ドイツと日本、両方のニュースを読む習慣がついてしばらく経ちました。日本にいたときはニュースそのものをあまり読まなかったのですが、ドイツに移住しはじめたら、日本が恋しいのかニュースを頻繁に読む様になったものです(笑)
とはいってもニュースサイトで配信しているものばかりですから詳しい記事は読めなかったりしますが、それでもドイツ、日本のニュースサイトが取り上げる記事の違いというのは面白かったりします。
もちろんそれぞれの属している地域が異なるので、近隣諸国の情報も違ってきます。例えば東アジアのニュースは当然日本の方が多いですし、ドイツならヨーロッパの国々を取り上げる事が多いです。
それ以外だと、日本はやっぱり自然災害の記事が頻繁に上がっていますね。ドイツだと地震も台風もそんなに起きないから、災害ニュースはまず無いです。
ではドイツで頻繁に取り上げられて、日本でほとんど取り上げられない類のニュースはなんでしょうか?個人的な意見になりますが、ストライキのトピックが多いです。
このサイトでも何度か取り上げた事がありますが、ドイツは労働組合の規模が日本より大きいため、よくストライキが起きます。他のヨーロッパに比べたら少ないようですが、それでも私は(ストライキに)ちょくちょく遭遇してます。
ストライキの発生とその現状を全国規模で紹介する記事ですら日本ではあんまり見かけないのに、ドイツでは交渉の経緯、経過、結果まで報道されるのですから、びっくりしますよ。
ということで今回は、ドイツの労働組合事情と、最近報道されたストライキの交渉決裂を取り上げた記事を紹介したいと思います。
ドイツのストライキの報道頻度
“年に1度は必ず大規模なストライキが発生する”とドイツ人から教えてもらった事がありますが、ここ数年はそのセオリーを打ち破る頻度で発生しています。
去年の時点で、ドイツの鉄道が数日に渡ってストライキ起こしたり、ドイツ全土の空港でストライキが発生して便に影響が出たりと、大規模なストライキが何度も起きています。
大規模なストライキの場合、何日かに渡って行われたり、ドイツのいろんな街でその期間中、同時多発的にストライキが発生します。
そういう時は交通機関等の影響が一番心配されます。ですのでニュースでは
- これから行われるストライキの開催時間、場所
- 終了したストライキの様子
等を知る事ができます。
先述のドイツ全土の空港で行われたストライキの際は、ニュース内で数ページに渡り、10以上の空港でのストライキの様子が箇条書きで紹介されていました。
その時は、様々な労働組合がこの大規模ストライキと連携していたので、「どこそこの学校で教員がストライキして授業が無くなった」とか、「とある街の介護施設で時間限定でストライキした」等も合わせて書かれていました。
その情報量といったら日本で言う大型台風による速報を見る感じに似ていて、読んでいてなんだかこの世の終わりを目の当たりにしている気分になりました…(笑)
大手労働組合が交渉決裂!?
ストライキが終了した後も、交渉の内容等が報道されたりします。今回は、ファー・ディー(Ver.di)という名の、ドイツの中で大きな労働組合の交渉によるものです。
今回は教員やソーシャルワーカーの2~4.5%の賃金上昇を求める交渉が行われていましたが、雇用主側と折り合いがつかず、決裂しました。
記事は8月に発表されたものですが、会談は2ヶ月後の10月まで行われる予定です。もし雇用主側が改善要望を飲まなかった場合、ストライキに出るとVer.diは脅しています。
しかしこの教育者、ソーシャルワーカーの賃金上昇のストライキはすでに今年一度起きており、その時は5.5%の賃金の上昇、最低でも175ユーロ(約2万3000円)以上の賃金を要求していました。
こんなニュース日本ではなかなかないですよね。さすがルールに厳しいドイツって感じがします。それではこのニュースを読んだ海外の人達はどのような反応を示したのか、ニュースサイトに寄せられていたコメントを一部抜粋して紹介したいと思います。
-
なんと立派な話なんだ!
-
デイケアセンターはストライキによって脅されているのか。
-
自治体はお金がないんだよ。
-
正直言って共産党時代の東ドイツにはこんな事は無かったんだぞ!
-
夏休みだから良いけど、10月から学校はどうする気だ?
-
私は同じ値段で同じようなサービスを行っている幼稚園を知っているよ。
-
働いている身としては子供をこの間どうしたら良いんだ。
-
この間ストライキを見てきたよ。
-
これは社会の後退を意味するな。
-
利己的な願いを叶えようとするなんて子供がする事だよ。
-
メルセデスベンツの従業員は車のクオリティの為にストライキを行いませんでした。
-
誰もがストライキをする権利を持っている!
-
問題は他の雇用主からの賞賛が得られない事。
-
こんな事が続くと、子供を持つ女性が将来仕事を探すときの悩みの種が大きくなるよ。
-
これを不当だと思うかい?
-
これは確かに・・・スキャンダルだよ!
-
確かなのは、ソーシャルワーカーはこの10年で高い賃金を持つ地位に上がった事だよ。
-
ストライキを介して多くの家族は日常を引き裂かれているんだよ。
-
社会では多くの産業界でストライキが起きているのに、幼稚園や学校などでストライキが発生するの見て眉をひそめるのは、不公平だと思う。
-
教育者と子供を預ける家族とのこじれた関係を望む気かい?
教師も保育士もストライキしたい!
ストライキの報道が見慣れない上に、教員や保父、保母さんのストライキになるとよりぎょっとしますね。
働く女性にとっては、このストライキはかなり大きな悩みの種になりますよね。しかしストライキは誰しもが持っている正当な権利。職種が関係ないのは確かな話です。
両方の意見は痛い程分かるし、自治体が管轄している場合、お金が無いっていう問題があるから、八方塞がりな状態になるのも分かります。
しかし教員というのは責任が大きい仕事です。それ故、それに見合ったお金を要求し闘うのは、長い目で見たら社会に必要な事なのかもしれません。このストライキがどういう結末を迎えるのか楽しみです。
【参考URL】http://www.spiegel.de/wirtschaft/soziales/kita-streit-gespraeche-vertagt-vorerst-keine-kita-streiks-a-1048025.html
たしかに日本はストライキに対してあんまり深く報道しないよね~。ま、大規模なものがドイツに比べて少ないのは間違いないよね。交通機関が頻繁にストしたら日本はめっちゃ混乱しそう…都会が特に。
公務員はこっちは確かダメだが向こうはしてもいいのかな?
日本のストライキというと「ヤ」が頭文字の方々が見え隠れするイメージがあります。
まぁ、最近はそんなこともないですが司法も「民事不介入」とか気取ってドロドロした感じになりかねないなぁ。
あと、日本の公務員はストライキしたら違法になる筈なのに、政治家が国会をボイコットしても問題にならないのはどうかと思いますね。
労組はストライキよりも国会の前で騒ぐほうに熱心だし
アイツらのプラカードが簡体字で書かれてるの見るに日本人の労働者には興味ないんだろうね
昔は鉄道ストとかあったな
入社したての頃組合員じゃない課長以上だけは春闘とかの日に
夜遅くまで残ってた
ストがあったら自分たちは出社せずに非組合員だけでろって言われてた
ウヨに言わせれば、ストをするような奴はブサヨですなー
日本の労組は消費税賛成だからなぁ クソワラだわw
ただなんだかんだ大手企業は労働組合がいまだに残ってて
有給の消化率も高いあたり機能はしてるんだよなぁ
まぁもっとも大企業ほど余裕もあるし
バッシングされるリスクが高い訳で
打算的な理由かも知れないが
バイトや派遣をまで視野に入れたり協力する労働組合はまだまだ少ないね
その割には政治闘争に忙しいみたいだし
どうも駄目だね
日本の労組は革命ゴッコやりたい連中に好き放題されてるからね
関りたくない。というのが一般認識でしょ
あの連中が政治運動やってるから労働者の環境が一向に改善されない。
アメリカもそうだけどこういう国民の権利意識の上で自由主義が成り立ってるんだよね
小泉がアメリカの真似をしたが今どうなっているか
労働者の権利がないがしろにされ企業側の好き放題
投票率が少ないものだから政治家も国民の声より公務員と企業連を優遇
このままTPP行って平気かね
日本には労働者が嫌なら資本家になる自由があります
>>11 くだらんこというな。
政策なんかに物申す関係上、政治的になるのは仕方ないけど
特定の政党とズブズブな組織ばかりで近寄りたくない
「労働者の味方」を自称する連中を誰も信じてないよね