PTTは台湾最大の電子掲示板、批踢踢(ピーティーティー)ともよばれている。telnet方式BBSで、ウェブ方式より反応スピードが遥かに速い。
各地からのユーザーを吸い込み、現在では常時十万以上のオンラインユーザーがいる巨大BBSサイト、「台湾の2ch」と例えられる事が多い。
そんな台湾を代表する電子掲示板の、ログイン回数180回以上のベテランアカウントをインターネットオークションサイトで募集している者が8591寶物交易網で出たとPTT内で最大板のGossipingで話題となっている。
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購入価格 :五千元(約16,900円)
PTTアカウント一個~四個
ログイン回数180回以上
総レス数:制限なし
荒らし行為ゼロ
予算は2,000から5,000まで。
ユーザーアカウントだけで16,900円も!?
現在では常時100,000以上のオンラインユーザーがいる巨大BBSサイトのPTTには、常時PTTに駐在し取材する記者さえいる。民意を動かす、情報戦を延々繰り広げられている戦略的要所といっても過言ではない。
当サイトは荒らされることを防ぐため、一定以上のログイン回数がないとレスを見ることはできるが新規投稿はできないと制限が設けられた板が多くある。一部のPTT掲示板には新米IDの書き込み制限もあった。
そんな規模の大きい電子掲示板では中古・リサイクル商売で大儲けしようとするものが駐在する板、共同購入のためのBuyTogether板がある。
また、不動産仲介ビジネスとして稼働されたhome-sale板、MMOゲームのアカウント、アイテム、通貨を売買出来る板のWOWなど、お金に関わる板が多く、商売的な利益が大きい。
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上の写真のように6+12+17+8、1ページ見ただけで43名のユーザーがアカウントを売ろうとしてる。
ちなみに、角川ゲームスが開発し、DMM.comが配信しているブラウザゲームの艦隊これくしょんアカウントを売ろうとした提督達もここにいた。
先月台湾学生が国会にあたる立法院を占拠した時、PTTユーザーも学生たちを応援していた。その時立法院を占拠する学生たちを支援していたのがPTTの最大版のGossiping板だった。
大半の住民たちの望ましくない、昨年6月に中国と台湾が結んだ「サービス貿易協定」(中国語:両岸服務貿易協議、 通称「服貿」)の強行採決を阻止するデモ運動であり、PTTのユーザーはここで現場の状況を知り、必要な人力、物資を提供していた。
一方、政府側の動きはニコニコ動画やPTTに監視されていた為、迂闊に学生たちを立法院から駆除することも出来なかった。
政策さえも左右できる恐ろしい力を持ち合わせた電子掲示板なので、アカウントを購入しようとするものが政府側の間者というのがPTTユーザーの一般的な見解である。
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ちょっと新規アカウント作成してくる
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年末の選挙の為張り切ってるな、国民党め
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アカウント名がKMT(国民党)だったらどれぐらい売れるんだろう
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アカウントの名前がKMTだったら百倍払いだぁ!wwww
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Gossipingで多重アカウントは普通だと思うよ、私もそうだし
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俺なんか三つのアカウント持ってるwww
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アカウントを買うよりも文章力のあるやつを雇った方が効率的だと思うけどな
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アカウントを売り出す前Gossipingで顛末書をレスしておけば皆も納得するし、お金ももらえるし、よいのでは?
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このアカウントはワシが育てた青春の形見、誰にも渡さんぞ
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プリンセスメーカーをプレイしているつもりで愛情をこめてアカウントのログイン回数を順調に増やしていくと……
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ログイン回数が百八十回以上のベテランアカウント売買ブームが終わった後、今度は段々とGossiping版のログイン回数制限を増やしていく。そうすればPTTユーザーたち皆お金持ちになれるよ
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【速報】世界一高価なアカウントはアメリカでもイギリスでもなく、台湾PTTにあり
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八千元を出す奴が出た~~~
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アカウントを売るとか売国奴と同じことやってるということは理解できるのか
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最低時給115台湾元に引き上げたから、一日八時間だと115*8*180、ログイン回数180回以上のベテランアカウントは165600台湾元に値するはず
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8591寶物交易網には中国人が多い、詐欺するためにもPTTアカウントが必要なので
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180回以上のログイン回数とかGossipingの書き込み制限そのものじゃないか……
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2500USドルを出せば僕のアカウントはあげるよ、メールください
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俺なら3000以上のログイン回数、30000USドルだ
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これでいいのかよ……運営……
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アカウント個人情報変えられないんじゃん、訴訟になったらどうするっていうのよ
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戦闘種族のアカウントだ! わしのアカウントを買うものがいるか !
まとめ
国民党政府の手先という陰謀論他にも、中国からの詐欺集団がアカウントを購入して詐欺を行うための行動など様々な憶測が飛び交っている。どっちにせよ、匿名制の2chではそういった売買が存在しないので、日本ではまず想像できない。
アカウント制の電子掲示板にこういったデメリットがあるとは想像しにくいかもしれないが、実際発生したことだからしょうがない、台湾人も大変だ。
PTTアカウントは普通のアカウントとは違い、ログイン回数は一日中どれぐらいログインしても一回としかカウントされないため、PTT最大板Gossipingに発言権を持つに必要な180回以上ログイン回数は少なくとも半年前にアカウントを作成しときなければならない。
新規登録には有料メールアドレスあるいは個人情報の提供が必要な上、確認に要する時間はおおよそ二週間以上なので、180回以上ログイン回数のベテランアカウントは古くなったからというだけで手放せるものではないのがPTTユーザー達の一般的な見解である。
とはいえ、もし誰かがPTTアカウント新規登録botを作成し、しかも自動的に日ごとPTTにログインしていったら、半年だけでログイン回数180回以上のPTTアカウントを量産することも想像がつく。この絶好の稼ぎチャンスをハッカー達が見過ごすわけがない。
特に与党・国民党と野党・民進党はPTTに秘められた可能性を見過ごすわけがなかった。
中華民国および台湾の歴史上、民衆によって議場が占拠されたのは憲政史上初めて。
台中間のサービス分野の市場開放を目指す「サービス貿易協定」の批准に向けた審議がきっかけになった台湾学生による立法院占拠におけるサポート役になっていた台湾最大の電子掲示板PTTは台湾の政治家からも一目置かれる存在となった。
これからもPTTアカウントの売買は絶えることはなかろう。