イタリアのある街の商店にて。
若い女性が何点かの商品を買い求め、会計をしました。合計金額約10ユーロを払い商品を受け取ると、レシートがないことに気づいたため当然の権利としてレシートの発行を求めました。
エスカレートする脅迫
すると店主はその女性客に対してなにやら罵りの言葉を吐き、「レシートが欲しいなら合計金額はもっと高くなるぞ」などと言い、その差額の支払を更に要求してきました。
「そんな理不尽な話はない!」と彼女も反論を試みましたが、すると店主は「納得しないなら痛い目に会うぞ」と暴力を示唆する言葉を発し始めたため、驚いた彼女は警察に通報することにしました。
高くついた小額の脱税
警察の到着を待っている間も、他の店員は客であるその女性を突き飛ばすなどの行為をしました。そして警察官が到着した後、彼女が事の成り行きを話すと警察は財務警察に通報。
どうやら今回の出来事は脱税行為であるとみなされ、その店はしばらくの間営業停止処分を受けることになるとの事でした。
それから警察官は客の女性に、「脅迫および暴力・侮辱罪で訴えることができるがどうしますか?」と尋ねました。彼女は訴えるべきかどうか決めかねていたようです。
レシートを切らない、または実際より少ない金額で切るということは、国に申告する売上げ総額をごまかして税金を少なめに払うということですから、これは立派な脱税行為です。
そしてこれに対する様々なコメントが寄せられました。
【参考URL】http://www.bargiornale.it/dallammenda-alla-sospensione-dellattivita-le-sanzioni-per-chi-non-emette/0,1254,87_ART_3892,00.html
https://it.answers.yahoo.com/question/index?qid=20120107023002AAq5bFb
https://it.answers.yahoo.com/question/index?qid=20120131015140AA6AbKF
-
証人がいるなら立証可能だから訴えたほうがいいと思う。絶対賠償金を払ってもらうべきだよ。
-
訴えると弁護士費用とかがばかにならないよ。それに煩雑な手続きとかがあるし、元が取れるかどうかわからないのでは?
-
思い切って訴えてみたら?高慢で暴力的な脱税行為はもうたくさんだ!
-
私も買い物をしたら必ずレシートの発行を要求します。
-
これはイタリア全国で起こってきている問題です。
正式な領収書を切らない医者とか、実際の合計金額より少ない額でレシートを打つ店とか、弁護士とか、その他諸々、みんな訴えるべきか、否か?
-
「沈黙して被害を被り泣き寝入り」というメンタリティーは捨てるべきだ。
-
それにしても店の主人のやり方はスマートじゃないね。証人がいるのなら訴えたらどうですか。
-
警察が来る前に店員に突き飛ばされたりしたなら、立派な犯罪だね。
脱税に関しては税務警察が調べればきっとすぐにぼろが出てくるはず。たぶんこういうことをしたのは初めてじゃないはずだから。
-
あなたの沈黙を買うために更なる支払を要求したのだから、もちろん不法行為に当たるでしょう。
-
この店主は営業権を失うか、多額の罰金を払うかしないといけないでしょう。
悪くすれば刑事事件に発展して、懲役刑や賠償金の支払も加算するかもしれない。
-
怖がることはないよ。店のほうが受ける損益が大きいのだから。
-
たかが10ユーロの売り上げのために、こんな事態になって…
-
訴えるのはいいと思うけど、最終的に正義を勝ち取るまでには多額のお金と年月がかかることをお忘れなく。
-
私が同じケースに遭ったら、勇気がないからたぶん訴えることはできないな。
-
商売人がみなきちんと売り上げを申告して税金を払っていれば、政府はもう少し潤ってこの不景気も改善するのではないかと思う。
-
みんな不満ばかり言いながら生活して、誰も先頭を立って正しいことをしないからこんな世の中になったんだ。
-
匿名で訴えたらどうですか?
-
↑そんなのよくないと思う。訴えるなら、きちんと名乗り出るべきじゃないですか。
-
レシートを発行してもらえないなら、支払を拒否した方がよいのではないでしょうか。
-
↑レストランなら、食べ終わってしまっているから、レシートを発行してくれなくても払わないといけないけどね…
-
大金持ちの人たちが最も脱税している可能性が大きいんじゃないかな。
なぜなら賄賂を払っているから、脱税しても罰則を受けない。
-
私も同じようなことが過去にありました。
私の場合はすぐに店を訴えたところ、店の主人が「訴えを撤回してくれたらあなたにお金をいくらか差し上げます」と買収するようなことを言ってきました!
まとめ
大型チェーン店やスーパーなどではこのような事態はほとんど無いようですし、もちろん真面目な経営をしているイタリア人も大勢います。しかし残念ながら、一部の自営業店などで時折このような事態を見受けられることがあります。
ある靴屋で50ユーロの靴を一足買った客が、支払のときに店員からこのように言われました。
「レシートには50ユーロではなく、25ユーロと打ってもいいかしら?うちは小さい店だから経営が厳しくて…」
堂々と金額改ざんを明言されたうえ、おまけに同情を買うようなことまで言われ、その客は顔見知りの店だったためにNOと言い切れずしぶしぶOKしました。
また、ある個人医で診察をしてもらったおばあさんは支払時に、
「領収書は必要ですか?必要なら今日の診察料は1万5千円。必要ないなら1万円です」
イタリアでは個人医に行くと保険が利かないため高額の支払になります。それでも病気の不安を抱えた患者たちは個人医に行かざるをえない場合もしばしば。
医者からそのように金額を提示されれば、社会正義よりも自分の財布の心配をするのは当然かもしれません。
そのおばあさんはあまり裕福でなかったため、領収書なしで安い金額を払うことを選んだそうです。
イタリアの消費税パーセント知ってますか?日本とは、税金システムが違います。giudice conto prstico