イギリスの首都、ロンドン。ロンドンはEU諸国の中では最大の都市圏。古い伝統と新しい文化が上手く融合していると同時に、沢山の人種が共存した、いわゆる人種のるつぼであるが故に、とても魅力的で、ロンドンならではの特別な雰囲気をもかもし出しています。
しかし、多種多様なバックグラウンドの人達が暮らすロンドンで、やはり一際目に付くのは中華街。ロンドンの中華街は、レストランやバー、そして「ウエストエンド」とも呼ばれる、劇場が多く集まった地域にあり、まさにイギリス屈指の繁華街の中に存在しています。
ロンドンのチャイナタウンは18世紀に、東インドの会社に雇われた多くの中国人船員がロンンドを訪れるようになったのを機に、少しずつロンドンに拠点を築いて行き、最終的に現在のチャイナタウンが形成されたと考えられています。
今では、ロンドンの中華街は、世界中の中華街の中でも規模の大きなものとなっていますが、なぜかロンドンの町並みにすっかりと溶け込んでいて、中華街だけ異なった空気が流れている、という感覚を感じさせる事の無い不思議な場所となっています。
この長い伝統を誇るロンドンの中華街。しかし、ここ最近は賃貸料の高騰を受けて、中華街自体が消滅してしまう程の勢いで中華料理店が撤退していると言うのです。
衰える様子がない賃貸料の高騰
ロンドンの中華街でレストランを営むマンさん(52歳)。そんなマンさんの両親は、1950年代、イギリスの外食産業が急成長していた時期に、香港からイギリスに移住し、中華料理店を開店させた移民一世。
当時は、中国料理店で働く事のできる人を見つける事が難しかった為、母親が皿を洗い、父親が麺を作り、夫婦でレストランを切り盛りしていたのだそうです。
そんな両親の姿を見て育ったマンさんも10代後半から中華街で働き始め、今では自らのレストランを彼の両親と同じように中華街に構えています。
しかしロンドンの中華街をこよなく愛し、知り尽くしたマンさんは、ロンドンの中華街の将来に不安を抱えている一人。その理由は、賃貸料の急激な上昇。
元々、中華街は賃貸料が非常に安く、多くの香港からの移民にとってはとても魅力的であったはずの地区。
しかし、18年前にはマンさんのお店の賃貸料が年間6万6000円ポンド(約1,213万円)であったのが、今では年間24万4000ポンド(約4,485万円)まで跳ね上がっているのです。
しかもこの高騰振りに勢いが衰える事はなく、2年後に行なわれる賃料の再評価では、恐らく再び大幅な値上げが予想されています。マンさんは、
と複雑な心境を語っています。
チャイナタウン消滅の危機
マンさんが借りている店舗の大家は、英大手の不動産会社。中華街でこの会社から店舗を借りているレストランは71店舗。
同企業によると、この内の10パーセントのテナントが過去2年間の間に入れ替わっており、今後も多くのテナントが撤退し、新しいテナントが参入してくるであろうと予想しています。
創業40年のとあるレストランも中華街からの撤退を決断したレストランの一つ。家族代々に受け継がれた老舗だったのですが、18ヶ月前に賃料の支払いが不可能となり中華街より泣く泣く撤退。
また、創業20年の人気店も、高額な賃貸料の為に中華街からの撤退を検討中。このレストランのオーナーによると、5年前の賃貸料は16万ポンド(約2,941万円)だったのに、今では倍の31万2000ポンド(約5,735万円)まで跳ね上がっているのだそうです。
こうした賃料の高騰を受け、過去大盛況だった中華街も、今では閉店した店やテナント募集の張り紙が目立つ街へと変貌しているのだとか・・・。
-
締め出しを食らってるのは中華街だけではないよ。他の地域でも同じ現象が起きてる。都市をより面白く、そして魅力的にしているものがどんどん無くなって行ってる。
利益だけしか考えていない不動産ブームは早く過ぎ去って欲しい。
-
もともと中華街は貧しい移民が住み着いて、その移民達によってとても魅力的な街へと変貌した所。
そんなエネルギーあふれる場所に、欲深い裕福層が目をつけ、そして全てを破壊しようとしている。酷い話だよ。
-
昔は中華街に移住してきた中国人が、前からあったコミュニティーを脅かす存在として騒がれ、現在は逆に彼らが、新しく新出してきた者に脅かされる日々。なんか皮肉な話だね。
-
本当に残念。中華街はロンドンで唯一、低価格で美味しい食事が出来る所なのに・・・。
-
ロンドンの魅力は日々薄れて行ってる。何処にでもあるような、ごく普通の都市へと変貌していってるように感じる。
-
典型的な中流階級化だよ。裕福な階級が中華街の不動産を買いあさって、今まで住んでいた住民が追い出しを食らっている、という良い例だよ。
-
もしかしたら中華街は本当に姿を消すかもね。今度ロンドに行ったら立ち寄ってみよう。
-
中流階級化ではないと思う。ずいぶん前から中華街に住んでいた中国人は、不動産を買いあさって今では大儲けしてるよ。
彼らの子供達は、レストランなんかではもう働いていない。彼らの子供こそ、中流階級の人間になってるよ。
-
中華街やウエストエンドで土地を買い荒らしているのは、中流階級の人間ではなく、大手都市開発企業や国際投資関連企業だよ。いわゆる資金洗浄の手段になってるだけ。
-
典型的な欲深い都市開発家が、住民達が長年築きあげてきた環境に感謝せず、全てを破壊し全く別な物へと変貌させようとしている良い例だよ。
-
ロンドンの中華街は何とか生き残る道を見つけて欲しい。あそこのコミュニティーの連帯感は本当に素晴らしいよ。
-
ニューヨークやサンフランシスコのチャイナタウンは保護されているのに、ロンドンでは保護できないと言うのはおかしいと思う。
-
文化・社会的価値に重点を置くよりも、利益中心の都市開発が多すぎると思う。
-
ロンドンで今起こっている事は、ロンドン内の不動産の殆んどが裕福な外国人投資家によって買い荒らされてしまい、全くロンドンに愛着の無い彼らによって、利益目的だけの自分勝手な開発が数多く進んでいると言う事。
-
コミュニティーの崩壊は中華街だけに限った話ではないよ。イギリスの何処の都市でも見られる現象。
-
賃貸料の高騰のおかげで、多くの中小企業が倒産してる。多額の資産を保持する大企業のみが生き残れる時代なんだろうね。
-
ロンドン中華街での思い出は、低価格だけど、思わず笑ってしまうほどのサービスの悪さだね。
-
世界中どこに行っても、大手チェーンの店しか見当たらないという、つまらない現象が起こってんだよね。
-
ロンドンは他の都市と違って絶えず変化している所。中華街がなくなったとしても、それに代わるより魅力的な場所が出来上がると思うよ。
-
地場産業や中小企業をないがしろにしてまでも、大企業支援に乗り出す現政権が一番悪い。
地域コミュニティーの崩壊へ
2013年の3月と比べると、ロンドン中心地の賃貸料は3倍以上に跳ね上がっているそうです。
しかし、中華街の不動産を所有している企業や大家達は、現在のテナントから支払い不可能の為に契約を解消されたとしても、次に入るであろうテナントが即見つかる為、賃貸料の高騰には全く懸念は無い、と回答しています。
大掛かりな再開発が予定されているロンドンの中華街。ロンドンにとって何が最も価値のあるもので、有益になるのかをいろんな角度から分析したうえで、ロンドンらしく、地域に密着した新名所を作りあげて欲しいものです。
【参考URL】http://www.theguardian.com/uk-news/2015/mar/29/chinatown-restaurants-london-threat-rent-rises?CMP=share_btn_link
http://www.chinatownlondon.org/page/through-the-ages/3/4
チャイナタウンの存在すら知らなかった・・・コメントに良いよっていうのがあったから無くなっちゃう前に行きたいなぁ。しかしテナントの需要がなくならずにあり続けるのってすごいね。美味しい小籠包食べたい!
寧ろ良いことだと思ったけど(^_^;)
飲食店で年間5000万払うってどれだけでかい店舗なんだろ
こういう理由か
繁殖強そうな中華街も無くなることあるんだね
元コメにもあるけれど、
ここで「不動産の価格を釣り上げている富裕層」って、本当に
ロンドンで既に財を成したり、中国本土から移住をしてきた中華系の富裕層であったりしても不思議でもないと思う。
先日、カナダでも、移住中国人の為に不動産価格が釣り上がっているとして、
都市部の住民に不満が出ているという記事も出ていたし。
共産党を避けてロンドンに移住して開業したのに、
その共産党の幹部が地上げしている皮肉(笑)
この不動産投資会社に投資してるのも
本土のチャイナマネーとか言う落ちなんじゃないの?
中国人を苦しめるのは中国人なんだから
シナ人による投資が高騰の原因なのだから、
自業自得だろ。
そのうち世界中で、外国人(シナ人)に対する
不動産購入規制が間違いなく起こる。
中国人投資家に潰されたんだから文句言うなら中国人に言えよ。
中華街が無くなって中国人が減ったほうがロンドンにはプラスだと思う
でも日本のバブルを教訓にして、投機的な土地取引は制限したほうがいいよ
日本も横浜・神戸・長崎だけにしてくれよ…
池袋とかに居られるとウザくてかなわん
ロンドンで貧乏暮らししてた時かなりお世話になったなぁ
その辺に日本の食料品店とかレストランも結構あるし、中国人だけの問題じゃないと思う
それにテナントだけじゃなくて、家賃とか交通費も年々上がり続けてたし
自業自得
中国人は、枯渇するまで絞りつくして、利益をむさぼろうとするからな
サンフランシスコでもそうだな
賃料が上がってしまって、安い中華料理屋では、やって行けなくなった
今の中華街は、サンフランシスコのお隣、「ベイエリア」という地域に移ってしまった
昔アメリカに来た中国人は、台湾系、香港系が多く、大陸から来た人たちでも今の中国人とは大分違うので、応援しているんだが、ついにベイエリアのバークレーにも居られなくなった
残ったのは、「チャイナ・エクスプレス」とかいうファストフード店とぼったくりの所ばかり
かなり悲しい
移民がある程度成功すると本国から共産党員がやってきて
最終的に乗っ取られる運命にあるんだよな
結局のところ中国人の敵は中国人だったってことだわ