それぞれの国にはそれぞれの歴史があって、文化があって、社会があって、生活がある。
だから習慣が違えば、作法も違う、態度も違うのである。
それとは若干離れた所に位置する、経済。
しかしこれももちろん社会や文化等に相互に影響を受けている。
文化や歴史などは、有名な国であれば、多くの人は何となくは把握していると思う。
中国の4,000年の歴史とか、ヨーロッパが今の形を作るまで、などなど。
ところが経済となると、文化などと比べて取っ付きにくい印象がある分、そこに住まない限りなかなか状況を知ろうなどという意欲は沸きづらい。
漫画、アニメ、ゲームの現代文化から、忍者、侍、相撲といった古典文化までの沢山の文化が、世界中の人達を魅了しているのはまぎれの無い事実。
それなのに、日本愛好家に「日本政府が1,000兆円の借金がある事実を知っているか」と訪ねると、みな「信じられない!」と答えることに似ていると私は思う。
現在私が住んでいるドイツ。
今でこそこの国が経済が好調というのは知っているが、来る直前まで”どうやら好調らしいよ”位にしか知らなかった。
多くの日本人がアメリカ、中国以外の国の経済状態についてそれほど関心がないのではないかな?と私は思う。
経済が好調なドイツだが、経済の問題は勿論抱えている。
特に貧困が増えてきており、収入格差が広がっているという。
世界的に認知されている、経済国家ドイツのイメージとは裏腹なニュースである。
今回はこちらを紹介したいと思う。
「割れ目の多い共和国」と名付けられた国
「割れ目の多い共和国」
そう名付けたのは福祉連盟で、自身が製作したドイツの貧困問題をテーマにしたレポートのタイトルでもある。
レポートによると、「これまでにこんなに貧困について頭を悩ませた事は無く、こんなに収入格差が目立つ地域が存在していることは無かった。」と報告されている。
ドイツでは貧困と富裕な人と地域、それぞれの格差が大きくなっているのである。
地域でみた貧困
2013年の1年間だけで貧困層は15%から15.5%にアップ。
合計するとドイツ国内に1,250万人の貧困民がいる、とみなされている。
最も驚くべき事は、ブレーメン、ベルリンといった都市がある州では、貧困率が20%以上を記録している事。
一方、バイアーン州やバーテン=ヴュルテンベルグ州では11%ほど。
そんな中、たった2つの州だけがトレンドに反して貧困率の低下を成功させている。
それはザクセン=アンハルト州とブランデンブルグ州である。
それぞれ21.1%から20.9%、18.1%から17.7%への低下である。
それをもって、子供は大人よりもお金を必要としない点、共同生活によって生活費を安く抑えている点、などを考慮に入れた上で算出している。
収入別にみると
具体的に収入で計算された貧困者の定義は、
- 一人暮らし 892ユーロ以下(約12万円以下)
- 14歳以下の子供が2人いる一般的な家庭 1,873ユーロ以下(約26万以下)
となっている。
ただ貧困とみなす事が出来るかどうかは地域によって異なる場合がある。
そこから分かる様々な問題
大きな貧困問題は、失業者を抱える事に関連してくる。
出業者全体の40%以上が貧困者の定義に当てはまる。
そしてそれらの中にはシングルファーザーやシングルマーザー、学歴の無い人が含まれる。
また年老いた貧困層も問題になっている。
年金受給者の間でも貧困の傾向ははっきりと現れている。
報告によると、2009年以降絶え間なく成長する事が出来たドイツ社会は、しかしながら貧困者への富の分配が上手く出来ていない。
つまり増えて行く富というものは不平等な分配と一緒に事象として現れるようだ。
世界的に富の格差が広がっているとは言われているが、正直経済が好調であれば関係ないのかな?と思っていた。
しかしそんなドイツでも格差が起きていたようだ。
気に入って住んでいる身としてはショックな話だ…
このニュースに関して海外の人達からどのようなコメントが寄せられているだろうか?
一部コメントを抜粋して紹介したいと思う。
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いったい誰が悪いのか?
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彼らはなにも言う事は出来ません。社会は勤勉な人のみを求めているのだから。
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ドイツの二つの大きな問題。外国人嫌いな連中と貧困。
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私は常に正しいメルケルを支持します。
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ホームレスいっぱい居るもんな。
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世の中には働く事よりも素晴らしい者がある。それは睡眠…
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ドイツは貧困者にお金を。ギリシャなんかじゃなく!
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ああなんと言う事だ。私は問題ないけれど。
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私たちの国はまだ生き残れた方なんじゃないか?他の貧困国に比べたら。
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ドイツの貧困の定義は相対的だ。
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う~ん…
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私たちの最愛の政治家は、彼らをシャットアウトしているのではなかろうか?
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貧しい人はずっと貧しいし、金持ちはずっと金持ち。再分配は難しいんじゃない?
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本当になんでギリシャに億単位のお金を払っているんだよ。
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125万人が貧困とは。誰が想像しただろうか?
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↑ これは125万人が金融マフィアに怯えている事を意味する?
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私は問題ないと思うけどな。
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このレポートは貧困者への嘲笑だな。
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学生に将来についてどう思っているか訪ねた事があるが、多くはこのシステムでは未来が無いと語っていた。
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いわゆる貧困者が働く仕事はハードなものではない。だいたいはちょっとだけ働く。だから貧困。
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↑ でも勤勉に働いている人でも、裕福とは言えない人は居る。
格差は縮まるのだろうか?
人は誰だって裕福でありたい。それと楽しく生きたい。
働いても裕福にも幸せにもなれない社会はちょっとヤダ。
私たちの国は恐らくドイツの比じゃないくらい息詰っているだろうが、豊かな国でもこんな現実があるとなると、なんだか未来にたいして絶望してしまう。
私個人としては、せめてドイツだけでも格差も少なく、国民全体が豊かさを感じられる国であって欲しかった。
たまに思うのは、日本が豊かだった頃、みんなが豊かだなぁとちゃんと肌で感じていたのかな?という事。
こうなってくると意外にそうでも無いような気がしてくる。
やっぱり豊かな時代でも、金持ちもいれば貧乏人もいるという事は変わらないのかも。
でも理想を挙げるなら、全員が豊かである事だ!
【参考URL】http://www.spiegel.de/wirtschaft/soziales/armutsbericht-deutschland-zerfaellt-in-arm-und-reich-a-1019315.html
15.5パーセントか~…思ってたより多くてちょいとびっくりだ。ドイツには行ったことなかったから知らなかったけど、場所によってはホームレスがわらわららしいじゃん?マジ貧困…。支援とかの対策もいろいろでてるみたいだけど、早く格差が縮まってほしいね~。
以下、割れ目禁止
人権ガー!のアタマ悪いのが移民を「大量」に受け入れたから。
EU法では、移動の自由を認めてるから違法でも何でもないし。
富の再分配?腐敗した官僚政治の終了?国を考える一点集権システム?一定の披差別層の創成とガス抜き?それが必要なのかしら?
それ、なんてナチス??
何割かは移民のせいじゃねえの
困ったもんだ
移民してきたやつが貧困層になってるとかいうオチだったら笑う
もしそうなら絶対に移民受け入れてはいけないな
底辺の仕事を請け負ってる移民の多い都市部では、必然的に貧困率も高くなるんだと思う
もし彼らがいなくなったら自分らがそういう仕事をやらなきゃならなくなるから、移民に帰れとは口が裂けても言えない
移民と旧東ドイツじゃないの
日本は借金大国だといっている人に日本の債権所得がいくらか教えても信じてもらえないようなものか
ドイツはこれから落ちていくんだよ
終わりの始まりだ
ドイツ国内って、まんまEUの縮図みたいなモノだからw
イタリア、スペイン、ギリシャ、ポルトガルが国内にもあるようなモノw
ユーロは1ユーロだいたい100円くらいと換算した方が妥当だよ。
ドイツ国内におけるユーロの通貨価値と日本国内における円の通貨価値がその方が釣り合い取れるから。
5様
そんな移民が「ドイツ人と同じ保障をしろ」ってデモやったりストしてますから。
トルコからバカスカ入ってきてますから、欧州の街並みにいきなりモスクがドーン!だったりするので笑えないですよねw
※11
基本的にドイツは各種社会保険料を一定期間以上支払った人じゃないとそれらの保障は受けられないよ?
ドイツ人だろうとドイツ国籍取得外国人だろうとEU内からの在独者だろうとEU域外からの外国人在独者だろうと社会保険料を支払っていれば権利は皆同等。
ドイツの場合、移民は移民でも一番厄介なのは難民としてきた人達なの。
難民はいろいろ保護を受ける代わりに、大きな規制受けているからね。
難民申請中も含めて年間100万人超えているのがドイツの現状。
でも、申請受理して彼等を難民として合法的に受け入れたのはドイツだから。
12様
だから、人権ガー!の人達が騒いでますよね?
賃金の保障もしろ!って言ってますし。じゃないと、保険払えないし。低賃金の仕事をほとんど浚っていった挙げ句に「生活出来ない!賃金上げろ!」ですもの。
だったら、帰れって言われて当たり前ですよねw
もともとドイツのような(欧州自体も同様だが)時代ごとに国境線も領土も大きく変遷し、いろいろな民族を抱え、欧州域内外人の行き来が盛んだったような内陸国は移民・多民族問題は今に始まったことでもない。
欧州全体でも各国でも歴史来ずっと内包している問題。
ドイツ自体も元をたどれば多民族国家なの。
※14
社会保険料は任意加入の自営業者や高額所得者以外の一般労働者は給与から強制的に天引きされて、雇用者負担率金も合わせて雇用者が支払っているから。
ただし、フルタイムジョブではない雇用契約タイプによっては、一部の社会保険料負担義務は労働者と雇用者共に免除(免除と言えば聞こえはいいが、要はその保険料は支払っていないから受ける権利なしw)されている。
国内の賃上げ要求やそれに伴うストライキ、デモのバックにいるのはドイツの各職種の労働組合だからw
一部の業種には外国人労働者が多数従事していて、彼等もデモ等に参加であたかも外国人がやっているような感じで目立つけど、でも大元の元凶と彼等を動員しているのは左翼に蝕まれた社会主義国ドイツの癌である強力な組合労組。
移民政策推進したのもドイツ左翼なら、彼等外国人も動員して権利拡大と勢力拡大やっているのもドイツ左翼。 マスゴミと一緒になってねw
ドイツ左翼は外国人、移民という彼等支配の世を作るための強力な兵隊を手に入れたようなものw
革命やら戦い好きだもんねえw
まずは彼等が利用する移民・外国人対ドイツ保守・企業等の支配層との戦いかな?w
金融虚構経済が全ての元凶です
まあ、ベルリンの壁崩壊とドイツ統一で旧西ドイツ産業経済界は旧東独の産業の多くをぶっつぶしたり、乗っ取ったりしたからねえw
最初の統一ドイツ出発時点で旧東独は旧西独の餌食にされたわけでw
その後も続々とドイツ経済産業の主力を南ドイツに結集。
ドイツは北、南、東と国内的敵対関係だわなw
まあ、歴史的なミュンヘン(バイエルン)とベルリン(ブランデンブルク・プロイセン)、南ドイツ連邦と北ドイツ連邦との確執知っていればさもあらんw
そこに更にドイツ左翼とドイツ保守との対立等、いろいろ絡んでもうぐちゃぐちゃw
ドイツは国内も火種だらけ、EU内でも諸外国にもあちこちで噛みついたり、裏で引っかき回して火種だらけw
移民・外国人も大きく分けて2種類いる。
同様にドイツ人も2種類いる。
昔からリベラルなのがベルリン・プロイセンで、ガチ保守がバイエルンなどの南ドイツ。
旧西ドイツ時代、兵役免除されていた西ベルリンには兵役逃れしたいがために西ベルリンに移住したヘタレ、反戦左翼ドイツ人がいっぱい集まった。
移民・外国人もベルリンに集まった奴らと経済産業基盤のある南ドイツに集まった奴らとでは全然違う。
それらはベルリン州とバイエルン州との州財政状態、失業率・生活保護受給者率見ても歴然。
統一ドイツの首都になったベルリンはドイツの肥溜め、国内から金を吸い上げて垂れ流される排水溝と言われているほどの国内外から流入してきたドイツ人+外国人合わせての乞食の巣窟w
スジ公国
※14
重い税金と社会保険料支払えなくて悲鳴上げているのは、労働者ではなく彼等を雇って代納義務課せられている企業だってばw
給料からそれらを有無言わさず引かれて手取り額が半分近くになって生活が苦しいと言っているのは労働者だけど・・・。
今年から施行された最低時給賃金法は労働者のための法と言うより、企業負担を減らすための企業救済のための法律みたいなもんだからw
アホは勘違いしている。
契約で決められた最低時給賃金以上さえ保障して支払えば、その他の雇用契約のような社会保険料負担義務が企業に生じない。
保障されるのは時給の金だけ。(手厚い保障義務のある月給制ではなく、あくまでも時給制雇用契約)
一切の労働法(労働時間や有給休暇)も適用外。
国も企業もほとんど社会保障しなくてもいい最低時給賃金雇用契約に基づいた正規社員。
(今現在の円・ユーロレートでは8.5ユーロ時給は1200円くらいにはなるが、ドイツ国内でそんな1200円相当の価値は8.5ユーロにはないからw)
最低時給賃金法は労働者救済どころか、彼等の息の根を止めるハメになった両刃の剣の法律でもある。
今までなら、たとえ時給額が低くとも、仕事は仕事、それで何とか給料を得ていた超底辺労働者達からその職を奪う結果になった。(人によってはかろうじて職があると言うことでドイツの労働許可と滞在許可降りていた人もいる)
必要とされるドイツ語能力も技能も学歴もないような外国人労働者や底辺ドイツ人の受け皿だったのに、新たに制定された時給額に相応の能力持たない人を企業が雇うことをしなくなった。
最低時給で雇用しないといけない義務はない。
あくまで雇用する場合の、最低時給賃金と言うだけ。
高い時給額もらえると思ったら解雇されて職を失ってしまいましたとさw
さーて。こんな状態で払えるのかねえ。ギリシャへの賠償金。
日本を見習って、真摯に向き合わないとねぇ。