世界は揺れっぱなしで止まらない！

今年に始まった事では無いですが、去年から加速した様に世界の至る所で起きる、暴動、紛争、侵略。

いまだ収束の気配が見えないどころが、規模がどんどん大きくなって行く様子さえ伺えます。

私たちの国、日本ではテロの脅威は今の所無いですが、そのかわり近くにある国同士で静電気のようにたまに起きるバチバチとした小さな摩擦が、私たちの将来の不安を駆り立てています。

なんとかして平和な時間を守りたいものです…。

守りたいという言葉でも、守らなければいけないのは平和だけではありません。
平和を乱された人達たちへの援助も今の世の中は求められています。

日本は極東という名にふさわしく、様々な出来事の中心地から遠い所に位置している為、避難民の亡命は少ないです。

しかしヨーロッパの先進国では、次から次へと押し寄せて来る避難民の対応に困っている様子。

• どうやってこの膨大な人達を収容すれば良い？
• どうやってこの膨大は支援を供給すれば良い？
• どこからこの膨大な資金を徴収すれば良い？

　
…と抱える課題は一杯。
かといって、避難民を拒否する事も人道的に出来きません。どこも板挟み状態です…。

そんな中、一つの悲鳴とも言える知らせがドイツから聞こえて来ました。

それは政府がコメントした、「これ以上避難民の為にお金は使わない！」という方針から生まれた、地方自治体からの悲鳴です。

経済が好調なドイツに殺到する避難民

ドイツに限らず、ヨーロッパには避難民が殺到しています。

その内の大部分がやって来る方角はアフリカ大陸。
貧困が元で生活する事が困難になったり、国同士、民族同士の争いで住む場所を追われたりした人が海を渡ってヨーロッパにやって来ます。

最初の目的地は、イタリア、スペインが多いですが、EUの中に入ってより豊かな国を求めてそこからさらに移動します。そこで多いのが、経済が好調な国ドイツ。

ドイツ各州の代表者が集まり話し合われた結果、

「毎年ドイツには数多くの避難民が押し寄せて来る。私たちの経験を元に考えたが、世界中で溢れている危機を考慮して避難民の数はさらに増えると思われる。」

とコメントされました。

算出によると2015年には500,000～550,000人の避難民に対応出来る様にしておかなければいけない事になるようです。

移民者と難民を扱うBundesamt für Migration und Flüchtling(BAMF)は2015年の最初の時点で300,000人と予想していましたが、これをはるかに超える算出結果がでたため、新しい予算案が必要になることでしょう。

これ以上はお金を割く事はできません！

毎年やって来る数が増えていく亡命者に対して、これまでドイツの各州は、政府に難民への援助金の増額を世窮していました。加えて難民に支払うお金の上昇も訴えています。

これらの予算がもともと少なかったと訴える声もありますが、ドイツ政府はこれ以上難民に支払うお金を増やさないつもりです。そして州知事は現実的な援助額を見積もり直す必要があるでしょう。

ちなみに2015年、2016年の為に決められたこれらの予算は10億ユーロでしたが、もはやこの予算はオーバーすること必須です。

州は避難民の施設等を含めた援助を、自身で負担しなければいけない事になります。

そして国の負担を軽減させる為に、1年につき5億ユーロで切り盛りしなければいけなくなってしまいましたが、上昇していく難民の数と必要経費を考えると、どうやってもお金が足りない状態です…。

苦しい地方自治体の声…

地方自治体の代表は

「過度な要求は地方自治体を脅かす事になる。もし規則通りに州毎にお金を分配するのであれば、まず国は早く避難民を収容する事が出来る施設の数を上げなければいけない！」

とコメント。
そして地方自治体はいわゆるブレーメンモデルに賛成しています。

それは避難民がすぐにでも働ける様に、移民用の語学学校に参加させ自立を促し、定められた健康保険の加入をし健康カードをあたえるというもの。

しかしこれは地方自治体に与える負担が大きすぎると見られ、予算案を修正する必要があるみたいです。

非常に切羽詰まった状態と見る事が出来ます。これは確かに国も予算を割くのは非常に厳しそうですし、それに対応しなければいけない地方自治体も苦しいでしょう…。

もしこの予算がオーバーしてしまったら一体どのような結果が待ち構えているのでしょうか？

難民を拒否するのか、それとも増額するのか？もしくは他の国協力を求めるのか？非常にこれからの政府の行動が気になるニュースです。

これは海外の人も黙って見ている訳にはいかないでしょう。自分たちの生活に直接関わって来るのだから！

元ネタになったドイツのニュースに寄せられたコメントを一部抜粋して紹介してみましょう。

ドイツが処理しなければ行けない唯一の仕事

どうあがいても難民は豊かな国であるドイツを頼ってやって来るでしょう。現時点でそれに変わる国がいないのですから…。

コメントに書いてあった通り、ドイツがこの板挟みの状態を自身でどのように対応するのかという、自身で解決しなければいけない重要な仕事になっています。

人道的にも国民の立場的にもどのように折り合いをつけて答えを出すのが非常に気になる話。これからもこの問題を注意深く見て行きたいと思います。

【参考URL】http://www.spiegel.de/politik/deutschland/fluechtlinge-regierung-lehnt-mehr-geld-fuer-asylbewerber-ab-a-1025142.html
http://www.spiegel.de/politik/deutschland/geld-fuer-fluechtlinge-de-maiziere-gegen-gabriel-vorstoss-a-1027902.html

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