“大企業の倒産”と聞くと、世の中の不安を強く感じてしまう。
先日も日本の有名な芸能事務所が破産手続きを行うという発表がされた。
テレビで頻繁にその事務所の名前が出てきていたし、一世を風靡したからこそ、そのニュースは衝撃的だった。
「始まりあるものは必ず終わりを迎える」
この事を肌で感じることであり、世の中に市民権を得たものであっても、永続的に存在し続ける事は出来ないし、保証してくれるものは何もない。
倒産は国の景気が良かろうが悪かろうが起きるようで、好景気なドイツでも数年前大きな倒産劇が起きた。
この倒産はドイツ経済史上最大級と言われており、いまだ破産手続きが完了しておらず、揉めに揉めている。
数年経過していまこの裁判はどのようになっているのか今回は紹介したいと思う。
エネルギー会社「Teldafax社」
この会社はドイツのエネルギー供給会社で、電力やガスを安い値段で供給していたことにより多くの顧客を持っていた。
どのくらい大きな企業だったかというと、ドイツの1部リーグのサッカーチーム「バイエル・レーバークーゼン」のスポンサーをしており、数年間支援をしていたくらいだ。
サッカーチームとのスポンザー契約料問題が明るみに
しかし倒産する1年前くらいから、スポンサー料の未払い、支払いの遅れ等が問題となっていた。
そしていよいよ倒産。
多額の負債を抱え、スポンサーをしていたサッカーチームに対して、裁判所でスポンサー料の返還を求めて法廷で争うことに。
スポンサー料の未払いや支払いの遅れ等の兆候にサッカーチームが気付いておきながら、このような事態を迎えてしまったという理由で、サッカーチームがTeldafax社へ金額の返還をする事が認められた。
その額はなんと160億ユーロ!
それから月日は流れ…現在の状況は?
これだけ大きな倒産だったため、なんといまだ破産手続きは完了していない。
その後ドイツのメディアが報じた内容を引用すると、この会社の責任を1人の代表者が負う事が決まったそうだ。
事前に破産手続きの申請を行わなかった事と、2010年の秋以降の簿記の内容が規則通りではなかった事は明確になったため、企業の元・首脳部のリーダーはこの責任を自身で引き継ぐと語った。
ボンの裁判所では、顧客から、会社の不誠実な対応について、破産を引き延ばした事、破産営業を行った事等の責任を問われた。
国際弁護団の見解は、
だが実際に破産の申請されたのはそれより2年たってからである。
とのこと。
顧客の受けた損害
大きな企業であったため、その分顧客が受けたダメージは大きい。
破産管理の査定によると、50万人以上の顧客が損害を受けたとされる。彼らは企業に前払いをしていた為である。
今のところその金額が返って来るかどうかは不明である。
現在決まっている元リーダーに対しての刑
裁判所はこの元・首脳部のリーダーに対して、信用出来る自白をした事により、執行猶予付の刑になると発表。
彼は自身の発言を持って、この先の会社の破産原因の解明に協力したいと語った。
また顧客への不誠実な対応への非難に対し、陳謝した。
とコメントした。
1人の元・首脳部のリーダーが責任を負う形になるとは驚きだ。
大企業故に、多くの顧客に加え、多くの社員の職までも失わせたのだから、責任の重さを伺い知る事ができるが、それにしても酷であるとも思った。
どのようにこれから決着がつくのかまだまだ見逃せないトピックである。
しかしこれだけの大騒動。いろんな人達が注目しているはず。
それではニュースサイトに掲載されてたこの記事へ読者からのコメントが数多く寄せられていたので、そちらを一部抜粋して紹介したいと思う。
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まだまだ手続きは続きそうだな。
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この妻は手続きに署名するのだろうか…それとも…
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なぜ正確に金融機関は支援を押し進めないだろうか?
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私たちは司法の独立について強く疑問視している。
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この例で学校をつくるべきである。
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私はこの会社の顧客で被害者だった。2011年の秋にこの会社の請求がきたよ。その額は30ユーロ以上したわ。
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顧客はいつも不利にさらされる。
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精神的に優れた人であれば、顧客へきちんと謝罪すると思う。
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我々は自分たちにも責任の一部があると自覚すべきなんだろうな。
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責任を取るべき。告発に従うべき。
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企業の愚かさ。資格を剥奪すべし。
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彼は刑務所にいかなくてもいいという判決?馬鹿げてないか?冗談だろう??
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この男はトイレ臭い刑務所の中で食事をすべし。
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被害者もまた苦しんでいるんだぞ!
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たしかに刑が少し軽い様に思えるな。
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2009年の時点で破産していたのにそれを継続して経営を行うとは、なんと信じられない話。
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いろんな人が欺かれたってわけか。
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打撃を受けた顧客は正当な手段で損害賠償を受け取るべきであろう。
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役員の怠惰、または単純に無能だった事が起因しているのだろう。
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この会社は詐欺をコミットする為に意図的にシステムを構築した。一つの組織犯罪だ!
まだまだ未解決の部分があります
裁判が少しずつ前進しているみたいだが、一番解決しなければいけないのは、顧客がうけた損害賠償であろう。
約50万人の人が被害を受けたと言われ、さらに現段階で返って来るかどうか不透明であると発表されている。
ここが明らかにならないまでは、まだまだ裁判の本題に進めていないようである。
執行猶予付ですんだ判決に対して、軽すぎる!刑務所に入れるべきだ!というコメントが幾つか見つかった。
さっきは1人に責任を背負わせるのは酷かな?とか思ったけど、このぐらいの規模であれば、それ相応の責任の取り方が求められるのかな?とも思った。
となると刑務所で刑を全うする必要があるという意見に理解する事が出来た。
このトピックの経過をもう少し様子を見てみたいと思う。
新しい展開が起きたら続報を発表したいと思う。
【参考URL】http://www.handelsblatt.com/unternehmen/handel-konsumgueter/musterprozess-ex-chef-von-teldafax-muss-schadensersatz-zahlen/7330798.html
http://www.welt.de/finanzen/verbraucher/article110498020/Ex-Teldafax-Chef-muss-Kunden-Schadenersatz-zahlen.html
http://www.focus.de/finanzen/news/unternehmen/hoffnung-fuer-tausende-verbraucher-ex-teldafax-chef-muss-kunden-schadenersatz-zahlen_aid_851186.html
http://www.faz.net/aktuell/finanzen/meine-finanzen/geld-ausgeben/nachrichten/teldafax-manager-uebernimmt-verantwortung-fuer-pleite-13404615.html#lesermeinungen
http://www.ksta.de/wirtschaft/grundsatzurteil-ex-teldafax-chef-muss-persoenlich-haften,15187248,20763404.html
http://www.spiegel.de/forum/wirtschaft/urteil-ex-teldafax-chef-muss-schadensersatz-zahlen-thread-74483-1.html
刑を受けるのがこの人ひとりだけっていうのも不思議な気するけどな?ヤ〇ザの下っ端が出頭するみたいな闇がありそうだ。とにかく破産するってわかってて営業続けるのはゆるせーん!企業の大きい小さいに関わらず、もっと重い刑を与えるべきだね!
破産の理由は何?
顧客獲得のために不当に安い料金設定だったということかな。
エネルギー絡みの会社の倒産は本当に醜い世界だと思う
ちなみにこの分野にはアメリカにエンロンという大先輩がいるから、調べてみると面白いよ
東京電力のOB社長が責任取るって話は一切ないよなー
>「スポンサー料の未払いや支払いの遅れ等の兆候にサッカーチームが気付いておきながら、このような事態を迎えてしまったという理由で、サッカーチームがTeldafax社へ金額の返還をする事が認められた。
その額はなんと160億ユーロ!」
たかがサッカーチームに2兆円以上の支払いを求めるなんて馬鹿げてる。
あと、未払いをしたのも支払いが遅れたのもTeldafax社なのに、債権回収のためなんだろうけど、どう考えても過失の少ない(というか過失はないだろ?)サッカーチームに巨額の負担を強いるなんて、ちょっとドイツの司法は狂ってる。
原発ポポポーンも誰人地裁かれてないもんな
いつも巨悪は裁かれない
誤訳: 160億ユーロ → 1600万ユーロ
サッカーチームに対して2兆円とかありえないからw
まぁ、20億円でも相当すごいけど
ドイツの終わりの始まりw
ここ、金額の間違い多いね。誤訳といっても、常識で何とかならんのか?
サッカーチームに2兆も、在り得ない金額だし、
顧客が50万人といってるんだから、エンロンのような大企業と違うだろう。
電気代が月1万円なら、年間売上高600億であって、
「最大の倒産劇」という程ではなかろう。
発電や送電の設備を持っている会社ではないから、
どちらかというと安愚楽牧場のような詐欺企業で、
社会やインフラにダメージを与えたという感じではない。