突然のリストラ…何よりも不安になるのがこれからの生活のこと、つまりお金のことですよね。当面の生活費を用立てたいとキャッシングでお金を借りることを考える人もいるでしょう。
でもそこで気になることが1つ…キャッシングには審査がつきものです。果たして無職でも審査を通り、キャッシングを利用することはできるのでしょうか?
ここではそんないざという時の疑問に応えるべく、無職でもキャッシングでお金を借りる方法が果たして存在するのかということについて詳しく考えてみたいと思います。
無職はナゼ通らない?知っておくべき審査のポイント
もっとも重要な問題は無職のままではキャッシングの審査に通らないのか?ということですよね。
その疑問に答えるためには、まずキャッシング審査の目的について知る必要があります。キャッシングの審査において何よりも重視されるのは、その人の返済能力です。
キャッシング業者としては、貸したお金が利息とともに返ってこなければ、利益が出ないどころか損をしてしまうことになります。本音を言えば確実に全額返済してくれる人にだけ融資をしたいわけです。
したがって基本的に返済能力のない人にはお金を貸してくれないのです。
安定した収入を得ており、今後もその見込みが高い人ほどキャッシングの審査では評価が高くなると考えられます。具体的に言えば正社員として勤務している人や公務員、さらに医師や弁護士などの仕事に困る可能性が低い資格職などが当てはまります。
その観点からすると、現状無収入で返済のめどのたたない無職という肩書は、やはりキャッシングを利用するうえで非常に大きな障害となります。
残念ながら無職というだけで審査に通らない原因になってしまいます。他の条件に関わらず、無職の状態で利用できるキャッシング業者は基本的には皆無と言わざるを得ません。
無職OKのキャッシング信じていい?
インターネットなどで探してみると、『無職でも貸します!』『無審査融資OK!』などという広告を出しているキャッシング業者が見つかることもあります。
(⇒じぶん銀行なら無職でも借りられる?)
お金を借りたい無職の人にとっては渡りに船と感じるでしょう。しかし、こういった広告をうのみにしてよく確認もせずにキャッシング業者を利用するのはおすすめしません。
万が一利用してしまった場合には
- 法外な利息の請求
- 手数料・保証料などといった利息以外の支払いの要求
- 強引かつ暴力的な取り立て
- 闇金融間での個人情報の共有
などといった、様々なリスクに身をさらす羽目になる可能性が非常に高いでしょう。これらはすべて違法行為ですが、存在自体が法律に反している闇金融にとっては合法であるかどうかというのはあまり関係のないことなのです。
また、確かに無職でも審査なしでお金を借りることはできるかもしれませんが、こうした違法業者は返済のことまでは考えてくれていないということを心得ておいてください。
まともなキャッシング業者では、きちんと審査をして返済が見込める範囲で借入限度額を設定します。しかし闇金融ではその人の返済能力など二の次で、とにかく貸したお金は何とかして返させればよい、そのための手段は選ばないというスタンスが基本です。
違法業者とのかかわり、そして返す当てのない高金利の借金は、あなたの生活をさらに悪い方向へ導く原因となるのです。
キャッシングを利用する際に審査があるということを煩わしく思う人は多いですが、過剰な貸し付けを防ぐという意味では、審査によって利用者が守られているという側面もあるのです。
まずは脱・無職!何らかの肩書を手に入れるべし
正規のキャッシング業者でなんとか審査を通ってお金を借りたい…そんな願いを叶えられる可能性は全くないのでしょうか?正直な話、無職のままで正規のキャッシング業者の審査に通る見込みはまずありません。
審査に通る可能性を少しでも上げるためには、完全な無職の状態から肩書だけでも脱する必要があります。
その主な方法として考えられるのは次の3つです。
- アルバイト・パートをはじめ、フリーターとして申し込む
- 派遣会社に登録し、派遣社員として申し込む
- ネットオークションなど何らかの方法で収入を得て、個人事業主として申し込む
このように、とにかくどうにかして無職以外の肩書と、できることならある程度の収入を確保することが審査を通るためには絶対に不可欠です。
とはいえ、これで確実にキャッシングの審査を通すことができるとは残念ながら言い切れません。
というのも、ほとんどのキャッシング業者は継続的で安定した収入を審査の条件の1つとして挙げているので、どんな職種・職業にせよ始めたばかりの状況ではあまり有利とは言えないのです。(こちらもご参考に→キャッシングを利用できる職業とは)
特に、アルバイト・パートや派遣社員と言った非正規雇用も個人事業主も、いずれも安定性という面では正社員と比べると大きく評価が落ちてしまいます。そういった事情を考慮すると、実際のところ審査に通る確率としては《無職よりはマシ》という程度でしかないかもしれません。
それでもやはり無職のままより可能性が高くなることは間違いありませんから、ぜひ積極的に行動してみましょう。
フリーターと自営業、有利なのは?
上で挙げた3つの方法の中でも、派遣会社に登録するだけでは勤務実績も決まった収入もないため、実際に派遣先での勤務実績ができない限り審査に通る確率はかなり低いでしょう。
一方、フリーターと個人事業主というのは始めてすぐに収入に直結することもあり、比較的実現性の高いやり方と感じる人も多いと思います。
ではどちらの方がよりキャッシング審査で有利になるでしょうか?
結論から言うと、この2つを比べれば間違いなくフリーターの方が審査で有利になる可能性が高いと考えられます。
実は個人事業主を含む自営業という働き方は、キャッシング業者からは安定性が低いとみなされてしまう傾向があります。
フリーターも個人事業主も毎月の収入が決まっていないという点では同じですが、それでも非正規雇用とはいえ会社という所属があるぶん、フリーターの方がまだ安定性という点では評価が高いのです。
個人事業主というのは本当に身一つで収入を得なければならないわけですから、極端に言えば収入がゼロになる月もあるかもしれません。少なくとも、キャッシング業者からはそのような見方をされてしまいます。
そのため、たとえ直近の収入では勝っていても、個人事業主というだけで審査での評価が低くなってしまうことは多々あるのです。
したがって、3つの方法の中で最も手っ取り早く、審査に通る可能性を上げられるのはフリーターということができるでしょう。
雇用保険や生活保護が収入と認められない理由
会社都合のリストラであれば失業してすぐに、自己都合であっても3か月たてば雇用保険が入ってきます。また、体調や家庭の事情などで働くのが難しい状況であれば、生活保護を申請することになるかもしれません。
雇用保険や生活保護費は毎月だいたい決まった金額で、必ず入ってくるお金です。となると、キャッシングの利用にあたって必要条件となる《安定した収入》として見てもらえるのではないかということに思い至りますよね。
しかし残念ながら、このような国から支給されるお金はキャッシング業者から見て収入というカテゴリには入りません。
そもそも、雇用保険は失業から次の就職までの生活を維持するために、生活保護費は働けない人でも必要最低限の生活を保障するためにやむを得ず支給されるお金です。したがって、それらのお金を元手にしてキャッシングで借入をしたり、返済に使ったりということをすると本来の支給目的に反することになってしまうのです。
もしも雇用保険や生活保護の受給中に何らかの方法でキャッシングを利用できたとしても、それが原因で支給停止になってしまうこともあります。それでは本末転倒というものですよね。
やはりキャッシングの審査に通るためには
- 無職ではなくなること
- 自力で収入を得られること
この2点が絶対に必要な条件なのです。
中でも最も審査に通る可能性が高いと言えるのはアルバイト・パートですが、それでも始めたばかりではかなり不利であることは否めません。
なお、雇用保険や生活保護を受給していても安定した収入を得ているとはみなされず、キャッシングの審査には通りません。
嘘の職業で審査を通すのが絶対NGなワケ
アルバイトを始めたり、派遣会社に登録したり、いろいろと面倒なことをするくらいなら、いっそのこと申し込みの際に嘘の申告をしてしまえばよいのでは?と考える人もいるかもしれません。
例えば、リストラされずそのまま元の会社で働き続けているという体を取ったり、あるいは虚偽の勤務先を記載したり…実際問題、そうしたことは可能なのでしょうか?
残念ながら、これはあまり現実的な手段とは言えません。
審査の際には必ず在籍確認があるからです。
在籍確認というのは、本人が申告した勤務先に電話をかけ、本当に本人がそこで働いていることを確かめるというものです。
嘘の勤務先では当然在籍確認はとれませんから、ほぼ100%その段階でばれてしまうでしょう。そうすれば審査には通りません。
実はネットなどで探すと在籍確認の代行を請け負う、いわゆるアリバイ会社というものもあることにはあるのですが、そのような方法で在籍確認を切り抜け、審査に通ったとしても、それで安心はできません。
万が一何らかの原因で虚偽の申告をしていたことが業者に知られてしまった場合、
- 借入残高の一括返済
- 追加借り入れの停止
- 契約の強制解除
といった重いペナルティが課せられることになります。
キャッシングの審査で虚偽の申告をすることは非常にハイリスクなのです。
個人事業主は在籍確認ができない?
先ほど挙げた3つの方法のうち、個人事業主の場合は在籍確認もネックになります。
在籍確認の原則として、固定電話が連絡先になっていることが前提条件となります。しかし個人事業主、しかも無職から始めたばかりで事務所や仕事用の固定電話があるというケースはかなり稀ですよね。
業者によっては自宅でも固定電話があればOKとするところもありますが、携帯電話しか連絡手段がないというケースはさらに難しくなります。携帯電話でも問題なく在籍確認ができるというキャッシング業者もないわけではありませんが、かなり選択肢は狭まってしまうのです。
個人事業主はアルバイトや派遣社員登録に比べて簡単に手を付けやすいですが、やはりそのぶん審査に通る可能性を上げるという意味では難点が多くなってしまうというのが実情です。
アリバイ会社を使うなどして運よく審査に通ったとしても、ばれた段階で重いペナルティが課せられることがあるので、虚偽申告はしてはいけません。
個人事業主の場合、連絡手段が携帯電話しかないなどの理由で在籍確認が難しいケースが多く、そういう意味でも個人事業主でキャッシング審査を通すのは簡単ではありません。
いざという時に使える!クレジットカード持ちの裏ワザ
最後に1つ、クレジットカードを持っている方だけが使えるキャッシングについてご紹介します。
お手持ちのクレジットカードにキャッシング枠の設定はありませんか?
つまり、もしキャッシング枠付きのクレジットカードを持っているならば、審査に通る・通らないという心配をする必要は全くなくなります。
すでにあるクレジットカードのキャッシング機能を利用するのに、別途費用が必要…などということは基本的にありませんから、リストラを含めた不測の事態に備えて、あらかじめある程度のキャッシング枠を作れる時に作っておくとよいのではないでしょうか?
【参考ページはこちら】
キャッシングの悩みと質問を解決
審査の際に必ず職場への電話による在籍確認があることも、無職では通らない理由の1つです。
ただしクレジットカードのキャッシング枠があれば、無職になってしまったとしても新たな審査や手続きなしで利用できるので、いざという時のために作っておくことをおすすめします。
無審査を謳う業者も探せば見つかりますが、かなりの高確率で違法営業の闇金融であり、もし利用してしまうと高金利と強引な取り立てに悩まされる羽目になるので、手を出してはいけません。
キャッシングを利用する際に審査があるのは利用者を守るためでもあるのです。