「子育てって大変なんだろうな~」と未婚である私はいつも漠然と考えてしまいます。Facebookで子供の写真を載せる友人が増えてきて、それを見る度に、いつまで独身生活が続くのかなあと考える様になりました。
また独身生活が続くと、今度は結婚や子育てのデメリットの方に思考が傾き始めます。結果、お金が掛かる、子供に養う事は難しい!等といった雑誌のアンケートに登場してくるような、結婚しない事を肯定する常套句のような物が頭の中にどんどんあふれてきます。
あれこれ考えているうちに、そんな事を憂いても今の自分にとっては数段階先にあるステップであり、意味が無いに等しい・・・という事にはっと気付くのですが。
しかし子育てってお金掛かりますよね。特に日本で育てるとなると、1人の子供を大人に育て上げるまで2000万円必要というから驚きです。子供を思えば、それ以上に費用はかさむ物でしょう。
しかし国によって、子育てに掛かるお金はだいぶ違ってくるようです。
ドイツでの子育てのメリット
ドイツでの子育てというのは日本に比べてはるかにお金が掛かりません。デメリットとして、日本よりも複雑な学校のシステムがありますが、金銭面でいったらドイツが優勢です。
例えば、公立校では学費が掛かりません。私立校の学費も、月に数百ユーロ程度ですから、日本に比べたらかなり安いです。
また国から児童手当が支給されており、子供1人につき月額184ユーロ(約2万4000円)受給できます。子供が最大25歳になるまで受け取ることが可能です。受給額は、
- 第2子・・・184ユーロ(約2万4000円)
- 第3子・・・190ユーロ(約2万5000円)
- 第4子以降・・・215ユーロ(約2万9000円)
と子供が増えていくごとに、貰える額も増えていきます。もちろん1人につき1人分の手当が支給されます。
幼稚園に行かないと貰える手当
ドイツは連邦国家なので、州によってルールが異なります。
ある州で採用されている、Betreuungsgeld(在宅育児手当)という制度は、生後15ヶ月~36ヶ月(1歳以上~3歳未満)の子供を託児所ではなく、自宅で育てると受給出来る手当で、その額は月に150ユーロ(約2万円)になります。
お金が無い家庭は嬉しい!でも問題が・・・
この助成金制度は法に基づいた物ではなく、以前より異論の余地が多くありました。そして先日国家憲法裁判所でこの件について話し合われました。
話し合いの結果、Betreuungsgeldは州独自の政策であり、国として導入する事はできないということで裁判官の合意を得ました。理由は憲法にとって不都合になるからだそうです。
今までこの手当は物議を醸し出しており、議会では頻繁に話し合われてきました。この制度、主に受給している貧困層、移民背景のある家庭には不利になる点があると懸念されているのです。
託児所に預けるお金が無い上に、さらにお金を貰えるとなると、託児所に預けない家庭が増え、結果(特に移民の子供が)ドイツ語を学ぶ機会が損なわれるからです。
また女性の社会復帰を妨げる事となり、母親は家庭にいるべきという、昔ながらの家庭像を要求する結果にならないか?という懸念もあるそうです。
実際この手当を貰っている子供はドイツ全体で約46万人いるそうです。そして2014年に比べて受給対象となる子供の数が6万9000人も増えています。貰う数が増えていくとなると、ドイツ政府が懸念している結果が現実の物となりそうです。
現にドイツには、ヨーロッパの国の中でもかなり多くの移民が毎年入ってきます。加えて避難民の数もドイツがずば抜けて高いです。
実際にベルリンでは、移民背景のある子供が、通常ならドイツ語をある程度読み書き出来る状態で入学する小学校に、ドイツ語を自由に使えないまま入学するケースが目立っています。結果学校ごとに学習進度が大きく異なってしまうという事態が発生しています。
手厚い福祉と増え続ける移民の板挟みになっているドイツにとってこの問題は悩みの種でしょう。実際幼稚園の数も足りていないと言われていますし。
ではこのニュースに関して海外の人はどのような反応を示したのでしょうか?一部コメントを抜粋して紹介したいと思います。
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おかしい・・・裁判所の結果は妥当ではないと思います。
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まだ決まった訳じゃない。
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メルケルは喜んでいるだろうね!
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私は良い決定だと思うんだけどね。
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なぜ人は必要ないのにお金をもらおうとするんだろうね。
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これはとても喜ばしいことだよ!
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ありがとう。これで助かったよ。あとはより多くのお金が貰えたなら・・・。
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政治のアマチュアであるCSUに一撃を!
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政治家は納税者が納めた税金を無駄にしてばっかりで、責任を持たないな。
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これはバイエルン地方の中流階級の人の為だけのささやかなキャンペーンでした。
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ブラボー!
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私はこの手当の背後にある論理をよく理解出来ていないよ。
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子連れの家族にとっては悪いです。
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法的に正しい理由がBetreuungsgeld(在宅育児手当)を消す政治的な動機にならないと思う。
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バイエルン州だけではなく、他の多くの州で福祉手当が広がる事を願っているよ。
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CSUは実際に何か役に立つ事はできますか?
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CSUのみがすべてを知っているよ。
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最終的には誰かがこの手当を無くそうとするだろうね。
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お金を貰っている人の多くは移民だよ。
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私は連邦政府に責任があるかきちんと確認したいです。
お金を取るか、ドイツ社会への適応を取るか
ドイツ生まれの人であれば、この手当をもらってもなんの支障もない気がしますが、移民背景のある家庭にとってはメリットとデメリットが両極端のような気がします。
とくにドイツの永住権の獲得が難しくなって来た今、子供にドイツ語をきちんと扱える様に教育させるには、早いうちからドイツ人の社会のなかに子供を預ける必要があると思います。
例えば、英語の授業以外で、ドイツ語以外の言葉を校内で喋らせない様にするような学校も存在しています。
だからこそ移民背景のある家庭にはかなり悩ましい事ではありますし、非常に難しい問題ですが、たくさんの選択肢の中から最善なものを選ぶのが一番だと思いますので、私はあった方が良いと思います。
なるべく多くの州でこの手当が導入されれば、子育ての援助に必ず繋がると思います。ただドイツ政府にとっては、福祉などの支援の額がどんどん上がっているので、全面的にオッケーと言えない部分もあるのでしょう。
日本でも、託児所不足の地域を中心にこういった支援が導入されるといいですね。
【参考URL】http://www.spiegel.de/politik/deutschland/betreuungsgeld-in-karlsruhe-bundesverfassungsgericht-kippt-zuschuss-a-1044570.html
子供を託児所に預けないと社会になじむのが遅れる懸念があるけど、たかだか3歳までなら、学校に入ってからでも遅くないと思うよ。小さい頃はママと一緒の方がいいんじゃない?それでお金貰えるなら万々歳じゃん。
難民の子供がドイツ語を覚えないのはおそらく「強制的に言語を覚えさせるのは
ナチスの様でダメだ」というドイツ人教師が居るのか、それとも金もらえるなら
ドイツ人と一緒に暮らさないでドイツ国内でコミュニティを作ればいいと思って
いるのか。いずれにせよ、そのままだと単にゲットーが作られ、政治に参加できず、
難民の子供はドイツ国内でハブられた存在になる。そうなると人種差別は一向に
解結しないと思う。アメリカの黒人も一生懸命アフリカからアメリカの文化に同化を
した訳だから、今後シリアの難民がドイツ語を覚えない場合、摩擦は一層ひどくなる。
特にNHKのニュースで見て思ったのは、シリア人がインタビューで
「ドイツは英語が通じるから助かる。ドイツ語は知らないからね」と
全くドイツの国に同化する気がなく、まるでアメリカに移住した感覚で
喋ってて、ああこういう連中は一生ドイツに貢献しようとしないんだなと
感じた。もちろんドイツにも移民で活躍している人は居るだろうけど、
ドイツ語が喋れないけど、英語通じるから良いっておかしくないか?
それこそドイツと言う国を破壊させていると思うな。いかんせん、北欧も
そうだけど、英語が通じる国は母国語をどんどん失っている気がする。
EUで甘い汁が吸えなくなったらドイツはどうするつもりなんだろうねぇ
ドイツはどんどん馬鹿になる。
おもえば第一日も第二次も駆逐される側のではドイツ
ドイツ人はアホ