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命より名誉?死別、怪我、名誉毀損…イギリスで一番慰謝料が高額なのは?

2015/09/15
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イギリスの大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」が芸能人・政治家・スポーツ選手といった著名人から誘拐された女の子の携帯電話まで、”スクープ欲しさに日常的に盗聴していた”事件は、イギリス国民に大きな衝撃を与え、同紙の非買運動へも発展しました。

しかし、この事件をきっかけに他社の盗聴事件も発覚し、競争の激しいタブロイド業界全体においてはごく普通に行なわれていた慣例であったことが浮き彫りになりました。

最近ではイギリス新聞大手の「トリニティー・ミラ」が、女優のサディ・フロストと元サッカー選手のポール・ガスコインの電話を盗聴したとして、名誉毀損に当たるとの判決が下りました。

それぞれに26万250ポンド(約4870万円)、18万8250ポンド(約3527万円)の賠償金を支払うように命じられています。

名誉毀損の慰謝料は高すぎる?新聞社の主張

ところが、この損害賠償金命令を受けて、この判決に異議を唱えたのが同誌のオーナー、フォックス氏。

彼は、イギリス大手旅行会社に斡旋されたホテルに宿泊した家族の子供2人が、壊れたボイラーのせいで酸欠で亡くなった事件で払われた賠償金が、1人の子供に付き17万ポンド(約3180万円)であった事を取り上げました。

そして子供を失った両親へ払われる慰謝料よりも、盗聴被害を受けた被害者への賠償金の方が高額である事に疑問を投げかけたのです。

このように名誉毀損に対する賠償金の総額が問題視されたのは、決して珍しい事ではありません。

20年前にも歌手のエルトン・ジョンの食生活を面白おかしく書いた英大衆紙「サンデー・ミラー」が損害賠償35万ポンド(約6500万円)の支払いを命じられ、金額について異議を唱えています。「トリニティー・ミラー」の事件を担当した裁判官は、フォックス氏の疑問に対して、

「貴方の主張している事は一般市民に対して失礼です。名誉を傷つけられた人達は、体に外傷を負った人と同じように回復するまでには時間を要する。何らかの障害を受けたのと同じなのです。」

と返答しています。

では、イギリスでは体の一部分を何らかの原因で傷つけられた場合には、どのくらいの賠償金を受け取るのでしょうか?

身体別賠償金額

怪我を負わされた場合の金額のガイダンスには、以下のような額が記載されています。
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死亡してしまった場合よりも怪我の方が高額!?

では惜しくも命を落としてしまった場合の賠償金は、怪我を負った場合よりも高額になるのでしょうか?実は、逆なのです。

2012年、大きな交通事故に巻き込まれた17歳の被害者に2300万ポンド(約43億900万円)、そして同時期に、学校に設置されていた不使用の車椅子につまずいて転んだ授業補助の女性が80万ポンド(1億4900万円)の慰謝料を受け取っています。

ところが一方、病院で不適切な待遇を受けて亡くなった79才の女性には、賠償金として4000ポンド(約75万円)が支払われただけなのです。

このように外傷を負った被害者の方が高額なのは、以下のような理由があります。

  1. 外傷を負ったために発生する、継続的に必要となるであろう医療費
  2. 事故が原因で以前のように仕事が出来なくなった為に生じる経済的ロス

 
これらなどの諸費用を総合的に考慮したうえで被害額を算出しているからです。

また、ガイダンスでは被害者が事件後に即意識を失った、或いは、事故から一週間後など事故後から早い段階で亡くなったケースでは、賠償金の総額は1100ポンド(約20万6000円)から2255ポンド(約42万2000円)まで受取金が下がるのだそうです。

言い換えれば、被害者の苦痛が長くなれば長くなるほど賠償金の額は上昇するのです。被害者が即死ではなく事故後6週間で亡くなった場合には6820ポンド(約127万円)まで跳ね上がるとの事。

この記事の海外に対する反応

学校の車椅子につまずいて怪我をしただけで80万ポンド(約1億4900円)?

自分も学校の教員で、体育の時間に肩を脱臼したけど学校を訴えたりしなかったよ。

つまずいて大金がもらえるんだ…。本当に苦しんでる被害者は沢山いて、微々たる賠償金しか貰っていないのに…。酷すぎる。

学校の授業補助が怪我をしたって事は、税金で賠償金が支払われたんでしょ!?馬鹿げてる。

慰謝料のガイダンスはあってないようなもの。国の為に足や手を失った兵士への慰謝料なんて微々たるものだよ。

結局は、どれだけ優秀な弁護士を雇うかだよね。

医療ミスで結果的に亡くなるケースが一番残酷な上に、賠償金も希望以下の額が支払われるのでは?

次はどんな慰謝料の申し立てが話題になるんだろうね。

盗聴を組織的に行なっておきながら、慰謝料が高すぎると主張する社長には、全く反省する意思がない、という事だよね。

大衆紙では盗聴が当たり前だったから、彼らにしてみれば逆に被害者意識があるんじゃないの?

人の命ってお金には換算できないけど、金額に出されてみると驚くほど安いね。

この世に残す家族の事を考えると、出来る限り痛みに耐えて、長く生きた方が経済的には安心なわけなんだ…。

兄妹を事故で失った場合には、残された他の子供達にも慰謝料を渡すべきだよ。彼らも兄妹をなくした痛みを負っているわけだし。

軽症なのに多額の慰謝料がもらえるってどういう事?

非常に暴力的な犯罪に巻き込まれた場合の慰謝料は、法律上50万ポンド(約9360万円)までらしいよ。

残す家族の事を考えると、出来るだけ痛みと共に長生きする事で、自分の家族に大金を残してあげることが出来るのかー。

全てをお金で解決しようとする事自体が間違ってる。

多額のお金を貰っても、一生植物人間状態だったら何の意味もないよ。

人の命をお金に加算する弁護士の仕事って最悪。

ほとんどの犠牲者は裁判所ではなく、弁護士間の交渉で示談するんだって。やっぱりどれだけ高額な慰謝料を貰うかは弁護士次第。

昨年に医療ミスで子供を失った両親が貰った慰謝料はたったの4万ポンド(約750万円)。

著名人への盗聴事件では、名誉毀損で少なくとも倍以上の賠償金を貰ってる。やっぱり間違ってるよ。

慰謝料の算出には職業も大きな要因になる

生存可能である被害者への慰謝料の算出には、事故当時に就いていた職業も賠償金の総額を決定する大きな要因となるそうです。

例えば、プロのピアニストが指を失った場合、同じ怪我を負った一般事務員と比べると、受け取る慰謝料にはかなりの差が出ます。その理由は単にピアニストとしての収入の方が高額なため。

指を失ったことによりピアニストとしての職を完全に失っただけに、事故が無ければ将来稼いだであろう収入など、様々な要因を総合して算出するとやはり収入の高いピアニストの方が賠償金が必然的に高くなるそうです。

体に障害を負った人や、命を落とした人よりも多額の慰謝料が貰える盗聴事件の被害者達。体に受けた被害と精神的に受けた被害、どちらが多く貰うべきなのか?恐らく誰も答えが出せない難題なのではないでしょうか?

【参考URL】http://www.bbc.co.uk/news/magazine-33325688

医療ミス?で家族が死んだら75万!?シェー!想像してたのより安くてびっくりしたわ。虐待とか不審死で問題になってる老人ホームの件だと、事件性が認められたら遺族や虐待されてた人の家族はどれだけもらえるんだろね?

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