世界経済の話題がニュースのトップになる事が多くなったと思いませんか？それもそのはず、米国や日本といった経済大国における株式市場は連日大荒れの状態なのです。

日本では景気回復を目指して「マイナス金利」が2月16日より導入されたものの、導入前の12日には日経平均株価は1年4カ月ぶりに1万5000円を割り込み、年明けからの下落幅が4000円を超えるという円高・株安という全く反対の方向へ進んでしまいました。

元々、マイナス金利は金融緩和策として導入されたもので、民間銀行が日銀にお金を預けた際、預金額に応じてもらえるはずの利息がマイナスとなり、逆に利息を取られてしまうというもの。

つまり日本政府としては、マイナス金利の導入で銀行が日銀にお金を預けるのではなく、企業への貸し出しや株式投資、有価証券購入など市場投資を始めることで、景気の回復を目指す狙いがあったのですが、見事に不発に終わってしまいました。

まだまだ増える超富裕者層。天井知らずの資産額

しかし、世界景気が不安定な中、資産を更に増加させているの超富裕者層の存在があります。今では、最も裕福な超裕福者上位50人の総額資産は1兆4600億ドル（約164兆円）。これはオーストラリア、スペイン、メキシコ各国の年間GDPを大幅に上回る数値です。

そして気になるのがこの超裕福者達の出身国。トップ50の内、半数以上の29人はやはりアメリカ人。そして、気になるアジア出身者のランクイン数は10人。この10人の総資産額は、実に2050億ドル（約23兆290億円）にもなるのです！

アジアは面積・人口共に世界最大の大陸。また、アジア大陸には世界経済第2位の中国、第3位の日本、そして第9位のインドが含まれている事を考えると納得のいく話かもしれまん。ではここで、このアジアトップ10の顔ぶれを見てみる事にしましょう。

アジアで最もリッチな人ランキング

第10位　レイ・ジュン （雷軍）

中国のスティーブ・ジョブズと呼ばれるジュン氏。世界4位にまで急成長したスマホメーカー「小米（シャオミ）」のCEOと同時に、中国キングソフトの取締役会長。

シャオミの現在の企業評価額は、460億ドル（約5兆1670億円）と言われています。

第9位　ディリップ・シャンギビ

後発薬、つまりジェネリック医療品を製造・販売するインド第一の製薬会社「サン・ファーマシューティカル・インダストリーズ」の社長。神経、心臓疾患など世界的に需要の高い医薬品に焦点を当て、インド製薬業界トップにまで成長。

また、今までに約20社余りの欧米企業を買収しており、1年で30近い新製品を製造及び販売できる開発能力があるとまで言われています。

第8位　アジム・プレムジ

世界最大のソフトウエア会社の1つ「ウィプロ・テクノロジー」のCEO兼会長。21歳の時に父親が急死したのを機に、家族が運営していた「ファミリー・ベジタブル・オイル事業」の経営者に。しかし、後にソフトウェア事業へと方向転換をし今に至ります。

第7位　ポニー・マー（馬化騰）

中国インターネットサービス大手の「テンセント・ホールディングス」のCEO。世界的に成功を収めたアプリ「ウィーチャット」は、彼の代表作。

第6位　リー・シャウキー（李兆基）

1948年に香港へ亡命するも、1973年にヘンダーソンランドを創業。その後43年間は香港と中国で土地開発を行い、現在では年間30億ドル（約3370億円）を稼ぐアジアの大富豪。

第5位　リ・カシン（李嘉誠）

香港最大の企業集団「長江実業グループ」の創設者。日中戦争時に香港へと渡り、1949年にプラスティック工場を設立。1958年に不動産業に転身し成功をおさめた後は、香港電灯を買収。

1989年の天安門事件の発生時には、外国企業が中国から撤退する中、逆に中国への投資を拡大させ大成功を収め、香港最大の企業集団へと成長します。

第4位　アル＝ワリード・ビン・タラール

彼の祖父はサウジアラビア初代国王。アメリカや中東で数多くの投資を行うことによって富を築きあげました。1980年にはキングダム・ホールディングスを創設し、今ではサウジアラビア最大の会社となっています。

第3位　ムケーシュ・アンバーニー

インド最大の民間企業「リライアンス・インダストリーズ」の会長。彼の実弟アニル氏も長者番付の常連者。元々、繊維メーカであったが石油化学メーカへと転身し、最近では小売業や情報通信産業にも進出しています。

ちなみに彼の自宅は世界最高額（総工費870億円）で建設された27階建ての豪華なお屋敷です。

第2位　ジャック・マー（馬雲）

電子取引企業の「アリババ」の創業者。1988年に中国初のビジネス情報発信サイト「中国イエローページ」を開設。そして1999年に資本金6万ドル（約670万円）でアリババを立ち上げ、今ではB2Bサイト内では世界最大規模の1つ。

第1位　ワン・ジェンリン（王健林）

アジアで最もお金持ちなのが、中国不動産大手の大連万達集団（ワンダ・グループ）の創設者ジェンリン氏。

不動産事業で富を手に入れたジュンリン氏は中国全土の映画館、そして2012年には米国の大手映画館チェーンを買収し、映画館運営会社として世界最大規模まで成長。

中国で株価が暴落した際にには、総額130億ドル（約1兆4600億円）の資産を失ったと伝えらていたものの、今年に入って米国の映画会社レジェンダリー・エンターテイメントを35億ドル（約3900億円）で買収するなど、まだまだ勢いに衰えは見られません。

独り占めはしない。富の分配も忘れない大富豪達

今回トップ10にランクインした大富豪の中には、積極的に慈善活動に参加している方もいます。

例えば、今回第8位と9位にランクインしたインド出身の両者は慈善家としても有名で、シャンギビ氏は自らのチャリティー団体を通して教育・社会保障・地域開発など様々な分野へ貢献しています。

他方、プレムジ氏は少なくとも彼の資産の半分を慈善活動に費やしており、「インドで最も寛大なインド人」の一人としても知られています。

また、アラブ一の金持ちのタラール王子は、昨年には彼の資産全てを慈善活動に募金するという声明を出しています。

過去35年にわたり、年額約1億ドル（約112億円）を常に寄付し続けている王子。彼が全財産を投げ捨てる決意をした背景には何があったのでしょうか？

【参考URL】http://uk.businessinsider.com/richest-people-in-asia-2016-1?r=US&IR=T

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