イタリア人ってホントに素敵な人が多いです。かくいう私は今ドイツに住んでいますが、私が語学学校に通っている期間は、ドイツ人より他の外国人と知り合う機会が圧倒的に多かったです。
その中でイタリア人と何人か知り合いましたが、美形な人が多かったのを覚えています。
一番驚いたのが、コミュニケーションの距離の近さでした。何人かで飲んだ時、場所を移動しようと街を歩いた時、たまたまイタリア人の女性と会話しながら歩くことになりました。
会って2回目くらいでしたが、いきなり腕を組んできてびっくりしました。「これ奇跡が起きるんじゃない?」と、ラブコメ漫画の主人公になった気分でうきうきしてしまいました。
帰ってネットで調べたら、「イタリア人は仲の良い異性の友達同士でも腕を組んで歩く事もあります。」との書き込みがちらほらあったので、「ああ舞い上がってたな・・・私。」と、なんだか悲しい気持ちになりました。
イタリア人との恋愛は、ある程度の恋愛スキルが無いと無理だなあと、ラブコメの主人公から花沢健吾の漫画の主人公みたいな気持ちになりました。まあ私とイタリア人の思い出ってそんな感じです。
他にもイタリアというと有名なのがマフィア。いろんな映画に登場し、悪の一大組織の代名詞として語られる彼らですが、私たちはどちらかというとコミカルな存在として認識しているのではないでしょうか?
イタリアでは口にするのがタブーな地域もあると友人から聞いた事があるので、イタリアに住む人に、その認識は誤っているよ!と忠告を受けるかも知れないですね。
そんな中海外のニュースで面白いものを見つけました。というのもイタリアで44人のマフィアが一斉逮捕されて、しかも計画的な汚職のネットワークも明らかになったというのです。
美人とマフィアという光と陰?のイメージを持つイタリアの、このニュースを取り上げたいと思います。
イタリアの行政機関や政治にも関わるマフィアの力
マフィアは主に、イタリアの中で経済格差が顕著な南部に多く勢力を持っています。そしてマフィアとは総称ではなく、南部(特にシチリア島やナポリ)のそういった一派を指す言葉らしいですが、ここではややこしいので全てをマフィアと呼ばせていただきます。
近年、首都であるローマで活動するマフィア(南部のマフィアと区別する為に、首都マフィアという名をメディアで使われる事もある)の存在が明るみとなりました。
なんと彼らが行政機関や政治の部分まで深く関わっている事が公然となったのです。特に前ローマ市長は選挙費用や事情の基金と称して、多額の賄賂を受け取っていた疑惑があります。
それほどイタリアにおけるマフィアの存在は社会に複雑に絡んでいるのです。
難民をエサにしたマフィアが44人一斉逮捕!
今回明らかになったのもイタリア首都のローマです。大掛かりな警察の逮捕劇により、ローマのマフィアは大スキャンダルに巻き込まれました。
この逮捕劇で44人の汚職容疑がかけられていた人達が逮捕されました。彼らは大掛かりな難民用施設の取引を行っており、いまだ治安が安定しない中東からの難民等を、金稼ぎに使っていたといいます。
逮捕者リストに連なる名前
作戦“Mondo di Mezzo2”の報告によると、その計画的な汚職には幾つかの政治家が関与していた事が明らかになりました。
21件の拘禁命令は、以下の都市にいる容疑者に向けて発行されました。
- ローマ
- ラクイラ
- カターニア
- エンナ
難民の収容施設は公的な組織によって運営されてきました。しかしそれらが財源になると気付いてから、政治家や公務員にとって非常に利益が高く価値のある、汚職がはびこる場所となってしまったのです。
関与していた政治家をはじめとした行政は、互いにこういった利益が高い依頼をこっそり斡旋し合っていたそうです。
逮捕された容疑者のうち、
- ローマの地方政治家
- 公務員
- 影響力の強い政府関係の公務員
の多くがラティオ州出身である事がイタリアの新聞で明らかになりました。
容疑者達は彼らで大きなネットワークを作り上げ、幾つかの街や地方の管理している財源を取り分けていました。
続くスキャンダルに衝撃を受けるイタリア人
昨年末もローマ内のマフィアのスキャンダルで、計画的汚職が明らかになったばかりでした。そこでは資金洗浄の他にも、ローマ市の緑化計画部長の57万2000ユーロ(約760万円)の賄賂等も明らかになりました。
今回の逮捕劇は昨年の一大スキャンダルよりも衝撃的な物で、ローマ市民を驚かせています。
政治家の賄賂は日本でも聞きますが、こんな一大ネットワークが築かれているのが明るみに出たとなると、イタリア人の衝撃は相当なものでしょう。
そういえば日本に住む外国人を集めたバラエティー番組で、イタリア人が「自分の国の政治を信用する事は出来ない」と答えていたけど、こういう事だったのかと考えてしまいました。
この記事について海外の人達はどのような反応を示したのか非常に気になりますね。ニュースに寄せられたコメントを一部抜粋して紹介したいと思います。
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この記事は容疑をかけられた政治家達の多くが、PDという政党出身という指摘が欠けているな。
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↑ イタリアの首相がいる政党だね。
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ローマ帝国の退廃を思わせる懐かしさだ。
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多くはアフリカからの難民だろう。
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なんという馬鹿げた話なんだ。
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私たちはこれで何を学べば良いというの?
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イタリアの公的活動は汚職活動とイコールで結びつけても問題なし。
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イタリアはいずれギリシャのようになるだろう。
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慈善団体、移民、全てのビジネスが汚れている。不条理だよっ。
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なんと儲かるビジネスモデルなんだろうね!
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確かにマフィアは難民で稼いでいる。地中海の周りで無慈悲にもお金が搾取されている。
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私は21年間イタリアに住んでた事があるけれど、彼らにお金を払った事は一度も無いわ。
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大きな社会にはお金が流れ、そこには腐敗が生まれる。それは確かな事。
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汚職の拡大はギリシャで証明済みさ。
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中東やアフリカからの避難民の行き着く場所がここだなんて。
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まあドイツにも汚職はあるよ。悪い道路工事、悪い政治、悪い反マフィア活動。いっぱいあるよ。
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イタリアは恐らく最終的に破産するだろうね。
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↑ それでもイタリアは大きな工業国だよ。
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それにしても私はこのイタリアの警察を称賛するよ。
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↑ 腐敗が進んでいない警察もあったという事だね。
イタリアが抱える闇は解決されるのか?
それにしてもこの国が抱えている問題の大きさは天井知らずだと思わされてしまいました。何を信じていいかわからなくなります。おまけに失業率も高いとなると、ドイツとかに移民する人が多い訳だなあと考えてしまいます。
マフィア問題が片付く日は一体いつになるのでしょうか?
【参考URL】
http://www.spiegel.de/politik/ausland/rom-polizei-verhaftet-dutzende-wegen-mafia-verstrickungen-a-1037113.html
イタリア=マフィアは当然っちゃ当然って感じの認識だなぁ。日本の賄賂とかよりえげつないやり方が多いってイタリア人に聞いたことある。もっと詳しく聞いとけばよかった・・・。
日本はイタリアのこと言えませんよ
摘発すらされませんので。
>事情の基金と称して
誤字なのか誤訳なのかわかりませんが……事情の基金とは一体???
日本もイタリアを見習えよ