昨年末からの原油価格の下落の影響で、多くの企業や一般家庭に経済的なメリットが感じられるようになって来ました。しかし、この石油価格の落ち込みで、逆にデメリットを受けている人達もいます。
それは、石油産出国と石油関連企業。
その中でも特に困難な状況に陥っているのがロシア経済です。
ロシア経済は石油・ガスと言ったエネルギー関連産業に大きく依存しています。
国の半分以上の予算と3分の2の輸出はこのエネルギー関連産業から得た利益です。
また、ロシア連邦政府は自国のエネルギー関連企業と親密な財政関係があるために、原油価格の下落と共にロシア通貨であるルーブルの通貨価値も自動的に下がってしまいます。
そして、この経済的困難な状況に更に追い討ちを掛けているのが、近隣国ウクライナとの紛争が原因で、アメリカと欧州連合(EU)から掛けられた経済制裁。これにより輸出量も大幅に減ってしまっています。
しかし、このロシアの経済状況を嘆いているのは、ロシア政府・企業・一般市民だけではありません。
このルーブル暴落によって、仕送り金額が大幅に減ってしまった外国人出稼ぎ労働者やそのお金を受け取る家族、そして彼らの国家までもが窮地に追い込まれているのです。
今回はこのロシアへの出稼ぎ移民の経済的困難を紹介しましょう。
仕送り総額の暴落
ロシアへ出稼ぎに来ている人の多くは、カフカス地方や中央アジアにある旧ソ連国の出身者。彼らの国は、彼らの家族同様に、この仕送り金で経済を支えているといっても過言ではありません。
そのため、ルーブル通貨の価格が50%まで落ち込んでいる現在、2015年の仕送り総額が大幅に減少し、仕送り依存国の経済状況も悪化するであろう、と予想されているのです。
ウズベキスタンからモスクワ北部に出稼ぎに来たアジズさんは、昼間は大工、夜はタクシー運転手として働いています。
以前は月900ドル(約10万6000円)程を、彼の両親と姉妹達に送金する事が出来たそうなのだそうですが、今では以前の半分を送金出来れば良い方なのだとか。
また、ロシアでの生活は普通の状態でさえ最悪なため、お金が稼げないのであれば職の保証は無いものの、自国に帰ることも考えているそうです。
移民に無料で法的手続きを支援するチャリティー団体運営者のガフアーさんは、
一端帰国をするとロシアへ戻って来れなくなる可能性もあり、多くの出稼ぎ労働者が本国帰国へは慎重になっている。そのため、今現在は労働者の大量流出にはなっていない。
と話しています。
しかし、もしこの出稼ぎ労働者が大量に流出しはじめると、2018年のワールドカップに向けての建設を控えたロシア政府にとっても痛い話です。
建設ラッシュに向けての労働者確保が難しくなってしまいます。
各国の出稼ぎ依存率
では、どれほどの割合で、出稼ぎ者出身国とその家族は仕送りに依存しているのでしょうか?
世界銀行が発表した統計によると、仕送りがGDPにおける割合に対して一番高い国は、タジキスタンの42.1%
そのうちの25.1%はロシアからの仕送りに依存しているとの事。
仕送りをあてにしている家族や国家にとっては、ルーブルの暴落は他人事ではない事情がよく見えてきます。
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出稼ぎ労働者に頼らなくても、ロシア国内に十分な数の労働者はいるよ。
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ロシア経済もいつかは立ち直るよ。完全に崩壊する事は無いはず。どの国も経済危機を乗り越えてきてるんだから。
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政治・経済的プレッシャーであろうと、プーチンが退く事は絶対にありえないね。彼はしぶと奴だからね。
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アメリカとEUがウクライナの紛争が原因でロシアに経済政策を掛けているけど、アルカイダもウクライナを支持してんだよね。
と言う事は、アメリカとアルカイダは間接的に協力関係にある、て事?
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ウクライナ人の仕送りの割合が2.3パーセントと言うのは、公式に発表されたもの。現在ロシアには400万人のウクライナ人が出稼ぎに来てて、彼らの多くは、自ら現金を自国に持ち帰ってる。
銀行を信用していないから、電子的な仕送りは避けてる。そう考えるとロシアからの仕送りの割合はもっと跳ね上がるはず。
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プーチン政権は次から次へと問題を起こしてくれるよね。
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ロシアや旧ソ連国の一般市民はかわいそうだよ。どの国も酷いやつらが国を運営し、自国民の事なんて全く考えてないんだから。
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ロシア国民だけで十分にワールドカップに向けての建設準備は出来るはず。ただ、建設会社は労働賃金を高く設定しなければならない。
その結果、高い労働賃金目的で、多くの出稼ぎ労働者がまたロシアに戻ってくるかもね。
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ロシアはウクライナを攻撃してるのではなく、もともとロシア領だったところを取り戻してるだけなんだけどね。
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ロシアの労働条件が悪かろうと、カタールでの労働条件よりはましに見えるから不思議だよね。
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ワールドカップに向けての建設活動で労働者不足が発生したり、労働賃金の問題が出てきたら、恐らくロシア軍の兵士を利用するだろうね。
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中国とインド人労働者を連れてくる事は出来ないわけ?
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イギリス石油会社は、あと数年は原油価格は安値のままだと予想してる。そうなるとロシア経済はもっと深刻な問題を抱える事となるね。
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この問題はあまりメディアで取り上げられないけど、出稼ぎ者の出身国、特に中央アジアの国々はイスラム諸国、そして、タジキスタンなどの数カ国はアフガニスタンの隣国で、同じ民族や部族を抱えてる。
今のイスラム情勢を考えると、この問題を無視しているとイスラム過激派が勢力を増して、世界情勢の不安定化へ繋がる可能性もあるはず。
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アメリカやEUは貧困国に援助を差し出すべき。
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アメリカ人に話してもきっとわからない話。彼らは、中央アジアの国の名前も誰かがでっち上げた名前だと思ってるよ。
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職を失った出稼ぎ労働者はどこで働くわけ?結局はヨーロッパに違法移民として入り込んでくるだけじゃない?
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外国人投資家も出稼ぎ労働者も既にロシアから撤退してる。
石油を大量に売って、そこで出た利益を国民に還元せず、他国を侵略するための資金に費やすロシア。いつになったらロシアは目覚めるのだろうか?
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アメリカはこれを機にロシアに対してもっとプレッシャーを掛けていくはず。アメリカなら政権交代を企んでてもおかしくない。
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石油に依存しすぎている産業。早く石油に変わるエネルギー源が見つかる事を祈るよ。
依存国にとっては深刻な状態
世界銀行の報告では、上記に述べた9カ国への2014年の仕送り総額は、333億ドル(約3兆9108億円)。そのうちの190億ドル(約2兆2314億円)がロシアからの仕送りなのだそうです。
ルーブルの対米通貨価値が50パーセント程下がった今では、2015年はロシアからの仕送り総額は76億ドル(約8925億円)程にしかならないと予想されています。
ロシアからの仕送りに対する依存度が非常に高い、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンでは非常に深刻な問題です。
ウズベキスタンのカリモフ大統領は、「ロシアへ出稼ぎに出る国民は“怠け者”であり、自国で仕事を探すべきである。」と自国民を非難しています。
しかし実際のところ、ウズベキスタンには殆ど仕事は無く、職が見つかったとしても給与は月100ドル(約1万2000円)程度。
ロシアで就労しているウズベキスタン人は約240万人。
ただこれは公式に発表された人数で、不法労働者として働いてるウズベキスタン人を合わせると、この数はもっと膨れ上がります。
地元のジャーナリスト、ダニラーナさんは、
「この労働者が大量に帰国するようになると、5年以内に国内で大きな社会問題或いは、中央アジア情勢の不安定化に繋がる事は間違いない。」
と予想しています。
彼らの政府が健全な社会システムを築き上げる日はいつ訪れるのでしょうか?
【参考URL】http://www.economist.com/node/21636720
http://www.theguardian.com/world/2015/jan/18/russia-rouble-threat-nine-countries-remittances
http://diamond.jp/articles/-/64470
原油価格の下落がこんなところにも影響されているとはね~。もっともっと知らないところでマイナスの影響がありそうだ。出稼ぎにきている人にはできるだけ優しくしてあげて…な単純なジョニーだよ。ウズベキスタンの大統領はキツいこと言ってるけど、自国での就労問題を改善してくれよ!って素直な感想。
クリミア問題から端を発した今の通貨安。一時的に産業から政権への求心力は増大するが内需疲弊で内乱の危険性が高くなる。それ以前になんらかの強攻策をロシアは必ず取る。
イスラム国の問題でOPECは原油の生産計画を強きに出ており米国の政策も相まって原油、ガスの安値は当分続く。行き場を失ったロシア産の資源は中国に向かうことは間違いないが中国の内需減速が鮮明化した今、ロシアの交渉力は極めて弱く最近の強きな発言(核大国うんぬん)に出ている。2018年前後で大きな動きがあると思うので注目。
米国はバルト三国、モルドバ、そしてポーランドを防衛戦と捉え投資をするはず。
出稼ぎの人は可愛そうだがそれがソビエトの宿命。
>ロシアはウクライナを攻撃してるのではなく、もともとロシア領だったところを取り戻してるだけなんだけどね。
じゃあユーラシア大陸の半分以上をモンゴルに明け渡せw
まあクリミアやウクライナ東部に関してはロシアが裏で支援してるのは明らかだけど、ウクライナの現政権が同じようなことやって前職を追い出して一時は西部の州が独立宣言しながら中央まで進撃してったのも確かだからな
それを欧米が承認して東側が同じことやって今度は非難されるというのはダブスタというかアメリカの傲慢さは感じるよね
だからと言ってロシアに味方しろとは思わないけど
ロシアは原油や天然ガス、鉱物などの資源が豊富にあるから、どんなに原油価格の暴落や為替の変動があっても、いくらでも立ち直れることができる。
働かないとやって行けないギリシャとは訳が違うよ。
>>3
正しい
なぜかロシア「だけ」が悪く言われる。
ロシアが正しいとか言っちゃうプーチンシンパの方が鬱陶しいから ま、多少はね?
>>3
現政権が出てきたのはウクライナの前大統領やそれ以前の大統領の汚職問題が大きな原因だぞ
金銀宝石の大豪邸に住んでるのがバレて、妻の浪費癖も異常だった
しかもそれが国庫、税金から出てるものだった
国民が望んでたEU加盟の話も全く進まず、ロシアに擦り寄ってたから今回の政権転覆になった
裏にアメリや欧州がいるのかもしれんがそれは別の話
その上でロシアは軍事力を背景に強制的にクリミアとウクライナ東部を手に入れたから国際的な反発を買ってるんだろ
いやルーブル最近爆上がりなんですが。
でもロシアから日本語吹き替えあるブルーレイとか900円しないからみんな買ったほうがいいぞ
ロシアルーブルが上がっているし、ルーブルとイランリアルを日本で主流の通貨として販売させれば米ドル、ユーロ、英ポンドは大暴落を起こします。
それだけ、ルーブルとイランリヤルには価値があるが、米ドル、ユーロ、英ポンドは世界3大無価値通貨です。
ロシアとイランの新銀行の創設で世界3大無価値通貨使用国は排除されます。
AIIBよりロシアとイランの新銀行に入った方が良いです。