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イギリスの病院から看護師が消える?減少する国内看護師と激増する移民看護師

2015/09/17
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移民の流入に歯止めが掛からないイギリス。世界的な金融危機が起きた2005年とEU市民以外の流入に規制をかけた2011年を除いては、過去約20年間、イギリスの移民数は増え続けています。

しかし、ここ10年間の急激な移民の流入の元々の原因は、イギリス政府が東ヨーロッパ市民を労働力として積極的に取り入れたためです。

イギリス国家統計局の発表では2014年だけでも58万3000人の外国人が流入しており、EU市民4万5000人、EU諸国外市民3万人の更なる増加になっています。

ここでヨーロッパの労働事情に詳しい読者の方なら疑問を抱いたのでは?それは非EU国からの移民の増加。EU諸国ではEU市民が優先的に雇用されるため、非EU諸国出身者がヨーロッパで職を見つける事は非常に困難なはずです。

しかし、2014年にはEU諸国外市民が16万8000人流入し、2013年に比べ20%増加しているのです。

この理由として、最近の中東・アフリカの社会情勢の悪化により亡命希望者が増加した事も考えられますが、それ以外にEU諸国外からの専門的な知識や技術を持った労働者が昨年に比べて10%も上昇しているのです。

イギリスには十分な技術と経験を備えた人材が不足している産業がいくつかあります。そのような産業は政府より「人材不足職種リスト」に登録され、このリストに載っている職種に関しては、非EU国市民でも労働許可が発行されるようになっています。

しかし、イギリス政府としてはEU市民を優先せざるを得ない義務があり、給与面などで不利な条件での就職となる事が多いのだとか。

最近、この「人材不足就職リスト」の中に追加するようにプレッシャーが掛かっているのが医療現場スタッフ。特に看護師は慢性的に不足しており、十分なケアを患者に施すことが出来ず一時的に患者の受け入れを停止せざるを得ない総合病院も出てくるほどです。

その為、近年では国民保健サービス(NHS)は積極的に外国人看護師を採用せざるを得ない状況に追い込まれています。

外国人看護師急増のリスクは・・・?

現在、看護師・助産婦として登録している人は以下の通り。

  1. イギリス人・・・57万748人
  2. EU出身者・・・2万8571人
  3. 非EU市民・・・6万6218人

 
また、NHSが外国で人材を獲得する割合は、前年と比べて倍の73%にまでに達しています。

イングランドの病院だけでも、2014年には5778人の外国人、特にスペイン、イタリア、ポルトガル出身者が採用され、2013年の外国人採用総数1360人比べると大幅な増加となっています。

しかし、現在の雇用状況に対してベテラン看護士は、NHSの“衝動買い”とも言える急激な外国人看護師の雇用に不安を抱いています。

その理由として、看護師としてイギリスで登録されている外国人のほとんどはイギリス国外で訓練を受けており、イギリスの医療事情の知識不足や英語の能力の低さから、同僚からの指示や患者とのコミュニケーション不足で重大なミスを犯す危険性があるからです。

使い捨てにされる非EU国出身看護師

そして沢山の不満が出ている矢先に、さらなる衝撃的な発表が政府から出されました。

今回の発表によると、非EU諸国出身者がイギリスに移住してから6年以内に看護師として3万5000ポンド(約650万円)を稼ぐことが出来ないのならば国外退去処分にする、と言うのです。

政府としては移民総数を減らす事を第一として出されたこの政策なのですが、非EU諸国でリクルートする際には、一人に付き約6000ポンド(約111万円)の費用を既に費やしていました。

そのため、今まで掛かった費用を無駄にする事となり政府の無計画さが浮き彫りになってしまったのです。

非EU諸国出身看護士の国籍:国別人数
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3万5000ポンドは非常に厳しいボーダーライン

では、3万5000ポンド(約650万円)という金額は看護師達にとって実現可能な給与なのでしょうか?

イギリス看護協会の発表では、ほとんどの看護師の給与は2万1000ポンド(約391万円)から2万8000ポンド(約520万円)の間。その為、90%の非EU出身看護師が近い将来に国外退去処分になる事は確実なのです。

この新移民法が適用されるのは2011年から採用された看護師。採用後6年後と言う事なので、2017年には大量の看護師がイギリスを去る事になります。

この記事の海外に対する反応

イギリスで医療スタッフ不足なのを知っておきながら、どうして自国民の人材育成に励まないわけ?

外国人を代わりに雇っても、解決策には全くなってないよ。

自国の人間を訓練すれば失業率の減少にもなるのに・・・。

出来るだけ経費を使いたくないのなら、途上国でイギリス専用の医療スタッフを育成するしかないのでは?

病院に行って、英語を確実に理解できるスタッフに出会うと安心するよね。

自分の通っている病院では、イギリス人医療スタッフを雇う事が出来ず、結局エストニア人を雇っていたよ。

地元に住んでる子供達は映画や音楽を専攻して、看護師に興味を持っている若者なんてほとんどいないんだ。

根本的な問題は、イギリス人は低賃金で辛い仕事を嫌がると言う事。わざわざ低賃金で働くよりも、政府からの生活保護費用でのんびりと楽に暮らした方がマシだから。

ここを正さない限り、外国人労働者の需要は減らないよ。

イギリスで訓練を受けたイギリス人医療スタッフの多くは国外で働いてる。彼らの給与を引き上げない限り自国には残らないよ。

自国民が自国を支えることが出来なくなるって怖いことだよね。

でも移民のせいにするけど、NHSの運営に問題があるに過ぎない。問題をすり替えないで欲しいね。 

少なくとも英語が母国語の外国人を雇って欲しいよね。

イギリスで募集してる仕事は、イギリス人の為にあるべき!

非EU市民が標的になってるのは、EU諸国からの移民を政府が減らす事が不可能だから。

結局、彼らが身代わりになってるだけだよ。

医療スタッフとしての訓練には、学生の側にも時間とお金が掛かる。

その分、政府が彼らに何らかの資金援助、或いは学生ローン返済の免除などの対策をとるともっと医療現場に魅力を感じる学生が増えるのでは?

政府も政府だけど、何も出来ない労働組合も情けないね。

NHSが財政難ならば、税金を払ってない外国人へちゃんと医療費を請求すればいいだけの話。

看護師の給与を上げればいいだけの話じゃないの?

これで、多くのイギリス人スタッフが仕事を取り戻せれば良いけど・・・。

どうして学生たちに看護師の魅力を伝えるような働きかけをしない訳?

最近、病院に行った時の感想。外国人スタッフは1日12.5時間のシフトをこなしていて、週5日勤務。よく働いてると思うよ。

ただ、彼らの英語、特に医者の英語は最悪。やはりイギリス人の医療スタッフを増やしていくべき。

NHSは英語の分からない患者に付ける通訳費用を年間2500ポンド(約46万円)費やしてるのを知ってた?

今後は外国人に頼らず自国民の看護師を育成できるのか?

慢性的な看護師不足なのに、イギリスの医療現場に慣れているはずの人材を2017年には大量に失うという事態になったイギリス。

今後は外国人に頼ることなく言語やイギリス文化に支障の無い自国民の看護師育成が課題となっていますが、なぜか過去5年の内に看護師専門学校が1万校程閉鎖に追い込まれています。

2014年では看護師希望者は5万2000人いたのに対して、受け入れた生徒数はたったの2万1205人という状況。

日本でも高齢化社会に伴い看護師不足がよく議論に上がっています。イギリスのように外国人看護師を採用する取り組みが行なわれていますが、混乱状態となったイギリスから多くの事が学べるのではないでしょうか。

【参考URL】http://www.telegraph.co.uk/news/politics/11297761/Number-of-foreign-nurses-surges.html
http://www.mirror.co.uk/news/uk-news/tories-plan-kick-30000-nurses-5925812
http://www.bbc.co.uk/news/health-33201189

イギリス人はつらい仕事したくない感すごいからな~・・・12.5時間を週5とかしんどいな。介護士の友達の現場にも数人外国人いるって言ってたよ。でも正直看護師はちょっと不安になっちゃうなぁ、ごめんだけど。

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この記事に対するコメント
  1. 日本の名無しさん より:

    今風に言えばブラック職業の代表だからな。
    きつい、汚い、危険、時間不定期で給料安い!
    育成ではなく持続の問題、皆1~2年で辞めちまうから。

  2. より:

    まさに日本の未来だな。すでに外国人看護師の受け入れの試みはされてるけど、言葉の壁とあまりにもブラックだから今のところ定着してない。ただ日本政府はあきらめてないみたいだからそのうちどんどん外国人労働者に置き換わっていくだろう。

    教育や訓練と職場環境の改善による国内の人材を使うほうが国としては正しいんだけど、すべてが金勘定になる資本主義の弊害だね。

    1. 日本の名無しさん より:

      国是が反日の中国、韓国人の移民医師・移民看護師が日本の病院に山ほど勤務するのは想像したくないな。まあ在日韓国人だけは在日特権のおかげで日本で医者やったり開業したりしてるわけだが。。

  3. 日本の名無しさん より:

    >看護師の給与は2万1000ポンド(約391万円)から2万8000ポンド(約520万円)の間。
    これは一年間の給与なの? 年間の給与なら3年くらいで達成できそうだけど

  4. 日本の名無しさん より:

    イタズラでオーストラリアのラジオのDJがエリザベス女王になりすまして
    病院に電話をかけてキャサリン妃の症状を聞き出して笑いものにし、
    電話を取り次いだ看護師を自殺に追いやったけど、自殺した看護師もインド人だったな。

  5. 日本の名無しさん より:

    賃金が低く過重労働で医療事故のリスクと隣り合わせ
    心身ともに疲弊し家庭との両立も難しく
    新人のみならずスキルのあるベテランも次々辞めていく
    残った者に業務の皺寄せがきて過酷さが増す悪循環
    奉仕の精神を良いことに搾取され続けている。加担しているのは国民

  6. 日本の名無しさん より:

    日本でも低収入の外国人は国外退去処分にして欲しいですね
    現状では貧乏外国人の犯罪が多過ぎる

  7. 日本の名無しさん より:

    どこも同じ様な問題だわね。
    フィリピンからの看護師さんが多いみたいで、
    日本もこれから受け入れようかと言う話も出ているけれど、
    イギリスと日本だと、母国の公用語の一つでもある英語が使える
    イギリスとかの方が、フィリピンの人も働きやすいだろうね。
    元記事にもある医療過誤の関係から言えば、習得のしづらい日本語環境の方がより一層その危険性も高まるし。

  8. 日本の名無しさん より:

    機械化が唯一の正解。看護師の機械化が待たれる。

  9. 日本の名無しさん より:

    問題なのはイギリス人がフランス人より怠け者で役立たずだという事
    イギリス人なんかに任せてたら医療ミス起こりまくるだろう

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