「収入はそのままで、もう少し長い休みを取りたい。」そんな希望を抱いている人は、多いと思います。
普通に考えると、「仕事が忙しいと休みは減るが収入は上がる」または「休みを増やすと仕事できず、出世が厳しくなり収入が減る」となりそうです。
日本では2007年に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」が策定され、官主導で仕事と生活の両立に向けて改善が取り組まれています。
ワーク・ライフ・バランスはアメリカで生まれた概念ですが、男女雇用機会均等法や少子化対策に絡んで日本でも取り入れられるようになりました。
海外ではどういう意見があるか、アメリカ人ワーカーの質問とそれに対するコメントの数々をご紹介します。
せめて1週間休みたい!
卒業後、何年か販売の仕事で収入を得ています。拘束時間が長くまとまった休暇が取れません。地位が高くなるにつれ、状況はひどくなりそうです。
収入を減らすことなく、労働時間を調整できる仕事はないでしょうか?
1、2週間旅行したり、サッカーやオリンピックなどの競技を見に行きたいのです。
【参考URL】http://www.letsrun.com/forum/flat_read.php?thread=4459075
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夏の間、先生になるのはどう?とてもいいお金になるし、1か月ぐらい休暇を楽しめるわよ。
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スポーツイベントの合間で演技するアクロバットダンサーはいい稼ぎになる。
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コンピュータープログラマーだけど、ラップトップさえあれば家でもどこでも仕事できる。ほとんどの仕事は電話かEメールだよ。
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でもコンピュータープログラマーになるには、学校で1週間に65時間勉強するから覚悟してね。
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コンサルティング。出社は月曜から木曜までで、金曜は在宅勤務。
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長距離ランナー。
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特許弁護士。時給が超高く、往々にして契約条件で働ける。とてもフレキシブル。レントゲン技師もおすすめ。
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薬剤師。
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整形外科医、風景画家、発明家、配管工、宝石商。
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必死に働かずにたくさんのお金がほしいって?どうすれば実行できるか教えてほしい。
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経歴に適うかどうかわからないけど、州政府職員はどう?給料は少し下がるかもしれないけど。
私の州では、1週間に40時間でまともな生活費が稼げる。1週間に2度、在宅勤務ができるし、同月内なら10日分の仕事を9日間に短縮できる。
始業時間は6時から9時までの間ならいつでも良くて、有給休暇もたくさんもらえる。健康保険も安い。
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公立校の先生がおすすめ。高い給料、充実した福利厚生、年金、有給休暇(子供たちは「先生の会議」によってもたらされるお休みを享受している)。
自分は子供たちを教育する仕事よりはるかにいい仕事ができるけど、真の仕事を維持するためにすべての公立校の先生に法外な税金と資金を払うことができる。
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多くの医者はとても時間の融通が利く。
特に救急医療関係者、レントゲン技師、麻酔医などの専門家は初期治療の患者ベースではなく、多くは請負で仕事ができて、時間や場所が選べる。
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政府や先生の仕事はたくさん休みがあって一番楽です。
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麻酔科医!
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冗談でしょ?麻酔科医は勤務時間が長くてストレスな仕事よ。
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アメリカ南東部の中学の先生。
今日を振り返ると、
6:00 家を出る
7:00~8:00 学校クラブ(ボランティア)
8:15~8:45 ホームルーム授業は7時間
(保護者会で取られる計画期間を除く。6週間子どもたちは学校や家で何もしないので、親は私が子供たちに集中しない理由を知りたがる。そしてお昼休みは両親のいない4人の子供たちへの助言にあてられる。)
3:30~4:30 放課後はランニングクラブ(ボランティア)
5:10に子供を引き取りに来る親を待つこともある。テレビを見たくて早く来られなかったらしい。帰宅後、妻と子供二人と2時間半過ごし、子供たちは就寝。このサイトを利用してから、オンライン採点簿を開始。成績評価と来週の授業計画に2時間使う。明日も基本的に同じことを繰り返す。
12年間教師をしてきて収入は41000ドル。5年間昇給なし。文句は言わない。この仕事を愛している!
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ボランティアワークで2時間余計に働いてるね。ほとんどの教師はそんなことないよ。教育の議論にそういう仕事は持ち込めない。
ボランティアワークを辞めて1日9時間働き、家に2時間いればいい。かなり平均的な1日の過ごし方になる。1年に3週間から5週間の休暇が必要なら、1日15時間は勤務しないとね。
確かに君の給料はそんないい方じゃない。でも物価が安い地域なら41000ドルでも悪くない。年金で相殺されるし、保険計画もかなりいいものなんじゃないかと思う。
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私の場合は、8時までに学校に行き、3時半上がり。家で計画と採点を1時間。たくさん休暇をもらえる。首にするのはほぼ不可能。
夏はもっと稼げるチャンスだよ。はじめ給料は安いけど後でまともな額になる。福利厚生や退職制度はとても充実している。
養成してくれて柔軟性もある仕事は他にないと思う。お金持ちには決してなれないけど、十分だと思うよ。
まとめ
アメリカでは、まとまったお休みが取れやすく、収入もいい仕事として一番コメントが多いのは「先生」です。
と言っても、拘束時間も人それぞれなので、休みやすい職場というだけでなく、各自の仕事への関わり方なども関係してくるようです。
日本で同様な質問に対する回答では、やはり教師を挙げる人もいれば、旅行会社の添乗員や飛行機のパイロットもしくはキャビンアテンダントを勧める人もいます。
世界中を仕事で飛び回り、行く先々でプライベートな旅行も楽しんだ自動車メーカーの社員もいるようです。
アメリカも日本も、フリーターを勧める人は一人もいませんでした。自分の好きな時に好きなだけ休めそうですが、よほど才能がないと限られた労働時間で高収入という人はなかなかいないのかもしれません。
海外渡航費をまかなえるほどの収入が得られ、休みも取りやすい仕事や、海外に行く機会がありそうな業種を事前に調べる必要がありそうです。