「遺言状」というと莫大な財産のある大金持ちの話…という遠い世界のイメージがありますが、財産が多かろうと少なかろうと、きちんと遺言状を書いておいたほうが残された人のためになる、という教訓がこの記事で学べました。
遺言状がないとどういうことが起こりえるのでしょうか…?
増えている?遺言状をめぐる争い
67歳のWilliamが再婚したとき、息子のStuartは心から喜びました。1986年の母親の死後、父が一人で残りの人生を送ることを心配していたのです。
母親が亡くなって2年後、WilliamはウェブサイトデートでDorothyと出会いました。そして、二人は結婚しました。
それは幸せな日々でした。しかし、その時Stuartは父親の遺産について、義母との間に苦い確執が生まれることをまだ全く分かっていませんでした。
父親の死後、StuartはWilliamから1ペニーも受けとれませんでした。その変わり、遺産の300、000ポンドは全てDorothyの息子に受け継がれてしまったのです。
Stuartは63歳。彼には娘が一人います。Williamにとってはたった一人の孫娘にあたります。
Stuart:
つまりDorothyの家族は父の遺産だけでなく、わたしの祖父の遺産も受け継いだんだ。
1997年にWilliamは亡くなる前、彼は遺言についてこのように説明しました。WilliamかDorothyのどちらかが死んだとき、全ての財産は生き残った方に受け継がれるという内容でした。
遺言状によるとどちらも死亡した場合はWilliamの息子、StuartとDorothyの息子に平等に財産は分配されるようになっています。しかし、2012年7月にDorothyが亡くなる前、Stuartは彼女が彼には何も残さないと遺言状を変更したことを知りました。
Dorothyは彼から何年も音信がなかったので、遺言状を書き直したと言っています。
彼はこれに異議を唱えています。彼はDorothyの家族に遺産を分配するように頼みましたが、今のところそれは聞き入れられていません。
Stuart:
他の人に忠告したい。“遺言状に注意して…”とね。
遺言状をめぐる争いは急増しています。2013年、高裁で審議された遺産案件は861件、2012年の490件に比べると76%もの増加です。
コメントの中に記事の当事者Stuartのコメントもありました。彼が本当にStuartなのか確認のしようもありませんが、もし本当なら、「記事を読んで、その関係者、当事者から話が聞ける、ホンネが聞ける」という新聞や本では実現しないことが可能ですね。
ますますインターネットの世界がおもしろくなりました。
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奥さんが遺産を受け継いだなら、奥さんのものじゃない?彼が何か要求する権利はないはずだ。
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財産がないほうが簡単でいいね!
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わたしは自分の葬式をきちんとしてほしいってことだけを遺言に残したいね。残りはわたしといっしょに埋めてもらう。誰にも何も残さない。
稼いだお金は自分のものだ。お金もわたしといっしょに死んでもいいはずだ。
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ほとんどの女性は…全ての女性とは言わないよ。ほとんどの女性は物欲が深いんだ。男性が稼いだお金をもぎとって、生活している人が多くいる。
こんな話を何回も聞いたことがあるよ。
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↑ 男だって同じよ。前の主人から受け継いだ遺産は結婚生活の間に今の主人のせいですっかりなくなったわ。
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一番まともなのは死んだ家族から何も期待しないことだよ!
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最終的にはモラルや道徳心が問われるよね。2番目の奥さんにそれがあれば遺言状なんて必要ないのでは…?
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わたしは18歳になったら、もう既に必要だとさえ思っている。何もないと思っていても環境は変化するし、世の中何が起こるか分からないから。
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彼の最初の奥さんが1986年に死んで、2年後にDorothyとウェブサイトでデートしたの?1988年に?なんて進んだ人たちだったんだ…
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彼の父親はいい忠告を受けられなかったんだね。2番目の配偶者はたいてい本当の家族とは言いがたい。彼らは義理の子どもとして、付き合っていくだけだからね。
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遺言状を書くとき、きちんと希望通りの人に受け継がれるか確認しておいたほうがいいよ。父は祖父の遺言状の相続人のはずだった。でも、彼の名前はなかったんだ。
なぜなら彼の母親に全てを残したから何もする必要がないと思ってたんだ。しばらくして、彼女がなくなり、父は祖父の遺言状のコピーを発見した。
祖父は実は彼自身の墓石のためにお金を残していた。父が買った墓石は300ポンド以上だったんだけど、1980年後半でだとかなりの金額だよね。
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これはとても大切なことだよ。おばとおじは自動車事故で亡くなったんだ。
おばは事故の前に彼女の一番上の娘とちょっともめていて、彼女に財産を残さないよう遺言状を書き換えてしまったんだ。
おじの遺言では4人の子どもたちに財産を分配するようになっていた。彼らが死んだとき、別の法律が適用されて、おじのほうが年上だったため、彼のほうが先に死んだと設定されてしまった。
おばの遺言状が適用されて、長女はなにももらえなかったんだ。悲しいけど、事実だよ。
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この話は数年前、わたしの知り合いの兄弟に起こったことと似ているな。一人は10代後半でもう一人は20代前半だった。突然、予期せぬ病気で父親を失ったんだ。
彼らのお母さんは既に亡くなっていて再婚していた。彼の新しい奥さんは全てを持っていった…家さえもね。ひどい話だった。
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フランスでは最初の結婚の子どもに遺産を渡さないのは違法なんだよ。遺言状が何と言おうと関係ない。全ての子どもに公平に分配される。
多分、今回もそうするべきだよ。
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5年前、全く同じことが自分にも弟との間に起こった。本当にたいへんだった。お金がわたしの貪欲な義母と彼女の息子たちをだめにしないことを願うよ。
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人々がこんな風に争うなんて理解できない。フェアプレイというのを知らないのかな。こういう場合は全ての子どもたちに同様に分配されるべきじゃない?
そうすれば人々は騙し合うことがばかばかしいと分かるよ。
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もし10,000ドル以上遺産があるなら、弁護士を雇ったほうがいいわね。
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遺産はパーセンテージで指定しないほうがいいわよ。絶対に固定価格にするべき。わたしの友だちはいつも母親の財産のそれぞれのアイテムの価値を公式に設定しなきゃならなかったの。
遺言に財産の10%をチャリティに寄付してほしいとあったから…チャリティってこういうとき冷酷で、心ないのよね。気をつけて。
500ポンドでも1000ポンドでもいいから、金額を提示して。
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チャリティなんて99%はその組織のボスにいって、残りの1%がやっと貧しい人のために使われるようなもんだよ。すごい比率だろ?
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僕は記事の中のStuartです。みなさんのご支持ありがとう!
早め、早めの準備が大切?
遺産をめぐって家族で争う…なんてサスペンスドラマのようですが、現実はもっと複雑なようです。
結婚、離婚の回数が増え、年をとってからの再婚も当たり前になってきた昨今。複数の配偶者、自分の子ども、義理の子どもと家族形態も一筋縄ではいかなくなってきました。
Williamは奥さんが平等に息子たちに遺産を分配してくれるだろうと信じていたのでしょうか…?実の息子と義理の息子に…?もう少し配慮が必要だったのでしょう。
Stuartも遺産を相続したのが血縁も愛情もない義母だから、なおさら腹がたつのでは…?いや、仮に実母だと愛情がある分、余計に憎しみが増すのか…?やっぱり分かりませんね。
法律通りではなく、自分の意志で財産を分配したい人は早めの準備が必要ですね。そうすることによって、無駄な争いも減るでしょう。「死んだ人からお金を期待しない!」というのが正論の気がしますが、いざとなったら、なかなかそうもいかないのが人間でしょうから…
【参考URL】http://www.dailymail.co.uk/money/pensions/article-2967505/When-William-died-left-300-000-son-never-saw-penny-write-will.html
遺産問題って多いみたいだよね~。当事者にならないようにはしたいけど…どうなるかわからん怖さはあるな。終活なんて言葉ができたくらいだし、しっかり準備しといてこういう泥くさい問題がどんどんなくなっていってほしいね~。
お金の問題ではなく、一族の歴史すら奪われた形に感じる。