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ドイツのタクシーの値上げー運転手の生活は救われるのか?

2014/11/27
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日本のタクシードライバーは、日中・夜間問わず少ない金額であくせく働いていて、テレビで語られているその様子は、皆苦しそうだ。

タクシーの運転手との会話を思い出すと、「辛い、辛い。」「昔は良かったなー。」という声をよく聞いた。

どこの国でも日本同様、タクシーの運転手は大変という事で話は決まっている。しかしその中でもドイツでは、今年に入り全国一斉の値上げが決まったそうだ。

過去にも何度かタクシーの運賃の値上げは行われた事はあるが、今回の値上げはちょっと訳が違っており、ドイツ国内で大きな物議を醸し出しているのである。

というのも多い所だと、運賃が50%以上上がった地域もあり、この騒動の行方をドイツ国民は注目している。その新しい方針を取り巻くドイツのタクシー業界の状況を紹介したいと思う。

全州一斉値上げ

最大60%の値上げに踏み切るドイツのタクシー業界だが、その値上げの程度は地域によって大きく異なるのが特徴だ。

値上げに影響したと思われるのは、タクシー運転手の最低賃金の改正だろう。以前まで時給換算で6ユーロから6.5ユーロ(日本円で約800円)だったのが、来年から8、5ユーロに上がるのである。

20万人以上いるドイツのタクシー運転手の給料が一斉に上がるのだから、当然調整も必要だったのだろう。

各地の値上げの状況

まず先に値段が上がったのは、ドイツ北部の商業都市ハンブルグ。海に面していて、お金持ちが集まる豪華な街である。今年の10月に規定の走行距離あたりに、1,4ユーロの値上げが開始された。元の金額から換算すると8%の値上げになる。

他の地域では平均すると20~30%の値上げが平均的である。

過去にもドイツでは何度かの運賃の値上げはあったが、それは2~3%の上昇に過ぎなかったが、今回はなかなか額が大きく驚く人も多い。発表当初はみんなはいつもの事だと、大事と考えなかった為、このような増額に事前に予想出来た人は当然少なかった。

タクシードライバーに与える影響

話だけ聞くと、ドライバーの生活保障の向上と見えそうだが、実際は異なり、世の中はやはり世知辛い事を思わされる。

というのも新年に変わってから50000人~70000人のドライバーの解雇が行われる可能性があり、みなそれに恐れている。やはりタクシー会社は、運賃上昇に伴うドライバー全員の給料を支える事はどうやら出来ないようだ。

その残酷な予想を裏付けるかの様に、ドイツ北中部にある都市ハノーファーでは、値上げの報道後すでに65人のドライバーが解雇を告げられている。

多くの都市が来年以降の値上げを予定しているため、ドイツのタクシードライバーのほとんどは新年を素直に喜ぶ事が出来ないようだ。

なんとも恐ろしい内容である。自分がその立場だったらぞっとしてしまう。

この記事の反響はとても大きかったので、コメントも沢山並んでいた。幾つかコメントを紹介したいと思う。

【参考URL】http://www.spiegel.de/auto/aktuell/mindestlohn-verteuert-taxifahren-in-deutschland-a-996076.html

この記事に対する海外の反応

法定の最低賃金の為に叫び、そして解決された今、また新たな悲鳴が上がっている。

タクシーの運転手のライセンスをとるのはこの国では簡単だ。馬鹿でもなれてしまうから、みんなやるんだ。そして業界の質が下がっているんだよ。

私の故郷も2ユーロ値段があがったな。

私はこの改正に反対ではないんだ。

私が問題にしているのは、誰もこの問題に関心を持っていない事なんだ。

タクシーは自営業でもやって行けるでしょ?

基本的に税金、手数料、ライセンス、保険、などが企業ためになのか、ドイツ国内では単純に値段が高すぎるだよ。

都市の小さいタクシー会社や、個人経営のタクシーは意外と知られていないけど、収益と利益が少ないんだよ。

ばかばかしい。値上げ自体も大した金額じゃないじゃないか!

彼らはどうやって家族を養って行くんだ。いわゆる奴隷労働ってヤツじゃないか。

6,50€/時×8時間×22営業日=1.144ユーロ。

そしてこれからは 8,50€/時×8時間×22営業日=1496 22ユーロ

値上げ前の金額はどうやって生活して行ったんだ?この金額で

私は月に数回タクシーを利用する事ができるけれど、それはあまりにも高価である。

金持ちにはあまり関係ない話なのかな?

タクシーを利用する機会は減ったな。これからも減るんだろうな。という事はあまりいい結果は望めないのかな?

私は昔タクシーのドライバーとして働いていた。夜勤で12時間。売上高の40%が貰えて、あとの60%は契約者にコントロールされていたんだよな。

タクシーを利用する理由は、リーズナブルだからだろ?こうなってしまうと、申し訳ない話だけど、使わなくなっちゃうよな。

60%の増加に加えて、最低賃金の8.50ユーロへの改正。私たちのこの豊かな国で何が行われていたか分かる?タクシーの運転手がこれまで時給5ユーロで働いていたんだよ。

これでわーわー騒ぐのは、ただのハゲタカだよ。

ただ一番恐れなければ行けないのは、これからやってくるであろう大量解雇である。

国家の介入はネガティブな結果を持って来るのだろうか?誰がそれを期待していただろう?

だからなんだよ!これまでタクシーの運賃をケチっていたヤツは、社会の寄生虫だよ!

私も別に値段が上がる事に不思議には思わないな。ただどちらに転んでもドライバーの命運が悲しい方向を目指している事が痛ましいよ。

タクシーは交通機関の一部であり、勿論社会では役割を持っている。同じ役割を担っているバスや電車に対してのみ助成されている事を考えると、普通の事なんじゃないか?

まとめ

コメントには、この改正には肯定的で、ドライバーの立場を擁護する声が多かった印象だ。これまで時給800円くらいで、十何時間運転して事を考えると、当たり前の結果なんじゃないかな?

それにしても国が労働者を助成しようと動いたのに、呼応して従業員の首を切ったタクシー会社は残酷すぎである。理屈では非難出来るけど、実際経営する側にとったらかなりの痛手である事は間違いないだろうけど。

改正が必ずしも自体の改善に直結する訳ではない事を知ったニュースだった。

時代の変化にともなってたくさん解雇されたっていうのは悲しいニュースだな。運転手のみなさんには是非ともがんばっていただきたい(泣)だってタクシー便利じゃ~ん!
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この記事に対するコメント
  1. 日本の名無しさん より:

    何年もずっと話し合いが行われてきた結果の決まった法だよ。
    このように保護するための法がかえって失業者を生み出す法になるという本末転倒になる可能性が大きいということで最低時給賃金制定に懸念を示していた。
    国としては乗り気じゃなかった。
    でも、保護団体やら人権団体、マスゴミ、知識人とやらと後押しされた議員による制定派に押し切られて、仕方なく法改正に及んだ。
    保障され保護されるのはあくまでも労働者の時給賃金であって、労働者のための雇用そのものではない。

  2. 日本の名無しさん より:

    最低時給賃金制制定にあたり、法律で支給時給金以外は一切社会保障の雇用者負担義務はないと明記までしてしまったしねえ・・・

  3. 日本の名無しさん より:

    日本では昔から雲助と呼ばれているけど
    実際にそういう気質の人が多い
    タクシーの運転手をやっているから問題を抱えているではなく
    問題を抱えているからタクシーの運転手をやっている
    すべてがそうじゃないけどね

  4. 日本の名無しさん より:

    ドイツでは副業としてタクシー運転手やっている人も割といる。
    (メインジョブでは法律で労働時間決まっているから、その会社では長時間労働でより多くの収入を得ることが出来ない)

    ドイツでタクシー運転資格取得はとても厳しくて難しい。

    この例はタクシーだけだが、この法により、今後あらゆる職種でこれと似たようなことが起きていくと思う。

    両刃の剣で、必ずしも弱者救済・保護のセーフティガードのための法ではないよ?

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