ローンカードやクレジットカードを何枚も持っていれば、近くにどこのATMがあるかによって、また、ポイントの種類や使用場面に応じて使い分けることができるため、たくさん申し込みをしたいという人もいるかもしれません。
しかし、短期間にいくつもの業者に申し込んでしまうと、ブラックと呼ばれる状態になってしまうことをご存じですか?こうなると、その時行った申し込み先の審査が通らなくなるだけでなく、その後しばらく別のところの審査においても不利になってしまうので、注意が必要です。
今回は、この辺りについて詳しくお話をしていきます。うっかりブラックになってしまわないためにも、ぜひご参考にしてくださいね。
カードローンやクレジットカードの審査はどのように行われるのか
キャッシングやカードローンはもちろん、クレジットカードも申し込みをすれば必ず審査が行われ、可決となった人のみが利用できるようになります。では、その審査はどんなふうに行われているのでしょうか?申し込みの前に、ぜひこの辺りについても知っておきましょう。
カードローンの申込条件
広告の影響もあり、今やカードローンは誰でも気軽に利用できるイメージがありますが、借金であることには変わりありません。したがって、申し込みができる人には以下のような条件があります。
- 満20歳以上であること
- 安定継続した収入があること
この2つの条件は、原則としてすべてのカードローン商品に設けられる条件です。
安定した収入があればパートやアルバイトの方でも利用可能ですが、本人に収入のない専業主婦は配偶者に安定収入があっても利用できない業者もあります。
審査される項目とは?
上記の条件を踏まえ、該当する方はキャッシングやカードローンに申し込むことができます。申し込むと、申込者が書類に記入する個人情報と、申し込みを受けて業者側が照会する情報とを合わせて審査が行われます。具体的には、以下のような情報があります。
- 職業・雇用形態・年収
- 勤続年数
- 家族構成
- 居住形態・居住年数
- 携帯電話・固定電話があるかどうか
- 個人信用情報
カードローン審査は、これらの情報を点数化し、合計点数によって可否を決めるスコアリングシステムによって、審査が行われています。(⇒審査基準ってどうなってるの?)
カードローン会社の種類による違い
上記のような審査は、カードローンの審査としてすべての業者で行われています。しかし、業種によって異なる基準が設けられている部分もあります。
そのうちのひとつが、総量規制というものです。総量規制は、消費者金融系およびクレジットカード会社である信販系に適用される、借入総額を年収の1/3までとする決まりです。したがって、信販系や消費者金融からの融資は、年収の1/3未満の希望額を記入しなければなりません。
このような業種による違いも、あらかじめ理解しておく必要があります。
クレジットカードの審査
クレジットカード会社にもローン専用カードの取り扱いがあるところもあり、そのような商品は信販系カードローンとして、上記のような基準で審査されます。また、クレジットカードに付くキャッシング枠に関しても同様です。
しかし、クレジットカード審査そのものは、また別の基準で行われます。クレジットカード自体は18歳以上なら申し込みができますし、家族カードならば例外的にもう少し若い年齢からでも作れる可能性があります。
したがって、キャッシング枠のないクレジットカードであれば、カードローン審査よりは簡単なのですが、個人信用情報に申込履歴が残るのは、カードローンと同じなのです。
ですから、クレジットカードだからといって安易にカード申込をすると、その後のローン審査で不利になりますのでご注意ください。
個人信用情報って何?申し込みブラックにならないようにご注意を!
ここまで、カードローンやクレジットカードの審査等についてお話してきましたが、その中でとても重要なのが個人信用情報です。多重申し込みをしてしまうとなぜ良くないのか、その答えが個人信用情報にあるのです。
ここでは、そんな個人信用情報について詳しく見ていきましょう。
個人信用情報とは
まずは、個人信用情報とはいったい何なのか、基本的なところを確認しましょう。個人信用情報(クレヒス)は、信用情報機関にて収集保管されている、クレジットカードやローン等に関する情報で、具体的には以下のようなもので構成されています。
- 借入先、利用限度額など契約に関する情報
- 利用残高、延滞など利用・返済状況に関する情報
- 任意整理、自己破産など債務整理に関する情報
- 申し込み先、審査結果など申し込みに関する情報
このように、金融事故情報や申込情報など、様々な情報が網羅されており、ここに良くない情報が含まれている状態を俗に「ブラック」と呼びます。
申し込みブラックに注意!
延滞や自己破産は誰の目にも明らかなブラックですが、実は短期間に複数の申し込みをしすぎるのも「申し込みブラック」といって、立派なブラックの一種なのです。
したがって、カードローンでもクレジットカードでも、多重申し込みをするのは避けるべきなのです。
申込情報の登録期間
個人信用情報を管理している信用情報機関はいくつかありますが、すべての信用情報機関において個人信用情報を登録している期間を、情報の種類ごとに定めています。
自己破産など長いものでは7年~10年ほど信用情報に載るものもあり、その間は新たな申し込みをしても審査に通ることはほぼないでしょう。ですから、債務整理をすることにならないよう、計画的に利用しなければなりません。
一方、ほとんどの個人信用情報機関において、申し込みに関する情報の登録期間は6か月以下となっています。
したがって、申し込みをして万が一否決になったら、すぐには次の申し込みをせず、6か月以上経過してから申し込みをすることをオススメします。そうすれば、申し込みブラックになるのを回避することが可能です。
ということは、審査落ちしたからといって、すぐに別の申し込みをしてしまうと、さらにブラックの程度をひどくすることになります。
申し込み情報は6か月で消去されますので、申し込んで審査落ちしたら少なくとも半年間は新たな申し込みをしないようにしましょう。
クレジットカードのキャッシング枠を比較して多重申し込みを回避!
以上、申し込みや審査に関する情報をご紹介してきました。最後に、実際のクレジットカードのキャッシング枠を業者ごとにご紹介します。様々な商品をチェックすることで、手あたり次第申し込んでブラックになるのを避けられるはずです。
クレジットカードのメリット
カードローンと言えば、金融機関や消費者金融などのローン専用商品が一般的ではありますが、それらにはないメリットがクレジットカードのキャッシング枠にはあるのです。
たとえば、
- ショッピングに利用できる
- 海外旅行でも使える
- 海外で現地通貨をキャッシングできる
これらは、特に海外に行く機会がある方にとっては、とても大きなメリットと言えます。
どちらにしてもクレジットカードも必要な人が多いでしょうから、別にローンカード発行をしなくても、クレジットカード1枚でキャッシングまでできるならかえってお手軽とも言えますね。
主要なクレジットカードのキャッシング枠を比較!
それでは、いくつかのクレジットカードのキャッシング枠をご紹介します。
種類 | 限度額 | 金利 |
---|---|---|
楽天カード | ・一般カード:100万円 ・ゴールドカード:200万円 |
18.0% |
DCカード | 100万円 | 14.95%~17.95% |
JCBカード | 300万円 | 15.00~18.00% (1回払い) |
ファミマTカード | 150万円 | 14.95%~17.95% |
このように、クレジットカードと一口に言っても、限度額や金利は様々です。
また、たとえばJALカードのように、様々なカード会社で提携カードが取り扱われているようなものは、同じJALカードでもカード発行会社によってキャッシング枠の内容も異なります。
これらの点を踏まえ、ご自分にはどのカードが適しているのかよく見極め、そこだけに申し込むようにすれば多重申し込みによるブラック化はしなくて済みます。
クレジットカードのキャッシング枠は信販系なので、総量規制の対象になります。また、金利も銀行系に比べればお高めになりますので、ご注意ください。
申し込みは慎重に!申し込みブラックにならないためには情報収集を!
お話してきたように、延滞や債務整理、多重債務だけでなく、立て続けに新規申し込みをすることも個人信用情報に傷をつけ、ブラック扱いになってしまう行為です。
こうなると、最大で半年間は多重申し込みの情報が残ってしまい、その間はクレジットカードやカードローンに申し込んでも審査に通らないリスクが高まりますので、絶対に避けるべきです。
いくつも申し込みをしないためには、ご自分に向いていて審査に通りやすいカードやローン商品を選んでから申し込む必要があります。そのために欠かせないのが事前の情報収集です。このサイトをご参考に、しっかり吟味してくださいね!
【参考ページはこちら】
キャッシング会社一覧をチェック!
審査に落ちると、申し込みをしたことと審査落ちしたことが個人信用情報に加えられてしまうため、次の申し込みをした業者にそのことが知られてしまいます。そうなると、そこでもまた否決となる恐れが高いため、どんどん不利になっていってしまいます。
この悪循環を避けるためには、確実に審査に通ることが大切です。そのためにも、自分の状況ならどんな内容で申し込めば審査に通りやすいのか、よく検討してから申し込みをするようにしましょう。
審査で重視されるのが、年収や勤続年数などの安定性を見る項目と、個人信用情報です。これを踏まえて自分の状況を振り返ってみて、ほぼ確実に審査に通ると思われるとき以外は、むやみに申込をしない方がいいのですね。