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柳 伝志 Liu chuanzhi コンピューターのLenobo社長は40歳での起業

2015/01/15
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最近よく見かけるようになった海外ブランドのパソコン。そのうちの一つ`Lenobo‘皆さんはご存知でしょうか?

元は中国企業。本場では`联想(リエンシャン)‘と呼ばれています。

日本製に勝るとも劣らない品質+低コストで 日本市場だけでなく、海外にも多く流通しています。その社長が柳 伝志[Liu chuanzhi]。地元中国では、40歳で起業し成功した人物として、若者たちに励みを与える存在です。いったいどんな人物でしょうか?

起業以前は

柳伝志は 1944年、中国江蘇省生まれ。1955年~1961年、北京市第25中学校で学びます。

1961年に中国人民解放軍軍事電信工程学院[現在の西安電子科技大学]入学。1966年卒業。折しも中国文化大革命。

1967年8月~1968年11月に国防科 成都事務所で研究員として実習に着いたものの、その後の政府の、`若者は農村へ。労働を学ぶように。‘ 政策のため、湖南省西湖付近の農場、広東省珠海近くの農場で、きつい肉体労働に従事します。

その後文革の波が収まり、国営のコンピューター技術研究所にて、補助研究員として働きます。

学生時代について彼はこう語っています。

「大学を出たちょうどその年が文化大革命。自分も含め、若者たちは、勢いやエネルギーがあっても何をしたらいいのか分からなかった。やりたいことがあっても、何も行えなかった。気持ちをどこにどうぶつければいいのかわからなかった」と。

技術研究所にて

レーダーシステムの開発が専門の彼は、1983年にはコンピューター技術研究所で、主任の立場を任されます。

その間、開発したいくつものシステムが、連続で賞を受賞することもありました。しかし、結局のところ実用化されることはなく、価値のないものとなり、むなしく感じます。

1980年、彼のチームが開発した高密度の磁場記録器が、ある航空機飛行試験研究所で実用化されることになり、彼らは大変うれしく非常な満足感を覚えます。

同時にその頃、海外の製品に触れるようになり、気が付くのです。自分たちの行ってきたことは、海外のものと差がありすぎるーと。そして研究所を離れることを心に決めます。

独立

1984年、科学院が科学技術展覧会を開きます。しかし重要ポストにいる一人の同僚がやって来ません。皆があれこれ予測する中、彼は思いました。

`彼は研究を応用することに関心があって、技術を実際の生産力に変えることを考えているのだろうか。研究したものを製品するにはどうしたらいいんだ。自分にはどうしたらいいのか分からない。ただわかるのは、研究所にいては無理だ‘

当時、研究所に勤める人の中にも、外部に事務所を開く人、あるいはアルバイトで働く人がいました。機械を回収すればそれだけで3,40元になったのです。研究所の月給も30元少しでした。

こうした状況に、研究所やコンピューター部の所長も、何とかこの研究所を会社化できないかと思案していました。そしてその時目を付けていたのが、組織能力に秀でた柳伝志です。

こうして彼ら(研究所出身の11人)は外部ですでに始めていた事務所から、本格的なビジネスを始めます。`北京計算機新技術発展公司=北京コンピューター新技術発展会社‘の設立です。

「失敗について考えたか?」の問いに彼はこう語っています。

「当時の状況はすでにひどかった。それ以上どうひどくなれるか?自分は本当に普通の幹部になりたいのだろうか?自分はもっとできるはず。それで分析した。前進するために大切なのはいったい何だろうか?何かを行うことだろうか あるいは人脈を作ることだろうか?」

模索

研究所に長くいた彼は、技術を製品化し、市場に売り込むことに詳しくありません。しかし、ビジネス・貿易に通じなければ、どんなに良い製品でも、埋もれたままになってしまうーと考え、1987、88年、貿易について学びます。

当初は海外製品を国内で販売することから着手。中国では輸出入貿易を行うには、

1:政府より貿易権の批准書を入手する
2:他の貿易会社を仲介して行う
3:その他 網の目をくぐる方法

になります。彼らの初のビジネスは1の批准書を入手して行う方法でした。そのため製品価格が高くなります。

パソコン一台4万人民元です。パソコンが流通し始めたばかりとはいえ、かなりの高額です。そこで彼らは考えます。もっと違う方法はないかー  

柳伝志のビジネス方針

主任は、北京計算機新技術発展公司の下、それぞれが小規模に独自に子会社となればいいのではないかーと提案し、一度大きな討論になりました。大きな会社につながりつつ、それぞれが利益を上げる というのです。

しかし、大きな船から小さな船が乗り出しても、漂流するだけでないか、と考えた彼はこの案に反対します。

こんな例も語っています。

「大きな駅で焼きまんじゅうを売るある人は考えるーほとんどの客は一回限りのお客だ。再びここに来る機会はほぼないだろう。

であれば、いかに大勢に買ってもらうかが大切だ、そうだ、油を多めに使っておいしそうに見た目を良くしよう。その分中の餡は少なめにしよう。と。

一方、街中の靴店は違う。この店の場合はいかに常連客になってもらうかが大切。一人一人の顧客に対して、ぴったり合う靴をすすめる。

一回きりのお客に見える焼きまんじゅうの店主も、もし自分の店をチェーン店化することを考えたら、商品の質も変わってくるはず。目先の今だけの利潤でなく、先を見越したビジネスを行なわなければー」と。

ビジネス展開

1988年 联想を設立。英語名legendです。彼らはパソコンを自社で生産したいと考えたのです。

しかし、当時の中国の政策からしてまだまだ小さな会社であった彼らが、生産貿易権を入手するのは、至難の業。そこで彼は香港に行き、まず貿易の経験を積みます。同時にある程度の資金も蓄えることができました。

こうして、貿易・ビジネスに自信を得た彼は本格的にビジネスを展開。彼らが開発したものに、英語の操作システムを中国語に変換する联想オリジナルのシステムがあります。

1994年 香港联想、香港株式市場上場。そして、1997年 北京联想と香港联想合併。

2003年には海外市場進出を見込んで、商標権の混乱を避けるため英語の社名をlegendからlenoboに改めます。LegendのLeとラテン語で`新しい‘を意味するnovaの一部を変えて結び合わせた造語です。

2005年IBMのコンピューター事業部を買収。本格的に国際市場に参入します。

世界に通用する企業のために

中国社会においての慣習の一つに`同じ場にいる人にタバコを勧める‘というものがあります。

自分が吸うときに、共にいる人にも一本差し出すのです。差し出されたら、一本もタバコを吸わない人でない限り、受け取り、一緒に吸います。ですから、禁煙しているのでない限り、吸わざるを得ず、また、差し出さなくてはなりません。

柳伝志も、2004年まで18年間タバコを吸っていました。自分で吸うのは安いもの。顧客にさし出すのは普通価格のもの。一年に一度正月のみ、高いタバコ。

当時の同僚のほとんども愛煙家でした。しかし社交手段としてのタバコは高くつくーと考えた彼は、思い切って職場一斉に禁煙にします。

「当時のメンバー4人のうち、二人は再び喫煙をはじめた。自分はあれ以来ずっと吸っていない。とても自慢できる。喫煙していた18年間も、いつも安いタバコだった。おそらく今後も高いいいタバコを吸う機会はないだろう。」と。

自社に自身の子息を入社させ、良いポストを任せる。あるいは親族が重要ポストに就く。どこの文化でもあることです。しかし彼は、身内が同じ社内にいると権力争い他、面倒なことになりかねないと、はっきりと一線を引きます。

当時コンピューター・機械分野は大変人気で、柳伝志の息子達はじめ、同僚達の子息も、海外留学経験を持ち、非常に優秀な人材でした。それでも、一切採用しなかったのです。

現在

1996年、中国パソコン市場トップとなった联想集团【联想グループ】。2013年にはlenovoのパソコン販売数世界一、世界最大のパソコン生産メーカーとなりました。

40歳にして研究所勤務からビジネスに転身、創業者として知られる柳伝志は現在、联想集团名誉会長の立場にいます。

国の支援を受けやすい立場であったとはいえ、何よりも、研究するだけでは満足できない、自分の研究成果の日の目を見たい、世に送り出したいという強い願いが、彼を起業、そして成功に至らせたのかもしれません。

【参考URL】http://www.lz13.cn/lizhirenwu/5588.html
http://baike.baidu.com/view/28389.htm

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この記事に対するコメント
  1. 名無し より:

    でも残念ながらthink-padの品質はレノボに変わって明らかに落ちた

  2. 名無しさん より:

    品質変わんないっても、中国産の情報端末は何仕込まれてるかわかんないから絶対イヤ
    LenoboもBaiduがデフォでインストールされてたって話だし、削除しても削除しても変な中国製ソフトを次から次へと自動インストールしてきそう

  3. 日本の名無しさん より:

    Lenovoですよ。

  4. Zhunhua より:

    アメリカに精神まで平伏させられた日本は、アメリカに情報セキュリティーの手綱を握られていることがわからんのです。とても愚かなことですよね。日本はどうやら、上に立つような国の器量を持ってないようなのです。

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