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アリコ・ダンゴート アフリカ初の公表された世界的富豪

2014/10/27
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アフリカは貧しい大陸、という認識が持たれていないでしょうか。たしかにいまだに貧困問題や命をおびやかす感染症の問題に、今でもアフリカ大陸は苦しめられています。

しかし、鉱物資源が豊富にあるアフリカ諸国には、実は富豪がたくさんいるといわれています。

資産額は公表されることはなく、フォーブズの長者番付にランキングされることはまずありません。政治家、政府の要人、権力者がひそかに富をため込んでいるからです。

よく知られている例が、2011年に殺害されたリビア最高指導者カダフィ大佐です。その推定資産はなんと2000億ドル(約15兆2000億円)。

2011年の時点でフォーブズ長者番二年連続首位であったカルロス・スリムの633億ドル(約4兆8700億円)の3倍以上です。油田やリビアの産業の権利をすべて管理して蓄財して蓄えた資産といわれています。

アフリカ諸国には隠れ長者となった政治家、官僚はまだまだいると言われています。とはいえ、富を公表している富裕層もアフリカには存在しています。そして、2008年よりフォーブズ長者番付に登場している人物もいます。

実業家アリコ・ダンゴートです。

014年度の時点ではフォーブズ長者番付で23位にランキングしました。2012年は76位、2013年は43位ですので、順調に順位をあげています。トップ10入りする日もくるのかもしれません。資産総額は250億ドル(2兆5,000億円)です。

公表されている人物としてはアフリカ最大の富豪アリコ・ダンゴートとはどのような人物なのでしょうか。

生い立ち

生まれ故郷カノ

アリコ・ダンゴートはたたき上げのビジネスマンであり、ダンゴート・グループのオーナーです。ダンゴートがよく知られる表記ですが、ダンゴテと書かれる場合もあります。

1957年、ナイジェリアのカノでイスラム教徒の裕福な家庭に生まれています。

生まれ故郷について説明をしておきましょう。カノ州はナイジェリア北部の州で、カノはその州都です。ピーナッツの生産地として有名です。

古い歴史がある古都です。1000年頃に建国したカノ王国の州都でした。

地中海沿岸諸国と西アフリカの間では、古代から交易が盛んでした。特に8世紀から16世紀にかけては、ラクダに乗ったイスラム商人が千頭以上のラクダから成るキャラバンを組んで交易を行っていました。サハラ交易と呼ばれるものです。

カノはサハラ交易の要所でした。金、塩、奴隷、象牙などを扱う交易拠点として発展します。また、多くのイスラム商人がやってきた影響を受け、12世紀頃には住民の大半がイスラム教徒になっています。

ナイジェリアの独立後、ダンゴートが生まれる4年前にカノで大きな反乱が起こりました。 4日間の反乱の間に、数千人の死傷者がでています。

地元で脈々と培われた商業の伝統とアフリカで頻出する反乱などのリスクに対する危機管理はダンゴートの中に受け継がれています。

商才を発揮した子供時代から大学卒業まで

ダンゴートは子供の時からビジネスに興味を示していました。キャンディの缶を買っては売って利益を得ていたといいます。

大学はエジプトに留学しました。現存する世界最古の大学の一つであり、イスラム教スンニ派最高教育機関であるアル=アズハル大学を卒業しています。卒業後はナイジェリアに戻り、叔父のもとで働きました。

ダンゴート・グループ

1977年に貿易会社を創業

ダンゴートが創業したのは1977年のことです。

祖父の遺産と叔父からの資金援助を受けて始めた会社でした。地元の日用品と建築用資材を扱う貿易会社でした。1977年6月頃にナイジェリアの首都ラゴスに引っ越し、セメントと日用品の取り扱いを続けます。

1981年よりグループ企業に

1970年代後半からアフリカ経済は停滞と後退の時代に入ったと言われています。

しかし、ダンゴートの貿易会社はセメントを中心に順調に拡大を続けました。当初は貿易だけを手がけていましたが、今では製造も行っています。

ダンゴート・グループが創立されたのは、1981年のことです。

まずは2つの企業が設立され、次々とグループ内の会社の数は増えていきました。今ではブラックアフリカ最大の企業の一つであり、ガーナ、トーゴ、ベニン、ナイジェリアで次の分野に携わっています。

  • セメント-製造/輸入
  • 砂糖-製造と製糖
  • 塩-精製
  • 小麦粉、セモリナ粉(パスタ、シリアル、クスクスに使われる粗い粉)-製粉
  • パスタ –製造
  • ヌードル –製造
  • ポリ製品 –製造
  • 物流 – 港湾管理と牽引機
  • 不動産

主力のセメント業

ダンゴート・グループのうち、一番の売り上げをあげているのはセメントです。

アフリカでのセメントの需要は高く、年間5%から12%の伸びを示しています。しかし、アフリカ全体の生産量は低い状態です。

サハラ以南のアフリカ諸国の需要の40%は輸入に頼っているという状態です。高い輸送量のおかげで価格も高くなり、アフリカ諸国の貧困の一因となっていると言われています。

アフリカのセメント製造業者として例外的に大きな規模を誇るのがダンゴート・グループです。すでにナイジェリア最大のセメント業者になっていますが、まだまだ拡大する意思を魅せています。

2013年10月、ダンゴートはニジェールに投資額3.5億ドル(350億円)の投資を発表しました。この投資でセメントの年間生産量は150万トン、6,000人から7,000人の雇用創出を目指すとしています。

他にもアフリカ全体で50億ドルになる投資をし、2016年までには5500トンの製造能力を備えたアフリカ最大のセメント業者となると言われています。

地域のリスクの管理は可能

新規産業への進出もまだ続いています。2014年になって、油田の買収を検討しているという報道が流れました。自社のセメントや砂糖の生産へのエネルギーを供給しやすくなるというのがその理由です。

しかし、買収を予定している産油地帯では暴動や泥棒が相次いでいます。欧米の石油会社が油田の売却を考えているのはそのためです。

ダンゴート・グループは、地域の事情を理解している自社であれば、リスクを管理することは可能、と発表しています。

政府との癒着?

巨額の富を築き、ナイジェリア政府から賞を受けたダンゴートには、政府、政治家との癒着があるという噂がつきまとっています。

ナイジェリア政界の長老格と強い関係を結び、たとえば1976年~1979年、1999年~2007年の二度にわたって大統領となったオバサンジョ元大統領は積極的にダンゴート・グループを支援してきたと言われています。

また、ジョナサン大統領の経済チームなど政府の委員会にも参加をしています。ダンゴート自身、「事業をするなら、そのときの政府と良い関係を育てる必要がある。それでなければ苦情も聞いてもらえない」と発言しています。

この結びつきは、癒着や汚職といえるほどのものでもないようです。

すでにナイジェリア株式市場には上場して成功を収めていますが、来年にはロンドン市場に上場を計画しています。すでにモルガン・スタンレー、ゴールドマンサックス、JPモルガンといったウォール街の銀行がグループの幹部になり、準備を進めています。

「世界最大の実業家になること」というダンゴートの夢の実現に向けての一歩といえるでしょう。

欧米市場で上場するためには、欧米流の厳格な企業統治を守る必要があります。しかし、その遵守には何の問題もないと考えているようです。上場すれば、事業の拡大を続けているダンゴート・グループに対する株価は上がると考えられています。

石油汚職、麻薬密輸、世界中にスパムを配信するインターネット詐欺(「ナイジェリアの手紙」)など、ナイジェリアの国際的評価は決していいものとはいえません。

ダンゴート・グループは経済を押し上げるだけでなく、国際的評価をあげる役にたつかもしれません。

【参考URL】http://dangote.com/
http://en.wikipedia.org/wiki/Aliko_Dangote
http://logbaby.com/encyclopedia/aliko-dangote-biography_9306.html#.U6eoTvl_uQA
http://media.yucasee.jp/posts/index/9321
http://www.asahi.com/special/meastdemo/TKY201106030196.html
http://www.bloomberg.com/news/2014-01-20/africa-s-richest-man-dangote-considers-buying-nigeria-oil-fields.html
http://www.famous-entrepreneurs.com/aliko-dangote

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この記事に対するコメント
  1. 日本の名無しさん より:

    アフリカで成功するなら、そりゃあ不正しなきゃ無理だろ

    やっぱり富の分配ができない地域は発展できないね

  2. 日本の名無しさん より:

    発展しても不平等が生じている地域もあるけどね。
    ドイツや中国は大富豪が増えたそうだから。

  3. gs より:

    マジであっちの有服装はこういうのしか稲衣文名あ

    募金とかマジでバカじゃん

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