葬儀は結婚式よりも慎重に
結婚式の祝儀については比較的まだ気楽かもしれませんが、決別も意味する葬儀においてはそうもいきません。粗相無く催事を終えられるように、お金の問題に関しても正しい知識を身に付けておきましょう。
葬式に持っていく金額の相場について
では葬式に持っていく金額についてですが、しめやかに行われる催し物なので、言われるまでも無くして理解しておくと好ましいと言えるでしょう。
葬式というのは、基本的に結婚式に比べて低めの金額となっています。もちろん多くて失礼という事は考えにくいのですが、やはり永遠の別れと直面している時に多めの金額を包むという事は、否応無く気を使わせてしまいがちです。そうした思いやりも踏まえた、ある意味結婚式よりも難しい金額設定と言えるでしょう。
両親の場合は10万程度と言われており、兄弟や姉妹では5万くらいが相場です。親族としては別れも辛いですが、残された家族の事が気がかりですよね。香典というのは残された家族への援助の意味合いも大いにありますので、それを配慮してあげると良いでしょう。
また、職場の人間ともなるとかなり低めでも良く、上は1万、下は3千円程度でも構いません。職場だと連名として一人ずつから集める事もありますので、その時は千円くらいでも問題ありません。結婚式以上に思いやる気持ち、悼む心を表す事が尊いのです。
余談ですが、葬式においては葬式を開いた側が葬儀の担当者などに費用とは別に支払う心付けという風習があります。外国で言うチップに近い形ですね。
実はこれは公共施設においては禁止されており、風習として見逃されているという事実があります。確かに親身になってくれたなら払っても良いかもしれませんが、風習としてはかなり疑問視されています。無いとは思いますが、強制するような意見があっても従う事はないので覚えておきましょう。
地方や考え方によって柔軟に変わるのが冠婚葬祭
今回お教えした基準というのは、あくまでも最も多いとされるものです。従って地方…それもより古い決まり事が多い地域になると、金額だけでなく全体として独特の風習や考え方があります。その中で金額が違ってくるのは、珍しいことではありません。極端な話、払わないという場所があってもおかしくはないのです。
さらに言うなら、親しい人が経済的に大変な場合で参加してもらいたいなら、こうしたお金の支払を強制するのもおかしな話です。あくまでもこうした冠婚葬祭は主催者と参加者がどう考えているかが大事であり、時には融通を利かせてお互いが気持よく催し物を終えられる為に、思いやるのが一番です。
日本では未だに常識という名の束縛が幅を利かせていますが、世代交代と共に冠婚葬祭の在り方が見直されてきています。その中で包むべき金額、及び包むか否かも変化していくのは想像出来ますので、適宜お互いがやりやすい方法を見なおしてみましょう。