少子高齢化に歯止めがかからない日本。森雅子元少子化対策担当大臣より、「日本人は絶滅危惧種であり2300年には絶滅する」との爆弾発言もありました。

発言の真相はどうであれ、2016年4月時点での15歳未満の人口は1605万人となり、日本の人口は35年連続で減少し続けています。未だに人口減少の歯止めに有効な政策が見いだせない中、それを補う外国人労働者の活用が活発に議論されている有様です。

一方、日本の人口が着実に減少しているのとは裏腹に、国内で急激に数を増やしている物があります。それは「ペット」数です。

今では蛇や昆虫など様々な生き物がペットとして飼われていますが、その中でも人気の高い動物と言えば、やはり「犬」と「猫」。ペットフード協会の発表によると

2015年の飼育数

1. 犬・・・991万7000匹
2. 猫・・・987万4000匹

なんと驚くことに、日本の15歳未満の人口より遥かに上回っている計算になります。

そして最近のペットブームの中でも、特に物凄い勢いで人気を増しているのが猫です。爆発的な人気に、猫が創り出す経済効果を表す「ネコノミクス」という造語まで作られたほどです。

ネコノミクスがすごい！猫ちゃんへの貢ぎ度は！？

今では、人気種となると100万円～300万円もする猫がペットショップで販売されていますが、高級猫であろうと、路地で拾った捨て猫であろうと、自らのペットになってしまえば、我が子同然に可愛いものですよね。

それを反映するかのように、猫の玩具やスナック、そして衣類など、ありとあらゆる猫グッズがペットショップの店頭に並んでいます。

関西大学の宮本名誉教授の試算によると、

1. 猫の餌代や病院代などに掛かった飼育費・・・総額1兆1000億円
2. 猫グッズなど他の売り上げでもたらした経済効果・・・総額2兆円

とのこと。飼い主達の猫へのすさまじい貢ぎ度を表しています。

しかし猫に異常な程お金を注いでいるのは日本人だけではありません。例えば、アメリカでは猫用ワインなるものがヒット中です。仕事から疲れて帰宅し、1人寂しくやっていた晩酌も猫と一緒に楽しめるとあり大人気です。

赤ワイン「ピノ・ミャオ」と白ワイン「モスキャット」共に1本11.95ドル（約1372円）と、決して安いものではありませんが、今では世界中からオーダーが来ているのだそうです。

ここで、最近海外で話題となった「超高級猫グッズ」をご紹介しましょう。

マニアなら垂涎もの！？ニャンダフルな猫グッズ！

① クリスタル付き猫用首輪

価格：194.50ドル（約2万円）

本革の首輪に3列のクリスタルを飾り付けた超豪華首輪。色は10色、3つのサイズが販売されています。しかし、放し飼いの猫にはお勧めしないとの注意書きが…。

② 猫用高級トイレ「キャシット」

価格：189ユーロ（約2万3000円）

ドイツでデザイン・設計・製造を全て行っている猫用超高級トイレ。単なる猫のトイレですが、職人さんが1つ1つ手作業で作りあげておりとても高品質。お部屋のインテリアにマッチするように11色が用意されています。

③ 猫用ジャングルジム

価格：600ドル（約6万8000円）

達が退屈しないように、壁に取り付けた猫専用ジャングルジム。遊ぶ事も、爪をとぐことも、そして昼寝をすることもできる優れもの。

④ 22kゴールド　ベルサーチ　バロッコ　猫エサ皿

価格：754ドル（約8万6000円）

イタリア名門ブランド「ヴェルサーチ」から販売されている猫用食器。勿論、犬用食器も販売されています。
　　　　　　　　　　　　　

⑤ クッション付き革製猫ソファー

価格：689ユーロ（約8万4000円）

ドイツ製の全てが手作りの贅沢な本革猫用ソファー。飼い主の家の雰囲気に合わせて、様々な色が選べるうえに、万が一猫ちゃんがソファーに傷をつけても、皮の張替えサービスをしてくれるそうです。

⑥ 木製猫小屋

価格：1396ドル（約16万円）

木製の超豪華猫小屋。高さ1メートルもある犬小屋並みの猫小屋。オシャレな窓と快適なクッション付きで、見かけによらず快適さを追求した超豪華ベット。

⑦ クリスタル付き　猫専用ドア

価格：1000ポンド（約14万1000円）

海外でよく見かける猫ドア。しかしこの猫ドアは、クリスタルの製造・販売で世界的に有名な「スワロフスキー」が販売している物です。

クリスタルを1000以上取り付け、全てオーダーメイドの超豪華猫専用ドア。ドアの形は、飼い主のお好みのデザインに変更してくれるそうです。

大ブームの一方で・・・試される飼い主のモラル

猫ブームにあやかり、生きた招き猫となった和歌山電鉄の「たま駅長」がもたらした経済効果は40億円にも上ります。空前の猫ブームに多くのビジネスが猫商戦に躍起になっていますが、動物保護団体などからは懸念の声が上がっています。

かつて流行ったハスキー犬が山林に遺棄され野生化したり、保健所には数年前にブームになったチワワが大量に持ち込まれています。軽い気持ちで無責任にペットを購入した飼い主が、ブームが去るとペット達をゴミの様に捨てる現実があるのです。

猫の殺処分数は保護団体などの努力で、10年前と比べると約3分の1程までに減少したそうですが、2014年には未だに7万9745頭が殺処分され、この為に数十億円の税金が使用されているのだそうです。

ペットは確かに愛らしいものですが、やはり生き物。飼い主には、餌やトイレ、そして健康状態など、ペットに対して全面的に責任を負う義務があります。

空前の猫ブームとなっていますが、全ての飼い主がこの事をしっかりと理解した上で、猫の飼い主になっている事を祈るのみです。

【参考URL】http://www.readersdigest.co.uk/home-garden/pets/10-most-extravagant-pet-accessories-out-there
http://www.huffingtonpost.com/entry/cat-wine-apollo-peak_us_57631e82e4b015db1bc8c911

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