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全ての住宅がエコハウスへ:EU諸国で最悪の住宅環境のレッテルを張られたイギリス

2015/02/17
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イギリスの住宅と言えばどのようなイメージを持っていますか?モダンでお洒落な建物や日本のような高層マンションと言ったイメージより、何百年も前に立てられた歴史的な建物を思い浮かべる人が多いいのでは?

古い物をこよなく愛するイギリス人。伝統的なものに価値を置き、物を大事にするイギリス人の特性は日本人が見習うべき文化かもしれません。

しかし、古い建物が全て良いコンディションかと言えば別の話。特に低所得者層が暮らす住宅では、改築やリフォームが全く行われておらず、非常に燃費の悪い家屋になってしまっているのです。

そのため、ヒーターなどの設備があっても非常に高額な光熱費となるため、十分にヒーターなどを利用する事が出来ない“燃料貧困”と言う言葉さえ生み出されています。

欧州連合(EU)の発表によると、イギリスに類似した気候と平均収入の国、12カ国での住宅事情を比較しました。

イギリスはなんと燃料貧困で最下位の12位。光熱費にかける費用の割合の高さが11位、家のコンディションが非常に悪い家屋の数で9位にランクされてしまいました。

EU諸国では一番古い家屋が多いイギリス。驚くことにイギリス全土の半数以上の家屋が1960年以前に建てられたもので、1991年から新たに建てられた住宅はたったの10%に過ぎないのです。

建物パフォーマンス研究所ヨーロッパによると、イギリスの古い建物の光熱費は、スウェーデンと言った、もっと寒い北欧の国々よりも、少なくとも倍以上かかると報告しています。

今回は、イギリス政府の燃料貧困と環境対策の新しい法案を紹介しましょう。

燃料貧困対策案

今回提案されたのは、ビクトリア時代(1837年~1901年)と20世紀初頭にかけて建設された家屋を貸し出している大家は、より燃費の優れた設備を導入しなければならないと言うもの。

イギリスではエネルギーの効率性を見分けるのに、省エネ性能評価制度(EPC)と言うものを取り入れています。これはどれだけ燃費が良いかをA~Gのランクで分かり易く評価する物。

今回の修繕対象となるのは、この評価でFとGのランキングに属する家屋。この法案は順調に事が運べば2018年からの実施になります。

また、2016年の4月からは、借家人は大家に燃費の良い家へ修繕するようにリクエストを出すことが出来るようにもなり、大家は最もな理由が無い限り拒否が出来なくなるとの事。

修繕費の出所

エネルギー・気候変動省によると、65%の民間賃貸物件がEPCの評価で示すとFとGに当てはまる、1919年以前に建設された建物なのだそうです。

そこで心配されるのが大家の経済的負担。対象となる家屋が多いい為に、特に複数の家を所有するが大家には2018年以降負担が非常に高くなってしまいます。

そこでイギリス政府は“グリーン・ディール家屋改善基金”を2014年12月に開設し、その日のうちに既に80%の基金が割り当てられたのです。

また、エネルギー会社が設けた基金や他省の機関が設立した基金を利用する事もでき、大家が修繕の準備費用を全く払わなくて良い形となっています。

この基金のおかげで、大家は壁や屋根などへの断熱材に掛かる費用は上限4000ポンド(約74万5000円)、二重ガラスや隙間風を防ぐ特殊な戸や窓に変えるなどのエネルギー削減に役立つ処置をとる場合には、1600ポンド(29万8000円)まで手当てが出るそうです。

燃料貧困と不健康の関係

エネルギー・気候変動省は、EPC評価でFかGに相当する家屋は、少しの修繕で燃料費が大幅にカットされ、彼らの生活の質も改善されると自信たっぷりです。

イギリスでは住宅の安全性・健康性を評価するリスクアセスメントツールと言うのがあるのですが、ほとんどの民間賃貸家屋はこのアセスメントツールで評価すると、一番最悪の評価、カテゴリー1に属するのだそうです。

勿論な話なのですが、燃料貧困で満足に部屋を温める事のできない家庭では、多くの病気を引き起こす原因となっており、心血管疾患、呼吸器系疾患やリウマチ様疾患の発生率を高めているそうです。

また、イギリスでは、2009年から2010年の間に約2万5400人の方が凍え死んでいるという統計がありますが、そのうちの20%は燃料貧困の為に部屋を温かくする事が出来ず、凍え死んだと考えられています。

【参考URL】http://www.dailymail.co.uk/money/mortgageshome/article-2877460/Landlords-need-upgrade-older-properties-make-energy-efficient-2018.html
http://www.theguardian.com/environment/damian-carrington-blog/2013/nov/29/uk-homes-most-expensive-heat-eu-fuel-poverty
http://www.theguardian.com/society-professionals/2014/aug/08/housing-problems-affect-health

この記事に対する海外の反応

また家賃が上がるよ。

大家は慈善活動をしているのじゃなくて、お金儲けのために家を貸してんだから。お金の掛かるような事をさせたら、家賃を上げられるだけ。

この記事を読んだら笑いが止まらなかったよ。スラム街に住んでる地域にまでこの計画が行き届くと思う?

修繕した家が値上がりして、家賃が払えない人がもっと増えて、最終的にホームレスの数が今以上に増えるんじゃない?

築100年の家をどうやって燃費の良い家に修繕するの?現代建築とは全く仕組みが違うんだから。

絶対に家賃が上がるよね。

歴史的な建物には、現代的な断熱材や二重窓に取り替える許可が下りないと思うんだけど・・・・。 

違法で庭にある倉庫を部屋として貸し出している大家にもこの基金が下りるの?

自分は家を貸し出してるけど、自分が住んで心地よいと感じる住宅環境で貸し出してる。だから、EPC評価が低くても、賃貸者から修繕の要求が来ても絶対に応じないよ。

既に住宅に関する規制は山ほどあって、どれも強制力が無いものばかり。いい加減にして欲しいよ。

家を修繕しなくてもお金が儲かる時代は終わった、て事だよ。これからの大家にはちゃんとした家を提供してもらいたいね。

歴史的な建物への改築と修繕は沢山の規制があって、許可を取るのが難しいのを知らないのかね、政府は。

断熱材を入れると、家に物凄く湿気がたまるのを承知でこの法案を出したんだろうか?

また国費の無駄遣い・・・・・。

17年間同じ人に家を貸してんだけど、約9年間、大家の自分でさえも家の中に入る事を拒否されたんだ。

結局、玄関の戸を壊して中に入ったんだけど、酷い状態になっていたよ。全く家の管理はしてないし、壁にはカビが生えてるし、家具やカーペットもかなりのダメージを受けてた。

何年か前に屋根裏に断熱材を入れようとしたら、案の定、拒否されたんだよね。

こういう賃借人に家を貸してる場合はどうすればいいのさ。家の価値を下げられている上に、修繕しない為に大家である自分が罰を受けるわけ?

2016年から実行って行っても、2015年に総選挙があるよね。私の予想では今の政権が受け継がれる可能性は引くいと思うから、恐らく法案止まりで終わる話よ。

大家に多くを求めすぎだよ。こういう事は市場に任せるべき。

家のコンディションが悪ければ、誰も借りないし、良ければ大儲け。政府が自分達で解決できない問題を民間賃貸部門のせいにしてるだけ。コンディションの悪い住宅は、もともと県営住宅だった物件ばかりだよ。

家の燃費の問題じゃなくて、光熱費が非常に高すぎるのが問題じゃないの?問題を摩り替えないで欲しいね。

何で民間賃貸物件に国が補助金を出さなきゃいけないの?彼らはお金を稼ぐ為に、家を貸してんでしょ?自分でビジネスを始めたからには、自分で問題を解決して欲しい。

政府が私有地に関して文句を言うなんて、イギリスは共産国になったのか?!

この前、家の窓を二重窓に変えようとしたら、県の建設課からクレームがついたよ。

歴史的な建物に住んでる住民にはどういう国の補助がでるのだろう?光熱費の何割かを払ってくれるのかな?

ビクトリア時代に建設された家屋は、もともと燃費が悪くなるように作られてる。暖炉の煙突からは寒い風が入ってくるし、窓からは雨が流れ込んでくるし・・・。

ビクトリア時代の建築物の問題点を全く理解していないね、政府は。

まとめ

イギリス政府が燃料貧困撲滅に向けて、燃費の良い家屋にするための修繕費用を助成金でまかなうという今回の話。

エネルギー・気候変動省の統計では、Fに該当する家屋では1200ポンド(約22万4000円)、Gの家屋では700ポンド(約13万円)、燃費の良い世帯よりも多く光熱費を払っているのだそうです。

また他の統計では、2011年には、民間賃貸家屋に住んでいるうちの78万2000世帯が燃料貧困だという数字も出されています。

先進国に住んでいながら、後進国なみの住宅環境で生活をしているイギリス人。未だに階級社会が根強く存在し、貧富の大きな差を浮き彫りにしたイギリスならではの問題ではないでしょうか。

燃料貧困だと、お金に苦しいだけじゃなくて健康に生きられない可能性があるのか…。大家さんからしたら、設備を整えるのにお金は絶対にかかるんだから、家賃あげるだのなんだのするからなぁ。そうなると余計に住みづらくなる人がわんさかでてくるだろうに…
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この記事に対するコメント
  1. 日本の名無しさん より:

    よく欧米の人は日本に来ると日本家屋にはセントラルヒーティングが無いから寒い!!って言う声を聞くんだけど(北日本や北海道は完備されてるし、関東だって最近の住宅やアパートは殆んど断熱入っていて密封度も高いんだけどね)、イギリスにもこんな問題が起きていたんだね。しかも約2万5400人の方が凍え死んでいるというのにも驚いた。
    日本もそうだけど、やっぱり古民家と言われるものに住むには断熱入っていないので、どうしても寒さとの戦いになるよね。
    今後この政策が上手くいって凍え死ぬ人がいなくなると良いね。

  2. 名無し より:

    凍え死んだんじゃなくて、冬期に肺炎などで亡くなってしまった人が25,400人じゃないの。そうじゃなくて、もし暖房の燃料が切れた事による病気などだけだったとしたらそりゃイカンだろ。ところでランク付けはA~Gなのか?GよりFの方が余分にかかる燃料費がかかってるんだけど。

  3. 日本の名無しさん より:

    日本は頭寒足熱
    夏の湿気が多いのでそれに合わせた建築してるから仕方ない
    こたつとファンヒーターあればいいじゃない

  4. 日本の名無しさん より:

    高温多湿なら香港のが酷いんだが旧イギリス領だった香港は日本みたいに湿気考えず西洋型高層マンションなんだけどね。
    正直ヨーロッパのセントラルヒーティングに慣れちゃうと今の日本の気温が苦痛でしかない。
    日本で外断熱の2×4の物件住んでた時は夏涼しく冬暖かくてエアコン、暖房使う量も少なかったけど今の日本建築の物件は暖房つけててもなんだか肌寒い。

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