ドイツ政府が国内の大手農業会社だけを優遇しているために、今や小規模農家が危機的状況にあります。“貧困農家”を救うべき団体なのに、彼らを救えていない援助団体が政府と一緒に手を組んでいるからです。
その許せない団体とは?これから登場して来るのがその団体です。
零細農家は見捨てられる
もし世界中の“貧困農家”の人達が手を携えて一致団結して立ち上がり、より生産能力を発揮していけば世界の飢餓は撲滅可能であるとまで国連や専門家らは言っています。それには政府からのサポートも当然のごとく必要になって来ますが。
ドイツにおいてもそうした貧しい自作農達が生産性を向上して行けば世界中で飢餓に苦しんでいる人達を他国の自作農達と一緒に飢えから救い出す事に貢献出来るのです。それには、当然政府のサポートも必要です。
しかし残念な事にドイツ政府はこうした国内の小規模農家をサポートしないばかりか、GFP(ドイツ食料パートナーシップ組織団体:世界の飢餓と貧困農家救済の為のドイツの援助団体)と手を組み、G8サミットでは“新たな食料安全保障条約の同盟”に合意したのでした。
それは、ドイツ国内の小規模農家にとって、撲滅と差別を意味する不平等きわまりない法律だったのです。
“ドイツ政府は国内で沢山の貧しく悲惨な農家を作り出し、大企業にだけ依存しようとしている! こんな状況ではこの国の農家の生産は下がるし、人権問題だ!”
と、ある識者は語っていました。
GFPの始まりは2012年に発足。彼らの運営目的は“世界の飢餓救済”と、“貧困農家のサポート”をする事でした。それなのに、この団体は貧困農家を救済するどころか大企業が潤う為のサポートをし、ビジネス化した団体へと変身してしまったのでした。
この実態に人々は怒り狂い、不満の声をあげています。
“一体何の為に発足させたのか!?”と。
GFPの活動はフィリピンや、ベトナム、ケニヤそしてその他の食料難で困っている国々を助けるプロジェクトを既に開始しており、この救済プロジェクトは米やジャガイモ、とうもろこしなどの作物栽培を中心にしています。
次の2年間でのGFPの活動予算は80ミリオンユーロ(約11兆円)であると言われており、このうちの半分は大企業からの寄付金で賄われています。
20ミリオンユーロ(約27億円)はビル&メリンダ財団(ビル・ゲーツとその妻メリンダ・ゲーツによって創設された財団)からの寄付、そしてBMZ(連邦政府開発事業団体:企業の為の援助団体)によって寄付され、その運営が維持されています。
それとは全く反対に、ドイツ国内の小規模農家は、サポートどころか今見向きもされていないのが現状です。そうです。彼らは政府に完全に見放されたのです。
GFPがここまで発展できたのも、彼らのプロジェクトが企業や援助団体らのサポートを受けられたからでした。けれど貧しい小規模農家だけはそのプロジェクトに参加しませんでした。いや、参加させてもらえなかったのです。
なぜなら、このようなプロジェクトはお金持ちや教育を受けている人達対象で、貧困農家はお呼びではなかったからです。ここでからしても格差は生じていました。
貧困や飢餓に取り組みたい援助団体全ては本当に苦しむ人達を救済すべきで、企業を救済する目的にあるのではありません。
けれどもBMZという団体は企業に手を差し伸べてきました。(倒産した企業などに新たな市場を開放して便宜をはかってあげるなどして。)
GFPのトレーニングコースでは、途上国の人達に農業技術や新しいテクノロジーを教えていますが、これらは全て企業がその途上国で生産されるものを自分達の会社で売れるようにするための仕組みになっているのです。
つまり、全ては大企業の利益の為だけにあるのです。製薬会社のバイエル社はケニヤの貧しい農家にかなりの農薬を売りつけました。なぜならこれもこのトレーニングに含まれているプログラムの一環だからです。
GFPはもはや援助団体ではなく、企業が潤う為に存在する団体なのです。何とか貧困農家が潤っていくようにはならないものなでしょうか。農家はただただ泣き寝入りするだけなのでしょうか?
G8で合意された新たな食料安全保障条約の同盟”では、農家が自分達の土地を同盟で定められた100社の企業に売り渡すといった内容に政府が合意したので、彼らは土地を失うはめにもなります。
それは、今後はこうした大企業がドイツ国内の農業の運営を一手に担っていくことを意味します。アフリカ諸国の政府と協力しながら、これら企業は途上国の貧しい農家を救済し、2022年までには5000万人を貧困から脱却させるというのを目標に頑張っています。
種の購入方法に関する法律も農家を直撃しています。
この法律によってこれから自分達の力で農家を続けて行こうとする人達は、種を自分達の畑で作ったり分けたりする事が出来なくなったからです。これから彼らは種を企業から買わなければならなくなったのです。
ドイツ政府は貧困農家を差別し、富裕層を優遇している、とある人権団体は非難しました。
彼らの為にも、政府は新しい法律を変えるか何らかの救済の手を差し伸べなければならないでしょう。さもなければ、これまで農業国ドイツを支えて来た農家の人達の行き場は失われて行く事になるのですから。
さて、こうしたニュースを受けて国内外から次のような声があがりました。
【参考URL】http://www.euractiv.com/sections/development-policy/oxfam-german-food-project-ignores-subsistence-farmers-301993
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この深刻な問題はドイツ国内でも人権問題だと騒がれているの。 ドイツ
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政府が何とかしないと。
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世界銀行で何とか救済してあげられないの? アメリカ
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GFPに感謝している。彼らの食料と農業技術の援助のおかげでアフリカも助かっているぞ アフリカ
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こうした援助団体のやる事はもう信用できないね。 イタリア
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↑現実の運営は大変だったろう。全ては金さ。
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確か韓国もこうした援助団体をサポートしているんではないかな? アメリカ
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彼らの行き場はどうなってしまうの?
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ドイツだけではなく他の農業国もリスクは抱えているさ。
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農家は、これまでインチキ政府に搾取されて来たんだ。 イギリス
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ドイツって冬すっげぇ寒いし土地も農業向けに適してないからちょうど良かったんでないの?アホな企業に代わりに運営してもらって何かビジネス始めれば。 イギリス
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愚かな政府が署名した法律は覆せる!
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農家の人達の立場になれば将来を悲観するね。
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ドイツの貧困層農家ってどれくらいの割合でいるんだろうか?
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政府が何とかしてくれそう。
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GFPを一致団結して糾弾しろ!
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ドイツって確か工業国であまり農業に力入れてないよね?
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前にテレビで見たけれど、ドイツの農家の人達の食卓、すごくつつましかった。
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これはドイツだけの問題だけでなくてヨーロッパ全体の問題でもあるよ。 イギリス
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農家に生まれて来る子供は悲惨だね
昔なら80ぐらいのおじいちゃんが畑仕事をやっていると元気で微笑ましかったけど今だと高齢化だな・・・と思えてしまう。
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