ネイビーシールズと言えば、偵察、監視、不正規戦などの特殊作戦に対応できる能力を持つ米国のエリート精鋭部隊のことです。映画の中に登場することもしばしばあります。

シールズ（SEALs）は、SE(Sea: 海)、A(Air: 空)、L（Land: 陸）の頭文字からつけられており、名前の通り「海軍」「空軍」「陸軍」と、所属管轄に関係ない特殊部隊のことをさします。

米国政府の指揮により、イスラム過激派テロリスト、ウーサマビンラディン捕獲作戦が、2011年５月１日に行われました。

潜伏先のパキスタンでシールズが作戦実行部隊としてかり出されたことも記憶に新しいことでしょう。このときのオペレーション実行は、シールズチーム６とされています。

今回　ネイビーシールズが一体、どれくらいの給料を稼いでいるのか、海外記事で紹介されました。

ネイビーシールズって稼ぎはどのくらい？

従軍歴とランク（階級）によりますが、アメリカの軍隊の中では非常に高級取りといえます。ネイビーシールズは1961年に始まって以降、米国軍隊における決定的な軍事作戦に従事してきたスペシャルエリート部隊です。

戦闘訓練以外に、スペシャルフォースメンバーは特殊なトレーニングを受けます。

例えば、緊急治療方法、パラシュート下降、サバイバル術、水泳、ダイビングスキル、外国語などがあります。ネイビーシールズはどんな過酷な状況でも、ジャングル、砂漠、都会の街中、極寒や炎天下の気候の中でもタスクを完了できるように訓練されています。　

ネイビーシールズの年収は？

他の軍隊従事者同様、ネイビーシールズは彼らのランク（階級）と従軍歴の長さに応じて決められた金額を月額で支払われています。

軍隊の給与は、コミッションオフィサー(将校)、ワラントオフィサー(下級准尉)、スタンダードエンリスティ（標準の志願兵）レベルに分かれています。

例えば、従軍歴が２ヶ月未満のO-1 将校の場合は、月額$2,876.40 （約29万4000円）、年収では$294,572（約3000万円）に相当します。

月額だけの単純計算ではこうなりません。理由は次の通りです。仕事に就いている期間が３ヶ月以上ならば、階級に関係なく、昇級金額は自動的に$43,428（ 約4,447,461円）に跳ね上がることになります。

もしシールズの階級が中くらいであれば、年収の幅は$55,000 to $75,000（約560万円〜760万円）ほどです。

O-10　階級の将校で40ヶ月以上の従軍歴があると、月額＄19,566.90（約200万円）支給されています。年収でいうと$234,792 （約3000万円）受け取っていることになります。

また、シールズで、ワラントオフィサー(下級准尉)階級だと、ペイグレードも若干高くなります。下級准尉は特殊技能、リーダーシップスキルを持ち合わせており、また、大統領直々に任命を受けることもあります。

下級准尉の低階級に属していたとしても、W-5 40ヶ月以上の従軍歴で、年収$110,664（約1100万）相当支給されることになり、O-5 階級の仲間よりは月額$7600 (約77万円)多く受け取ることになります。

ネイビーシールズの特別手当

ネイビーシールズは、危険度の高い軍事ミッションにのみ招集されるため、危険手当として月額$240 （約２万4,000円）、差し迫った危険／敵対火費用として月額$225 （約２万3000円）の特別手当が支給されています。

それに加えて、任務にパラシュート下降や爆破行為が含まれる場合は、臨時ボーナスとして月に$225 （約２万3000円）、さらにダイビングが含まれる場合には、$240（約２万4000円）が支給されることになっています。

ネイビーシールズのメンバーには、$760（約７万6000円）の特別洋服代、住宅手当として、$960 (約9万8000円)も支払われています。

退役後はどうなるの？

ネイビーシールズが軍を退役後に関して、色々な討論がなされている。

特に、ビンラディン襲撃部隊で実際にビンラディンに銃弾を放ち、殺害したメンバーがインタビューが問題となっています。

16年も国に忠誠を近い従軍したにもかかわらず、家族のための年金、医療保険、社会保障なしに、軍を離れさせられたことが分かった直後、論争が再び沸き起こっています。

国に使えた勇敢さを支持する一般市民から政府に対する激しい抗議が寄せられているのは明らかです。

現実に、退役するまでには、概算でも年間$75000（約750万）を稼いでいるシールズには、退役後の５年間は、無料で医療保険を受け取ることができます。これは、2008年に制定された法律、NDAA(National Defense Authorization Act)によるものです。

また、退役軍人に対して、教育または再雇用のためのクラスなどを提供しており、多くのシールズは、プライベートセクター（民間企業）などで仕事を見つける場合が多いのです。これも従軍時の特殊訓練の賜物であることは間違いありません。　

民間の警備会社などでのシールズが持つ技術に対する需要が非常に多く、高く評価されています。

またコールドオブデューティシリーズなど、FPS (First Person Shooting：ファーストパーションシューティング)などの戦争をテーマとしたビデオゲームを取り扱う市場では、シールズによる特殊技術監修が求められています。

もしシールズが20年以上、従軍するとなれば退役後には、生涯 月額$2100 (約21万円)の年金が保障されているのです。

まとめ

よくニュースなどでも予算案を議会に通す時期が近づくと必ずと言って、アメリカの場合は、ベテランベネフィット（退役軍人への恩恵予算）が問題になっています。

理由は、税金を投入して手厚い待遇を退役軍人に提供しているからです。そのため米国の予算を圧迫しているのが現状なのです。

米国退役軍人に対して、記事の中では年金支給に関して触れられていましたが、書ききれないほどの多種多様の福利厚生（ベネフィット）が設けられているのです。

詳しくは、政府運営の退役軍人サイトにて確認することができます。（http://www.va.gov/）　

福利厚生（ベネフィット）の例 をあげてありますが、これは一部にすぎません。※非課税のものが多い

命をかけて、国のために忠誠を誓う軍人に対して、いくらが妥当なのか、というのは非常に難しい話だと思いますが、ペイアウト（支払い額）に限らず、階級ごとの給与体系もオープンになっているところが、なんともアメリカらしく思えて仕方がないです。

高校卒業後や、大学卒業後、仕事がないために、田舎町などでは、軍が支給する手当や福利厚生など魅力的に映るからなのか軍への志願兵が増加しているというのも事実です。

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