産で億万長者になった人たちのように、資金または株のみを受け継いだわけではなく、コックス・エンタープライズ社を実際に自分自身で運営してしまうのです。
彼女が現役として活躍していた1900年代前半、女性のCEOはほとんどおらず、大学にさえいくことは難しかったはずですが、彼女は両方とも成し遂げてしまいます。
女性CEOが少ない中世の中でCEOを勤めることは、風当たりの厳しい時も、辛い時もたくさんあったはずです。彼女はそんな中でそのようにしてCEOとして成功してきたのでしょうか。彼女の成功の秘訣を見ていきましょう。
“毎日朝九時に起きると、夫がテレビをボーっと見ている。そんな瞬間がとても幸せなの。贅沢する事より、物を買う事よりもそんな何気ない瞬間を幸せに思うのよ。”―アン・コックス・チャンバーズ
アン・コックス・チャンバーズ女史について
アン・コックス・チャンバーズは、1919年12月1日にオハイオ州のデイトンという小さな町で生まれました。チャンバーズ女史の父親である、ジェームズ・M・コックスはコックス・エンタープライズという新聞出版事業のオーナーで、強い民主党の支持者でした。
まだ女性がほとんど大学に通うことはなかった時代、彼女はフィンチ大学という大学に進学します。
彼女は現在95歳。現在のビリオネアの中でも最も長寿のビリオネアでもあるのです。
ビジネスウーマンとしてのアン・コックス・チャンバーズ女史
父親の死後、アトランタ・ニュースペーパーズとコックス・エンタープライズというメディア会社を引き継ぐチャンバーズ女史ですが、彼女はただ単に父親から遺産を受け取っただけでなく、自分自身でCEOとして就任し、会社の指揮を執っていくのです。
チャンバーズ女史が引き継いだ後、コックス・エンタープライズはアメリカ国内の中でも最大のメディア会社へと成長します。
コックス・エンタープライズはインターネットや電話、アトランタジャーナル・コンスティチューションやパームビーチポストなどを含む新聞の出版、そしてテレビ番組やラジオ番組まで保有しているのです。
また、コックス・エンタープライズは様々なインターネットサービスも提供しており、その中でも一番大きなサイトが「オート・トレーダー」と呼ばれる車のリテイラーで、世界中でも最も大きなオンライン・リテイラーの一つとしてその名が知れています。
チャンバーズ女史は現在94歳にもなり、現役を引退し、その後彼女の甥であるジェームズ・ケネディが後を引き継ぎます。
しかし、甥が後を引き継いだ後、2004年にコックス・エンタープライズは790億ドルもの借金を公開しており、38%の社株は他のオーナーに売られてしまいます。その後、回復は見られるものの、今現在でも完全に回復しているわけではありません。
チャンバーズ女史の資産とプライベートライフ
チャンバーズ女史は2014年4月現在で資産1500万ドル(日本円:約150億円)と推定されており、その莫大な富を築いています。彼女は自身のメディア会社の98%を保有しており、1300万ドル分の彼女の財産はそのメディア会社から来ているのです。
彼女の会社は、テレビ番組やアトランタ・ジャーナル・コンスティチューションやパームビーチ・デイリーニュースなどの有名な新聞を運営しています。
コックス・エンタープライズは、1920年には共和党選挙に出馬した彼女の父親である、ジェームズ・M・コックスにより設立されています。
チャンバーズ女史は二度の結婚を経験し、三人の子供をもうけています。彼女の子供の一人は俳優やダンサー、振り付けしとして活躍しているため有名で、父親のジェームズ・コックス氏の後を継いでジェームズ・コックスJrと名づけられています。
また、社交的で明るい性格で、過去にはチャンバーズ女史はコカコーラ国家大使のベルギー大使を務めています。
彼女は父親のように民主党支持者であり、民主党の活動のために多額の資金を寄付しています。また、彼女は犬が大好きで、彼女の愛犬ミッシーをこよなく愛しています。2007年には彼女の妹であるバーバラ・コックス・アンソニーの死去を経験しています。
まとめ
彼女は、まだ女性の社会的な活躍がほとんど見られなかった時代に、類稀な女性CEOとして活躍していた人物だったのですね。働く女性のパイオニアと言っても良いかもしれません。
また、プライベートでもコカ・コーラの国家ベルギー大使を務めたり、政治的活動に励んだりとアクティブに活動しています。チャンバーズ女史を初め、成功者たちはプライベートライフも大切にし、自分が大事だと思うことに積極的に参加しているのですね。
現在、アメリカでは女性もCEOや理事長などの重役を務め、社会でも活躍しています。チャンバーズ女史の生き方は、成功者としてだけではなく、働く女性の生き方としても、多くのアメリカ人女性に影響を与えています。
父親から譲り受けた資産を保有するだけでなく、自ら指揮をとり、会社を動かしてきたチャンバーズ女史。彼女の切り開いてきた道は今でも多くの人々に希望を与えています。
現在94歳となるチャンバーズ女史ですが、まだまだ、これからもプライベートライフで元気で活躍していって欲しいですね!
【参考URL】http://www.bornrich.com/anne-cox-chambers.html
http://annecoxchambers.crazybillionaire.org/annecoxchambers.php
http://www.bornrich.com/anne-cox-chambers.html
http://www.getnetworth.com/anne-cox-chambers-net-worth/