最近の日本でのお金の問題といえば、スポーツ選手による賭博問題がありました。読売ジャイアンツ(巨人)に所属する4選手によるギャンブル問題が浮上したのが事の発端となり、一時期世間が騒然となりました。
将来を有望視されていた若手選手を中心に、日本プロ野球やアメリカ大リーグを対象とした賭博、ロッカールームでの金銭をかけての麻雀やトランプなどを行い、3選手に無期限、1選手に対しては1年間の失格処分という厳しい処分を受けています。
しかし、このスポーツ選手による賭博問題は、年棒の高いプロスポーツ選手に限った問題ではなく、どうやらスポーツ界全体に蔓延している問題のようです。
今年の4月には、マイナーなイメージのあるバトミントン選手による賭博事件も発覚。この事件では、オリンピックの日本代表選手に確実だと言われ、金メダル獲得も期待されていた選手を含む計8名が、違法カジノで賭博をしていた事が判明しました。
おまけに田児選手に関しては月10回以上裏カジノに通い、負けた総額は実に1000万円。所属していたNTT東日本のバトミントン部の選手達からは1150万円を借金し、未だに500万円が未払いだという有様。ギャンブル依存症状態だと言われてもしょうがない状態です。
ギャンブル依存症が多い?ハマりやすい海外のプロスポーツ選手
このギャンブル依存症は、日本のプロスポーツ選手に限った事ではありません。サッカーリーグの世界最高峰の1つである、イギリス「プレミアリーグ」のトッププレイヤーの間でも非常に大きな問題となっています。
彼らが頻繁に行う賭博は、従来では掛け金の非常に高いポーカーを試合移動中のバスの中やホテルで行うものでした。
しかし今では場所を選ばず気軽に行う事ができ、損額を妻やパートナーにばれる事無く行いやすいオンラインギャンブルが主流になってきているのだそうです。
ギャンブルに負ければ試合にも負ける?
4月に開催されたイギリス社会学会(BSA)の年次会議で面白い発表がされていました。この研究発表によると、プレミアリーグの選手たちは、ギャンブルでの損失が原因で試合に集中できず、本来の実力が発揮できない時が多々ある、というのです。
また2014年に発表された研究結果では、研究対象として選ばれた350人のサッカー選手とクリケット選手の内、6%がギャンブル依存症と発表。そして彼らのようなスポーツ選手がギャンブル依存症になる確率は、一般人と比べて3倍以上の確率なのだとか。
賭け事禁止のスポーツ!?健全なラクダのレースとは
サッカー、野球、競馬と、世の中には賭博の対象となるスポーツは沢山あります。結局はどこで賭けを辞めるかは本人の意思次第ですが、一度大儲けをし甘い蜜を吸うと、やはりなかなか止める事が出来ず、ギャンブルにはまり込んでしまう人は沢山います。
なぜかスポーツ自体が不健全に感じてきましたが、逆に賭博が完全に禁じられているスポーツが実はこの世にあります。それは競駝(けいだ)と呼ばれるラクダ競争です。
ラクダ競争のメッカといえば、やはり乾燥した土地が広がる中東です。イスラム教徒の多く住む中東諸国では、イスラム法により賭け事は完全禁止されており、その為ラクダ競争は、ギャンブルなしに行われるレースなのです。
今回は、このラクダ競争にかかる、知られざるお金の話を紹介しましょう。
成り上がりも夢じゃない?ラクダは超高級種だった!
平日は情報産業関連の企業に勤めるオマーン人のフェイサルさん。彼は会社員として働きつつも、ラクダレース用のラクダを育てるブリーダーでもあります。
フェイサルさんによると、以前は、ラクダは生活の糧となるミルクや食肉用として飼育されていましたが、今では億万長者になる為の手段として、多くの人が飼育しているというのです。
それもそのはず、レース用に飼育されたラクダは、今では少なくとも5万5000ドル(約560万円)で売られ、ラクダレースで優勝したラクダになると、なんと500万ドル~1000万ドル(約5億900万円~10億円)にもなります。
そして時には3000万ドル(約30億円)という、ド肝を抜くような値が付けられる事もあるのです。
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イスラム諸国では賭博は全面禁止だもんね。
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競馬新聞みたいに、ラクダ新聞ってのもあるわけ!?
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お目当てのラクダが負けた時に、空を舞う紙屑は見られないわけね。
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育てたラクダが高額で売れるなら、レースに賭けるより儲かるよね。
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ラクダで億万長者か・・・・。
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非常にお金のかかる趣味のような気もするけど。
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ラクダを走らせて何が面白いわけ?
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湾岸諸国では、毎週金曜日がラクダレースの日らしい。
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ラクダをレース場までどうやって運ぶわけ?ラクダに乗っていくわけではないでしょ!?
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ラクダに乗る騎手が問題になったことあったよね。
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↑そう、人身売買されたパキスタン人の幼児を騎手として雇ってて、彼らへの身体的・肉体的虐待も問題になってたよね。
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今では、騎手はロボットになってるよ。
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↑そうそう、ラクダの背中に小さなロボット騎手が乗ってるよね。
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ロボット騎手は20万円程するらしい。結構な値だよね!
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今年の初めに、モンゴルでもラクダレースが開催されたよね。
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↑あれは、フタコブラクダの保護を目的としたラクダレースだよ。
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↑世界最大のレースでギネスにも登録されたらしいよ。
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ラクダの走行時速ってどのくらいなの?
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↑時速40㎞ほどらしいよ。
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レースの予想をして、その努力として賞金を貰うのが面白いんだけどなー。ラクダレースは、ラクダの所有者にしか利益がないわけか・・・。
ギャンブラーよりブリーダーになろう!競馬と違う楽しみ方
賭け事がご法度なイスラム諸国では、競駝レースは競馬とは異なり、順位を予想したラクダに賭ける事は出来ません。しかし、アラブ諸国では伝統的な娯楽として少しマイナーになったものの、未だに人気の高いスポーツです。
ラクダのブリーダーであるフェイサルさんによると、レース用のラクダは蜂蜜、ミルク、卵、そしてビタミンなどの豪華な餌が与えられ、ラクダの餌代だけでも月に1450ドル(約14万円)程は掛かるのだそうです。
しかし、自分のラクダが優勝すれば賞金300万ドル(約3億万円)が手に入る事を考えると安いものかもしれません。
競馬好きな方にはなんとも物足りなく感じるかもしれませんが、2010年にはアラブ首長国連邦の熱狂的なラクダレースファンの方が、ラクダ3頭を650万ドル(約6億6000万円)で買い取っています。
ちっぽけな賭け事よりも、夢のあるラクダの飼育に人生を賭けてみませんか?
【参考URL】http://www.bbc.co.uk/news/business-35935661
ニホンはギャンブル依存症が断トツで多い国らしい。鳥取砂丘あたりでラクダレースをやれば案外リハビリに・・・いや、きっと御法度無視して賭博にするねww