私には好きなテレビ番組があります。それは日曜の夜に放送している、某アイドルが島を開拓したり農家を訪れてお手伝いするという内容で、テレビ業界が冷めきっている中、視聴率20%以上を頻繁にたたき出す有名な番組です。
その中でも特に海や川を奇麗にしていくコーナーが好きです。徐々に環境が改善して昔の姿を取り戻していく光景を見ると、毎回鳥肌が立ちます。
数年前まで東京に6年ほど住んでいましたが、東京の川が汚かったのを覚えています。出身が田舎ということもあり、にごった緑色の川を目の当たりにした時は信じられない気持ちになりました。
しかし高度成長期の頃の映像等を見ると、“環境保全”という概念なんて知らない状態(それこそ今の中国くらい)と言える程、日本の都市の川は生活排水や工業廃水で汚染されていました。それに比べたら多少汚いでしょうが、幾分奇麗になったのかもしれません。
私が子供だった90年代は、日本全国に何層にも重なったゴミ捨て場があったりと、日本のゴミ問題が結構大きかった記憶があります。
私の地元では、悪徳業者が格安で医療機関から使用済みの薬品や器具を回収して、人気のない山奥に捨て放題。問題が明るみになった時は薬品等が大量に捨てられていた為、土壌汚染の危険が発生し、飲み水に影響が出る可能性があると報道された事がありました。
ゴミ処理は面倒でお金がかかるものかもしれません。しかしそれは地球の資源から精製して使用したものであり、ゴミもまた地球の資源なのです。最後まで責任を持つのは使っている人間の義務ではないでしょうか。
こういったゴミ問題は日本では落ち着きを見せましたが、世界ではどんどん加速する一方です。
ヨーロッパが抱える、機械のゴミの山
毎年ヨーロッパには950万トンの電気機器のゴミがやって来ると言われています。
法によってこういったゴミは集められ、専門的に処理され、リサイクルされなければいけません。しかしこういった政策はきちんと機能していないのです。とEUの調査団体は言います。
2003年に電気機器のスクラップの扱いについて規制が始まりましたが、この方針は果たしてどのように扱われているのか。今EUで最も問われている事です。
どこへ消えた?ゴミの行方を調査
この計画の実行にはEU加盟国が自ら責任を取っています。
2年間で7つの団体(その内2つは国連が関わる組織)が国際刑事警察機構の指導のもと、破棄されたテレビやラジオや携帯電話等がどれくらい正常に処理されず、EUに問題として降り積もっているのか算出しました。
その結果は幻滅させるような内容でした。
950万トンのゴミの内、1/3の330万トンのスクラッップだけがきちんとしたリサイクルが施されていましたが、残りの約620万トンは以下の通り残念な結果となりました。
- 規則通りの条件でリサイクルされていない・・・315万トン
- 部分的に壊れている・・・75万トン
- 生活ゴミとして出されている・・・75万トン
- 輸出されている・・・150万トン。その内130万トンが調査が不可能。
スクラップの輸出先は、調査では目的地の断定は出来ないそうですが、アフリカや中国になるだろうと予測されています。なぜならそれらの国には、異常な程のコンピューターやパソコンで作られたゴミの山があるからだそうです。
またそれらの多くが非常に有害な物質を含んでいて、環境破壊や健康被害を引き起こす可能性を含んでいます。
ローリスクハイリターン・・・ゴミの闇取り引き
さらには面白い事に、450万トンのゴミがEU内で闇取り引きされていると言われています。
それらを行う理由として、スクラップには非常に価値の高い原料や成分が使用されているからです。ヨーロッパのいくつかの国で行われている闇取り引きの組織的犯罪で、毎年17億ユーロ(約2300億円)の利益が出ていると言われています。
さらには製造者とリサイクル業者内で行われている違法のゴミ処理によって、毎年6億ユーロの節減(約817億円)が発生していると言われています。こういった活動はリスクが少ない上に、もうけが多いそうです。
調査に参加している6つの団体から「EUの多くの国はこの件に関して、取り組みの意志が薄い」と非難が出ているそうです。
こんな裏家業があったなんて知りませんでした。確かにパソコンをはじめとした精密機械には貴重な金属が使われています。また日本では、精密機器の再利用を本格化させて、中国をはじめとした原産国からの依存率を軽減させた実績もありました。
それを考えると、確かにリスクは少なく儲けの多い裏家業かもしれません。
それではこのニュースに寄せられたコメントを一部抜粋して紹介したいと思います。
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私はいわゆる発展途上国へいった旅行の際、EUからの電子廃棄物を密輸したことがあります。
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↑なんて悪いヤツなんだ!
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こういった電子ゴミはさらに地方自治体ごとに分類されるね。
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↑さらにそこにはスクラップを扱う商人がいる。
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ゴミ政策の敗北を物語った記事だな。
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まあまあ。そう悲観的にならない方がいいよ。
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私たちのこういった諦めが、各国で仕事(悪事)を生んでいる。
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おそらく私のゴミも、違法な市場に行っているんだろうな。
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これは根本的な問題だ。私たちの社会はこれを抱えているんだぞ!
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この結果は、ドイツのEAR(アメリカの米国再輸出規制)が騙されたと叫んでいるね。
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私が大量のUSBを輸出している時に、10年後果たしてこれらがきちんと機器のゴミの回収ボックスにキチンと届けられているか考える必要があるな。
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リサイクルの為に必要なエネルギー。緑の党はずっと話し合っているよ。
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リサイクルは一度体系的に見当される必要があるな。
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製品によってリサイクル方法も違うし、地球に優しいリサイクルを達成する為のシステム設計が求められているね。
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沈没船や古くなった車をはじめとした製品は価値ある原料を含んでいる。
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そういった材料は、何らかの方法でリサイクルされる必要があるよな。
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スクラップとリサイクルセンターの間で何が起きているの?
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またマフィアの仕業か・・・。
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まず(家電機器を)家庭ゴミとして捨てちゃうグループは、とてもダメなグループだ。
地球環境を守ろう
先進国の間でエコを推進している国はいくつかあります。しかし地球全体で見たらそんなの僅かな事で、海の向こう側の大陸や島には、昔日本が抱えていたようなゴミの山が存在しているのです。
リサイクルの意識や産業が国に根付くには、未発達の国にもいくつかのステップが必要で、地球全体がクリーンになる事は難しいのかもしれません。
日本の環境は改善され、エコ意識は昔と比べて高まったと思います。しかし依然として、日本にも意識の低い人がいたり、悪徳業者はいます。
しかし環境水準は上げることができました。そして1人1人がエコに関する意識を下げることなく、エコ意識を子供や友人と共有し合うことで国内の環境破壊防止に繋がると思います。
されにそれが他国への「お手本」として影響を与えれば、微力ながら地球全体への環境意識に繋がっていくのではないでしょうか?
エキスパードではない私たちが地球に対して出来る事はコレくらいかもしれませんが、意外と効果的で実践的だと思いませんか?
【参考URL】http://www.spiegel.de/forum/wirtschaft/studie-europa-versagt-bei-der-elektroschrott-entsorgung-thread-346543-2.html
ゴミが輸出されているのには驚いた。法律的には違法だけど、輸出先で再利用されているなら、これもゆがんだ形の「エコ」なんじゃないかね?ジョニーが使っている家電もそれで作られたものだったりしてw
旧東欧は西欧のためのゴミ捨て場だった
現在? フフフ
にごった緑色の川は植物プランクトンが発生していたのではないですか?
その川は重金属が溶け込んで問題になっていたんでしょうか?
中国に行ってレアメタルが回収されていくものも一部はあるんでしょうけどね…
スウェーデンとかドイツとかはゴミの分別もしっかりしてたけどラテンの国はなぁ…ナポリのゴミ問題とか。
バルカン半島は確かに酷い。瓶や缶も普通ゴミと一緒だったり煙草も室内で吸うし。まぁトイレットペーパー流せないしねぇ。EUの国自体がバルカンは少ないし
>数年前まで東京に6年ほど住んでいましたが、東京の川が汚かったのを覚えています。
>出身が田舎ということもあり、にごった緑色の川を目の当たりにした時は信じられない気持ちになりました。
それは河川ではなく溝渠です 東京どころか日本中にあります というか世界中にあります
出身が田舎だろうが人が生きている限り規模の差はあれど大抵の場所に存在したはずですが
よほど最近の生まれでないならきっと管理人さんは山伏か何かだったのでしょうね
たまに海外の反応ブログでイギリスやスウェーデン国籍で
「アジアは世界一ゴミを出している地域」と攻撃的なレスを
書いている人が居るけどブーメランだな
壊れたノートパソコンを仕事で韓国へ行く時に持って行き、あちらの地下鉄
の中で忘れてきました。
ハードディスクを入れる場所に「ハズレ」とメモを入れておきました。
韓国語で「ハズレ」が書けなかったことが残念でなりませんでした。