去年からメディアで騒がしく取り上げられている各国の情勢。
ロシアとウクライナ問題、中東問題。
どちらも昨年突発的に起きた出来事ではなく、ずっと前からの因縁の元発生した出来事であり、同時に起きたからこそ国際社会で深刻な状態を引き起こした。
もちろん問題がおきたのはつい最近に始まった事では無い。
湾岸戦争よりももっと前の第二次世界大戦以降、イランと欧米国家、同時の石油権益の不平等な協定から全てが始まった。
イランと欧米の間で何度もおこった石油権益の奪い合い。
その歴史の中で欧米社会は、戦局が変わる度に自分たちの利益に合う政党や国家を変え、そして支援し、戦争を誘発した。
領土問題、エネルギー価格問題等に焦点をすり替えて、イラン・イラク戦争、湾岸戦争が起きた。
そして現在も中東で問題がさらに大きくなっており、イスラム国の台頭により事態はより複雑になった。
そしてこのエネルギー問題は、欧米資本とシリアとイランの反米国家同士の同盟という図式になった。
現在シリアではアサド政権と反勢力組織による内戦が発生。
さらにはイスラム国の戦線拡大でシリア北部へ手が伸びている。
欧米は反勢力組織に支援を決定した事により、内戦は長期的になり被害が増している。
欧米の目的は、欧米の敵でありシリアの同盟国であるイランを、この問題に関連させようという魂胆であると現在報じられている。
そして、お隣のイラクではイスラム国家が登場して、こちらにも空爆支援が行われているという、非常に複雑な状況になっている中東問題。
そこでドイツのメディアが、このイラン、イラク、シリア間、そしてイスラム国などの問題で溢れ変える中東で、イランはどれほどの資本を戦争に投入したのかを報じたニュースを発見した。
今回はこちらの記事を紹介したいと思う。
二つの争いに関わるイラン
イラクとシリアそれぞれの国内の争いに深く巻き込まれているイラン。
イランは「他にここまで深く関わっている国は無い」とまで発表している。
実際、イランはここ数年どのようにイラク、シリアに関わっていたのであろうか。
- イランの戦闘機を、イラクのイスラム国の陣地に飛ばす
- シリアとイランそれぞれに武器を供給
- イランは民兵団のキャンプを用意し、養っている
- イランの軍のコンサルタントをイランとシリアに出動させる
- シリアに監視監督を配置
- イランの軍隊、または自由意志で参加している民兵団を2カ国に派遣
公式なイランの報告によると、シリアへの支援だけで、2011年以降90億ドルを使用したとのこと。
シリアの反体制は150億ドルを既に消費。シリアは軍事資材の寄付を石油運送と同様にみなしている。
またどのくらいのイランのお金がイラクの同胞に与えられているか、誰も知らない。
イランの損害
イランは少なくとも5人のイラン革命近衛兵の大将をイラクとシリアで失っている。
彼らはシリア、イラクそれぞれの政府に敵意を持つ民兵団によって殺害されている。
また最後の大将は、イスラエルからの射撃により命を落としている。
多くの軍部の優秀な人材が、民兵の猛々しい暴発によって命を落としている事は、誰も知らない。
イランがこの戦争で失った10億、本来なら政府は節約しなければいけないものである。
加えて、イランの核問題は国際的に制裁を受ける引き金になり、石油価格の急激な下落はイランを苦しめた。
多くのイラン人は、”何故ここまでシリア、イラクにお金を投資する必要がある?生活が困窮しているのに”と問う様になった。
なぜ関与を続けるのか?
サウジアラビアとイラクの競争を調査するシンクタンクのジャーナリストは、
両国は1,500Kmと長い境界線が続いていて、テヘラン(イランの首都)にとってとても重要だ。しかしイランの安全性はイスラム国によって直ぐに脅かされた。
安全という言葉はイラン人にとっていつも難しいものである。沢山のお金がシリアに使われる、イラクに使われる、だけどテヘランは税をさらに取り上げる。
と非常に難しいこの地域の戦争情報を語った。
イスラム国ばかりが取り扱われるけれど、実際には様々な事象が重なりあって今の問題を引き起こしている。
それでは海外の人はどのような反応をしたのかをまとめて紹介したいと思う。
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どうしてこの戦争はこんなにもひねくれた?
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しかしイランは我々の自由を守る。しかし私たちはそれを知らない。
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すべてはアメリカが…
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とても深いイラン情勢。
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私はイランのイラクへの出撃を褒める。トルコやサウジアラビアの除隊とは対照的に、世界を脅かしているスンニ派の過激集団と闘うからだ。
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イランの戦争のミッションは高価である。
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なぜアメリカはiSに対して中途半端な行動をとる?
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イランはまた痛みを伴う。
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神よ…!
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歴史はまた繰り返す。
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それは既に巨大になっているのである。
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アメリカは制裁でイランを弱める。
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さらに背後にある、知らされていないもう一つの戦略が存在する。
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大量の血が流れ、資本が崩壊しても、いつか平和が来ると信じている。ドイツとフランスのように。
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いま世界で一体何が起っている?
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イラン…
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シーア派はイスラムの過激表現集団だ。
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自分の国を初めてイラン人は守る。そして誰もイスラム国なんかを望んじゃいない。
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この賢い戦略は30年前にアメリカが考えだしたのか。
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だれがイスラム国を望む?自由が無いじゃないか!?
イランは救われる事が無い…?
以前テレビのドキュメンタリーで、イスラム国が消えたらこの国は救われますか?という問いに「この国は一生救われる事が無い」と答えた男性がいた。
いろんなものに対して「始まりあるもの、いつか終わりが来る」という言葉を使うが、この問題にこそこの言葉が使われて欲しいと思った。
多数の国が参加し、日本も他人事とは言えない状態に既になってしまっている。こういう時にきちんと問題を理解し、自身がどの様な考えを持つべきか、政府がどのように行動するかを考えるべきである。
まだ終わりの見えない中東情勢。早く全てが安定した時代が来る事を心から祈っている。
【参考URL】http://www.spiegel.de/politik/ausland/syrien-und-irak-teure-kriegseinsaetze-fuer-iran-a-1011460.html
日本にいると平和だけど、今この瞬間にも戦争やってる国があるんだもんな。ちょっと信じられないわ。向こうからしても、日本の平和さは信じられないものなのかなぁ。申し訳ないけど、日本で生活できてることに「ほっ」とするよ。ほんと、早く平和になってほしいね。
欧米も酷いことするけど中東が統一されたら
石油の価格をコントロールされる懸念があるんだよね
何が正義なのかわかんなくなるよ