面積は日本の約4倍、人口は日本の50分の1という、かつてモンゴル帝国を目指したチンギス・ハーンという英雄を生んだこの国では、今や目覚しい経済発展が見られるようになりました。
“青年の国”と呼ばれているこの国の平均年齢は27歳から30歳。その為、新しいものには敏感で自国の為になるものは早く導入し、全てにおいて潜在能力を秘めている青年の国なのです。又、途上国の中でも大変に教育熱心な国であるとも言われています。
中国から独立し、ロシアからの援助を得ながら逞しく生き抜いて来モンゴル国民。その裏には、男性以上に働きものの逞しい女性達の存在がいるのも見逃せません。
ここ数年の間、モンゴルは世界の中で最も目覚しい経済発展を遂げて来た国であり、2013年には経済成長率では世界でもトップランキングで11.7%もの伸びを見せました。
2014年は南スーダンの経済成長率の15%に次いで2番目になるなど、その経済発展の推移には目を見張るものがあります。
モンゴルは人口が少ない国でしたが、ここ数年の急速な経済発展の広がりで290万の人口に達しました。世界銀行はモンゴルは1人当たりの所得は中間/低所得層に分類された。将来は中間/高所得者層になると見込まれています。
こうした経済成長の大きな要因には、豊富な天然資源の背景に鉱工業の発展がありました。
過去15年のモンゴルの物価指数は15%の伸びを見せ、鉱業生産の伸びによってGDPが14%から25%へと上昇したのです。モンゴルの主な輸出は銅、金そして石炭で、石炭の主な輸出相手国は中国です。
これまではオーストラリアが最大の石炭供給国でしたが、2011年と2012年にはあっという間にそれを抜いてモンゴルが最大の石炭供給国となったのでした。
次の5年間では、銅と石炭採掘の「オユトルゴイ鉱山開発プロジェクト」、「タバン・トルゴイ鉱山開発プロジェクト」といった大規模な鉱山開発プロジェクト計画が予定されており、更なる経済発展が見込めるとも言われています。
モンゴルのGDPは2020年までには約2兆5千万円に達すると言われ、これは現在のモンゴル経済の2.5倍に達すると言われています。これらの発展は、世界からは実は、今まであまり注目されないでいました。
ただこうした発展も、最近になって段々とかげりが見え初めて来たのでした。
モンゴルが鉱物資源の輸出に依存することが増え、鉱物価格の変動が生じて国の経済が揺らいでくるようになったのです。1番は石炭の価格の下落です。
その為、貿易収支においても自分達の国を急激な価格変動から守るための政策をとったほうが良いと考えるようになりました。
政府は、財政と金融政策(マクロ経済政策)実施の必要性に合意をし、特に政府は景気の冷え込み期間は支出を抑え、必要に応じて景気に刺激を与えるなどの検討をしました。
モンゴルでビジネスを始める人達が沢山来て人口も増えれば、経済活性化の為にインフラ整備をする必要性が出てきたと焦った政府。
こうした設備投資には多額の資金が必要と、国債や外国債を発行して債券の買い手達からお金を借り、その資金をモンゴル開発銀行(DBM)に入れて資金調達し、インフラ整備に投資をしていきました。(実はこれから撤退が増えて行く外国企業も出てくるのですが。)
又、モンゴル政府は財政政策に力を入れ、同時に国営銀行と民間銀行を組み入れて通貨政策にも着手したのですが、2013年にインフレは12%上昇し、20%以上通貨の為替レートが下落、更には貿易収支の減少で為替レートが悪化してしまいました。
世界的な石炭の国際価格の低下で輸出量も減り、中国経済の低迷でその余波を受けててきつつあるのです。インフレが上がれば、貧困層の国民も生活にあえぐことになったのです。
過去と比較すると、2013年には貿易収支が15%も下落しました。それに続き、その年の経常赤字は30億円に達しました。国民の貧困率は28%と年々少しずつ減少はして来ていますが、それでも都市部や農村ではまだ格差が生じています
最近になって、外国からの投資は45%減少しました。外国の投資調整法という法律ができ、彼ら外国投資達がモンゴルでビジネスをしづらくなったのです。それに加え、中国の経済の低迷で石炭の輸出量も減ったモンゴルの経済が不安定になってきたのも原因です。
モンゴル経済が発展して行く上で、中国との貿易に依存する以外に外国からの投資はこの国にとって重要な外貨獲得源になりますが、その投資が減少しつつあるので、政府にも今後政策を打ち出して行ってもらわなければなりません。
“青年の国”モンゴルは、その秘めた潜在能力と逞しさで様々な課題にも挑戦しながら、これからの世界経済を担っていく国になるでしょう!
こうしたニュースに対して、各国から沢山の声が寄せられました。
【参考URL】http://www.eastasiaforum.org/2014/03/23/mongolias-economic-prospects-and-challenges/
-
モンゴルの経済成長率って2014年に9.5%になるよ。(モンゴル)
-
モンゴルの発展って世界の中でも目を見はるものがあるよね。特にその豊富な天然資源は素晴らしいよ。(国籍不明)
-
モンゴルは投資家達にとって、まだまだ魅力的な国だ。(イギリス)
-
天然資源のある国は栄えるね。うらやましい。(国籍不明)
-
インドネシアの経済は下降気味だよ。(インドネシア)
-
これだけ経済発展も進めば、大気汚染とか環境破壊もすすむのでは?(カナダ)
-
モンゴルって東アジアに位置してたっけ?(中東)
-
これから目覚しく経済発展して行くのは
①バングラデシュ
②インド
③モンゴルって聞いたけれど。(韓国)
-
モンゴルには中国を抜いて上になってほしいよ。(国籍不明)
-
経済が発展しても、常に貧しい貧困層には無縁の事なんではないかな。(イタリア)
-
モンゴルの首相が、積極的に外国の投資家らにモンゴルに来てほしいと呼びかけているそうだ。(国籍不明)
-
石炭の価格が下落しても、まだまだ資源があるから大丈夫だよ。(国籍不明)
-
「オユトルゴイ鉱山開発プロジェクト」って、イギリスの企業でも沢山参加してたところあったけれど。(国籍不明)
-
モンゴル人の女性って体格いい人ばかりで華奢な人いないよね。やっぱり遊牧民族だからか? (国籍不明)
-
乗馬できる人多いよね。(国籍不明)
-
他の国ともうまく関係を築いているようで、中国より偉いよ。(国籍不明)
-
高齢化が進む国からすれば、これだけ平均年齢が若いなんて羨ましいね。
-
イメージ的に乾燥している国で、砂漠化しないかどうか心配。(国籍不明)
-
モンゴルは、中国から独立出来たから発展できたんだよ。(国籍不明)
-
鉱山開発プロジェクトで、不動産のバブルもすごいらしい。
でも日本みたいにバブルがはじける時はそう遠くない気もする。だが、資源があるから大丈夫だろう。(国籍不明)
>モンゴルは、中国から独立出来たから発展できたんだよ。(国籍不明)
どちらかというと内モンゴルを取られたようなもの。
頑張れモンゴル!
海が無いからロシアと中国しか貿易できないんだよな
それに水も無いから農業もできない
鉱業は採ったら終わりでタイムリミットのある産業だし
一時的にでも金のある内に将来性のある産業を立ち上げておかないと後で辛くなる
核廃棄物の受け入れという錬金術があるのだよ。
300万人弱しかいないのに大相撲席巻してるモンゴル人パネェな。
正直モンゴルにはあまり芳しくない問題点がある
その豊富な鉱物資源を売る相手が、ほぼ中国に限られてしまっていることだ
貴重な資源を中国の言い値で売るしかない
また外国に輸送するにも中国国内を通るしかない
つまり中国には逆らえない立場、という問題点がある
「中国に逆らわなければいいじゃん」と言われるかもしれないが、
中国みたいな「ならず者国家」に対し、正当な批判ひとつできない立場というのは、
将来的に国を危うくする時が来るような気がするね
確かロシアルートで鉄道建設してるんじゃなかったかな
でもそうなると今度はロシアに生命線握られるし、選択肢の少なさは致命的だねえ
若い層の雇用を確保しなきゃならないから政府債務が拡大室つけているし企業の不良債権も急増中。日本はモンゴルにとって第三位で貿易総額は5-6億ドル
日本は毎年5億ドルの黒字。中国とロシアへの依存度を高めた結果、米国、日本、欧州の通貨戦争に太刀打ちできず外貨が急減しているのが今のモンゴル。
しばらく荒れると思うね。
日本には5億円程度しか輸出してないから石炭に合わせて今後はレアメタルなんかも輸出するだろうね。確実に大気汚染まっしぐら。経済の8割強が資源輸出ってカザフとかロシアと同じでただの投機対象にしかならないからね。日本にとってはカモ
ウランバートルは煙っている(煙害的な意味で)と聞いたが…
まあ北京ほどじゃないんだろうけど
交易先が中国とロシアしかないって言うのは最悪の極みだな。
世界の二大悪
中国のスモッグの原因の一つに脱硫していない安い石炭が工場や飲食店や一般家庭で使われているという点がある。
脱硫していない石炭を燃やすと硫化物を大量に含む煙が発生し、それが人体に有害なスモッグになるわけで、脱硫されていない石炭が原因で発生した1950年代に数万人の死者を出したロンドンスモッグの教訓から日本を含む先進国では脱硫されていない石炭は使われていない。
モンゴルが輸出している石炭は単価が安い脱硫処理前の石炭であり輸送効率が良い海路貿易ができない立地であるため、中国くらいしか買い手が付かず中国がスモッグ対策として脱硫処理前の石炭の規制を始めるとモンゴル経済が破綻する恐れまである。
モンゴル国内で脱硫処理を行って品質が良いモンゴル石炭のようなイメージ作りが必要な時期なのかもしれない。