イギリスの経済にようやく明るい光が見えてきました。イギリスの昨年度の経済成長率は2.3パーセント。この数値は2007年の金融危機以来の最高成長率であると同時に、経済大国の中では最も高い伸び率という偉業を成し遂げています。
また雇用率も着実に増加しており、現在では、イギリス政府が雇用率を記録し始めた1971年以来の史上最高の比率にまで上昇しています。90年代後半より少しづつ後退していったイギリス経済は、ようやく不景気脱却への道を歩み始めたようです。
しかし、成長率の増加と失業率の低下という良い知らせにも関わらず、無償で食べ物を提供する「フードバンク」の利用者が、景気の回復とは裏腹になぜか急上昇していると言うのです。
景気も雇用率も上向きなのに、更に多くのイギリス人が十分な食料を確保する事が出来ない程の食料貧困に陥っているという構造。一体イギリスでは何が起こっているのでしょうか?
拡大する貧富の格差
フードバンクを運営しているチャリティー団体のトラッセル・トラストの調査によると、昨年度のフードバンク利用者数は過去最高にまで達し、利用者数は毎年19パーセントの割合で増加しており、利用者が減る兆候は全く無いと驚きを隠せずにいます。
このチャリティー団体だけでも、イギリス全土に445箇所にフードバンクを設置し、2013年には一人につき3日分の食料を91万3000人に配給したそうなのですが、その翌年には利用者数は110万人にまで跳ね上がったのだそうです。
2009年に保守党と自由党の連立政権が成立した当時は、フードバンク利用者はおよそ4万1000人。
そしてフードバンクの提供場所も56箇所だった事を考えると、現在のイギリス経済の回復は、ごく一部の国民に潤いが出てきているだけで、国民全体に平等に恩恵が分配されていない事がうかがえます。
実際のところ、勝者と敗者がはっきりと分かれ、貧富の格差が更に拡大しているといっても過言ではないようです。
福祉国家からの離脱
ではこのフードバンクに頼るイギリス人が増加している主な原因は何なのでしょうか?トラッセル・トラストによると、フードバンク利用者の44パーセントが公的給付金の遅れや停止を挙げています。
保守党率いる政権の元では大掛かりな福祉制度改革が進められ、最近ではペナルティー制を積極的に推進しています。これは、
- 失業手当受給者が就職活動を定期的に行っていない
- 職業安定所での面接に遅れてきた、また来なかった
という人に対して、病気や精神障害、そして交通機関の麻痺など、何らかの原因を問うことなく、無差別的に手当てを停止する措置。
そして、財政難で給付金総額を出来るだけ削減したい政府にとっては非常に都合の良い措置で、違反者を摘発するターゲットまで定めているようです。
フードバンク利用者の実態は…
また、この44パーセントの中には、不幸にも職を失い何らかの公的給付金を受け取ることが決まっても、実際に受け取れるまでに平均16日、障害者手当てには数ヶ月かかるとあり、この待機期間にフードバンクを利用する市民も含まれているそうです。
そして、利用者の22パーセントは学校の制服の購入費や家の修理代などで一時的に出費が重なり、食料を購入するお金が無い人達なのだそうです。
この層のほとんどの人達が、低賃金、パートタイム、そして日雇いで就労する人達。特に最近問題になっているのが、「ゼロ・アワー・コントラクト」と名付けられた、いわゆる日雇い労働者の増加。
イギリス経済の回復に一番貢献しているのはサービス産業の拡大。飲食店やホテルと言ったサービス産業での従業員は最低賃金で働いている事が多いのです。
イギリス最大の雇用主、マクドナルドや公的医療機関の国民医療サービス(NHS)なども、組織にとって一番都合のよい日雇い労働者を多く採用しています。
-
イギリスにとって本当に不名誉な話。
-
上流階級からの支持が多い保守党が行なった経済改革。大企業と、この大企業の成長により恩恵を受けるであろう人達を支えた経済政策。
貧困層の拡大についてコメントを一切拒否する政府。彼らの政策が間違っている事は十分に知っているはず。
-
日雇い労働者数を推進する政府。国民を貧困に追い込んでまで行なう経済政策ってどうなの?
-
24時間オープンのスーパーで夜の警備の仕事をしてるけど、最近、朝方に賞味期限切れになって捨てられたゴミをあさりに来る人が増えたんだよね。
彼らは酔っぱらっている訳でもなく、精神障害者でもないよ。本当に食料が買えない極貧者だよ。
-
自分もスーパーで働いているけど、最近ゴミ箱を守るために、ゴミ箱の周りにフェンスと防犯カメラを取り付けたよ。酷い世の中になったものだ・・・。
-
30年前にごみ収集の仕事をしていた時、自分もゴミをあさってた。見つけたごみは闇市で販売してたんだけど、卵なんかはよく売れてたよ。イギリスの食料貧困は今に始まったことではないよ。
-
どれだけの子供達が飢餓状態になっているかを想像すると、本当にショッキングな話。
-
貧富の差を更に拡大させた保守党はどう責任を取るつもりなんだろうか?
-
フードバンク使用者の大半が、失業者ではなく、就業者と言うのが信じられない。何のために働いているのか!?
-
税務署で働いているけど、内部のメールにフードバンク利用者の大半は貧困層ではなく、ただ単に無料なので通っているだけだ、という内容のものが回ってくる。
このメールは、保守党率いる政権のフードバンクに対する見解なんだと思うよ。
-
フードバンクの利用者の中に、違法滞在者とか難民申請者が増えてるのでは?
-
移民がフードバンクを利用して何が問題なわけ?結局のところ同じ人間でしょ、私達って。
-
フードバンク利用者についての研究は既に行なわれているよ。それによると、大多数が働いているが、十分な賃金がもらえないために家族を養う事が出来ないイギリス人。難民などはほとんどいないよ。
-
政府は貧困を無くす為の手段は全て持っているはず。ただ、それを実行するか、しないかの問題。
-
金持ちがもっと金持ちになり、貧乏人がもっと貧乏になる。保守党がどれだけ上手く機能しているか良くわかるね。
-
食料貧困が今の時代に、しかも先進国のイギリスに拡大してるなんて・・・。
-
栄養失調・・・。いつの時代の話やら。
-
失業手当は25歳以上で週71ポンド(約1万3000円)、カップルで114ポンド(約2万700円)。物価は以前に比べてかなり上がってる。こんな金額じゃ、とてもじゃないけど生活出来ないよ。
-
保守党が政権を握った時点で、貧富の差が更に拡大するのは予想できてたよ。
-
保守党の行なった福祉制度改革には賛成。働ける人は公的援助に頼らず働くべき。
ただ、景気が上向きになっても、賃金上昇にも、正規雇用にも乗り出さない企業や、労働者を支える政策を出さない政府には矛盾を感じるね。
飢えるイギリス人
多くの専門家は、フードバンク利用者の増加は、食料貧困に関する数多くある問題の中のごく一部でしかないと警告しています。
そして、それを裏付けるかのように、地域医療の最前線にいる医者達の中から、食料貧困のために発生する栄養失調や餓死など、先進国では考えられないような事例がここ最近数多く発生しており、政府が取り組むべき公衆衛生問題になりつつあると警告しています。
しかし、この食料貧困はイギリスだけの問題では無くなってきています。国際経済は回復傾向にあるものの、それとは反面に、多くの人達の生活水準は下がり続けている、と国連も報告しています。
経済の建て直しだけに重点を置きすぎて、国民が明るい未来を見出す事のできない社会を創り出している現在。国民が不幸であれば、国は自ずと衰退して行きます。各国政府が貧困対策に本腰を入れて取り組む動きは出てくるのでしょうか?
【参考URL】http://www.theguardian.com/society/2015/apr/22/food-bank-users-uk-low-paid-workers-poverty?CMP=share_btn_link
リアルな声を聞くとじんわりといや~な気持ちになるなぁ、焦燥感というか、悲哀というか・・・。経済が回復したっていくら政府に言われても国民が実感できてないなら意味ない、余計に政府への不満が募るだけだろな。これだけ世知辛い国民の数値でてるんだし政府はそろそろ動き出さないか?
日本も同じだから。
だよな
害人には甘くナマポ 日本人為は増税学費上げ
もう無理だなあ
地下経済のおかげか
日本も生活保護を縮小して、現物支給にしろ。
そんなことしたら日本の場合自殺者が増えるわ。
恥ずかしくて保護も受けられない人がたくさんいるんだから。
商品券なら問題ない
確かに商品券やQUOカードにすればいいのにね
まぁ、金券屋に売れるけど明らかに価値下がるからそんなバカなことしない人が増えるわけだ
移民が全部奪っちゃうからな。
国の底辺の人達は外から来る移民には負け負けだわ。
イギリスの肥満率は先進国2位だから実感がわかないな
失業保険の不正受給も多いし、くれるものは何でも貰う国民性なんでしょ
貧乏人ほど太るものなんだよ
日本もなりそうで怖い
もっと一製品あたりの化学生成品の原料とかの割合をもっと厳しくして欲しい
アメリカですら使用禁止になったトランス脂肪酸の含むマーガリンをどさどさつかった安いパンやお菓子食べまくってる日本人が癌になるわけだ
ほんと追い出してほしい
日本の未来かもしれない
貧富の格差は開き続けているし、まともなリベラル政党はないしなぁ
現在、日本は先進国で唯一格差が縮小してる国だよ。
民主党政権下の一時期に広がった分さえなきゃな…。
アメリカでも肥満が多いのは貧困層だよ
日本でも安く食費をあげようとしたらファーストフードや揚げ物ばかりの250円弁当になる
野菜や果物は高いしね
昔は貧困というと本当に食べ物がなくて国民全員貧しいと言う感じだったが
現代の貧困は農業畜産技術があがり年がら年中食べたい物がある中での貧困で
貧富の差があるのが決定的に違うんだよね
昔はみんな貧乏だからお互いに支えあったりして乗り切れた
※4
共産党の活動費が減るから?
おまえら知ってるか?
昨今貧困で欠食児童が日本でもすごく増えてるってことが。
国会でも議題に何度も取り上げられてる子供の貧困は、全体の6分の1に達するらしく、朝登校してきた小学生には、朝食を分けてもらうために保健室に行列ができる学校もあるらしいぞ
日本もこの先どうなることやら・・
欠食児童=家庭の貧困と結びつけるのは安易だと思う
埼玉だっけ?給食費未納の親の子供には給食出さないって決めたらあっという間に払ったって話
自己責任だろ
子供の頃から努力してればこんなことにはならなかった
貧乏人から金持ちになった人間だっていくらでもいる
景気が良くなってるからフードバンクが増えて
景気が良くなってるから食いもん以外に金を使ってフードバンクを使う
こういう側面もあるんじゃないかな、と
だとしたら国民性が日本もだけど腐りきってることになるけどなw
医療系で働いてるとクソみたいな生活保護受給者いっぱい見るよ。
中国や在日、20代で最新の携帯、ファッション、ネイルサロンに金つかってる女、家族3代生保で買い物依存症とか。
現物支給でいいんだよ。ぬるま湯すぎる。
欠食児童はこういう生保親のネグレクトか、生保受けられずに底辺で頑張ってる家族だと思うよ。
1度おぼえた蜜に味ってやつだね
欠食児童が貧困が原因と安易に結びつけはしないけど、安易に切り離すのも問題でしょう
ネグレクトなら虐待なわけだから、それだと児童虐待が蔓延してるということになるし、自ずと別の問題が発生するわけで
ただ、昨今問題の子どもの貧困に関しては世帯収入が算出の基礎になってるのだし、やはり日本の経済格差や社会保障、その捻出先である財政などの諸問題にぶち当たる
元を正せば原因は貧困にいきつくよね
※10
トランス脂肪の過剰摂取は、ガンじゃなくて、循環器系の病気。アメリカ、イギリスはガンよりも心臓病や脳卒中で死ぬ人が多い。
イギリスでは移民の方が一生懸命働いて税金を納めてると聞いたことがあるんだけど…
ロンドンだけの話かな?
>>1 >>2
先に中国が滅びそうです