昨今のアメリカでは、家を買うのが増々難しくなっているという現象が起きでいるそうです。念願のマイホームを手に入れることは、誰にとっても一生に一度の貴重な夢です。アメリカはここ数年失業率が低下しており、経済は回復しているはずです。
人々の懐があったかくなってくれば、自然と家を買い求める人たちも増えてくると思うのですが・・・これは、いったいどういうことなのでしょう。
アメリカにおける住宅市場の現状
NAHBの調査によると、昨年、国全体で第4四半期の間に売れた住宅のうち62%は、平均的な収入を得ている家庭によって購入されました。
2年前、住宅価格の手ごろさがピークに達した時、人々の78%が家を買う余裕がありました。現在、住宅ローン金利が過去最低に近いですが、住宅価格が上昇しているので人々の所得がそれに追いついていけないのです。
アメリカ、特に沿岸部における都市、サンフランシスコや、ニューヨーク、シアトル・・等では住宅価格が高騰しています。これらの地域の大学を卒業したばかりの人たちや、若い家族たちは安定した仕事を持ってはいますが、マイホーム購入には手が届きません。
住宅価格が高騰している例:サンフランシスコ
住宅価格が高騰している例として、カリフォルニア州があげられます。特に沿岸部の都市における住宅購入はかなり困難であると言えるでしょう。ハイテク産業がもたらした利益が、この周辺の住宅価格を急激に押し上げているのです。
サンフランシスコにおいては、平均的な住宅の販売価格は、87万5千ドル(=8750万円)ほどです。この販売価格は、アメリカの主要な都市に住んでいる人々が購入可能な住宅価格を、最低なレベルへと落としてしまいました。
統計によると、第3四半期、サンフランシスコで販売された住宅のうちわずか11.4%が、平均的な所得のある家庭で購入されました。つまり、平均的な所得があってもサンフランシスコでは住宅価格が高いので、購入が難しいという事です。
その他の都市、ロサンゼルスやサンタ・アナ、サンノゼ、ニューヨーク等では、住宅価格は手の届かないところまで高くなっています。大不況の頃はそれらの都市の大半で住宅価格は最低だったのですが、売れ行きはひどいものでした。
住宅価格が、人々にとって手ごろな場合も・・
しかしその一方で、住宅価格が高騰している地域ばかりではありません。オハイオ州のヤングスタウンでは、第4四半期に販売された住宅の90%がその地域で平均的な収入を得ている家庭に購入されています。
また、シラキュース(ニューヨーク州)、インディアナポリス(インディアナ州)、ハリスバーグ(ペンシルバニア州)、デイトン(オハイオ州)では、同様の調査で84.9パーセントを記録しています。
これらの地域では平均的な所得があれば、ほぼ、家を購入するだけの経済力があるという事です。
アメリカにおける、今後の住宅市場に関する専門家の意見
このように、住宅購入が可能かどうかは地域によって格差があります。しかし、NAHBのチーフ・エコノミストであるデヴィッド・クロウ氏は、”ほとんどの住宅産業は現在、有利な立場に置かれている。”と述べています。
『2007年の終わり以来、住宅価格は国内全体において、最も高いレベルまで上がってきている。そして、人々の購買能力も歴史的基準に照らし合わせて見てみると、まあまあ高いレベルを保っているから。』とも付け加えています。
ローズ・クイント(NAHBの調査研究部門の副部長)は、『住宅市場を取り巻く状況は、少なくとも来年は、好調であるだろう。』と自身の分析を述べています。さらに、彼女は『経済が回復している間は、住宅価格はもっと徐々に上がるべきだ。』とも主張しています。
そしてその事が、『人々が仕事を見つける動きを促進して、家庭の所得を高めるのに役立つ。』と語っています。確かに、家が売り出されても人々が買うことができないのなら、また不況へ逆戻りしてしまいますからね。
また、住宅産業界にとって向かい風の現象も期待できるそうです。それは、2015年は、住宅ローンの金利が上がる可能性があることです。エバー・バンクの住宅ローン部門のトム・ウィンド副部長が、そのように語っています。
海外の反応
このような住宅市場における状況について、海外の方たちは、どのような意見をお持ちなのでしょうか?
【参考URL】http://money.cnn.com/2014/11/14/real_estate/housing-affordability/index.html?iid=HP_LN
http://finance.yahoo.com/news/why-areas-good-jobs-hard-161851342.html
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ちょっと待って!金利がいきなり上がっているこの時にこそ、こうした数字の裏で何が起きているのか、よく見てみよう。
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住宅の価格はいずれ、下がっていくだろう。
そして、あなたも、もっといい家を買えるようになるだろう。
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あなたが思っているほど、住宅価格は下がらないと思うよ。
私達はずっと、とても金利が低い状態で過ごしてきた。そして、過去に金利がいきなり上がった時は、住宅価格はおそらく5-10%ほど下がったのを記憶しているよ。
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私達に住んでいるサンディエゴでは、私達の好みの分譲マンションは、そのほとんどがキャッシュで買い求められ、持ち主自身が居住したり、寒い時期に住む為のセカンド・ハウスとして利用されたりしている。
住宅ローン金利は、あんまり重要じゃないね。
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ベイエリアに家を所有していることは、素晴らしいことだね。賃貸料を高くすることができるよ。
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人に家を貸したら、その場合あなたはどこに住むの?
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ネバダ州です。住宅価格が暴落した時に、家を購入していたのさ。
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ネバダ州、びっくりして言葉も出ないよ。
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62%の家が、平均的な収入のある家庭の人が購入可能だという事実には、極めて納得がいくね。
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全くその通りだよ。
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ハイテクで儲かったお金が、ベイエリアの住宅価格を押し上げたのではないよ。
アジアからの現金とカリフォルニアの反固定資産税条例が、住宅市場の価格を押し上げたのさ。
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何だって、ハイテクで儲けたお金が、住宅価格を押し上げたのだよ。反固定資産税条例について話すことは、この場合無駄だね。
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こりゃ、だめだな。
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反固定資産税条例、アジアからの投資、ハイテク産業による莫大なもうけは、全て住宅価格を上げるための燃料みたいなものさ。
それに付け加えて、ここは住むには十分適しているとは言い難いね。近所付き合いは、希薄だし、公共交通機関も充実してないからね。
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ハイテクによるお金。それから外国からの投資、また、国内での無駄使い等が、住宅価格の高騰を招いたのさ。
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需要と供給の問題だね。
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何故、家が買いにくいかって?簡単な事さ。外国人が家を買うからさ。
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それぞれの地域によるってことさ。
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人が住みたがらない場所は、不動産も安いという事さ。
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この記者は、何故、人々がシリコンバレーに行くのか、それがわかっていないね。
シリコンバレーに行く人は、そこに住みたいから。そこで、家族と暮らして子育てをしたいからじゃない。懸命に仕事をしたいそれだけさ。
たくさんのお金をそこで稼ぎ、定年後はどこかよその島に行って過ごす。これが、1970年代から生き続けているゴールドラッシュの精神さ。
人々に夢を与えるマイホーム産業であってほしい
毎日、家族の為に汗水流して働き続けた結果、自分のマイホーム一つ買うこともかなわないなんて、労働者の立場に立ってみると、いささかやるせなくなります。NAHBのローズ・クイントが述べているように、住宅価格は徐々に上がっていくべきだと思います。
人に夢を与える企業こそ、世間の人々に愛され繁栄していくからです。一部のお金持ちの為だけの会社ではなく、あくまでお客様に幸せをもたらす社会全体に貢献するような、住宅産業であってほしいなと考えます。
マイホームは、人々の生涯をかけた夢であることには変わりないのですから・・・そのことをわかった企業ばかりになると、住宅や土地などの不動産価格の高騰なんて現象も少なくなるのではないでしょうか?
アメリカとはローン周りやら中古市場の事情が異なるからなぁ。
ヨーロッパと比べても不動産ラダーの概念の有無とか有るから、先進国で比較すれば日本の住宅はウルトラハードコース。
安定した人間でないと無理ゲーの世界にいるのが日本。
またリーマンやる気じゃねーだろーな
車のローンも学生ローンもやべーってのに