中国には２０１３年に、９３０万人もの移民を排出しています。

そんな中で、２０１１年個人資産を６００万元以上持っている中国人は、合わせて３３兆元の資産を有し、その中の２万８千元が海外に移されたそうです。

これは、インド、メキシコ、そしてロシアの次に多くの移民を排出していることになります。

移民理由

そして移民の理由としては、子供の教育の質を考えて、また環境汚染から逃れるため、そして食品の安全を考えてだそうです。

中国は一人っ子政策以来、わがままな子供が多くなったと言われています。その子供たちの中で育てる怖さ。

また何より、中国の教育は覚えることが中心で、学校の宿題も書いたり覚えたりすることを中心に、毎日大量にこなさなければならないストレスなどが問題になっています。

一方、人生観や価値観を大切にしたい、感情豊富な子供に育てたいと思う中国の親は、海外で育てるため移住を考えるようです。またグローバル化に合わせた英語教育などを考えての移民も増えてきているのでしょう。

また、最近ではPM２．５の問題や農薬問題も注目をあびつつあります。

こういった問題から逃れるには移民しかないと考えるのかもしれません。お金で環境を買うということでしょうか・・・

移民のもう一つの理由は、ビザの問題です。

発展を遂げた国の身分証明書を持っていれば、多くの国にビザなしで行けます。

中国籍のパスポートだとたったの１８か国しか、ビザなしで入国できません。でも、カナダ国籍だと１２５か国、オーストラリアは１２０か国、シンガポールだと１２２か国もビザなしで入国できるのです。

自由に国を行き来できるという言うのは、彼らにとってとても大きな魅力だそうです。

移民先

移民先に最も選ばれているのが、アメリカ、カナダ。５２％の人がアメリカに、２１％の人がカナダに移民先を選んでいます。

次に移民先として多いのがオーストラリアの９％、そしてヨーロッパの７％となっています。

都市別に見ると、ロサンゼルス、サンフランシスコ、バンクーバー、が最も移民先に選ばれているそうです。その次にニューヨーク、トロント、そしてシアトルが選ばれているそうです。

移民状況

そして、中国では現在２７％の富裕層はすでに移民しているそうです。また４７％の富裕層は移民を検討中。合わせると、７４％もの富豪層が移民、もしくは移民を検討中ということになります。

中国のどれだけの人が自国の教育、環境問題、食品問題などに不満を持っているかがこの数字を見るとわかる気がします。

また、１０億ドル以上の超富裕層も中国では２１２人。アメリカでは２１１人と、とうとうアメリカを抜いて世界のトップになりました。

富裕層が増えた分、海外に移民できる人も増えてきているのでしょう。

そして、移民する人の中には、技術をもった人が多いそうです。すなわち、毎日６０人もの教育背景がよく、仕事の技術をもち、収入も十分にあるような人がカナダに移民申請をしているそうです。

発展を遂げている途中の中国にとって必要な、技術、能力、財産そして精神が外国に流出しているということです。

移民、これが中国の今の多くの富裕層が抱く夢、そして希望であり、中国にとって頭の痛い現状です。

【参考URL】http://bbs.tianya.cn/post-free-3095116-1.shtml
http://bbs.tianya.cn/post-free-4394841-1.shtml

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