この数年で、いろんな事が変わった。特にニュースでたびたび報じられる、サウジアラビアでの原油価格の値下げ。
アメリカでシェール革命が起きた事により、もはや中東の産油国から大量の原油を必要としなくなった。それによって、石油の需要が大幅に低下したのが背景でこのような事態になった。
純粋に石油の供給の量を下げれば、値段を下げてまで、石油の輸出量を保つ必要はないのでは?と思うのだが、サウジアラビアは世界最大の産油国としての威厳を保つ為に1人だけ、大幅に値段を下げる事に踏み切った。
他の国からしたら、予定した値段で輸出をして、それを元に国家の収入源として商売をしたいもんだから、たまったもんじゃないだろう。
打撃を大きく喰らったのは、ロシア、そしてサウジアラビアのお隣の国シリア。サウジアラビアと敵対しているシリアをおとしめる為に、アメリカと結託して経済面から攻撃しようともくろんでいるのでは?という推測もされる程だ。
我々にとっては輸送費が下がって物価の値段が下がる等という具合に、恩恵を受けそうな雰囲気だが、日本の政府としては、これからインフレを自発的に起こして景気対策を打ったのにも関わらず、このような事が起きたから、出鼻をくじかれただろう。
他の国では、この原油価格の低下によってどのような事が起きているのだろうか?特にヨーロッパでは、2009年のユーロ危機以来のデフレが起きているという。
実際どのような事が起きているか非常に気になる所である。私が読んだ、ドイツのニュースが報じた、ヨーロッパの原油価格低下によるデフレの状況を紹介したいと思う。
2009年のユーロ危機以来のデフレ
2009年のユーロ危機と言えば、みなさんの記憶にも新しい、ギリシャの経済破綻。政権交代後、前政権が隠してきた財政赤字を明るみにした結果、ユーロ圏全体に激震が襲った。
イタリア、スペイン、ポルトガル等の南欧の国では、未だにそのダメージが癒えていないといった状態だ。
それから約5年が経過、そこにきて再びの原油価格低下。それにより再びデフレが発生しているのである。
専門家によると、長期にわたるデフレが予想されるという。
原油価格が50ドルに低下した後、ドイツのインフレも0近くまで落ちた。2014年の物価上昇指数は0.2%に位置している。この数値は2009年10月以降5年間で一番低い数値である。
中央銀行の奮闘
ヨーロッパ中央銀行は心配と共に、発展に目を向ける。デフレによる価格の荒廃は、賃金や投資を下げ、経済を麻痺する可能性があるから防がねばならない。
特にギリシャ、スペインでは強く価格が後退している。沢山の国債の購入とともに、防止策を考えている。
それは銀行が有券株式をつきはなし、自由に使える沢山の資金を貸しやすくする様にし、調子の悪い景気を活発にして、最終的に投資指数を上げようと試みている。
アンケートによるドイツ人の感想
過去のアンケートによると、ドイツ人は下落して行く価格に付いて、恐れていない事が分かった。
挙げる事が出来る理由は2つあり、一つはこの100年間で何度も襲った、急激な物価の上昇により自分たちのお金が全く価値がなくなった経験。そしてもう一つは、インフレよりもデフレの危機の方が重大である事実を追体験して理解しているからだそうだ。
値段が下がる事は消費者にとって嬉しいものである。普段購入するものが安いとなれば、私だって大喜びする。
しかし、それに伴ってじわじわとやって来る、賃金の低下、景気の循環の低下などなど。よく思えるのは最初のうちだけなのかも知れないなと思った。
2009年以来の下落となると、着実に伸ばしてきた消費価格が一夜にしてドンと落とされたような印象だ。故にこの事態を海外の人がどのように思っているのか気になる所である。
ニュースサイトに寄せられたコメントを一部抜粋して、紹介してみたいと思う。
【参考URL】http://www.spiegel.de/wirtschaft/soziales/verbraucherpreise-in-der-eurozone-sinken-erstmals-seit-2009-a-1011649.html
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デフレがどうあるべきか私にはわからないや・・・。
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すべての経済危機の中でデフレが一番最悪。とくに日本が最も困難に苦しんでいる国家なんじゃない?
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となると私たちも、今後数年間苦しまなければいけないかもしれない
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原油価格が半分まで下がっちゃったから、いまデフレの話がされている。
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経済は喜んでいて、中央銀行は不満なのかい?
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パニックになってはいけないよ。それはナンセンスだよ
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デフレをついに予知する事が出来る。流動資本の低下は、もうしばらく経っていて、欠けているのは憂鬱感だけだ
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なぜこれがニュース速報的な感じなんだ??
2005年以来、または2009年以来ユーロではずっとカオスだよ。全然新しい事じゃないよ
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デフレ!ギリシャはユーロ脱出を望んでいる!
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私たちは今クラッシュに直面しているのか?
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エネルギー価格が低いまま継続していく事、それが消える事は決して無いよ
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おとぎ話は再び出発するのだよ
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原油価格の低下は、美容室、パン屋、レストラン、空港全てに影響を与える
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数年後のストライキの嵐に直結しないで欲しいな
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私は価格下落にまつわるストーリーを想像する事が出来ないよ
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欺瞞だ!
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私が思うに、実際はそう悪く無いんじゃない?
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統計的には、エネルギーコストの低下について賛成するかも知れないな
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このデフレは価格している原油価格によるもので、他の商品にはなにも関係ない事を誰もが知っているよ
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ということは、私たちは迅速に商品の購入を訴えるべきなのでしょうか?
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あなた方は今一度、自身に何を好んですべき他もう一度問う必要があるよ。消費か預金か?オイル価格の低下を喜ぶべきか、憂うべきか?
なぜなら私たちの賃金や将来をただしく作る為に。
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私はヨーロッパ中央銀行が問題を解決してくれるかどうかに関して、全然信頼を置いてないけどね!
事態をどうみるか
意見がさまざま分かれており、どれが賛同出来る意見か自分でもいまいち判断出来なかった。その中でも、冷静にどう見るべきか?という事に焦点を当てたコメントが多いよう見受けられた。
長年続くと予想されるヨーロッパのデフレ。コメントにあった様に日本がデフレで苦しんでいる国の象徴のようになっていたが、お互いなるべく早く尚かつ華麗にデフレから脱出したいものである。
それができたらいまこうして苦しんでいない筈だが、このオイル価格の低下はこの先日本、そして他の国にどのような影響を与えて行くのであろうか?それぞれの国の首脳達が、上手く切り抜ける打開策を考えてくれる事をただ祈るばかりである。
EUって今はデフレかもしれないけど
先日の日本人誘拐テロ事件のどさくさに紛れて、EUの中銀が金融緩和をやると宣言したよね
その金融緩和の規模は知らないけど、EUは今のデフレ傾向から脱する兆しなんじゃないのかな?
EUにとって、それよりも心配なのは、ロシアからウクライナ経由のガス供給が止まりそうな事の方なんじゃないかな
あと、サウジの原油安売りは、米国のシェールガス産業に対するプレッシャーの意味合いの方が大きいんじゃない?
最近、シェールガス企業が原油価格の煽りを受けて倒産し出して来ていると、何かのニュースで見たような
EUも気になるけど、サウジの米国離れにも注目だね
オイル価格の下落は、それだけではデフレにはならない。価格が下落した分は企業の収益が上がることで吸収できる。日本の場合は労働市場の自由化というバカ案と自由主義経済を(と言うよりは資本の集中と資本家の富の分散の欠落)進展させようという案があったため人件費が下落し、また放逐された社員などによって新しい企業が生まれ価格競争が始まったことと、人件費の上昇がいつも最後と言うよりは騰げない前提で動いていることがデフレ長期化の原罪。EUが難しいのはギリシャや南欧の諸国に対して国家の経済立て直しのため人件費を抑える(ギリシャの国家公務員の大量解雇が良い例)方策を周りが進めるために日本の2の舞になる可能性があるって事。
EUは財政規律の為に財政出動しなさすぎ
金融政策だけで乗り切れないと思うけどな
強固な経済基盤があるドイツはそれでいいのかもしれないけどね
やっぱ財政統合なき通貨統合は無茶だわ
原油安で困るのは産油国だけ、日本を始めEU諸国も大歓迎
原油安でデフレになって給料が下がる? アホか、むしろ製造コストが下がって企業は大喜びだよ
なんという経済オンチ!
石油メジャーもあるし、そこそこ原油は産出しているし、製造業は日本ほど強くないけど?
デフレに連動して富裕層が補填するシステムにすれば
多分収まるところに収まる。けど足並みは揃わないだろうな。
リフレ政策で格差が今以上に拡大したらユーロ圏は崩壊する
原油価格が下落した暴落したってマイナスな印象にになってるけど、実はサブプライムショック以前に戻っただけだろ、それ以降何故原油価格が1バレル100ドルまで跳ね上がったのかが重要だと思う
要は米経済が復活したから元にもどっただけの話し、日銀の金融緩和アベノミクス円安も持ち回りで、アメリカの次は日本がやっていいよと順番が来ただけの話、世界経済はアメリカの匙加減一つ
デフレの問題は債務の返還が困難になる事。
緊縮財政は経済全体の大きさを小さくするので、これもまた債務返還を困難にする。
通貨高は雇用にダメージを与える。
これらは日本が過去20年に渡って得た教訓。
名目無視して実質を重要視する人がいたら眉に唾つけとけ。